「エンタメかくあるべしの最前線傑作」悪魔と夜ふかし ONIさんの映画レビュー(感想・評価)
エンタメかくあるべしの最前線傑作
めっちゃ面白かった。ほぼこういうものに出会いたくて映画館に行ってるということを再認識。こういうB級タッチの映画なぞ作りづらい昨今、この種の面白さはNetflixとかのオリジナル映画にしかなくなってしまったようなセンスの粋を集めた現代映画。
しかし昨今のグレーディングというかCGというか60〜70年代のルック作りの技術は凄い。あのテイストでまるまるアメリカの深夜バラエティのハロウィン特番の事故と、その裏舞台の素材が見つかったという体裁で構成されるモキュメンタリーができてしまっている。かと思うと後半、最近めったに見ないゴリゴリのホラースペクタクルが待っている。総合すると、80年代のレンタルビデオ屋にあったVHSテープのホラーをまとめて見ているような楽しさというか。『ファントムオブパラダイス』のスタジオから始まって、『エクソシスト』『スクワーム』的なものを経由して『キャリー』『ポルターガイスト』的なスペクタクルで魅せる、というか。
とにかく音楽含めて芸が細かい。日本ではかつて白石晃士がいろいろやってたフェイク短編にテクニカルなフィクションとファッションが融合されたような怪作。
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