コードギアス 奪還のロゼ 最終幕のレビュー・感想・評価
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ダイ・ハードを見習おう
最終章以前まではなかなか楽しく見れていて、前半のロゼの知略のところもルルーシュっぽく見れて、アッシュの脳筋で活躍するところもスザクやカレンを彷彿とさせて良かったです。
最終章で以前のキャラ達が活躍するシーンが見れなかったのは残念ですが、尺が足りないのなら納得は出来ます。
最後のアッシュが犠牲になるシーンは感動はしますが、結局相手と痛み分けになってしまってスカっとはしないですね。
犠牲になろうとしたアッシュのセリフや展開はそのままでも良いですが、その後にサクヤがギリギリ助けて爆発と燃料切れのアラートが鳴り響く中ギリギリ爆発から逃れる→ボロボロになったナイトメアで軽く二人の会話。
その後アッシュとロゼが七皇星団と一緒に打ち上げ、みたいなシーンが見たかったです。
サクヤが自分でギアスをかけるのもうーんという展開。
男性ファンは特に、ダイ・ハードみたいに死にそうだけどギリギリ死なないのが達成感があってスカっとすると思うんですよ。泣いて感動したいのは女性ファンが多のかな。
本編でもルルーシュは仕方ないにしてもシャーリーは非戦闘員だし死ぬ展開にする必要は無かったと思います。人が死んで感動させるのはよくある展開。
起承転結の起承は100点。転結は-50点
ディズニー+で全話配信開始したので全話見ました。
起承に関しては重箱の隅でも突こうと意識しない限り100点満点でした。
・ルルーシュ、スザクの二人がいないのにちゃんとコードギアスをしている。
・ロボットアクションが最高にカッコイイ
・新主人公の二人のキャラはデザイン,演技,関係性のすべてにおいて最高
…なのに採点が1.5なのは転結部分です。
転結に当たる3章中盤(ディズニー+だと8話)からダメダメでした。
結ありきで転を作ったがゆえに良く分からなくなる典型的な失敗です。
以下は個人的な不満4点。
・ギアスの痕跡がブリタニアに残りすぎ
主人公サクヤがギアスを使いまくって敵陣営にバレるのは理解できます。ルルーシュと違って監視カメラを考慮しなかったり、ルルーシュが敵兵にギアスをかける場合は開幕自殺命令か目的を達したら自殺or死ぬまで抵抗しろという徹底ぶりで、非情な命令ができなかったサクヤがこうなるのは仕方ないなと。
問題はルルーシュがギアス饗団を研究員一人残らず虐殺させる命令を下すほどに徹底的な排除を行ったのに、本編でギアス研究していた奴の資料が残っていたからギアス解除の手段を再現したんだ~という雑な理由付け。
ルルーシュがギアスを徹底排除しようとした点は再編映画ですらカットされなかった重要な場面なのですが…。
・ネオブリタニア帝国との交渉がなろう小説未満
旧ブリタニア帝国は悪逆皇帝ルルーシュによって、敗戦していないのに戦犯国家のように扱われ、不当な迫害を受けていた。それに対して負い目や確執がある設定は理解できます。
しかしそれをテロリスト風情が虐殺の正当化に使っているという時点で論外なのに「卓越した交渉術で超合衆国はぐぅの根も出ない。助けてカグヤ様!」は、
お前ら二度と国政に関わるなとしか言いようがない。
結論ありきで政治家がアホになるのはギアスあるあるですけど限度というものが…。
敵女幹部をネオブリタニアから遠ざけたい脚本の都合で無理やり挟んだのかレベルで雑。
・ロキとかいうギアス作品を根幹からぶっ壊す粗大ゴミ
個人的にはコレが一番許せない。
人間を掃除するように始末する虐殺ルンバなのは別にいい。
問題は数と質。どこから資源を調達して、どこで製造して、どうやって隠していたのか。
ノーランドに言葉巧みに利用されたブリタニア企業が協力していたと好意的に解釈(調べたらパンフにそう書いていたらしい)できたとしても世界を滅ぼせる物量をテロリストが用意可能な現実味のある説明ができない限りなろう以下のチンパン展開装置でしかないです。
某バンダイ作品のようにロキがロキを作り出す。あの要塞みたいな潜水艦に自動生成の機構があるなど説明・描写・台詞のいずれかがないと意味が分からない。
防壁に対して一方がクッションになってもう一方を敵基地のど真ん中に落とすは、超高性能すぎて見てて不快なタイプのギャグ描写。あとロキによる掃除機虐殺は絶望感の演出だとしてもしつこい。
人型自在戦闘装甲騎を根本から否定する存在なのにただの舞台装置でしかなく、結局ノーランドの乗っていた親機が停止したので一斉に停止しました。……????
IPをぶっ壊すレベルのチート存在なのに扱いが雑なので本当に必要だったのか。
・兄アッシュがノーランドの自爆に巻き込まれる理由が意味不明
事前にネタバレを食らっていたのでアッシュが爆発に巻き込まれるんだーとは知っていましたが、ノーランドが自爆で何かするのを止めるとかなんだろうな…と予想していたら、「ドッキングしたままだと地表に戻る前にガス欠になるから…」は脚本家が納期ギリギリで倒れたのかと思うレベル。
アッシュが死んで(推定)悲しい気持ちをサクヤと共有したかったんですけど、理由がアホすぎて笑っちゃったのですが…。
ナイトメアって基本的に後ろから脱出できるので、ノーランドの機体の後ろから組み付いている状態なら脱出できるはずなのですけど…?
こういう結末なのか〜〜〜…!
んーーーーー!!!こういう落ちかあ〜!
アッシュ推しにはちょっと受け入れがたいかな…。
何やってるのかさっぱり分からないけど戦闘シーンはとにかくめちゃくちゃ格好良かったしメカの作画は良かったけどアッシュ以外の人物の作画は劇場版のクオリティとしては物足りなく、なかなかに崩れてました。毎週放映のテレビアニメシリーズなら気にしないくらいの悪すぎないけど良くはないレベル。(作画スタッフの方々お疲れ様です…!)
アッシュだけ何故かあまり崩れてなかったからそれは嬉しかったです笑
いやでもやっぱな〜!…アッシュって本当に死んだの??
続編とかないかな〜〜〜!!そこでアッシュ生存って可能性ないですかね?キャサリン嬢みたいにしれっと元気に生きてます!って出て来ない???
もし本当にこれでアッシュ死亡確定なら…かなりがっかりかも。推しなのもあるけど…死ぬ意味そんなあった?ノラおじさん一人で爆散出来なかったんでしょうか??アノくんも壊れちゃったしさ。
奪還のロゼ登場のイケメンほぼ消えたの何?
3章のラストであれだけ盛り上がったけど蓋開けてみればそこまでオールスターの活躍が見れたわけでもなく。チラッと顔見せしたくらいでした。
ジノやコーネリア殿下♡がKMFに乗ってたのが見れたのは嬉しかったけど過去シリーズのメインキャラ集めるならもうちょっと出番あっても良かったのでは…?そしたら熱い展開!!ってもっとのめり込めたはず…。スザクですら小指の先ほどの出番と一行ほどの台詞しかないのは寂しい…。
全体的に見てもラストにかけては少し早足だったかな?と思う。戦後描写足りなさすぎでは?
色々とう〜〜〜んってなる結末になったなって思います。
ギアスシリーズは大好きで今後も続いて欲しいと思うしいつか続編か何かで謎にオレンジもぎ取ってるアッシュとか見れたら良いな…泣
コードギアスじゃなくても良い終わり方
長文酷評失礼します。理由は、私はコードギアスシリーズを心から愛しているし、これからも愛し続けるからです。
3幕までのあのドキドキワクワク感、
「絶対遵守の王の力」に対する「そんなもの必要なかった」という哲学的描写、
ギアスに通う「人の生きる力、想い」というものに踊った心を返して欲しい。
「流石だ!流石コードギアスだ!」とあれだけ唸らせてくれたのに…
最終的には「チートな野郎を倒す」ことに奮闘する姿って、そんなシナリオなら別にコードギアスである必要性が感じられない。
なんか上手いこと戦闘で盛り上げて終われるようにシャルルを都合よく使ったような印象。
そもそもシャルルがクローンを作る必要性は何だったんだ?
もし「歳だから若い体に移って生き続ける」とかならば、そもそもアーカーシャの剣って「みんながひとつになって時の歩みを止める」ものだから、若い体なんか必要ないだろうし。
少なくとも人類の幸福を目的としていたシャルルのクローンとしては合点がいかない存在だったし(別人格ではあるが)、
「人類の幸福を願い、大切な存在を自分から遠ざけた」シャルルという、やり方はさておき思想は美しかったシャルルに泥と侮蔑を塗られたようでとても悲しかった。
クローン…マリアンヌはともかく、シャルルがそんなことするかな…。
ロキの存在にコードギアスらしさを感じられなかった、それどころか「らしさ」をぶち壊されたようで「これはコードギアスではないのかもしれない…」という気さえした。
シリーズとして、銃で撃つ、戦争、などの流血表現はあるものの、ここまで残酷なチート兵器は今まで出なかった。
というのも、シリーズとして
「確かに人はたくさん死んでいるんだけれども、そこから生まれる、残された者の感情、歩み、選択などの生きる力を必要最低限の流血描写で美しく魅せていた」というのが、個人的にコードギアスシリーズに対して崇拝する部分であった。
それを、あのようなチートで下劣な殺戮兵器で「ただただ人がゴミのように死んでいく描写(しかもめちゃグロい)」を「もういいよ」と思わせるほど散々見せつけられたのは、甚だ陳腐であった。
反逆、亡国、共に命の重みや価値を大切に描写していたので、今回の流血表現に関しては甚だ遺憾。こんなに命を粗末にするコードギアスは見たことがない(最も「らしくなさ」を感じた)。そんなとこ時代に媚びないでよ…。
それに対して「復興が忙しい」とのセリフがあったコーネリアがめちゃくちゃ面倒くさそうだったのが「え?」だった。
無意味に人が殺され、復興といっても最初は街中血だらけ、血の空気、血の匂いで確かにとても大変だと思う(ぶっちゃけ想像もできない。恐らくすげぇ吐き気の中どうやって清掃したんだ?)。
でもユフィの死を経験した彼女があのように面倒くさそうな態度なのは納得がいかなかった。
アポロが爆発した後のサクヤの泣きの描写テキトーすぎやしないか?ここの雑さにもコードギアスらしい描写がなく残念極まりなかった(一気に現実に戻された)。
なに?描くの力尽きたの?って感じ。
アーノルドもあんなに中途半端に出てくるならもう第3幕で退場で良かったのでは…物語の流れとして、あそこでまた現れて戦いを挑む必要性も感じられない。
あの剣を登場させたかったのだとしても相手がアーノルドである必要性は特になかったのではと思う。
スタンリーも結局何だったのかわからなかったし。「あの人なんだったの?」。
また、ノーランドがギアスを欲しがっていた理由について全く言及されずに終わったのが謎すぎる。
アポロの爆発に関しては泣きそうになりながらも「え?ナイトメアって脱出装置あるやん」が頭の片隅にあった。
「泣かせる良い演出のために脱出装置なんてアポロにはありませんでした」というご都合にも感じた。
でもきっと名前がフェニックスだし期待しても良いのではと思う。
生きて、ラズベリーの身を案じるアッシュに「実は…」となった方が自分が守るべき人間がその人だったとなるし、なんかラズベリーの存在ももっと上手く使えたのではと感じた。
オマージュを強くしたいのはわかるが、「なぁ、ルルーシュ?」を匂わせる「ね、アッシュ?」にする為に無駄に彼を殺してしまったのではと感じる。
【作品を良くする為のオマージュ】であって【オマージュを見せる為に作品を使う】のでは本末転倒である。その結果作品の評価や受け取り手に疑問を持たせては尚更である。
あと、あんなにナナリーがすげぇ脅威に晒されているのにL.L.何もしない?と本筋と関係ないことまで考えなぞした。
あんなのナナリーいつ死んでもおかしくないやん。そんな状況でルルーシュが何もしないコードギアスって何だ?いくら世の理から外れているからといって……
正直、ラスボスの目的が「人類の殲滅」って、いつの時代のアニメ?
ロキが出てきた時点で歴代のコードギアスシリーズの持つ美しさは失われたと感じた。
……あまりこう穿った見方をしたかったわけではないし、最初からそんなつもりもなかった。正直マジでワクワクドキドキ、楽しみな気持ちで客席に座った。
しかし3幕までは最高だ!素晴らしい!と楽しませてくれただけにこの再終幕だけはなんとも…。
惨い殺戮表現も「でも!あのコードギアスの美しさを見せてくれるなら!我慢する!」と思ってたのにそうでもない終わり方をされて余計に遺憾。
ただ、良かったと思ったのはアッシュに再度ギアスをかけるシーン(生きろ!に通ずると思う)。
自分が立てた誓いを相手の声で再び体に焼き付けるようなやり取りがとても素敵だった。
代償として声を失うサクヤも良かった。
反逆でシャーリーを失ったルルーシュが嚮団を「ギアスの源を絶つ」と殲滅したシーンを思い出した。
失った代償として。今後も過ちが起こらないように。
そしてナイトメアのポージングがめちゃくちゃ綺麗だった。
それだけにもう少し蛍雪を活躍させてあげて欲しかった。
キャサリンとの戦闘でも結局手玉に取られたままで、その後強くなったよ!という姿も見られず、結局ハルカの戦闘の実力が見られなかったのが残念。
キャサリンというキャラクターは私の目にはもても魅力的に写った。強さを求める動機、サクラとの出会いによって別の考え方も知り、認め、自らに疑問を投げかけ行動を起こす。
こういった「人が生きる姿」がコードギアスの魅力だと思っているから。私の、コードギアスシリーズの好きな所だから。
だから、こういうキャラクターの深堀がそれぞれもう少しあればなぁ…まぁ、尺かなぁ……。
ロキのシーンが過多なので存在を提示はすれど少しでも減らせばその尺でやらなきゃいけない事ができたはず。
おそらく尺もないから、視覚的に手っ取り早くノーランドの目的を提示するための存在に感じそこにも粗さが伺えた。
それでもこの作品を嫌いになりきれないのは、やはり3幕まではとても良かったのと、ロゼやアッシュというキャラクターがとても魅力的で好きだからです。
そこは本当に評価してる。評価してるんだよ…
みなさんのレビューは他サイトも含め読める限り読んでます。何度も周回しているディープ層ほど裏切りを感じ低評価をつけているような印象があります。
この作品の最後を「コードギアスらしい」と言うのは、オマージュに騙されている気がして、
「この物語で何を伝えたいのか」「この二人で何を表現したいのか」という本質部分から目を逸らされてしまっている結果だと思う。(つまりその部分の欠落がこの物語のラストのチープさに繋がってしまっていると感じる。)
今後もコードギアスシリーズが出るならば観たいが、できれば「霧京のアーサー」のように、ルルーシュやシャルル達とは関係の無い話にしてほしい。
でなければ、今後も矛盾部分やご都合部分が増やされ、新作が出る度に批判を受けてしまう未来しか見えない。
アーサーは「コードギアス」であったためファン層からの支持、高評価を獲得できた。もう一度原点に立ち返って「その物語をコードギアスで語る必要性」とは何かを考えて欲しい。
最後に。私はコードギアスシリーズを心から愛しているし、これからも愛し続けます。
今後も期待し、ついて行きます。
尺は足りてるよ。足りてないのは脚本の知能と描写力。
第3章までは、多少の粗はあれど、楽しく見てた。この最終章がダメすぎて1章から3章までも許せなくなるほどに酷かった。特に最後のたたみ方はありえない。取ってつけたようなアッシュの死に方とサクヤの自分自身にかけたギアス。これで確信に変わった。この脚本書いている人達、コードギアスあんまり好きじゃないなって。ディズニープラスで、見直しているとますます確信に変わっていった。
馬鹿みたいにオマージュ要素が散りばめられているけど、肝心の内容はキャラクターやシーンだけ切り取ってパクったもので中身がない。これはオマージュしておけばファンが喜ぶからというより、コードギアスで何をするかを考えていないから、パクる以外にやれることがないといった感じ。いい感じのシーンを並べてはいるが、物語全体としてみると繋がっていないから破綻している。
アッシュの死に方はその不自然さがあまりにも酷い。もはや自殺。取ってつけたような「帰れない」とかいう理由。ノーランドが自爆することがわかっていたなら、それ込みで倒せよ。じゃなきゃ相打ちにしろ。帰れないこととノーランドと一緒に死ぬことを混ぜるな。アポロに脱出機構ないの?サクヤも諦めるのが早すぎ。そもそもアッシュ死ぬ必要性あったか?ビターエンド厨や主人公が死ぬのがコードギアスらしさだと勘違いしている人しか喜ばないでしょ。
サクヤの自罰ギアスも意味わかない。自ら障害者になることを責任取るとは言わないぞ。周りに当たり前のように手話を覚えさすな。政務に滅茶苦茶影響あるだろ。サクラは一生お前から離れられなくて、まるでシャルルのためだけに存在したノーランドみたいだな。
そもそも作品を通してアッシュとサクヤについて、関係性が見えてこない。この二人でなにを表現したかったのかよくわからない。
第3章でのアッシュがサクヤを赦すシーンが不自然だから、最終章まで足を引っ張っている。アッシュのギアスが解けたとき、弟の存在が塗りつぶされていたことに対する戸惑いと怒りがあるのはわかる。ただ冷静になればナイフ持っているブリタニア人に追われていたらサクヤにとっては正当防衛だし、ギアスの内容も優しいものだった。アッシュが「俺が皇重護を殺した!」とかかっこつけるからややこしいことになっていて、シスターに話したことを「最も大事なもの」たるロゼに話せば、誤解も早い段階で解けた。アッシュとロゼは1年以上一緒にいたのに、その間に全然仲良くなってない。アッシュが1回帰るのも意味不明。弟殺したやつらに捕まっているのを、解放しないのはおかしい。そのせいで死んだ市民がいるし、奇襲されるシザーマンも間抜けすぎる。結局、重護さんとの約束だからとかいう激浅理由でサクヤを赦すけど、それだとロゼの扱いについては全然解決していないよね。
アッシュはロゼに怒っていて、サクヤについてはもともと怒っていないってことだと思うが、それだと和解するシーンとしてはロゼを赦すシーンが必要だったよね。それをごちゃ混ぜにしたから、「弟として俺を騙してきたこと、それだけは赦さない」キリとか言っておきながら、弟のふりを続けさせるとかいう矛盾が発生するんだよ。サクヤを赦す場面じゃなくて、ロゼを赦す場面にしなければ意味なかったよ。クリストフから解放するがアッシュ離脱→ロゼと七煌星団のピンチ→ロゼとの思い出を振り返ったアッシュが結局助けてくれる→ロゼも弟だ。でよかったじゃん。奪還のロゼが偽の兄弟を描くと聞いた時から、ルルーシュとロロの関係性のオマージュだと期待したが全然そんなことなかったわ。
そんでもって以後アッシュとサクヤの関係性を深めるエピソードが皆無なので、急にアッシュに死なれてもそうですかで終わり。アッシュとロゼは和解していないし、アッシュとサクヤは会ったばかりの関係性にリセットされているはずだから思い入れがない。9話のロゼが腑抜けるシーンでアッシュが根性叩き直すシーンとか入れればよかったのにと思う。そういう意味で最終決戦を通してアッシュとサクヤが仲を深めるっていう話だったら理解できる。ただそうならアッシュは死ぬべきじゃないし、ラズベリーバレのシーンは決戦後に持ってきたほうがよかった。あのタイミングでする話にしては、気安い関係になりすぎる。アッシュとロゼの物語が終わり、アッシュとサクヤの物語が始まるっていうタイミングでのほうがよくない?
ギアスを掛けなおすシーンはよかったが、それまでサクヤと仲を深めるエピソードがないし、結局最終戦でギアスをかける必要性を感じなかったからシーンとシーンが繋がっている感じがしない。
コードギアスって嘘(仮面)に対する哲学的な問い(嘘の罪や優しさ、それを外す難しさなど)がおもしろい作品なのに、そういったところがオマージュできていないと感じる。そこのところ真面目に考えていないから、意味もなく最後までロゼがサクヤだと公にしないというエゴたっぷりの振る舞いをすることになる。
ノーランドさん滅茶苦茶小物だったね。脚本家たちが、ルルーシュの作った平和を崩すことを怖がって、ノーランドを明確な悪とすることで世界対ノーランドの構図で話を作って批判をさけましたって感じ。ルルーシュが作った平和は、薄氷の上にあって、劇中にナラがふれたように今度はブリタニア人差別が苛烈になっていることについて、脚本家たちに正面切って踏み込む実力がなかったと考えてしまう。シャルルのクローンであれば旧ブリタニア勢力をある程度まとめることも可能だろうし(でなければロキの物量に説明がつかない)、普通に世界を割って戦うべきだったと思う。ラスボスについての考えが浅く、第2章でダモクレスとフレイヤを雑に処理したのは、脚本家たちがコードギアスにおける恐怖の象徴の在り方というものを真面目に考えていないことを示している。ノーランドよりよっぽどダモクレスとフレイヤを再度ラスボスに添えたほうがおもしろかったよ。さらに強くなったダモクレスを旧キャラたちも含むメンバーで倒すってなってたらだいぶ熱くない?シュナイゼルがダモクレス攻略の指揮官とかになっていたら最高だったのにと思ってしまうね。
ノーランドに思想がないから、ロキとかいう物量チートする羽目になって物語もチープになっているし、ノーランドさんが浅すぎて、ネオブリタニア勢も全員浅くなった。ネオブリタニア勢はどうやっても日本人の虐殺を放置しているし、ロキでの大虐殺を放置していた無能なのだが、最後ちょろっと反ノーランドしたからって赦されている。ナラとかキャサリンとかヴァルターとかな。製作のお気に入りで死なせたくないのはわかるが(お気に入りだから死なせないというのも浅い)、死なせたくないのであれば、そもそもこいつら物語上必要ないので、登場させないほうがよっぽどよかった。大虐殺計画を知らなかったこと自体が、ネオブリタニア幹部として責任があることを免れないが、そういう自分の行いではないものにも責任が生じることについて、脚本家たちは真面目に考えていない。
最終章でサクラが空気だったと思うが、そもそもこのサクラというキャラクターは最終章以外でも空気だった。まず即位の必要性がない(ショタ皇帝を殺す意味がない)。おそらく脚本家は守るべき者が敵組織のトップになるというナナリーとゼロの関係のオマージュをやりたかったのだろうと思うが、そこにサクラの意思がないので特段意味がないしオマージュにもなっていない。例えばサクラがサクヤのクローンで、ノーランドがそれを知っていて…とかなら物語に絡めることもできたし、最後まで人質ポジションにすれば、“奪還”のロゼでいられたのにと思う。七煌星団が動揺するのも意味不明。どう考えても傀儡・人質だろ。サクヤも(せめて七煌星団員だけにでも)自分の正体明かせばいいのに何故か隠し続けるし。
サクラはキャサリンを改心させる役として配置されているのはわかるが、キャサリンを改心させるだけのエピソードもないし、肝心のキャサリンが物語上まったく必要ないので、サクラパート全体に意味が持たせられていない。キャサリンは、強盗一人殺しただけのノーランド(しかも親が殺された後に)に心酔して、サクラとおしゃべりしただけで改心した思想信条もへったくれもない意味のわからないキャラクターになっている。だから「納得はしたけど、なんかモヤモヤするのよねぇ」という意味のわからないセリフを吐く。こいつもっとわかりやすくバトルジャンキーにして七煌星団の何人か殺して、ハルカに倒されるほうが断然魅力的になったと思う。
サクラが最後にネオブリタニア将兵を動かすシーンも、ロキがそもそも関係なく襲ってくる時点でそこまで意味がない。動かないネオブリタニアを動かしてこそ意味があるのだが、ご存じの通り傀儡だったのでそんな力はないはずで、せめてサクラパートで着実に力を付けている描写があればよかったのだが。ヴァルターとかいうキャラクターも意味不明だった。サクヤ様のためというならサクラの存在って邪魔ですらある(サクラのせいでサクヤが正体を明かせない)のだが、なんかそれっぽいことを言って味方するのはよくわからない。で結局は政務にごちゃごちゃ小言いうだけで大したことしてない。最悪なのは次章の引きのために風呂に侵入したこと。本気でキモい行動だと思うが、みんなどう思ってるの?この時点でキャサリンがこのおじさんボコしたほうが、サクラとキャサリンが仲良くなれたでしょ。
この作品には明らかにテーゼがなく、物語を通して言いたいこと伝えたいことがない。だからどこかで見たシーン、見たキャラクターを用意してオマージュしているふりをしているが、結局のところ軸がなく行き当たりばったりの脚本になっている。
最終章ではアーノルドとかハルカ親子の話しとか無駄なシーンを全カットして、アッシュサクヤをもっと掘り下げろよと思うことが多かったが、全編に渡って同じことが言えて、ちゃんとロゼとアッシュないしはサクヤとアッシュを掘り下げようと思っていれば、自然と優先度の低いシーンはカットされるはずだが、そもそもロゼサクヤとアッシュで掘り下げたいテーゼがないので、オマージュもどきのパクリを連発して尺を稼いでいたというのが実情だと思う。だからこの作品を評価するときに「尺不足」というのは間違いで、むしろ「尺があまっている」とすら言える。この脚本家たちにいくら尺を与えても、あっちゃこっちゃ行って、無駄で無意味なシーン満載のものができあがるに違いない。
あと各シーンの描写のレベル低くないかこの作品。ハコウ爆弾特攻もそうだけど不自然なシーンが多すぎて書ききれないよ。とりあえずアレクサンダとランスロットカラーに乗るゼロが出てきたのは解釈違いというか解釈間違いでしょ。コードギアス見てないだろ。
2人で協力して勝利をもぎ取る
シリーズキャラは大体出たけどゲスト出演程度、ジュノが1番目立ってた感じですね。
ラストバトル前のサクヤがアッシュにギアスをかける直前なんだけど、ロゼの声でサクヤで会話してるんのがちょっと違和感と言うかキモかったんだけどサクヤに戻ってギアスかけるまでの演出なんだって分かって納得した。
ノーランドとアッシュのナイトメア戦、もうちょい見せて欲しかったけど、アッシュ1人では勝てないんだよね。2人で協力して勝利をもぎ取るってのがこの物語の肝なんでああいう形になったのかなと
最後は弟を殺された時と同じ様に武器をクロスしてノーランドにトドメを刺すのは皮肉なのか、結局はアッシュもノーランドの思考に染まってる様で嫌な感じがしました。
ノーランドの人間を駆除するって言う考えなんだけど、どうしてそういう思考に至ったかっていうのが説明されてないのは消化不良に思う1クールやっといてそのオチなんってなる。
シャルルのクローンってのも誰がその技術を?クローンとしてシャルルの意思を継がせたってのは納得なんだけどね。
アッシュの最後は特にツッコミ所はなく
当然の流れなんだけど、生き残ってサクヤの騎士として生きる未来でも良かったと思う。
自ら声を奪う必要もなくなるし、その方が健全
シリーズ全体としてみると★3.5です
シリーズファンでなければ映画館まで足を運んで見る程ではないと思います。
TVアニメで2クールの方が良かったと思う。
予算回収を考えると仕方ないんだろうけど
ペース配分が
最終章3話で一気に話を畳もうとした結果、中途半端になってしまった。
良かった点
・最後のファウルバウト戦の描写は迫力あった。やってることは相手のスタミナ切れ狙ってギリギリ回避してるだけだけど。
・アッシュに再度ギアスをかけたシーン。賛否あるだろうが、アッシュがサクヤの騎士となり、シリーズ伝統のイエス、ユアマジェスティしたのはカッコよかった
良くなかった点
・ノーランドの目的についての言及が浅い。生理的嫌悪感の一言で済ますのはあんまりでは?前章まで重厚な悪役感がなくなってしまった。
・キャサリンなんでノーランドと戦った?幼少期の描写からノーランドに心酔してたのに、なんでサクラにちょっと言われた位でグラつくのか。しかも、あっさり退場させられてるし
・ハルカと黒戸さんの親子描写。唐突過ぎるだろ。え、今までそんな雰囲気一切無かったぞ。生きて帰ってこい!って言った割にハルカに大した活躍無いし。
・L.L.マジでギアスあげただけかよ。
どうにも納得いかない点
・雑に殺しすぎ。エナジー足りないって理由としてあんまり過ぎるわ
最終章だけシナリオ練り直してやってくれんかな。キャラも設定も良かっただけに勿体ない
終わり悪ければ全て悪し
最後にここまで評価を落とした作品は珍しいです。
1〜9話まではとても楽しめて、久々にワクワクが止まらない作品だっただけに非常に残念でした。
アッシュが死ぬところまでは許容できましたが、サクヤが自分から声を失わせるのは無理矢理な展開すぎて納得ができません。
サクヤにギアスを与えたL.L.が落とし前をつけて、ギアスを回収すべきだったのではないでしょうか。
これではL.L.が無責任にギアスを与えた形となり、株を大いに下げてしまったように思います。
それ以外にも粗い展開が多く、説明や尺の不足感が否めません。
せめてアッシュが生存していれば、評価はもう少し良かったと思います。
最後の最後で全てを台無しにしたのは、本当に残念でならないです。
マジで酷い
映像化されたギアスは全部見てて、アキトと復活はBDまで買いましたが、今回のロゼについてはこれはないなぁと。
アキトは大量の回収されない伏線とか色々あったけどキャラの魅力で乗り切れたけど、ロゼは厳しかったですね。
まずロゼの正体を隠してるせいで男受けするビジュアルのサクヤを全面に押し出してローンチ広告を打てなかったと思いますが、割とあっけなく序盤に正体を晒す→そういう前提のあらすじにしてサクヤを使って広告を打った方がよかったのではと思いました。
少なくとも僕は当初全く興味がなく、キャサリンとサクヤを広告で見た事で行くことを決めました。
そういう層も少なくないのでは?
こういう事は割と一事が万事的に随所に見られ、意味ありげの設定や会話が全然生かされなかったりと、かなりモヤモヤする構成でした。
ロキ出現のタイミングで外伝作含めたオールスター総出演でみんなでノーランドを倒しに行くのか!?豪華だな!?と思ってたらアッシュロゼで宇宙行って15分くらいで倒して終了。余韻に浸る間もなく終戦処理の終わった世界に飛ばされて訳がわからないまま終幕しました。
全体的に設定の必然性に乏しいのですが、個人的に納得が行かないのはロキ周りの説明です。
一地方ブロックでしかない北海道ブロックで武装蜂起から数年で世界を圧倒する兵器を量産、しかも超巨大母艦まで建造してるとか意味がわかりません
実は旧ブリタニアのKMFプラントが北海道に集中してるとか、そういった説明がないと圧倒的な国力差があるブリタニア共和国側が押されていた理由が超無能集団だったことになってしまう笑
最終話周辺は「実は1話分寝てたのでは?」って思うほど超特急で終わりました。
もっと丁寧に描いて欲しかったですねー
ラスト10秒で評価を覆せたのに
主役の片割れたるアッシュの去り方が酷い。セリフこそ感動的でしたが、あのタイミングでなぜ退場?と首を傾げざるを得ません。最後に再会を匂わせるのであればベタなハッピーエンドとして受け入れましたが、そうでないならシンプルに興醒めな展開です。最後の最後で観客の期待を裏切る展開を選んだんだなと思うと、今まで『いちいち気にしてたら楽しめないしね…』と無視してきた設定の粗やご都合的な部分がどんどん思い起こされてきます。
観客に媚びずメインキャラを殺す!これがコードギアスだ!と視聴者を突き放して高笑いしているのかと思いきや、スタッフや声優陣は「応援次第で蘇るかも」と。女オタク用語で「キャラを人質に取られる」という言葉がありますが、まさか本気でキャラの命とお金を引き換えにしようとは…。
そして往年のシリーズファンなら誰もが気になるところ、L.L.の目的が最後まで分からなかったのは痛いです。L.L.もC.C.も他人にギアスを与える動機がなく、今は事故的にバラ撒かれたギアス能力を悪人から回収すべく行動しているキャラクターです。サクヤの能力が「事故で発現した」のではなく「L.L.に与えられた」と明言されている以上、その理由をちゃんと描いてほしかったです。当のサクヤは「ギアスなんて必要なかった」と深い後悔の念を抱いているので尚更です。これでは過去作主人公に泥を塗る事にもなりかねません。
ただ、アッシュ役の古川慎さんのラストの演技を筆頭に声優さんたちの熱演はすばらしいです。また木村貴宏氏の急逝という困難を乗り越えて世に出してくださったことに感謝を。
×尺が足りない ◯尺を無駄遣いした末路
特攻・神風する描写がアニメにおいて批判の的になり疑問視されて久しい今の時代にこうも特攻・自爆戦術を肯定的に描く作品が現れるのは、時代性や政治性を抜きにしても浅慮だと感じざるを得ない。
というより、単純に脚本家、監督の引き出しが乏しいのでは?
作中において他者の尊厳を踏みにじるギアスとの対比として自らの意思で自爆を行うさまを描いているのは分からないでもないが、それを毎章繰り返されると感動ではなく呆れ混じりの嘲笑を生むことになると理解したほうがいい。
そのうえで、戦術的にそれらを利用せずにどうにかする描写が尺の都合からできなかった、などという噴飯物のフォローもいかがなものかと思う。
そもそもTVアニメとして放送、または配信前提の作りのため毎回OPEDを差し込むわけだが、当然映画の枠で見るとOPEDだけで毎回9分近くの時間を浪費する形となる。そこへ殺人掃除機などと揶揄されているロキによる執拗な虐殺シーンを含めれば下手したら12分は費やしていることになるかもしれない。
その尺の半分でも用いれば戦術要素をまともに描くことは可能だろうし、キャラクターの掘り下げだってできたはずである。
そもそもこの作品は本編である反逆・映画三部作や復活のオマージュ要素が無駄に多く、それを連想させるキャラクターも多数配置されている。二次創作ならハイハイ、で済む話だがこれは公式外伝なのだから自身を持ってキャラクターを作ればいいものを、本編モドキのキャラを脇に配置されたのではオマージュやリスペクトと言うよりパロディのようですらある。それだって積み重ねが生きれば悪くはないのだが、現実にはそうならない。
またサクラとサクヤの関係性からの物語の顛末に関しては非常に理解しがたいものがある。一幕から描かれてきた積み重ねをいわばリセットしてうわべだけ取り繕ったような気持ち悪さすら見える。入れ替わりネタをここまで不味く表現した作品は正直記憶にないかもしれない。制作陣は逆張りがよほど好きなのか、同じネタを取り扱う作品に一度も目を通したことがないのか、どちらかだろう。バンダイ傘下にはそういうネタを扱う作品もあるのだが。
サクヤとアッシュに関しては、ネタバレ有りとは言え触れないでおく。個人的にはあの展開は「展開」ありきで到底納得できるものではなく、ノーランドがプライド高いだのエナジーが尽きると二機分の重さじゃ減速できないだとか急に生えてきた設定には呆れてしまったが、それはそれとしてあの終わり方自体を否定するほどではない。サクヤとアッシュのキャラクターは個人的には好きだったから残念という気持ちもある。
ただ一言、もったいない流れだしこれでもしもの未来を作ったらなんとも茶番だな、と。
また、当然ながら本作は本編後数年内の物語であるため本編に登場した様々な有能キャラクターも当然登場する。それらを活躍させろとは言わないし、活躍させすぎても本末転倒であるというのはよく分かる。
が、活躍させない・できないからには相応の理由を用意しなければ、お話の都合で今まで出しませんでした、というのが嫌と言うほど伝わってきてしまう。これはシトゥンペの壁の設定がいかに浅く、雑なのかが原因だろう。
紅蓮特式は広範囲・長射程に輻射波動を放つことが可能であり、シトゥンペの壁は触れさえしなければ即エナジーが切れたりすることもない。水中には効果が及ばず、仮に北海道内でも飛行が難しくなるだけでKMFは問題なく稼働できるしエナジーウィングのような高効率であればこちらも稼働できる。それ、紅蓮特式で問題解決しない? という疑問が最後まで拭えなかった。
これがたとえば他でも紛争が起きているとか、ネオブリタニアの工作でかつてのKMFが破壊されていたとか、そして軍縮でワンオフ機を生産するのが難しいとか、それっぽい理屈が述べられているならまだ納得できなくはないが、そういった説明はなかった。
またホッカイドウで現在進行系で虐殺が行われている内情を把握しているにもかかわらずゼロとナナリーが他をのんきに見て回っているのも理解し難い。
べつにホッカイドウ占領は発生から一ヶ月の出来事とかではなく、年単位の時間が経過しているのにである。彼らにとっての平和とは鳥かごの中で鳥が虐殺されていても自分等には関係ないからね、と後回しにできるような代物なのだろうか。そして鳥かごの中から自分たちに害のあるものが出てきてようやく平和を壊したな、などと憤るのだろうか。だとすれば大層な平和だと思う。無論、占領がなくとも世界中では飢餓や暴動、殺人などは起きているしそれらすべてに胸を痛めろとは言わないが、少なくともネオブリタニアの蜂起は彼らにとって決して他人事ではないはずである。ナナリーもゼロも大人になって面倒事や厄介事から目を閉ざすことを身に着けたのだとしたら、それは人間的な成長と呼べるかもしれない。悲しい成長ではあるものの、現実的な成長だろう。
そして問題のルルーシュ、改めL.L.に関しては、とくに触れない。私はもともと人間だったものが超人的な存在になった、社会から逸脱した存在になったという理由で社会に干渉しなくなる、それこそ神様目線のキャラクターが非常に嫌いである。
L.L.もC.C.も見事その境地に至ったし、気まぐれで引っ掻き回して後は何もしないのも実に神話に出てくる神様のようで素晴らしいと思う。制作陣はこの二人を人々から嫌われる魔女・魔神として描いたのだろうし、その試みは見事成功した。以後どのような後付や言い訳がなされようとそれは制作陣が日和ったと解釈する。
改めて。さようなら、人間だったルルーシュ・ランペルージ。くたばれ魔神L.L.。
長文失礼
少ない尺に製作陣がやりたかった事を無理矢理突っ込んだ為に出来上がった中途半端な料理という印象。
OPやEDキャラクターや設定機体デザイン音楽から素材は間違いなく揃ってたのにあまり生かされずに終わった感。
ブリタニア共和国をここまで無能にする必要あった?仮にもあのシュナイゼルが中枢なんでしょ?
押され気味だった和平交渉の駆け引きの末に引っ張ってこられたカグヤの鋭さをそこで見せないならわざわざ返り咲いた意味は?あの短い演説の為?
日本だけの危機ならともかく世界規模での危機なら演説の適役はポジションを考えればナナリーかシュナイゼルで世界の士気を上げるべきだと思うけど。
ぶっちゃけ総指揮官ジノの配役も微妙。有能そうには魅せられてない。
「映像を巻き戻せ→なんだコレは…」
押された和平交渉→「非常に厄介に感じます」
ノーランドについて→「さぁ…昔から何考えてんのかよくわからん」
ジノである必要、なしw
まあR2の頃からわりと猪突猛進な脳筋キャラではあったけど。
任命したゼロかシュナイゼルが見る目ないって感じかな
ジノの魅力は前線で楽しそうに戦う部分でしょうに。
防戦で手一杯だったとはいえ本命であるノーランド討伐が完全にアッシュ&ロゼ頼みだけだったってのもね。
あくまでナナシの傭兵は共和国の指揮下でもないから?2人に対して何のバックアップも無しってアンタ。
秘密裏に進めていたシトゥンペバリアへの対抗策を例え未完成でもお披露目してノーランドに冷や汗かかせるくらいの見せ場はあって良かったろ。
というかエリアを武力占拠してるテロ国家への対抗策なんて共和国の軍事予算全部注ぎ込んででもしなきゃならない最優先事項だと思うが。
向こうは海中から悠々とコンニチワしてるのにw
国家ぐるみで不法占拠して好き勝手に日本人を虐殺してたのをマジで指くわえて見てただけなのかよ…
誰が許さないかってまずはスザクとナナリーがそんなもん放置してるわけない
設定に対するメタ的な突っ込みで無粋かもしれないけどブレイズルミナスや絶対守護領域を遥かに凌ぐ防衛力を持つシトゥンペバリアを開発する名もなき超天才がノーランドの配下にいたと?うーん苦しいな。
予算と時間さえあればロイド、セシル、ラクシャータならなんとか打開策を作れたんじゃないのかい?
例え完璧じゃなくても。
ノーランドが人類浄化したかった理由は?
そもそもシャルルが自身のクローンを作製しようとした経緯も謎。
アーカーシャの剣を使った計画に自身のクローンなんて使わんだろ。
というかマリアンヌならともかくシャルルがどうやってクローンに人格移すつもりだったのか。
あっさり退場したあのキャラの「ようやく僕たちは救われる」の意味は?
黒の騎士団にメールで情報をリークした理由は?
疑問ばかりですね。
キャラも掘り下げ不足が目立つ。
せっかくのハルカ&蛍雪がロクな活躍シーンもない。
中ボスのケツアゴに一撃くらわせて撤退させたくらいで結局敵のエース格が本気出したら一方的に蹂躙されただけでほぼいいとこ無し。
「エースはキミだ!!」
↑
立ち位置的には準主役級でしょ?
実力的にもメンタル的にも成長描いて視聴者をスカッとさせるシーンは絶対必要だったでしょうに。
ぶっちゃけ掘り下げが浅すぎてあのキャラと親子だったんだとか言われても
「ふーん、そうだったんだ」
としかならねーよ。
つーかあの形見の刀使えよ。
こういうパターンで何の役目も果たさない形見は珍しいw
カッコいい散り際を演出する為だけかい。
キャサリンに関してもそう。
自分にない強さを持っているサクラに胸を打たれて背中を押すのは良い。
でもそれだけじゃ主君のノーランドに刃を向ける理由には弱すぎるでしょ。
中立の立場にいたならともかく心酔してた相手よね?ノーランド様は
で、エピローグでは孤児院勤め志願とか何がどうしてそうなった?
かつてあの孤児院にいたとかの伏線もないよね?
共和国にしてみたらナラと共に大罪人扱いなハズだけどサクラ(サクヤ)が手を回して無罪にする代わりに社会奉仕活動を決められたとか?
表情的にはそんな感じでもないしなあ。
本当の強さというものを見つめ直したい→孤児院で働きます
うーん強引に解釈しても無理
つーか一瞬だけ差し込まれたあの思わせぶりな幼少期の重護夫妻?との回想は結局なんだったんだよ
脚本家がそのシーンを忘れたんか?
それとも視聴者が勝手に想像してねって感じ?いやー酷いね
描かなきゃいけない描写をいくつか完全に吹っ飛ばしてるよ。
終わってみれば反逆シリーズから1番優遇されてたのがまさかのニーナというね。
別にニーナは悪くないが反逆シリーズのファンからは扇と並んでヘイト集めてたキャラじゃん。
なんでこのキャラをこんなに優遇しようとしたのか意味がわからない。
「序盤でニーナをこんだけ優遇するなら今後はもっと反逆シリーズで人気だったキャラの活躍が期待できるなあ」
とか考えてた自分が悲しい。
というかこれなら話の大筋に影響も少ないダモクレス編は無くても良かったからその分他に尺使ってくれた方が良かった。
思わせぶりにC.Cがルルーシュに言った「戯れか?」がほんとにただの戯れであれ以降一切出てこないとか悪い意味で予想裏切りすぎでしょうが。
「ギアスなんて必要なかった」とアンタがギアスを与えたサクヤが後悔しかしてないのに世界に対してもサクヤに対しても叔父さんはなんのフォローも無しかい。
一歩間違えれば人類、というかアンタが大好きな妹さんにも危険が及んだんですけど。
「自分はもう理から外れた存在だから」
で傍観者に徹する事ができるような甘ったれたシスコンじゃねーだろキミは。
終わり方。
他の方のレビューにはちらほら「ギアスだからこの終わり方は仕方ない」
みたいな意見があるがそれは違う。
全く違う。
「撃っていいのは撃たれる覚悟のあるやつだけだ」
「ルルーシュ…お前は人々にギアスを掛けた代償として…」
↑
皇帝ルルーシュの死はルルーシュ自身が自らの死を以てしか描けないゼロレクイエムのシナリオだったからだ。
だからこそ登場人物も視聴者も全員が納得せざるを得ない「主人公の死」という内容だったわけで。
アッシュの死亡(今のところはそうなっている)に誰もが納得する理由なんてない。同列にしちゃダメ。
言いたいことはまだまだあるけど他の方も語ってる部分と被るし内容についてはこのへんで。
最後に作画。
バトルや機体作画は良かったがいくらなんでもサクヤの慟哭シーンみたいな重要な部分はサボるなや。
口しかパクパクしてなくて「えぇ…なにこれ…」ってなったせいで心情的に全然入り込めずに冷静になっちゃった。
超重要なシーンでしょうが。
題名通りです。
本筋の仕上がりもファンサービスも中途半端で1〜3幕から盛り上げたコース料理で最高潮の期待感があったメインディッシュが生焼けだったみたいな。
例えるならそんな感じですかね。
もしくは1〜3章が80点のハードルに対して90点を出してくれたからそのまま最終幕も90点ラインのハードルで構えてたら50点くらいで下をくぐってきたみたいな。
これは期待しすぎたファンの八つ当たりでしかないけどやっぱりサクヤに訪れた絶望的なシーンでの暗転で
???「違うな。間違っているぞ皇サクヤ」
をどこかで期待してたよね。
うーん…
アッシュの過去編までは面白かったです。
ガンダム00のオートマトンみたいなのが出てきてから内容がどんどん薄くなっていった印象です。
特にノーランドがシャルルの器として用意されたクローンという設定ならいくらでも他国を攻撃する目的や思想を創り上げることが出来たと思いますが、文字通りのただの器でその存在に何の意味もなかったです。
最後は、ギアスという呪いのような関係から解放されて成長したサクヤとアッシュが手話でコミュニケーションを取って終わるみたいなシーンにしてほしかったですが、アッシュは退場しておりそれも叶わず。
普段は投稿なんかしませんが、面白かっただけに何でこんなことになったのかモヤモヤしたので、投稿してしまいました。不快に思われた方はすいません。
コードギアス最高(ネタバレ注意)
旧来のコードギアスファンですが、4ヶ月間とても楽しかったです。
バトルのテンポも良かったし、何よりキャラクターが良かった。
アッシュの最後だけ、あまりにも報われなさすぎて辛かったです。
ぜひ続編で復活したアッシュが見たいです。
ネクスト10年とは…
今回で最終章
ネクスト10年をと言われ、復活の続編として
作られた奪還のロゼ
戦闘シーンは良かった…けど本当にそれだけ
結局、ホッカイドウ取られた時は、スザクやカレンは何をしてたのかのモヤモヤが消えない作品になった
ゼロとしてナナリーの警護をしていたから、機体も微妙に変わってたし…てかゼロなんだからランスロットみたいな機体は駄目だろ…とか思いつつ警護だからスザクはと無理矢理考えたとしても、トウキョウを守ってたカレンは何をしてたんだろ…本当に
3章の最後らへんで、出てきた旧キャラもちょっとだけ出てそれで終わり
こんなんなら出さなければいいのに…
ラストも何か微妙な展開
王の力はお前を孤独にするかも知れないってギアスの力は何も無くすばかりではないって思った、L.L.さんが助けても良かったんですよ
後からL.L.さん聞いたらギアスあげなきゃ良かったって後悔しそう…
ギアスは好きだからこれからも色々と展開をとは思うけど…こんな感じならちょっとな…
終わり悪ければすべてクソ
ギアスファンであっても見る価値は一切ない。
サクヤのギアス、アッシュの最後、黒幕の正体、ルルーシュを登場させる必然性、黒の騎士団の存在意義、全てに意味はないです。
ただギアスファンから集金するためのリップサービス的な扱い。
反逆のルルーシュが好きな人ほど見ないほうがいい、4章だともう遅いかもですが。
以下特に気になった点を羅列します。ほとんどただの愚痴です。もしかするとパンフに詳細が乗ってるかもしれませんが、買う気は起きませんでした。
========
①サクヤの最後のギアス
ギアスで自分の口を閉じる行動に違和感。贖罪、罪悪感からの行動だとは分かりますが、じゃあルルーシュは?
同じギアスを持っていて大勢を殺しているルルーシュは罰を受けずに(少なくとも結果的には)のうのうと放浪してるだけの男に、相対的に見えてしまう。ルルーシュが悪いのではなく、ギアスの看板であるルルーシュを間接的に下げるような描写は冷めてしまいます。
②ノーランドの正体
シャルルのクローンとのことですが、シャルル要素どこ?サクヤは正体に気がついている描写はありましたが、仮面外したあとのこっち側の反応は「???」。
そもそも人類を間引くみたいな思考は作中のシャルルには無かったはずですが(やり方先はどうあれ人類の幸福を願っていたはず)。
せめて途中から声優が変わるなどシャルルに寄せた演出があれば熱いですが、最後まで共通点が全くない別キャラ。そもそもシャルルのクローンならナイトオブワンがタメ口だったのはなぜ?ただ前作の要素を無理矢理ねじ込んだ意味のない設定。
③アッシュが死ぬ必要ある?
ない。殺すにしても演出薄すぎ。急すぎてなんの感情移入もできません。奪還のロゼは正直アッシュのキャラクター性とサクヤの見た目でもっていたタイトルだと思うで、その半分を数分で退場させて終わり。何がしたいのか意味不明です。尺の都合、DISNEY+側の意向?わかりませんがそういう作品外の事情をユーザー側に感じさせないようにしてほしい、本当に冷めます。
④ルルーシュを含む過去キャラ
出すならしっかり登場させる、出さないなら最後まで新キャラだけやりきる。
どっちかにしてほしい。中途半端に出てきたカグヤやジノたちはテーブルの上で騒いでいただけ。そもそもシュナイゼルは?有事の際に出てこないのに違和感しかない(声優的な部分で仕方ないところはありますが)
アキトたちスピンオフ作品のキャラも散々期待煽っておいて戦闘描写すらない。
最たるはルルーシュとc2。意味ありげに出しておいて、何の説明もないまま退場。亡国のルルーシュも賛否あるがファンサなら圧倒的にあっちの方がマシ。
総じて過去キャラの扱いが「次の章では活躍するかもしれない」とファンの期待を煽るただの集金装置であり、何の回収もされません。制作されてる方、ほんとにギアスを好きなんですか?
⑤(今更だけど)
なぜOPとEDをカットしないのか。
1900円という安くない金額を払っているのに毎回見せられるのが苦痛ですし、無編集のまま出されてる感じがして製作側にやる気がないのでは?と疑う。
10数回通じて演出が何も変わらないあの時間、映画館内に気まずさすら漂っていました。本当に見る側のことを考えて作ってますか?あれで良いと思っているなら正気の沙汰ではないです。
他にも指摘したい部分は多数ありますが、総じて良くない作品です。
声優や作画は良かっただけに残念。
脚本の完成度うんぬんよりも過去キャラの酷い扱いにショックです。
謎
ロキをあんなに秘密裏に作れるものなのだろうか…。
ノーランドはシャアの残留思念が乗り移ったフル・フロンタルとは違い、本当に多々の器。
鉄仮面のバグみたいながロキで人類殲滅を図る。
ブラックナイトスコードカルラみたいな白銀の機体で、マイティストライクフリーダムみたいな金色の羽根で飛んでいく。
そこまでして人類を殲滅しようとする理由がよくわからなかった。
今からパンフレット読もうと思いますけど。
キャサリンがあの位置から落とされてピンピンしていたから、アッシュも爆破の瞬間脱出して実は生きてました…とならないかなあ。
あまりにもつらすぎる人生…。ラズベリーさんのコーヒーを笑顔で飲む姿を見たい。
創造主を嫌悪するラスボス
見終わりました。
パンフレットとかは買わない、映像体験で感じたことがすべての人間の感想です。
(作中で読み取れない裏設定とかは考慮外とする者の感想、ということです)
1~9話までアゲ続けて来て、最終幕は10~12話。
最終幕も、テーマとしては好きでした。
軸にあるのは、旧シリーズからこちらの現実時間で十数年が経て
「ギアスは必要だったのか?」「もっと巧く使い道があるのではないか?」で、
それに対するアンサーは美しかったと思います。
トラウマの対象であるノーランドを相手に戦意喪失しかけたアッシュ、しかしアッシュはロゼに、ノーランドに立ち向かうためにギアスをかけてくれと願います。
それは心理の埋伏による特攻戦士化ではなく、一人ならできないことでも二人なら頑張れると願いたい応援の形なのだ、俺を応援してくれ、だから俺の覚悟も背負ってくれと説得。
このアッシュの心からの「ただの言葉」はギアスと同様の効果を持つようにサクヤに作用し、サクヤもまた自身が使える能力のひとつとしてアッシュに「騎士にする。共にノーランドに勝つ」とギアスをかけ、応援と覚悟が合わさって最強になって最後の戦いに向かいます。ギアスでなくてもギアスであっても、気持ちの一致こそが無限大パワー。
一方でノーランドは、徹底的に共感できない存在として書かれます。
もう、その遠さが人間ではない。
あくまで「部品」として人間によって作られ、ブルルァ~氏がいつか成り代わる代替ボディとして期限付きの生しか認められていなかったであろう彼は、人間の愛憎次元で生きていません。
「自分と、(それ以外で)世界を分けている」者であり、器として生まれたのだから人ではなく器として完成を目指して何が悪い、器にとって人間は人間でしかないのだから徹底駆除して何が悪い…というかするしかないだろう? という感じ。
完成したファウルバウトと直結する彼ですが、「これぞ自分の本来の姿」と言わんばかりの感じで、そもそも人間ではないのだから以後コックピットを降りるつもりもなかったのでしょう。ある意味、ロボット(ナイトメアフレーム)そのものになり、地表のヒト種という嫌悪感しかない生き物たちを駆除して、地球に唯一住むロボット種になりたかったのかな…という感じでした。
何も擁護できない存在ですが、「こいつは何を考えていたのだろう」については、
・シャルルが若返るためのボディとして誕生
・ということは、弱肉強食のシャルルイズムが存続する世界が前提
→弱かったり無能ならどうせ生きていけない世界なので、処分する(ニコル)
・とはいえ孤児院のふたりやナラを迎えていたり、キャサリンを助けていたり、孤児には甘かった過去がある(器でしかない自分と、孤児を世界との接続が薄い近しい存在と判断して繋げたのかもしれない)
……
・……と器として生きていたら、創造主たるシャルルが勝手に死におった
・なにそれ? 人間って無責任すぎないか? き、気持ちわる…
・器は人間じゃないから器として生きるだけ
・「人類への…生理的嫌悪?」「……」
……という具合、なのかな……と感じます。
その目的をサクヤから問われ、片っ端から「ちがう」と言い続けたものの、最後の「人類の生理的嫌悪?」の問いだけには返事をせずにファウルバウトと一体化しました。そしてマスクを外して「やっと眠れる」から、そういうことなんじゃないのかなと。
彼にとって、ヒトの排除は殺人ではなく駆除という言葉で語られます。排除の方法も、気持ち悪い虫を火ばさみのような先っぽでつまんでポイッ的な演出が多い。めちゃくちゃ触りたくなさそう。シャルルの死後、彼が人類に持った嫌悪感は、私たちが部屋に入ってきた羽虫や蟻やGを相手に思う感情に近いのでしょう。
部屋にいる目障りで気持ち悪い虫たちを綺麗に片付けて、ぐっすり何の気兼ねもなく「眠りたい」は、それだけは正直わかるのでずるい。
彼のマスクは外見や心情を偽るための仮面というよりも、清掃員や害虫の駆除業者がするマスク(虫除けフェイスカバー)が第一義だったというオチです。
「人間が本当に嫌いな、人間に作られた器」というわけで、ここまで本当の本当に人間を嫌っていると、もう何一つわかり合えないのです。
ノーランドはなぜそんなに人間を嫌うのか?
それはノーランドにとって、自己都合を振り回す無責任な人間こそが創造主だからでしょう。一番の嫌悪は作者で、そこから派生して作者→人間というか。
ノーランドはギアスこそ持っていませんが、困ったことにギアスなんか無くても何でもできてしまう、全知全能の神のごとき存在です。人間次元では最強パイロットアインベルクたちの生殺与奪を握り、自分用の最強ロボットを作りあげ、オルテギア以外では誰も近づけないはるか高みから破壊の天使的に地上の浄化を行う。タイマン性能・接近戦もゲロゲロ最強。
少し穿った見方になりますが彼は覚悟を決めて誓いを立てたロゼやアッシュとは対照的に「自分以外誰も必要としていない」、まるでなろう系主人公なのです。「作者」の手により、考え得る限り全方面において最強の能力をひたすら詰め込まれ(なぜか最強武具どころか最強ロボットや最強召喚獣まで自作しますよね)、設定は詰め込まれているものの人としては作り込まれてはおらず、作品の数値が思ったほど取れなかったり話題のピークが過ぎたと判断されたら急に未完のまま放り出される。終わりもしない世界で、虚空を漂う。
打ち切りではなく、休止や中止でもなく、ただただ未完…エタるというのがポイントかなと。
これはなろうに限らず、全○部作と銘打っておいて、1作目公開後なかなか…というか全然…続編が出ない…強IPの主人公たちにも言えます。アニメ映画でもそこそこ思い当たります。
そんな感じで、ノーランドはただただ世界を一人で支配できるだけの設定を与えられ、人間都合で急にハシゴを外されたその最強無敵主人公がその後の世界で「何を考えるか」の戯画だと思うと、なんとなくそんな気がして観ることができました。
彼は自身という作品(器)の作り手(人間)のエゴと無責任さにただただ呆れ、呆れを超えて生理的な嫌悪を覚えてしまったのでしょう。
「もし、未完のなろう系主人公が、未完となったことで作者(≒人間)を気持ち悪いと思うラスボスなら」って、企画書にそういうこと書いてなかっただろうか。
彼に設定的に与えられた強さは文脈を感じず、だが文脈をぶったぎるほどにヤケクソじみて強大で、無人吸い込み兵器ロキも生理的に気持ち悪い&各ナイトメアのパイロットたちの価値を下げすぎるほどに理不尽なまでに強く、このよかれと思ってのやらかし感こそ、10年代のなろう系で頻繁に目にした光景です。一人で正面から世界を変えられるのは当たり前。他は引き立て役でしかない。
一方で、物語の結末でサクヤの見せた「覚悟」が、実にアンチなろう的です。
特異な能力、広義の意味では神から与えられたユニークスキル=ギアスですが、彼女はその意味も深く考えずに序盤では濫用して、人々の内面を歪めてきました。基地潜入時などでは、明確にギアスの効果で守兵を殺させたりしています。それに「必要なかった」という自覚が及ぶ・否定が入るのは、3幕の感想で書いたとおりです。
いくら意志を完遂するため、復讐のため、(たまたまノーランドが人類の敵であってくれたから)人類を救うためだったとはいえ、彼女はそのユニークスキルを使用できる自分を肯定しません。それが最後の、自らユニークスキル=ギアスを封印し、それだけではない代償を背負うも生き続けて役割を果たすという答えなのでしょう。これは、全能を生の目的や商品性とするなろう系、ややもすればルルーシュが提示したポストギアスのヒーロー像と誤解されるそれでは、絶対に辿り着かない答えです。それらの価値観の明確な否定だと思います。
ものすごく勘違いだらけの感想を言っているかもしれませんが、私はこの奪還のロゼというシリーズを個人的に「2010年代のフィクション性の功罪をモチーフにした、次代を目指す戯画まとめアニメ」というニュアンスで観ることにためらいはありません。それが私の…覚悟だ!
とはいえ、テーマは好きだとしてもエンタメとしてはラスト3話は失速してしまった感、もう少し広げた風呂敷が綺麗にたたまれたらなぁ感があったのも事実。
9話までで方々にいいキャラが立っていたので、ナラ、キャサリン、ハルカ、メイ、ナタリアなどにちゃんとした見せ場があれば…惜しいと思いました。惜しい!もっと明確な活躍シーンが観たい!と思わせるキャラたちでした。対して、ロキの視覚的な気持ち悪い虐殺シーンがちょっと長かった。ノーランドの存在的な気持ち悪さを表現するためとはいえ、もっと観たいシーンがあった。12話では尺が足りないのは絶対にそうなので、ラスト3話作り直しで16話ぐらいで完全版作ってくれたら嬉しいです。
そういう感じでは、あくまで人間次元でギアスの要不要の戦いを見せていたvsクリストフ(8話)がピークだったかなと思いました。
自分的には、本作を象徴するキャラクターはロゼとアッシュ、クリストフ、一段下がって皇重護とキャサリンになると思います。
あのキャサリンが最後、孤児院で働かせてくれないかと自分から願い出るのは、サクラの戦いの結末としてはとても綺麗。人のために働くので。
あと、9話からOPが変わるのもよかったです。
最後の3話はもう少し見たいものが見たかったな、見たくないものを見たくなかったなとは思いつつ、トータルでは傑作的だったことは間違いなく、心に残る作品でした。
配信放送でも二周目を楽しみに観たいと思います。
プラス数話して、完全版とか言って出してくれたら大絶賛します。
ついに完結!ここで終わるのがもったいない。まだ描き切れていないキャラ達多数。
全12話遂に完結してしまいました。
他のシリーズを一切知らない超初心者でしたが、面白かったです。
アッシュ、ロゼ、サクヤたちの織り成すドラマは見ごたえありました。
そして、クライマックス、超スピードのナイトメアフレーム戦!
超能力や、盛り上がりの雰囲気や、精神論などでない、一応りくつにかなった論理的な戦いがとっても良かったです。
そして、自分の意志を捨ててギアスをかけられるアッシュ、ギアスを捨てる決断をするサクヤ、二人の決意が感動的。
他のレジェンド・キャラクターの顔見世はサービス程度と受け流すとしても、ここで終わるのが実にもったいない。
まだまだ描き切れていない、本作の魅力的なキャラクター達が大勢いるのに。
やはり12話では短かかったですね。
ロゼ…サクヤ悲恋!!
ノーランドは…シャルルのクローンだったと言う真実!!宿敵を討つべくロゼ…アッシュは挑みます!戦闘シーンは最高です!ナイトメアフレーム戦の素晴らしい事!!
アッシュが??…
最後数ヶ月後…サクヤは自分にギアスを…!犬、猫たちはサクヤが引き取り略奪のロゼは幕をおろします!最高のコードギアスです!
全28件中、1~20件目を表示