「ジャッキーらしい、昔ながらの映画」ライド・オン プライアさんの映画レビュー(感想・評価)
ジャッキーらしい、昔ながらの映画
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馬のチートと共にスタントをするジャッキー(以下、J)。
ただ諸々の事情から、チートが抵当に入れられかける。
で法律学校に通う娘とその恋人に泣きつくJ。
Jと娘は長らく音信不通だったが、
これをきっかけに娘がスタントの現場に来るようになる。
そこで大きなスタントを成功させ、売れっ子になるJ。
娘はJの仕事に理解を示し、マネージャみたいに動く。
ただあまりの危険さに、心からは賛同できてなかった。
危険はチートにも及ぶので、尚更だった。
娘はある時、チートをもう少し大事にしてとJに言う。
Jがそこに口を出すなと言うと、娘はブチ切れる。
こうして喧嘩別れした矢先、Jがスタント失敗で入院する。
心配する娘に、もうスタントはやめると約束するJ。
そんな折、今や大スターの後輩が映画を作るという。
そこに出演依頼され快諾するJ。娘は当然またブチ切れる。
いざ本番の日、実際に馬で跳ぶ必要はないと言われる。
今やCGの時代、単に俳優としての出演依頼だったのだ。
それはプライドが許さない、どうしても跳ぶと言い張るJ。
仕方なくその段取りにて本番がスタート。
がチートに乗っての助走中に気が変わって急にやめるJ。
自分の目標ばかり追わず、娘やチートのことも考えて、
無理はやめようとのこと。こうしてJはスタントを引退。
やがて裁判に負け、チートを債権者に引き渡す。
がチートは逃げ出して、Jのもとへ戻って来た。
愛おしいが、心を鬼にして追い返すJ。
こうしてチートもいない寂しい隠居生活が始まった。
でも債権者が急にチートを返してくれた。
チートは草を食わず、飢え死にしようとしたのこと。
・・・って、お前は赤兎馬か!w
馬好きな債権者がそれに心打たれたのだった。
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跳ぶのは簡単、跳ぶのを諦めるのには勇気がいる。
スタントマンはそんな感覚らしい。
ビビリのおれには全く理解できん部分ではあるが、
スタントに人生を捧げた男の引き際としては説得力がある。
ただ、決断遅っっ!!ってツッコんでもたけどな。
まず撮影当日まで仕事内容を知らんなんて、仕事が雑過ぎ。
しかも当日急に跳ぶとかワガママ言って、
監督・スタッフ・共演者に大幅な段取り変更させたろうに、
直前で急にや~めたなんて、迷惑そのものやんけw
これが日本と中国の、文化や感覚の違いなんかもな。
他にもそれを感じたシーンは多々あった。
例えばJが体力自慢やからって、男は強くなきゃとかで、
娘の恋人(典型的インテリ)に恫喝気味に接したり、
体力的にキツいことを強要したり。そんなJは見たくねー!
あと娘が撮影現場で、空調がどうだの安全性がどうだの、
ド素人学生の分際でグダグダとクレーマーにしか見えねー。
あと上述の突然キレるシーンも、えっ何で?って思った。
それと全体に展開が古臭過ぎるのも気になったなw
上述の心を鬼にして馬を追い返すシーンとか、
債権者がいい人でまさかのチート返却とか、
娘の失敗を帳消しにするために危険を顧みず跳ぶJとか。
その全部で号泣してもたおれが言うのも何やけどな。
おれ自身が古臭い人間やから、そこは仕方ないとして、
非現実的さに興覚めした人も多いんじゃないだろうか。