劇場公開日 2024年11月8日

「なんとなく銀河鉄道の夜を思い起こさせる」ルート29 jfs2019さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0なんとなく銀河鉄道の夜を思い起こさせる

2025年1月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

難しい

寝られる

ルート29、すなわち国道29号線は鳥取と姫路を接続する国道で、幹となるストーリーは綾瀬はるかが扮する清掃職員が、仕事先の鳥取の病院の患者さんに頼まれて、その子供を姫路から連れて帰るという話。

道中で出会う人たちはみんな生気がなく、それぞれ何かの象徴になっているのかもしれないが、何を意味しているのかはよくわからなかった。雰囲気とわからなさは宮沢賢治の銀河鉄道の夜を思い起こさせた。

綾瀬はるかがこの手の単館系映画に出演するのは珍しいのではないか。美形も相まって何を演じてもサイボーグのように見えてしまう彼女ではあるが、今作は頑張っていたと思う。ハルを探して鳥取の街を疾走するシーンがあるが「プリンセス・トヨトミ」のときみたいな品のない演出じゃなくてよかった。あと、Bialystocksの劇伴と主題歌が出色だった。

この映画を見たその日に、監督の前作である「こちらあみ子」を動画配信で見た。確かに「こちらあみ子」を見てから、今作を見るとずいぶんと期待外れになったかもしれない。ただ、比較の話であって、今作もそんなに悪くない。

jfs2019