「この道の先」ルート29 草井田さんの映画レビュー(感想・評価)
この道の先
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コトの大小、モノの強弱ではなく、観る側も創る側も見落としていた、忘れていた映画のよろこびが生まれる前夜を目撃した気持になった。
綾瀬はるかが街を駆け出した終盤からの展開、シーン、映像表現、ひとつひとつの台詞の必然。ただ引きずり込まれてしまった。
決して幸福なラストではないのに、映画が無闇に言いがちな希望に触れた気になれたのは、監督が言うところの御伽噺そのものの力だろう。森井監督は嘘をつかなかった。
このチームは次にとてつもない日本映画を生む予感がする。その意味でルート29は、いま絶対に観ておくべき映画だと思う。
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