八犬伝のレビュー・感想・評価
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イケメン戦隊ハッケンジャー参上!
滝沢馬琴が南総里見八犬伝を執筆する現実パートと、馬琴が北斎に語る八犬伝パートを交互に描く野心作だけど、どこかチグハグで何かすごいもったいない映画でした。映画は、八犬伝の序盤のシーンから始まり、そこから馬琴が北斎に感想を聞く現実シーンにパッと切り返すのが見事です。戯作者と浮世絵師、ジャンルは違っても新進気鋭のクリエイター二人の長年の交流エピソードが、非常に丁寧に作られており好感が持てますし、創作に苦しむ馬琴の姿や家族との関わりを描く現実パートのドラマは見応えがあります。特に奈落の薄暗がりの中で逆さになった鶴屋南北との創作についての息詰まるような論争は、演出と役者の演技のぶつかり合いが凄く全編中の白眉と言えます。一方で、期待の八犬伝パートはイケメン八犬士を揃えて華やかだけど、ファンタジーパートなのにSFXが今の時代にしてはとても粗く安っぽいのでビックリしました。ここは、馬琴のイマジネーションの部分なので壮大で美しいシーンを期待していたけど、とても違和感があり残念。アクションも天守閣の屋根の上でのチャンバラ以外は大したことありませんでした。結局、現実パートと八犬伝パートを別の監督が担当したかのようなクオリティの差が気になり、とてももったいない結果だったと思います。役者では、最初は眉毛が気になったけど役所広司が相変わらず抜群の演技です。ラストの八犬士に迎えられる表情にはウルッときました。内野聖陽は大袈裟な芝居が多くて好きじゃない役者さんだけど、本作では飄々とした感じがハマってました。鶴屋南北役の立川談春は、噺家だけに台詞回しと表情が絶妙で場を圧倒する演技でした。玉梓役の栗山千明、おっかなくてドンピシャでした。
虚実の描写が秀逸
馬琴の日常が「実」、八犬伝が「虚」として交互に展開する。
虚から入ったのでなんだこの映像と思ったが実に入ったら実写風になってて、虚はある意味漫画チックで実は描写がリアル。
実は年月と共に老化していき、虚は崖に落ちても怪我ひとつないし殿様は20年経っても変わらない。
それがわからないとCGとかが陳腐に思えるのだ。
虚がああだから実が大変リアルなる仕掛け。
馬琴の頭で想像したものはあんな虚の彩りだったはず。
北斎画になるといったん絵になるので、再度映像に直すとあんな風になるように設定されてると感じた。
さてさて八犬伝の方は物語だとして、実の方は人生とは何か?を考えてしまう。
家族の悲しいシーンには涙した。
面白い、見てよかった。
若者を信じていれば…?
素敵な良作でした。現実パートも虚構パートもバランスが良く、感動します。
アクションも見応えがあり、衣装も小道具もVFXも凝っている。たぶんほぼグリーンバックだろう映像はご愛嬌。
ただ、この作品が大ヒットするには、若者の口コミを信じる必要があったのではないでしょうか?
今をときめく俳優が勢揃いして好演していながら、ポスタービジュアルは………。
メインストーリーは滝沢馬琴なので合っていますが!
大河で大人気になっている塩野瑛久さんもいきなり出てきてびっくりしました。予告にいましたっけ?
お路さんと滝沢馬琴の関係性も、なぜこの描写をこの時代に選んだのか…?どのようにでも解釈できる八ヶ月をなぜそうした描写に…?という疑問が。
製作と配給の問題なのか、集客の問題なのか、早くもスクリーンが減少していますが、今日観て良かったです。
とはいえ、若い世代にとっても面白いもの、観たくなるものを作るつもりでいなければ、せっかく素晴らしいのに細部やPRで失点するのはもったいないな、と思いました。
でも陰陽師0の成功もあり、国内のファンタジー製作力は確実に上昇中なことがわかり、嬉しい限りです。
一粒で二味楽しめる
役所広司は、終始、凄いなあ〜うまいな〜と引き込まれた。
歌舞伎のシーンも興味深かったし、奈落の底での南北と対峙したシーンも滝沢馬琴の信念が強調されて理解も深まった。
虚の部分が物足りないとのレビューもあったが、ファンタジーの世界と思えば、芝居掛かった言い回しも気にならない、と言うか楽しめた。クスッと笑ってしまった場面もあった。また、全体のアクセントになっていたと思う。
滝沢馬琴の生涯を初めて知り、息子・奥さん・息子のお嫁さんとの関わりがよく描かれていた。奥さんのお百が、お路が馬琴の物語を聴写している所に這ってきて「ちくしょう」と言った時、もっと馬琴と関わりたかったのだなと切なくなった。
一つの映画で二つ楽しめて満足。
山田風太郎の原作を読もうと思った。
今、原作を読み終わりました。粗方忠実に描かれていたことに驚きました。同時に内容をかなり凝縮して描かれつつも、要所要所を押さえていたと感じました。原作のラストでは、教育されてこなかった女性が、馬琴によって学ぶ喜びを持てたシーンがありました。そこが好きでした。
主役2人が偉大なり
虚実織り交ぜた構成の本作は、2本分を堪能した感じはありますが、どちらももう少し長めで描いて欲しかったです。2部構成ゆえのブツ切り感は否めません!
原作は山田風太郎の同名小説。晩年に失明の苦難に見舞われながらも、1814年から28年の歳月を費やして「南総里見八犬伝」を完成させた滝沢馬琴の情熱を、親友の葛飾北斎との交流を軸に描かれます。さらに、八つの珠を持つ8人の剣士が宿命に導かれて悪に立ち向かうおなじみの物語を、視覚効果とアクション満載で映像化。“実”と“虚”のパートが交互に展開していく2部構成となっています。
●ストーリー
人気作家の滝沢馬琴(役所広司)は、友人である絵師・葛飾北斎(内野聖陽)に、構想中の新作小説について語り始めます。それは、里見家にかけられた呪いを解くために伏姫(土屋太鳳)が祈りを込めた8つの珠を持つ8人の剣士「八犬士」(渡澄圭祐ら)が運命に導かれるように集結し、呪いと戦うという壮大な物語でした。
その内容に引き込まれた北斎は続きが気になり、度々訪れては馬琴の創作の刺激となる下絵を描くのです。このようにして、2人の奇妙な関係が始まります。
一方、馬琴の妻・お百(寺島しのぶ)は、馬琴と北斎を苦々しく見守り、医師にしたい息子の宗伯(磯村勇斗)と嫁のお路(黒木華)は馬琴を支えようとします。
連載は人気を集め、異例の長期連載へと突入していき、馬琴のライフワークとなりますが、28年の時を経てついにクライマックスを迎えようとしたとき、馬琴の視力は失われつつあったのです。絶望的な状況に陥りながらも物語を完成させることに執念を燃やす馬琴のもとに、お路から「手伝わせてほしい」という意外な申し出が入るのです。実はお路は幼い頃から文字を習っておらず、読み書きができなかったのです。
果たしてどんな過程を乗り越えて八犬伝は完成したのでしょうか。失明してもなお28年の歳月をかけて書き続けた馬琴が「八犬伝」に込めた想いとは…。
●解説
里見家にかけられた呪りを解くために、8人の剣士が活躍するのが「虚」のパート。実話に基づき、馬琴の半生をたどるのが「実」。こちらのパートでは、馬琴が絵師、葛飾北斎に八犬伝の物語を語り、妻や息子、その嫁との関係が描かれます。この構成は「虚の世界」「実の世界」をシンクロさせていく、原作の山田風太郎の小説通りの内容となっています。
勧善懲悪を芯に、怨念・復讐・信を貫く馬琴の世界を山田風太郎は鶴屋南北まで動員し、実の中の虚、虚に潜む実の世界に足を踏み入れます。本作の監督・脚本曽利文彦も、一筋縄ではいかない二重構造の面白さに共鳴してか、主眼をここに置きました。
「虚」パートのアクショシシーンは、妖気漂う雰囲気が濃厚で、若手俳優らの殺陣も悪くない。「鋼の錬金術師」など手掛けてきた曽利監督による、得意の特殊技術を駆使した撮影は堂に入っています。特に芳流閣の屋根の上での決闘シーンの躍動はスリリングでダイナミックで手に汗にぎる見どころたっぷりな名場面となっている。で圧巻です。けっこうチャンバラシーンも多く描かれていて、時代劇ファンも満足できる出来映えなのです。 さらに怨念と、その退治のためのアクションと、秒単位の見せ場を作り出すデジタル領域のアートワークは見事で、栗山の演じる怨霊となる玉梓のおぞましさがまた格別で、悪と毒と恨みを凝縮させたすさまじい名演でした。
馬琴の「南総里見八犬伝」やNHKの人形劇「新八犬伝」などに親しんだ経験があれば、タイトルを聞いただけで、講談調の活劇を期待することでしょう。実際、エンターテイメントとして十分に見ものですが、それ以上に興味深いのは、馬琴の創作の様子を描いたパートです。
やはり本作の新味は“実”のパートにあります。
馬琴の壮大かつ奇抜な想像力に舌を巻く北斎、そんな北斎がさらりと描いてみせる挿絵の下描きに刺激を受ける馬琴。憎まれ口をたたきつつも、互いに敬意を抱く2人の友情を、役所と内野ががっぷり四つの芝居で体現しました。内野が粋人ぶりをユーモラスに、さらに黒木がきまじめさを巧みに表現し、役所の非の打ち所のない演技がそれを受けとめます。
鶴屋南北(立川談春)の「東海道四谷怪談」を見て、馬琴は虚実を巡って苦悩します。馬琴が模索したのは「正義が必ず報われる物語」。八犬伝で描く正義は、悪がはびこる現実を映さず、虚にすぎないのではないか、と。令和の今も、正義が必ずしも報われないことはままあります。いつの時代も正しいものが勝つわけではありません。その不条理を、物語の中で解消しようと馬琴は試みたのでした。
馬琴と鶴屋南北が、劇場の奈落の暗闇で創作をめぐる議論を戦わせる場面は、江戸時代のクリエーターの苦悩に触れることができて興味深いところです。この議論はエンタメ論ともいえ、虚実ないまぜの本作に込められたテーマを分かりやすく伝えてくれます。
●感想
原作通りはいえ、虚実織り交ぜた構成の本作は、冷水とお湯を交互に飲んだようで何とも落ち着きを感じませんでした。特殊効果を駆使したイケメン剣士らのスケール感たっぷりの活劇と、役所や内野、寺島、黒木ら芸達者たちの深い味わいの演技合戦。交互に見せながら混乱はなく、2本分を堪能した感じはありますが、どちらももう少し長めで描いて欲しかったです。2部構成ゆえのブツ切り感は否めません!
ラストが駄目
これ大作ですね!素晴らしい
面白かった‼️
あるレヴューに「虚構パートの物語部分の特撮が漫画っぽくてちゃちい」と書いてあったのを読んで不安に思ってたけど、え?どこがちゃちいの?凄いやん。
今から200年前、江戸時代に滝沢馬琴により執筆された【八犬伝】を映像化すると同時に、28年に渡り98巻106冊の大作を書き上げた執筆生活の中の苦難を並行して描く。
盟友の画家 葛飾北斎を内野聖陽。
サラサラと描く挿絵が素晴らしい。
晩年の富士の絵もさすが。
「正直に生きる者が苦しみ,悪がのさばる世の中だからこそ、【正義は勝つ。悪は滅びる】という物語を私は書き貫きたいのだ」と語る馬琴。
当時の庶民に多く読まれた彼の物語は、単なる娯楽を超えて、人々に生きる希望をもたらしたのでしょう。
里見家に降りかかった怨念をその命をもって守ろうとした伏姫(土屋太鳳)と、その剣士「八犬士」たちが運命に導かれて、まるで「七人の侍」や「マグニフィセント・セブン」みたく次第に集まり結集する、因縁の闘いのスペクタクルが心躍るし、みんなそれぞれキャラクターもアクションも魅力的だし、その物語自体の「虚構」パートと、作者の現実世界の「実」パートが絶妙に映し出され、どちらにも引き込まれる。
馬琴役は役所広司だからもう間違いないわけで、安心して観ていられるし、内野さんとの掛け合いも粋。息子役の磯村くんとその妻役の黒木華も好きな俳優。寺島しのぶさんと栗山千明、怖かった(笑)
2時間半だけど、全く飽きずに間伸びもせずにずっとワクワクしていました。
そしてラストシーン・・・
まさに「虚」と「実」の融合。涙
邦画の当たり🥇に出逢えました。
おすすめします。
虚とは実とは
人形劇の記憶
八犬伝というとNHKの人形劇のイメージが、それも最初の頃の
一番印象に残っているのが坂本九さんのナレーション?「さもしい浪人あぼしさもじろう」
本作にも序盤に「あぼし」さん出てきました
(劇中劇=虚のパート)
テンポよくスッキリとした流れでいい感じです
もちろん実のパートがなければ少し物足りないかも知れません
そもそも里見の殿様が「武士に二言」があったために自ら災いをもたらした訳なので、冷静に考えて自業自得なのです🙇♂️
最初に玉梓さんかわいそうだとかバカ殿何やってると思ったら、その後の展開に感情移入できなくなるので、そこは伏姫・八房・浜路さんの方がもっとかわいそうだと思ってラストまで観ましょう(笑)
栗山千明さんの玉梓よかったです
既視感があったのは夏木マリさん(1983年の映画の玉梓役)に似ていたからかも
(作り手側の物語=実のパート)
馬琴さん北斎さん家族に友人達の話なのですが、安定感がありすぎて虚のパートとの切り替えが何故かしっくりこなかったです
最後にクレジットで流れる路さんが重要な役割を果たした完成秘話をメインにし、テンポよく短くしてナレーションで補うなどの工夫があってもよかったのではと感じました
詰め込み過ぎ
なぜ馬琴が、目が見えなくなっても八犬伝を完成させたのか。
「ひとつも悪を為していない息子が、なぜ報われないのか」という想いが、「正義は美しい」「正義は最後に必ず報われる」と叫び続けさせたということなのでしょうか。
それは、鶴屋南北との会話の中でも表現されていますが、南北がいう通り、理不尽が世の中だし、正義が報われるとは限らない。
それを馬琴先生がどんな風に自分の中で昇華させたのか、イマイチよくわかりませんでした。
2時間ちょっとじゃ無理ですよね(^^ゞ
しかし、役者さんが豪華。
馬琴の役所広司、北斎の内野聖陽はもちろん、アクセントとして登場する妻役の寺島しのぶ、そしてなんといっても路女役の黒木華さんでしょう。
黒木さんは、武家の娘役をしたら、本当に美しいと思います。
眼福眼福。
八犬伝の物語を、ダイジェストじゃなくしっかり観たくなりました。
八犬伝って、みんな知ってるのね
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