「虚と実を織り交ぜた馬琴の半生」八犬伝 ターキーターキーさんの映画レビュー(感想・評価)
虚と実を織り交ぜた馬琴の半生
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八犬伝のストーリーと、作者の滝沢馬琴の半生が交互に織り交ぜられて進んでいく。
映画では堅物で偏屈な滝沢馬琴が、和風ファンタジー長編の元祖みたいな八犬伝を想い描けたのはすごいと思いつつ、現実での息子の死と言う救われなさとの対比が切ない。鶴屋南北のつじつま合わせの虚は無意味、と言う言葉と、渡辺崋山の虚でもそれを貫いた人生は実となる、的な言葉の対比も馬琴の悩みが反映されていて考えさせられる。ちょいちょい訪ねてくる葛飾北斎の自由気ままな空気感で程よく和める。
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