「虚実の交わり」八犬伝 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
虚実の交わり
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名作「南総里見八犬伝」とその作者曲亭馬琴の執筆の有様を織り交ぜて描くモキュメンタリ―風の新解釈。中でも、虚であったとしても勧善懲悪を理想として描く馬琴と現実の世の性悪説を描く「東海道四谷怪談」の作者、鶴屋南北の虚実の本質を語り合うエピソードは印象的でした。本作の深み、面白みの根源は原作者の山田風太郎さんの慧眼にあるとしてもTBSのCGクリエーターだった曽利文彦さんが脚本・監督とは大変な成長ぶり、お見事でした。
ただ、虚実を交えても映画の愉しみの本質は至高の虚でしょう、余り糞真面目に捉えずに少しは脱力、遊びも交えて作って欲しかった気もします・・。
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