「里見八犬伝という「教養」で評価は分かれる」八犬伝 SHIMIさんの映画レビュー(感想・評価)
里見八犬伝という「教養」で評価は分かれる
坪内逍遥はハッピーエンドやいわゆる王道をバカにし、そのため里見八犬伝は「若者文化」から「老いの文学」へと変貌を遂げた。
それからというもの、里見八犬伝のイメージは古臭い時代劇ととらわれがちだが、しかし、実のところ現代のライトノベルであり、連綿と日本人の心に宿るエンタメなのだ。
そしてその筆者との鎹とも呼ぶべき本作は、里見八犬伝を知らなければ「里見八犬伝って作品があるのは何となく知ってた」くらいの感想で終えるだろう。
しかし、その裏で物語を全て知る者にとってはこれほど壮大で感動させられるものはないと、脳内で補完できるはずだ。
そんな「ふーん」でしか里見八犬伝を知らなければ評価なんぞできないのに、評価してしまうのは自らの愚骨さを露呈し示しているようなもの。承認欲求の塊である。笑って受け流し、以後その評価者の聞く耳を持たなければ良い。
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