「観終わったら切なくなりました。」ジョン・レノン 失われた週末 ミヤトシさんの映画レビュー(感想・評価)
観終わったら切なくなりました。
ビートルズ現役時代からのリスナーです。最初はビートルズでしたが、バンドを始めたのはローリングストーンズの影響でした、その関係ですっかりブルーズ、黒人音楽にハマってしまいました。一番ロックに関わっていた時代はビートルズはメジャー過ぎてあまり関心が湧きませんでした。ある程度年齢が行ってからビートルズの良さに気づいて、そのなかでもジョンにすっかりやられてしまいました。気が付いたら生まれた病院から亡くなったダコタまで彼を追いかけていました(笑)
この映画で語られる史実に新しい発見はあまりありませんでしたが初めて見た写真や動画はとても新鮮でしたしストリーも整理されていてドキュメンタリーとして充分楽しめました。
思っていた以上の出来上がりでしたね。ただ、メイパンとジョンの最後の別れの場面は何とも後味が悪くいたたまれなくなりました。ポール、リンゴやミック、ボウイなどビッグネームが登場しますが、もしヨーコと一緒にいたらこういった親交は難しかっただろうし、特にジュリアンとシンシアがジョンと会えたのは間違いなくメイの存在が大きかったのだなと改めて認識しました。スーパースターのお遊びの1つとだけでは語れない存在と関係性があったのですから尚更です。メイと一緒になっていたらどうだったのだろう? 暖かい家庭を作れたのかもしれないけど、ジョンは本当にその中に納まりきることができたのか? ジョンはヨーコとのアーテステイックな関係を最終的に選んだ、いや、というよりもジョンがいつも求めていたがの強い女性像。ジュリア、ミミ叔母さんなどと被って見えます。やっぱり彼にとってヨーコはマザー、母親代わりだったんだろうな。 今回の映画でメイパンの印象は随分変わりましたし観終わったら切なくなりましたが新しい視点の物語にとても満足しました。