国宝のレビュー・感想・評価
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惜しい…
吉田修一さんの上下二巻の小説「国宝」を映画化。任侠の家に生まれながら、歌舞伎役者として芸の道に人生を捧げた男の激動の人生を描いた人間ドラマ。原作は800頁に及ぶ大作なので、上映時間も約3時間近い邦画としては珍しい大作であった。
みなさんの評価はすこぶる高い。映画館も月曜日の昼間というのに8割方埋まっていた。近頃なかなか無い人気ぶりである。映画コムでも4.3という高い評価。
でも私はそんなに高得点とは思わない。確かに大作だし、主演の吉沢亮くんも横浜流星くんも頑張っているのだが、ねえ。
ネタバレになるが、話は上方歌舞伎が舞台。吉沢くんは東京の出身、横浜くんは神奈川の出身。二人の関西弁はやはり関西人としては違和感が否めず、演技が臭くなった感じを覚えて、嘘くさく、そこも惜しかった。私の評価は★3.8。
願わくば関西出身の男前を使って、原作通りの筋立てで、Netflixかどこかで配信ドラマを作ってほしいね。
アイデンティティの発露を見る紛れもない傑作
序盤、タルい映画かなぁと見ていたが、高畑充希と横浜流星の駆け落ちに「うん?」となる。原作は読んでいないが、映画シナリオ的にはさすがに無理があるかなと思ったが、横浜(家元)=日本と置き換えると俄然面白くなる。
実情はどうかはしらないが、昨今SNSではクルド人などの問題もあり、日本人による日本の存在が問われている。
外様に名前を奪われた横浜は紆余曲折を経て帰っては来るが、壊死により片足を失い、最終的には死んでしまう(明確に描写はされない)。
で、吉沢亮。
彼が襲名する事が、日本の凋落といえば言い過ぎかもしれないが、失われていく様とリンクしていく。途中、お互い出たり戻ったり仲直りもするが、結果的には日本の血を家元から排除する。それでいて最後、カメラマンの娘から自身のある種の否定に対して見つめることしかできない。なぜか?田中泯からも言及があったように嫌々ではあるが、逃げることも出来ず、自ら悪魔に魂を売った事実は否定も肯定もできないから。歴史の中でドサクサに紛れながら、意思を持って日本を侵食していった何か。それを描く李相日。言わずもがなだが、彼のルーツは在日である。彼らが日本に血として入っていく歴史を描いている映画なんだと気付かされたとき、この映画が持つ意味の重さを感じることができる。
大手配給で観客を呼べる若手の俳優を使いながら、シネコンでちゃんと集客した上で、自身のアイデンティティを描くというのはなかなかできるものじゃない。それを見事にやってのけた監督に脱帽。
そういえば、ファーストカットでも首筋に色を塗るという暗示的なスタートになっていたようにも思う。
話変わって、映画にでてくる女性たちは血というものを大事にしているように感じる。唯一吉沢側になびいた森七菜ですらも「もう止めよう」のセリフ以降全く出てこなくなる。恨みつらみを語った前述のカメラマンを始め、監督は女性に対してどのような想いがあるのか是非聞いてみたい。
これらを3時間ちゃんと見せてくれて最後国宝という文字が縦字で出るが、縦に線を引いて半分に割ったとき変な異物(玉の中の、)のせいで綺麗なシンメトリーにならないのかぁとか思ってみたり。
久しぶりに良い映画を観た充実感はあるものの、自分に歌舞伎の素養がないのが残念。曽根崎心中くらいはなんとなくわかるが、役者の演技の上手い下手が観ていてわからなかった。もう少し勉強してからもう一度見れば、もう少し深みにはまれるかもしれない。
梨園の血筋であるかないかによって翻弄される2人の物語に圧倒される。
反目したり、嫉妬したりしながらも、基本2人は助け会う友達であり、切磋琢磨しあう役者仲間であるところがいい。
だけど、2人の人生は血 (血筋) によって翻弄される。
・渡辺謙が血筋でない吉沢亮に自分の名を継がせると、ふてくされた(?)横浜流星−。−は 、地方劇団に身を隠す。
・逆に、渡辺謙の名を継いだ吉沢亮は、渡辺謙が亡くなると干されて地方巡業に身をやつす。
だいたい、渡辺謙が吉沢亮に継がせっからヘンな事になるんだよー。横浜流星に継がせときゃあ、なーんも問題なかったんだヨ。
ったくもう、杏ちゃんに言いつけっゾ ヽ(`Д´)ノプンプン
渡辺謙の代役になった吉沢亮が、舞台直前に「自分には守ってくれる血がない」と震えが止まらなくなったのを、横浜流星が助けてくれる場面が良かった。
吉沢亮を取り巻く3人の女性、森七菜さん、、見上愛さん、高畑充希さん、に関する話は頭の中で混ざってしまって、分からないままでふ。
本なら戻ったり、人物紹介か相関図見たりして整理出来るんだけど、映画は分からなくなっても、どんどん進んでしまう。
僕はこの映画に限らず、頭の中で1回混ざると大体 混ざったまま終わる。
あと、歌舞伎の場面では早替えりがすごかった。初めて見た。
(雑談)
片岡愛之助さんが梨園の出でないのを知って驚いたことがある。あと、さっきネットで坂東玉三郎も梨園じゃないのを知って、もっと驚いた。マジか( ゚д゚)。人間国宝らしい。
芸事始めの6月6日の公開とは!?
歌舞伎が好きなので観るのに迷いがありました。
菊五郎の襲名披露公演の素晴らしい「三人娘道成寺」が終わった絶妙なタイミングですね。吉沢亮の不法侵入事件がなければもっと早い公開だったのでしょうさか?
新聞連載中から読んでいましたが、小説なら舞台場面を自分の記憶の映像で楽しむことが出来るけれど、映画となるとちょっと苦しい。
寺島しのぶさんがアップになるだけで歌舞伎の雰囲気が漂うのは流石!
私の好きな田中泯さんはメゾン・ド・ヒミコの時を思わせる気高さを演じられておられました。
渡辺謙さんがお初とはミス・キャスト。上方の役者ではない。
歌舞伎をあまりご存知ない方は綺麗とか衣装早替りなどの演出に魅せられているようですが、実際はもっと素晴らしいです。踊りも所作も衣装も。
玉三郎、菊五郎、菊之助の三人娘道成寺の何十年に一度の稀有な舞台に出会えた年にあった映画ということで少しは記憶に残るでしょうか。
最後に襲名と人間国宝に同時になるこはありません。
非常に質の高い人間劇
素晴らしいの一言。
題材の歌舞伎にまつわるシーンも素晴らしいが、人間劇の見せ方演技から役者の空気感から何もかも素晴らしかった。シーンの構成も冗長にならず、次次進んで視聴者に想像の余地を与えており、長時間の映画にも関わらず間延びは殆ど感じさせなかった。
主人公喜久雄の華やかな部分も暗い部分もそこに集積するいいことも悪いことも離れていくことも全てが喜久雄という人を魅せている。
また演者が完璧にセリフにコメられた感情、意図をこちらの想像を上回る演技の巧さで表現してきて、過剰さや作り物感がない。
一番心に残ったのは、途中曽根崎心中の代役を任され、本番前、眉を引くのに手が震えてうまく引けない後のシーン。複雑な立ち位置で切羽詰まった喜久雄の溢れ出た感情から出る台詞を見事に表現できていたと思う。
期待し過ぎた?
一人の少年が父(ヤクザ)を抗争で亡くし、歌舞伎一家へ引き取られる。
そこには同年代の息子がおり、お互いに切磋琢磨し芸を磨いていく。
少年期~老齢期まで一気に駆け巡る3時間だった。
確かに3時間を感じさせない映画ではあったが、脚本が薄っぺらく感じた。
土佐周りをしていく葛藤も薄っぺらい。
唯一、歌舞伎のシーンは気迫迫るものがあったが、全体としては凡作だと思った。
歌舞伎のお芝居は、すごかったけれども、、
正直レビューです。
まずこの作品に出演され歌舞伎を演じられた俳優陣の皆様には敬意を表します。
それを踏まえた上で申します。
歌舞伎のシーンではなく、その他のセリフの掛け合いや間、流れに若干フワッと感があり割と多くのシーンでこれは自然なやり取りではないな、と作り物感を感じてしまう部分がありました。
また後半になればなるほど内容的に重複しているシーンがあり、もう少し簡潔にまとめられるなと思った部分もありました。
また、渡辺謙さんや渋みのある名脇役さんをもう少し色々なシーンで立てられる部分もあったのでは、、と思います。(偉そうにすみません)
あと、暗い中サクラがキラキラするシーン?が劇中何度もあるのですが、あれがなんだったのか、、も???で、視聴者にそれは想像させたかったのか分かりませんがなんだかフワッと感がありました。
演者さんが素晴らしいだけに台本がちょっともったいない感じが残念でした。
あと一歩深いところに到達してほしいなという感覚がありながらエンドロールとなりました。
映画の神様によるもの
3分の1を見たぐらいのところで傑作だなと感じ、見終わってあらためてそう感じた。ただどこに自分が感動したのか分かりかねるところがあって、考えてしまった。
喜久雄のサクセスストーリーとしても良いできだし、芸に憑かれた芸術家の生涯を描いた芸道ものとしても良い。
ただし前者としてみると、主人公に才能がずば抜けすぎて成功に至る道筋に共感できないし、芸道ものとしては主人公の芸の到達点が美しい景色では説得力が薄い。
ただしそんなことはまるで気にならない。
絢爛豪華な絵と演技に訳も分からず感じ入ったというのが正解だったのではないか。
安珍清姫の説話を知らなくても娘道成寺のシーンは痺れるほど切ないし、曽根先心中も説明不要。また歌舞伎役者じゃない主演二人がうまくいっていない演技と会心の演技を歌舞伎素人でも分かるぐらい演じ分けていたのには声もでない。
映画の出来の決め手は天の配剤なんだと感動。
血筋の地位がほしい愛憎劇
と思って鑑賞したら全く違う。
愛憎は確かにあるし、ドロドロと言えば確かにそうなんだけどお父さんが撃たれるとこから、最初からずっと綺麗だった。
個人的には社長の付き人っぽくしてたひとが社長に昇進してたのがクスりとしたし、本音でぶつかったからこそずっと3代目と居たんだろうなと思う。
吉沢亮がひたすら美しかった。
劇場で見てよかったぁ!
「上達」を観客に腹落ちさせる表現にうたれた
見終わったあとに残っていた喉に魚の小骨がひっかかっているような違和感は、劇中で、渡辺謙さん演じる花井半二郎の役が、『曽根崎心中』のお初なのですだったこと。
謙さんが、お初を?
が、『国宝』原作上巻を読んで納得。
花井半二郎は『河庄』の治兵衛や、『廓文章』の伊左衛門のような、つっころばしと呼ばれる商家の若旦那を当たり役としている役者だそう。
坂田藤十郎さんはじめ、つっころばしの役者が、お初や夕霧のような女形を演じることは少なくない。
つまり、その芸の系譜にある人物としての花井半二郎なら、お初を演じても違和感はない。
この「見えない補助線」をひくことで、映画の中での配役に対する納得感がぐっと深まった。
舞台の仕組み、演目の背景、役者の流儀、そして歌舞伎という文化の重層性。どこをとっても濃密で、一度観ただけでは処理しきれないほど。
だからこそ、もう一度観たいと思った。
映画ではない、一人の人間国宝の生き様を観た
良かった、というか、映画というカテゴライズで「良かった」と安直に言いたくない素晴らしさ。一人の男、人間国宝になる男の生涯を知った3時間だった。呼吸を忘れるほど集中した後、酸欠で頭痛が止まらないなか、気づけば施設内の書店で原作を買っていた。顔が綺麗すぎて怖いという理由で苦手だった吉沢亮のファンになった。
父の仇取りだの血縁だの、吉沢亮が持つ「み(恨み辛み妬み)の感情」はとてつもなく大きいもの。自分が魅せられた歌舞伎、かつ、自分にはこれしかないと信じ込んだ歌舞伎を駆使して、感情を晴らすように私には見えたな。
吉沢亮と横浜流星が若き頃、比較みたいに描かれていたのも印象的。血筋を引いているがゆえにお高くとまる、若き日の酒に女に現を抜かす横浜流星とは異なり、ひたすらスレずに芸に励んでは認められる吉沢亮。ただ、中盤、血筋やスキャンダルに翻弄されて迷走する黒いシーンがあるからこそ最後の人間国宝まで辿り着くんだろうな。
個人的には、黒いシーンの最中に酔っ払って狂ったように踊るシーンと、最後のインタビューが好き。単純に順風満帆だったわけではもちろんないし、何なら犠牲になった存在を慮って(?)の、最後圧巻の演技だったんじゃないのかな〜と。確かにいろんな女を犠牲にしたよな(笑)
演技については、最後の演技もだけど、横浜流星との演技が好きだな〜。命懸けの演技に対し、自分にはできないとつぶやく男性(名前わからん)、確かに、あの人にはわからないだろうな。そして、あの人みたいに何かに全力で取り組んだことない人、人生で失敗経験などがない人にはこの映画って刺さらない気がするなとも思ったり。
ぐちゃぐちゃになったけど、とにかく良かった!ところどころ抜けてる?ところあったから、原作読んで補おうと思う。あの長編を3時間にまとめるんだからそうなるだろうし。
国宝
主人公の生き様には共感できないが、結局芸を極めた結果人間国宝にまでなることができたのだなと思った。もし二代目半次郎が亡くならなくても、きっと芸を極めただろう。ただすんなり順風満帆にいかなかったから、人生経験があったからこその人間国宝になれたのかもしれない。素晴らしい映像と芸に見惚れあっという間の3時間だった。
道を究めること、およびその代償について考えさせられた
主人公は、少年期からの当人の志もあって、日本一の歌舞伎役者になる人生を歩むが、その輝かしい栄光の裏で数々の犠牲を払う。近しい人との別れや身に降りかかる災難などがそれに当たろうか。しかし、それらをも糧とできるほどの志の強さがあったからこそ、人間国宝という頂点の座に至ることができた。
人生には紆余曲折がつきまとうが、どのような苦境に立たされようとも己の志を貫き通すことで終いには大きな宝を手にすることがある。この映画はそんな訓示をしているように感じた。
皆さんお書きの通り、田中泯さんの「鷺娘」は鳥肌物。田中泯さんの演技自体からも、上で述べたような人間の心に宿る偉大な力を感じられた。
時間は気にならなかったが、もう少し短いとなお良い。終盤のトントン拍子は確かに改善の余地があったかもしれない。
吉沢&流星に🌟4つ!!!!
話題作で、
見に行った回もレイトショーなのに
かなり人が入ってました。
長いとはわかっていたので、
覚悟はしてましたが…
長いです笑
腰悪い方は腰に当てるクッション持っていくことをおすすめします!笑
ただ映像はキレイなので、
見飽きるという感覚はなくキレイだな~という感じで見続けることは可能です◎
映画としては🌟3.5といったところですかね…
歌舞伎の世界の厳しさ、残酷さ、
むごさ、美しさ全てを学べる
いわゆる歌舞伎の教科書みたいな作品だと感じました。
吉沢亮くん、横浜流星くんの
演技は素晴らしく
この映画における役者魂をかけた二人の努力は本当に本当に素晴らしく
これこそまさに【国宝】だなと思いました。
歌舞伎?国宝?なにそれ?
みたいな初心者が歌舞伎に足を運びたくなる作品なので、
是非歌舞伎興味ないな~て方こそ
見に行くべき作品だと感じました!
あとちょっとだけ違和感だったのは
吉沢くんのおぢ姿ですかね…
メイクさんももちろん努力されているとは思いますが、
吉沢くんが童顔なのでちょっと違和感に感じてしまいました…
あれは顔映さずに最後のシーンにいけたら映画としての質が上がったかなと(生意気で申し訳ございません)
映画観た後、小説読むと深みマシマシ
花井東一郎が花井半二郎の代役で舞台に上がった時、「俺は逃げるんじゃない、逃げるんじゃない」と言いつつ、8年も行方をくらました跡取り息子、半弥。
でもね、その気持ちよくわかる。
血でもなく、どんなに努力しても敵わない相手がいることに絶望したんだよね。
幼馴染で恋人だった福田春江が東一郎に「結婚しよう」と言われた時に、「喜久ちゃんは立派な役者だから私はタニマチになる(私の中でセリフは変換してます)」と言った時の彼女の気持ち。東一郎が芸に魅了された芯からの歌舞伎役者だと見抜いていたからだろう。
だから春江は半弥と手に手を取って逃避行。二人の間には東一郎への羨望が絆となって結ばれた。この辺りは原作を読んで噛み締めてみたいと思う。
かたや、人間国宝になるも、90歳を超えて長屋の4畳半一間の布団に横たわる万菊の姿に、芸を極める人は本当に他に何も要らないのだと納得がいった。実際、いろんなことにお金がかかるのだろうけどね。少なくとも投資とか蓄財には興味がないのだろう。
カメラワークが素晴らしく、歌舞伎座で見るよりも様々な角度から迫るように鋭いカットもあり臨場感でいっぱいだった。
ストーリーを追うのもいいが、この監督の世界観に身を任せるのも楽しみ方の一つだろう。
ここから追記
上下巻読みました!
この原作をよくまとめて描いていたとまた感動!ぜひぜひお読みいただければと思うところでございます。←小説をちょっとパクった
単調に続く
カメラがずっと寄ってるしグラグラ動くしで、
歌舞伎の舞台の面白さを全く感じなかった。撮影で演技の受け手の顔をアップで撮影する。その顔で前の場面がどう評価されてるかを説明する。それの繰り返しがずーっと続く。説明演技が多すぎて見ているのが苦しかった。音楽もここでそんなわかりやすいピアノが鳴る?と、気持ちが下がってきた。
歌舞伎舞台の演目をいくら鍛錬して作り上げても、画面いっぱいに顔が映ることで、国宝感は見えなかった。義足になったあとの曽根崎心中での観客一同が一斉に全員が拍手するところなど、「はたしてそうか?」と疑問だった。涙と汗でぐちゃぐちゃに化粧が取れ、いわゆる見苦しさある舞台を全員が全員好感を持って受け入れるだろうか?賛否両論ある客席であってしかるべきで、それを大いにこえる2人の心の中の交感がみえてくるのがよかったと思うのだけど。ラストの鷺娘、もっと全体を見たかった。歌舞伎の俳優の人が脇をもっとゴリゴリに固めて、その中で違う出自の俳優・吉沢亮がどう魅せていくかということになっても面白かっただろうなぁ。と、思いました。
それはおいておいて、、
吉沢亮はとても良かった。鬼気迫る振る舞いや、演目の演技など素晴らしかった。
役者魂
喜久雄がずっと探していた風景。
父親が雪の降りしきる中、「よく見ておけ」と自分の目の前で凶弾に倒れる。
喜久雄は空から降りしきる雪を見上げる。
命がけで芸に生きて最後の鷺娘で父親も見たであろう降りしきる雪を見上げてただ一言
「きれい…」と言う。
血が無い故に苦しみ、血がある故に苦しみ、それでも芸を追求し執着し生きる様に圧倒されました。
吉沢亮さん、横浜流星さんの役者魂が画面から痛いほど伝わってきて苦しいほとでした。
人はここまで何かに没入できるのか…
凡人の私にはたどり着けない領域です。
だからこそ圧倒されます。
もう一度映画館に観に行こうと思います。
凄い映画
歌舞伎の事は殆どわからないのですが話に引き込まれて3時間あっという間でした。
喜久雄と俊介の関係が良かった。先祖代々の血がない喜久雄に「芸があるやないか」の俊介の言葉。
亡くなる時父親がしきりにしゅんぼんの名前を呼んでいた切ないシーン。やはり血縁には勝てないのか。
個人的には初め喜久雄を全く認めていなかった竹野の目が次第に変わっていき「3代目」と言うシーンが良かったです。
1回目はただ全体を観ていましたが2回目は深い部分まで知ることができました。
屋上で声を出しながら舞うシーンすごかった。
こんなに引き込まれた映画は初めてです。
全448件中、281~300件目を表示
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