国宝のレビュー・感想・評価
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邦画で過去一の作品
目標を達成するには何らかの犠牲を払う必要があるという話
原作、監督ともにドロドロした人間ドラマをきっちり見せてくれる作風で期待して観に行きました。
ドラマパートはさすがの出来ですし、歌舞伎パートも二人歌舞伎のシンクロが特に素晴らしかった。今年の日本アカデミー賞の大本命ですね。
普段、歌舞伎になじみがない方でも多くの方が感じられたように、歌舞伎の素晴らしさを伝える力作でした。
特に高校生の喜久雄が初めて本物の歌舞伎に触れた時のキラキラした眼。歌舞伎のここが凄い!ってシーンと交互にみせるシーン切り替えの所が最高でした。
この時、国宝を演じる田中泯さんの鬼神のような舞い。この方、クラシックバレエからモダンダンサーの出自の方なので歌舞伎はおそらく80才で初挑戦じゃないですか?一芸を極めた方だけが到達できる山の頂きをみせていただいたようで本当に震えました。
ストーリーラインが夢を現実にするには代償を払う必要があるという全世界共通の流れですし、日本独自の歌舞伎を扱ったコンテンツということで、海外にも響きやすいとは思いましたが、独特の家父長制や、女性に対する扱いは国内だと理解は得られそうですが、海外だと違和感あるのか気になるところです。
あと、この映画の内容ならエンディングロールは無音の方がキマッたんじゃないですかね。静かに余韻を味わいたかったです。高齢の方も多く、集中力が途切れたのか暗い中退席する方が多く危なかったですよ。
血筋についての考察
公開4ヶ月、遅ればせながら鑑賞。
興行収入はついに150億円を突破し、邦画実写映画では「踊る大捜査線THE MOVIE2レインボーブリッジを閉鎖せよ!」に迫る勢い。とはいえ邦画のベスト10はすべてアニメーション映画で、アニメの幅広い世代のマーケットには敵わない。
これだけヒットしているということは誰が観ても面白い=大衆的な映画で、観るものによって評価が異なるエッジが効いた作品が好みなのが、遅ればせながらの理由。
また、上下巻の長編小説をいかに3時間にまとめたのかを確認したかったのも鑑賞理由の一つだ。
李相日監督は原作の登場人物をバッサリ省略し、喜久雄(吉沢亮)と俊介(横浜流星)を中心とした歌舞伎の世界と舞台シーンをじっくり観せることで大成功していた。
小説の欠点は歌舞伎の世界を描きながら実際の舞台の歌舞伎は見せられないこと。逆に映画の利点は映像として歌舞伎を見せられる事だ。この最大の利点を活かし映画化したことがこの映画が幅広い世代に受けた理由であろう。
任侠出身でありながらその才能を見出され歌舞伎スターに駆け上がる喜久雄と歌舞伎の血筋でスターになるのが当然であった俊介の一世代にわたる葛藤を3時間で描き切るのは相当難しかったはずだ。
実際、喜久雄の恋人であった春江が俊介と逃亡し戻ってきてからの後半は駆け足で、俊介がなぜ歌舞伎の世界に戻れたのか、春江がなぜ俊介と一緒になったのかは唐突で、疑問に感じるのではないか。
任侠出身の喜久雄が保守的な伝統芸能の世界でもがき苦しみながら国宝にまで上り詰める人生が物語のテーマであるはずだが、エンタメ作品としてそこが薄くなったのが、分かってはいるが残念。
雪
なんの予備知識もなく、 とりあえずそんなに流行ってるなら どんだけ...
吉沢亮さんの本気で神作になった
国宝級イケメン投票1位の吉沢亮さんが本気で歌舞伎の世界に飛び込んだら、梨園の御曹司も真っ青の看板役者になるかもね、女形なんかさせたら綺麗だろうなあ……と思った人がいたかどうかは知りませんが、すばらしい作品でした。
米国アカデミー賞にも日本から出品することが決まったそうで、日本国内の映画の賞は総ナメにするだろうと言われています。
この作品は製作陣の映画作りの基本姿勢がまず違っていました。この作品はちゃんと「映画」として、大画面で見てもらう前提で画面が設計されていて、背景の細かいところまで丁寧にこだわりをもって作られていました。撮影もすばらしかったし、役者さんもすばらしかったです。ストーリー展開もすばらしかったし、編集もすばらしかったです。そこに、日本が誇る伝統の歌舞伎が培ってきた舞台芸術の耽美的な世界が加わって、これは米国アカデミー賞に出品されるのは納得です。
曽根崎心中は歌舞伎の舞台で観たことありますが、本作に出てくる曽根崎心中は感動してしまって、ひたすらに「すごい!」としびれてしまいました。二人の気持ちが入っていて、すごかった。
歌舞伎見たいなあ。吉沢亮さんと横浜流星さんで「滝沢歌舞伎」みたいなイベント興行をやってくれないかなあ…。ブルーレイ買って、リピートしてみたい作品でした。
長いが良い
そういうことか
テレビ協賛なしだから作れたのかも
全てが美しい
3時間の長尺の映画でしたがあっという間でした。むしろ尺が足らないぐらい。
吉沢亮さんと横浜流星さんの演技が素晴らしく、歌舞伎に詳しくない人間でも食い入るように魅入りました。
嫉妬、才覚、大切な人達との離別や死、一人の人間の人生を描ききった本作に胸を打たれ涙しました。忘れられない映画がまた一つ増えました。
惜しいのが話が急に飛ぶのでこの間の話もっと見たかったんだけど??ということが度々あったのと吉沢亮さんの老けメイクがあまりにも拙かったのでもう少し上手く出来なかったのかとツッコミを入れてしまいたくなった部分ですね(笑)あと出てくる女性陣みんな同じような顔なので見分けがつかない!!!そういう所も御愛嬌という事で。
円盤化したらディレクターズカットのような形で補完してくださると嬉しいなと思います。
公開して5日後に観に行きましたが、その時点ですでに評価が高かったの...
本物の歌舞伎を見てみたくなる
役者の皆様の素晴らしさ
いやー、3時間長いよなぁと思いながら見始めましたが結論から言うともちろん飽きる事なく、最後まで熱狂して観させて頂きました!
原作は未読なので、所々解釈が難しいところもありますが、役者の皆様の演技が素晴らしいこと、この上ないです
主演の吉沢亮さんの演技がもうほんとに素晴らしいです
吉沢亮さんが、代役として選ばれたときの渡辺謙さんとの稽古からの舞台の演技はもうほんとに必見です
そして、大御所の渡辺謙さんも言わずもがなの素晴らしさだし、しょっぱなに出演されている映画「怪物」にも出演されていた黒川想矢さんも素晴らしい!
田中泯さんも迫力があるし、こういう良い映画にはやはり役者さんの素晴らしさがあってこそですね
ご自宅で観られるのも良いですが、ぜひ映画館で観られる事をお勧めします!
やっぱりすごかった
自分の趣味には合わないかなー、と思って見ずにいましたが、あまりに評判がいいので見てみることにしました。結果、やっぱりこれだけ評価が高いのも納得の素晴らしい作品でした。
最初からぐいぐい引き込まれ、緊張が途切れることなくラストまで見られました。
原作、脚本、キャスト、演出、どれをとっても一級品だと思います。邦画にもまだこれだけいい作品が生まれる土壌があるんだと希望が持てるような作品でした。
以下、雑多な感想を。
・あれだけ名声を築いてからあんなに浮き沈みするものか?
・喜久雄がキレて俊介を殴るシーンの緊迫感はすごかった。
・少女時代と大人になってからの春江を別の人物だと誤解したまま見終えてしまった。
・見上愛がかわいかった。
・原作読んでみたい!
・歌舞伎見てみたい! できれば京都の南座で!
演技力が凄すぎて3時間があっという間でした…‼︎
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