国宝のレビュー・感想・評価
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満点
素晴らしい
極上の映像体験!歌舞伎のシーンは圧巻!
「守ってくれる血が俺にはないねん」
▼感想
東宝の試写会に招待頂きました!ありがとうございました!
かなり面白かった!3時間と邦画にしては長尺だったけど、これだけの時間が必要な濃密なストーリーだった。吉沢亮演じる喜久雄が日本一の歌舞伎俳優を目指す。様々な出会いや別れ、栄光や挫折など歌舞伎を極める美しさや残酷さがこの3時間に詰まっていた。
主演は吉沢亮、共演は横浜流星。イケメン…という言葉では表せないくらい美しい顔立ちだった。二人の関係も絶妙で単純な憎み合うライバルではなく、相手の存在が自分のコンプレックスになっていた。俊介にとって喜久雄は「父に選ばれなかったこと」、喜久雄にとって俊介は「歌舞伎の血が流れていないこと」…それを思うとお互いの衝突や再会も感じ方が変わってきた。
歌舞伎のシーンは圧巻!「自分は歌舞伎が特別好きではないから退屈に感じたらどうしよう」そんな不安は吉沢亮と横浜流星の演技に呑み込まれ消えた。歌舞伎のシーンは瞬きできないくらいの迫力があり、子供の喜久雄が感じたように怖さも感じるくらいだった。退屈なシーンは全くなく、二人のとてつもない努力がこの迫力を生んだのだと思った。
これは特にスクリーンで観て良かったと思える映画だった。この映画をきっかけに歌舞伎も久しぶりに見に行きたいと思った!
▼お気に入りのシーン
震える喜久雄の顔に俊介が化粧をするシーン!
芸の肥やし
「神様と話ししてたんとちゃうで。悪魔と取引してたんや。」【追記あり】
6月6日「稽古始めの日」に、映画館のスクリーンという“舞台”で体感すべき邦画が、カンヌから日本に凱旋しました。
「誰も見たことのない、吉沢亮がここに─」
昨年12月23日に解禁された、『国宝』のティザービジュアルと予告映像。
クランクアップ間もなかったという吉沢亮さんは、まだ役が抜けきれていない状態でのティザー写真の撮影でした。
レビュータイトルの喜久雄の台詞のように、悪魔と取引したかのような神がかった表情は、“国宝的イケメン”という言葉では到底形容できない美しさでした。
中指で目尻に《朱》を入れる顔のアップ、《漆黒》の着物に《白》の半襟、《白》い背景。このミニマムなカラーの写真1点で、見事に『国宝』という映画の世界観を表現していました。
映画.comのフォトギャラリー画像(35)でも見られるこのティザービジュアルは、特報の映画ポスターに使用され、今年5月のカンヌ国際映画祭でも披露されました。
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吉沢亮さんという俳優は、つくづく不思議な役者だと思います。
自らを「お芝居依存症」、親友の北村匠海さんからは「ぼくが知り得る中で、一番芝居バカ」。
吉沢亮さんの特撮ドラマ出演作に、横浜流星さんが俳優デビューでゲスト出演した『仮面ライダーフォーゼ』。初共演の吉沢亮さんの役名が「流星」で、13年後の『国宝』の競演に運命を感じます。
代表作の大ヒット映画シリーズ、『キングダム』の秦の若き始皇帝・嬴政と、『東京リベンジャーズ』の暴走族のカリスマ総長・マイキー。2作品とも“王”や“トップ”の圧倒的なオーラで、主演を超える“主役”の存在感です。
昨年9月公開の「コーダ」を演じた『ぼくが生きてる、ふたつの世界』。静かで小さな作品でも、高い評価で配信後も劇場上映が続いているロングラン作品です。
今年31歳になった吉沢亮さん本人は、「一生大好きなコメディだけに出ていたい(笑)」と、少年のように透き通る瞳を輝かせて笑顔でコメントしています。
役者としての“夢”の一つであった、李相日監督作品へ、主演として出演が叶った『国宝』。完成報告会での渡辺謙さんの言葉通り、俳優・吉沢亮の新たな代表作となることを願って─。
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【5月18日カンヌ映画祭】
第78回カンヌ国際映画祭・監督週間部門公式上映にてワールドプレミア。吉沢亮さん、横浜流星さん、渡辺謙さん、李相日監督の4人が登壇。
現地の機関誌では
「歌舞伎の生まれではない映画の俳優たちが
とてつもない大きな挑戦に挑んで
結果として非常に絶大な説得力を生みだした。
そして映像の美しさ。
特に歌舞伎の舞台をみる映像は
一枚一枚の絵画のような美しさであった。
最後に2025年のカンヌ映画祭の中で
最も美しい映画のひとつであった。」
と結ばれていました。
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【5月30日京都】
世界遺産・京都東寺では初の映画上映イベントとなるジャパンプレミア。国宝指定の金堂の扉が開き、キャストと監督の9人がレッドカーペットに登壇。
《黒と白と深緋》のスーツやドレスでスタイリング、『国宝』カラーでほぼシンメトリーに横一列に並び、雨上がりの東寺の借景に溶け込んでいました。
日本人のDNA、というよりこの作品の表現を借りるなら、自分に日本人の血が流れていることを感じて息を呑んだ瞬間でした。
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【6月6日追記】
映画の撮影にエキストラ参加しました。歌舞伎の数ミリ単位の型を、数センチずつ角度を変えたりしながらテイクを繰り返し、数秒・数分のシーンを1日かけて撮影しています。
公開前には「何故本物の歌舞伎役者を使わないのか」、という声もありました。映画を観た後なら「何故吉沢亮と横浜流星だったのか」、説明は要らないと思います。
P.S.
レビュータイトルの「悪魔と取引」という台詞は、終盤に伏線回収されます。シークレット・キャストのシーンなので、お見逃しなく…
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P.S.2
6月18日、第27回上海国際映画祭で上映。フランス・スイス・オランダ・韓国・香港・台湾、9つの国と地域で上映が決定。
配給の東宝(TOHO Global)×製作のアニプレックス(MYRIAGON STUDIO)による、海外展開を期待しています。
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【6月20日追記】
屋上の“マジックアワー”のシーン。喜久雄の涙の舞いとつぶやく台詞が、吉沢亮さんのアドリブだと知りました。
もう一度映画館に行って、喜久雄が芸に生きたように吉沢亮が役を生きていることを、目に焼き付けてきました。
映画館で驚いたのは、2週間前の初日には予想できなかった若い年齢層と、「歌舞伎」というワードからは想像できない観客層でした。
映画が大ヒットすると、良い意味で作品が一人歩きすることを、映画館で再確認してきました。
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【6月27日追記】
『国宝』は当初4時間30分の長尺で、興行的な事情で、監督と脚本家が3時間に再編集して公開されたそうです。
映画では長崎以降登場しない徳次(下川恭平さん)は、ラストで楽屋暖簾に名前が見えたので、人間国宝になるまで喜久雄を支え続けたのだろうと思いました。
寺島しのぶさんが「李相日監督の撮影量はえげつない(笑)」と舞台挨拶で暴露。吉沢亮さんと横浜流星さんが「一番練習した『藤娘』の数十分が17秒に。ストリップ小屋の前座や、苦労して撮影したシーンがカット」
李相日監督が上海国際映画祭でコメント。「いつか『さらば、わが愛/覇王別姫』のような映画を撮ってみたいという想いを持っていた」
李相日監督の15年前に一度頓挫した企画、吉田修一の映画化は無理と言われた新聞連載小説、吉沢亮の6年前の大ヒット作『キングダム』、三者の邂逅。「吉沢亮の喜久雄ありき」の主演オファーは、「歌舞伎を見せる以上に“歌舞伎役者の生き様”を撮りたかった」
歌舞伎指導をされた中村鴈治郎さんが、吉沢亮さんと念願の対談。「喜久雄という役を演じながら、同時に歌舞伎の演目の役を演じるという、二重の芝居は僕ら歌舞伎役者にはできない」
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P.S.3
6月15日、公開10日間の観客動員85万人、興行収入11.9億円。前週比143.4%を記録。
6月22日、累計成績は動員152万人、興収21.4億円を突破。
*6月23日、大ヒット御礼舞台挨拶。吉沢亮さん「うれしい限り」
6月29日、動員231万8,016人、興収32億6,795万7,800円。『ファーストキス』を抜いて2025年公開邦画実写No.1。
7月6日、動員319万145人、興収44億8,322万2,200円。4週連続で前週比を超える伸びは、2000年以降の東宝配給作品では初の快挙。
7月13日、公開38日間の動員398万1,798人、興収56億732万7,700円。
7月21日、公開46日間の動員486万5,642人、興収68億5,464万9,900円。
7月24日、公開49日間の動員510万人、興収71.7億円を突破。
*7月25日、特大ヒット記念舞台挨拶。東宝によると興収100億円突破を見込める勢い、吉沢亮さん「本当に感謝しかない」
7月27日、公開52日間の動員538万人、興収75.9億円を突破。
*8月2日、SNS「吉沢亮を、高倉健(南極物語)、織田裕二(踊る大捜査線)に次ぐ、100億円の男に」
8月3日、公開59日間の動員604万人、興収85億円を突破。安定の『鬼滅の刃 無限城編』(7/18公開)や、『TOKYO MER 南海ミッション』(8/1公開)の登場にも関わらず、前週比100%を記録。
*8月10日、特大ヒット記念舞台挨拶in大阪・京都。映画の撮影も行われた2都市で、李相日監督と吉沢亮さんがティーチイン。
8月11日、公開10週目を迎えて67日間の動員677万人、興収95.3億円を突破。
8月17日、公開73日間の動員747万3,454人、興収105億3,903万3,400円。歴代興行収入ランキング邦画実写において、『踊る大捜査線 THE MOVIE THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(2003年公開/173.5億円)、『南極物語』(1983年公開/110億円)に次ぐ第3位の成績。
*吉沢亮さん「こんなにも沢山の方に愛していただき、僕自身にとっても特別な映画になりました」
8月21日、公開77日間の動員782万9,237人、興収110億1,633万2,800円。歴代興行収入ランキング邦画実写において、『南極物語』(1983年公開/110億円)を抜き『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(2003年公開/173.5億円)に次ぐ第2位の成績。
8月24日、公開80日間の動員817万人、興収115億円を突破。
8月31日、公開87日間の動員886万人、興収124億円を突破。
9月7日、公開94日間の動員946万人、興収133億円を突破。
9月15日、公開102日間の動員1,013万5,998人、興収142億7,232万1,300円。
9月21日、公開108日間の動員1,050万人、興収148億円を突破。
9月28日、公開115日間の動員1,092万人、興収154億円を突破。
10月5日、公開122日間の動員1,122万人、興収158億円を突破。
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P.S.4
8月28日、第98回米国アカデミー賞国際長編映画賞部門(旧外国語映画賞)の日本代表に決定。映画製作者連盟(映連)が、申請のあった9作品から選出と発表。李相日監督にとっては、2006年公開の『フラガール』以来2度目の代表作。
各国の代表作から米アカデミー会員の審査を経て、最終審査の15本から2026年1月にノミネート作品の5本が発表され、3月15日に米ロサンゼルスで開催される予定の授賞式にて受賞発表。
同賞は、2024年に役所広司主演の『PERFECT DAYS』がノミネート、2022年に濱口竜介監督の『ドライブ・マイ・カー』、2009年に滝田洋二郎監督『おくりびと』(当時は外国語映画賞)がオスカーを受賞。
9月3日、東宝の米国子会社である配給会社GKIDSが、北米での配給権を獲得したと発表。2026年初頭に劇場公開を予定。英題は『Kokuho』。
10月3日、北米配給のGKIDS発表。『国宝』が11月14日にロサンゼルスで、11月21日にニューヨークで公開。今後全米での公開も予定。
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5月30日試写会で鑑賞
6月6日・6月20日映画館で鑑賞
6月1日★★★★★評価
6月2日レビュー投稿
6月6日・6月20日・6月27日レビュー追記
6月9日・6月16日レビューP.S./P.S.2追記
10月6日レビューP.S.3追記
10月3日レビューP.S.4追記
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