国宝のレビュー・感想・評価
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古典芸能に限った話ではなく
大作です。圧倒されました。
本作は歌舞伎の世界が舞台ではありますが、
何かに懸命に打ち込んで「悪魔と取引してでも」何事かを成し遂げたいと願うことは
誰にもあるのではないか。
その気持ちになってみると、
不遇の時期の喜久雄が目指すものを見失って狂乱するシーンは
胸に迫ってくるものがありました。
吉沢亮さん、素晴らしい演技でした。
原作を読んでから(というか、某サービスで尾上菊之助さんによる朗読で鑑賞して=これがまた凄い完成度でした)観たのですが
作中で2度演じられる「曽根崎心中」の扱いが映画ならではの構成になっていて、
これには大きな拍手を送りたいです。
横浜流星さんのお初、泣けました。
惜しむらくは、映画の尺に収めるために削られてしまった
原作で描かれたチャーミングな登場人物のことです。
長崎で喜久雄ぼっちゃんのお供役だった徳次が
放浪の果てにシンガポールで大成功して凱旋する様子は、
映像で見てみたかったなあ~~~。
「百年に一本の壮大な芸道映画」
決してオーバーな表現ではないと思います。ぜひ劇場でご鑑賞を。
"ただのエンタメでは済まされない"
塞翁が馬
映画の告知で地上波が賑わってましたね
公開日を楽しみに待っていました。
人生山あり谷あり
努力なくして頂点に立つことができる
人はいるのでしょうか?
限られた人にしか
与えられない場所
世襲で、将来が決まっているか?
と、思わせて……
努力の天才が
跡取りとして師匠の名前を継承し
更に悪魔と契約し
将来安泰かと思わせて
身から出たサビや
過去を掘り返され奈落へ落ち
また這い上がる。
途中、生き残る事ができれば
何とかなると
思ってしまいました。
吉沢亮さん、横浜流星さん
渡辺謙さん、三浦貴大さん
素晴らしい役者さんばかり
寺島しのぶさんがいると
なんかあるんじゃないか?
更に映画が面白くなる。
ドキュメンタリーを見てるような
感覚になりました
是非映画館で見てください
得体の知れない尊いモノ
古さを思いっきり感じてしまう作品ですが・・・
ぱっと見、やっぱ古くさッ!っていう印象で、長いし、ヤバイ持つかなーなんて危惧したんですが、内容も質も見事な作品で、想像通りそのまんまで特に好きでもない古典芸能のお話しド直球であったのに、かなり見入って感動致しました。劇中劇ありきだったので、こんな尺になってしまうのも納得できたし、むしろ素晴らしくコンパクトにまとめたものだと感心すら覚えます。
特に歌舞伎を賛美する作品でもなく、むしろ自分が違和感や退屈を覚えるところをそのまんま表現していたように感じました。苦手な分野をストレートに描いていたので、嫌気を覚えてしまうのかと一瞬危惧したのですが、特殊環境下での人間模様を実に巧みに描いていて、それにまんまと嵌まってしまったというところです。
歌舞伎という舞台劇を非常に尊重しつつも、あくまで映像作品だというポリシーを感じるカメラワークや編集が非常に良くて、普段感じることがない歌舞伎への華やかさやダイナミックさなどを感じることができて、劇そのものにも感情移入することができた気がします。だからといって歌舞伎への興味とか思考は強まることはありません。あくまでこの映画が素晴らしいと本当に感じた次第です。
それでも彼は舞台に立つ
その舞台に立つことで自分自身を表現し、自分を輝かせることが出来る
自己表現であり己という存在証明であり喜びであると同時にそこには深い業とそれゆえの責任、そして計り知れないほどの犠牲が潜んでいる
人間国宝、そう称され讃えられる裏でどれだけの血の滲む覚悟が潜んでいるのか
そしてどれだけの狂気を持たねばならないのか
それを妥協なく丁寧に丹念に描ききった一作だった
主演の2人は経験もない中舞伎を演じる ということで、ともすれば作品全体の説得力すら失いかねないにも関わらず、果敢にその重圧に挑み見事な表現力を見せていた
細部に至るまで表現されたビジュアルや音響の重厚さ、見事な迫力と繊細さで映し出すカメラワークとスタッフ陣の洗練された技術も作品の価値を二重も三重も引き立てている
洋画においては教皇選挙が重厚かつ深いテーマ性と一片の隙もない徹底的な美術に対する拘りを見せつけ映画というものの価値を改めて見せつけているが、今作もまた日本に根付く文化を掘り下げることで邦画という角度から映画とは、劇場作品の価値とは というものを示してみせたと思う
本年度ベスト級であろう邦画作品になることは間違いない
歌舞伎は見たことないですが、凄さは伝わってくる
堂々たる邦画大作
冒頭から、観ながら「邦画的な快楽」という言葉がずっと浮かんでいた。人間の業と情念を描くようなものこそ「邦画らしい」と思っちゃうんだけど、そういう映画になってると思う。
昔で言うと五社英雄作品を思い出した。本作はあれほど外連がある訳ではない至って生真面目な作品だが、題材の歌舞伎が外連味たっぷりだしね。
撮影も良く、演者のみなさんも素晴らしい。主要キャストで歌舞伎界に関わる方が寺島しのぶだけ、というのも驚き。意図したキャスティングなのだと思うが。(指導と脇にはもちろん関係者が入ってます。)
主演の吉沢亮は渡辺謙、横浜流星を向こうに回して堂々たる主演ぶり。また、人間国宝の女形を演じた田中泯がスゴい。ああいうのは初めて見た。
森七菜も従来の殻を破るような体当たり。高畑充希もさすが。
そんな風に個々の演者に注目してみたくなるのも邦画的かな。とにかく久々に昭和っぽい堂々たる邦画大作。是非劇場で!
オールタイムベスト級
興味深い作品が多い今週公開分から、迷わず「初日はコレ」とチョイスした本作。大きな劇場であるTOHOシネマズ日比谷SCREEN1は、平日にもかかわらずかなり多くの客入りです。
ちなみに私、吉田修一氏による原作は未読。また、歌舞伎そして梨園について知識がないばかりか、(歌舞伎の)観劇経験も皆無で完全なる門外漢。とは言え、作品を重ねるごとに凄みが増していく李相日監督ですし、劇場でトレーラーを観て今回も間違いないだろうと楽しみに。ただ、一点気になるとしたら約3時間ある上映時間。ところが、観終わればそんなことは全くの杞憂で、175分は一切長いと感じないばかりか、無駄と感じるシーンは一つもありません。特に歌舞伎を演じる「舞台シーン」は複数回あってどれもしっかりと長尺で、撮る側と撮られる側双の方に一切の妥協が感じられず、そのあまりの凄まじさに度肝を抜かれて震えが止まらないほどの迫力です。そのためこれからご覧になる方は、吉沢亮さんと横浜流星さんの素晴らしい演技を堪能するためにも、是非とも劇場へはお早めにお越しいただき、しっかりと備えて作品に集中してください。(勿論、無理は禁物です。)
と、冒頭から抑えきれない絶賛が駄々洩れして止まりませんが、本作、(全ての俳優の)演技、演出、脚本、撮影、照明、音響、美術、音楽、編集などなど、どこをとっても素晴らしい「プロたち仕事」の集積が正に「映画」として仕上がっていて、「非の打ち所がない」と言う言葉すらおこがましいと感じるほどに完璧。作品全体の構成から見れば「中弛み」しかねない中盤のドラマシーンも、キャラクターそれぞれの心境がこれ以上ないほど伝わってきて、だからこそその後の展開に更なる感動が生まれます。
或いは、昨今当たり前となった「キャンセルカルチャー」の目線からみれば、作品冒頭の出来事(事件)に始まり、その設定や更に劇中に起こるアレコレに昭和後半の時代感も強く感じて、全く理解や共感が追いつかない方もいて当然かと思います。そして勿論、その時代を生きてきた私だって、現代(いま)それを肯定することは憚られますが、自身も少し前に世間をザワつかせた吉沢亮さんに対し、恐らくは多々あったであろう難しいことを乗り越えられたことと、今作における見事な演技を心から賞賛するとともに、今年度の映画賞を席捲してくれることを切に願ってます。
それにしても、本当に素晴らしかった。当然に配信ではなく劇場鑑賞を強くお勧めする一本です。私にとってはオールタイムベスト級の作品で久々の満点評価に。いやぁ、感動しました。
歌舞伎の真髄に挑戦した映画
歌舞伎の演目が劇中劇のように入ってくる素晴らしさ
才能
内容とキャストを知ってから楽しみで、初日に鑑賞。
もちろん喜久雄と俊介を演じる主演のお二人が素晴らしい。
でも私の1番の感想は、黒川想矢くん天才すぎませんか?!だった。彼が出てる間ずっと目が釘付け… 才能を見抜かれる前半のストーリーの説得力半端ない…
声の出し方、本当に芸妓さんかと思えるような柔らかな動き… 最初誰かわからなくて、メイクを落として、えっ、黒川想矢くん?!と驚き。
「怪物」の時とは全く違う雰囲気。
歌舞伎のシーンは役者さんたちの演技も素晴らしかったし、そのシーンを支えるすべてにすごい熱量を感じた。あまり歌舞伎には詳しくないけど、歌舞伎好きな人にはどう映ったのだろうか?
テーマは少し違うけどつい内容的に覇王別姫を思い出しながら見た。
芸に生きる天才が周りの人達を傷つけてそして自分たちも傷つきながら進んでいく姿が少し重なる。
彼らに翻弄される女性たちの心情がもう少し丁寧に描かれていたらよかったのに、とは思うけど、すでに180分だから難しかったのかな。
ラストシーンに続くエンドロールの主題歌がとても良かった。映画の内容とシンクロしていて、井口さんの美しい声が沁み入ってきた…今度探して聴こう。
3時間の歌舞伎大河ドラマ
歌舞伎は母を連れ年一回観に行く程度のにわかですが、歌舞伎というのは世襲制の家業のため、その分甘さを指摘されないよう芸を徹底して磨くことにこだわり続けていく伝統芸能だと思っている。
一方で歌舞伎を支えている古くからのお客さんの中には、芸そのものよりも、3才で初舞台を踏んだあの◯◯屋の可愛い男の子が何度か世襲し名跡を継ぎ立派な役者になり、その子供がまた成長していくというのを親戚のおばさんさながら見守ることに生きがいを感じているという人もたくさんいる。(昔の人気コンテンツだった「五つ子ちゃん」とか「ビッグダディ」とか最近のオーディション番組みたいに)
歌舞伎役者が子供が小さいうちからメディアに出すのは、重要な役割としてそう言う効果を狙っているためだと思う。
そう言うことも含め、もし部屋子さんが主役を演じたり家を継いだりすることがあれは、関係者だけでなく、お客さんからも批判されることが考えられるため、事前に養子縁組して伝統だけでなく体裁を守るのかなと思ってる。
本作は長崎の極道の家に生まれた喜久雄が歌舞伎役者に引き取られ、跡取りの俊介と切磋琢磨し女方として(人間)国宝になるまでの成長譚だが、養子・女方・人間国宝とくれば坂東玉三郎がモデルなんだろうと思うが、ドラマティックで波瀾万丈のストーリーは完全なるフィクション。
背中にミミズクの和彫を背負った天性の才能をもつ女方を当て書きしたかのように役者バカと評判の吉沢亮が鬼気迫る迫力で熱演し、ライバルの俊介を横浜流星が憂いと弱さで人間臭く演じており、2人の美しい役者が見えない絆や縁のようなものをうまく感じさせながら魅せる演技は感動を誘う。
田中泯の白粉と女喋りはあまりに似合わなさすぎて少しおかしかったw。
珍しく初日に鑑賞したのであまり多く書き込むことは控えるが、3時間の長尺を感じさせないほど没頭して観ることができるオススメの映画です。
臨場感と艶やかさに引き込まれる
緊張感と没入感。
吉沢亮、横浜流星、2人の女形姿の艶やかなこと。
彼らの生きざまに引き込まれました。
実際の歌舞伎と比べた良し悪しは分からないが、おそらくインタビュー記事で読んだ中村鴈治郎氏の指導もあり、素人目にはすごいとしか思わず。
音も大変丁寧に作られていて、衣擦れ、摺り足、床を踏む音……
音響が生み出す最高の臨場感。
(できるだけ音のいい劇場環境で観たほうがいいと思いました)
さらに、普段絶対に見られない幕を閉じた裏側、早替わりの黒子の手技、大道具を操作する裏方の動きなどが見られたのは、映画本編と同じくらい興奮しました。
また、この作品が歌舞伎の実際の公演・運営を手掛ける松竹で作られていないことによって、「血筋」に拘り、身内の醜聞に甘く外様に厳しく、外から見る梨園の醜悪さが描けていること。
戦後すぐの芸能界は、興行の面で暴力団とも縁が深かったという事実も逃げずに触れていたこと。
制作・配給の主体が、アニメーション作品を推し進める「アニプレックス」「東宝」ユニットによる実写映画であることの意義へも思いを馳せると、邦画の今後の広がりに期待も持てました。
ちなみに私の場合、原作は未読、漫画版は雑誌でつまみ食い的に目を通している程度でした。
おそらく、原作小説の厚さ(文庫2冊約730ページ超)を考えればダイジェストなのであろうとも追われます。
漫画にあった、半次郎の妻・幸子が、続く不幸に新興宗教にのめり込むエピソードもなかったけれども。
それでも、映画として成り立つ重要な部分を選び、その様々な感情の行方を「歌舞伎の舞台」で表現する"映画としての完成度の高さ"に、比較は無意味だと思えましたし、鑑賞後に猛烈に原作小説が読みたくもなりました。
小説の実写化としては理想の形にも思えました。
演目に関し、書籍や映画で多少の知識はあるが、さほど歌舞伎座などに足を運んだこともない私にはわからない部分も多く、もっと深い理解があればより楽しめたはずと、やや悔しさも覚えました。
また上方歌舞伎界の事情なども知りませんし、ここ80年くらいの(おそらくモデルにしたであろう)実在の歌舞伎役者に関して、得意演目や優れた点、スキャンダルなどにも疎く。
下世話ですが、それらを知っていたら、さらに楽しめたはずです。
己の知の薄さに地団駄を踏みました。
歌舞伎の凄さを感じることが出来る
公開初日に鑑賞。任侠の家に生まれながら歌舞伎役者として芸の道に人生を捧げた男のヒューマンドラマ。歌舞伎の舞台をまるで生で観ているような錯覚に陥り、歌舞伎の圧倒的な迫力に引き込まれました。主演を演じた吉沢亮と横浜流の歌舞伎の演技に拍手を送りたい。
2025-87
問題提起をしない「歌舞伎」映画
関の扉に始まり鷺娘で幕が閉まるので、歌右衛門(六代目)と玉三郎を想起させられた。田中泯演じる万菊は闇の底からおどろおどろしく出てくる存在で、大昔に見た歌右衛門みたいだった。女形は年取ると性別を超越する、それを田中泯は素晴らしく演じていた。
話の中で特に重要な芝居が「曽根崎心中」なので、近松を復活させた上方歌舞伎の坂田藤十郎の息子の雁治郎が歌舞伎指導&出演で関わり、その息子で、踊りが上手くまだ30代の壱太郎(吾妻徳陽)が日舞指導をしたのはよいと思った。
吉沢亮の白塗りに紅の顔に、レスリー・チャンの類稀な美しさとしなやかな身振りを思い出した。60代になってからの鷺娘では、首の縮緬皺や手の甲の皺が積み重ねた年月を表していた。因縁の「お初」を横浜流星、徳兵衛を吉沢亮が演じる舞台。有り得ないこと続きで驚きつつも、涙なくして見ることができなかった。お初が徳兵衛の覚悟を自分の足で確かめるのが見せ場の芝居。文楽では女形のお人形に足はないが、お初の人形には足がつく。そのお初を左脚がない半弥(流星)が演じる。この芝居の道行きではお初が先導するのに、右足も壊死しているお初が花道で倒れた時、どうなるのか心臓がバクバクした。にも関わらず、或いはだからこそ心中場面も続けると言う徳兵衛・吉沢亮。その血を羨んだライバル・親友のとどめをさす、という演出なのか。
「壊死」で、幕末から明治まで活躍していた美貌の女形の三代目田之助について読んだことを思い出した。田之助は壊死で四肢切断しても舞台に出続けていたが廃業し33才の若さで亡くなったという。血の繋がりは顔かたちや体型や声だけでなく、病も遺伝するとしたら堪らない。芸は血の繋がりというより、生まれた時から親と同じ環境の中で生活し呼吸し見て聞いて、一日中、歌舞伎の空気と稽古の中で育つことを言っているのだと思う。血筋があっても芸や踊りが下手な役者がいる一方で、部屋子や(芸)養子で素晴らしい踊り手でいい芝居をする歌舞伎役者は数多いる。血筋のことばかりいうようになったのは、一体いつからなんだ?クラシック・バレエの世界では、血もどこの生まれの人間かも関係ない。頭の大きさや手足の長さ含めた外見で不利であっても日本人ダンサーは世界で活躍している。あるのは才能と努力と周囲からの援助のみ。音楽の世界も同様だ。
歌舞伎興業を担当する竹野を演じた三浦貴大が、ぽろっと口にする台詞がよかった。彼と吉沢亮が絡むシーンがもっとあったらと思った。
演じた本人も共演者なども高く評価している、汗と涙で顔のお白粉と紅がぐちゃぐちゃの屋上シーン。「さらば、わが愛/覇王別姫」のシーンを思い起こさせる。でも全く異なる。レスリー・チャン主演のその映画は、貧困と孤児に始まり、かつての仲間やパトロンが裏切られ密告され、多くの人々が糾弾され殺され翻弄された中国の歴史を批判的にとりあげた作品だ。その映画からの引用が浅薄で表面的でしかないのは、「国宝」というタイトルを冠したこの映画が世襲含めた「日本の伝統」というものに切り込まず、無批判のまま、個人的・私小説的お話の枠から一歩も出ていないからだ。映像は顔アップが極端に多い。立役の存在感がない。官能もない。全てが薄い。期待し過ぎた自分が悪いんだろう。
おまけ
1)父親=大旦那が亡くなった途端に跡継ぎを孤児状態にする歌舞伎の世界ってなんなんだ?でも名家の○○屋の跡取り息子は大旦那=父親を亡くしたら先輩方に頭を垂れて教えを請わなくては。年老いた大旦那の課題は一つ:踊ることも立って歩くことも座ることができなくなっても舞台に出ること、自分の息子&孫息子の為に。そんな家庭内興業で、役者の妻は男子を生むことが強烈に求められている歌舞伎はいつか滅んでも仕方ない。一方で「血筋幻想」と世襲が日本の芸能界や政治の世界でいまだ幅をきかせているが、歌舞伎の修行のように孤独な勉強と思考をしているのか?
2)原作を読んでいないのでごめんなさい。歌舞伎役者は踊りの稽古が何より大事。加えて鳴り物や三味線の稽古。女形の「国宝」なら、「阿古屋」を演じるレベルか、廃れてしまった演目を掘り起こすなどしていなければ説得力ない。
3)半蔵門にある国立劇場の楽屋入口が映った。正倉院を模した美しい建物をなぜ壊すのだ?建て替え工事を請け負う業者も決まらず使わないままでいたら、建物によくない。エレベーターもエスカレーターもある劇場だから、楽屋や舞台関連をリフォームすれば済む話では?ホテルを載っけて高層ビルにするなんて愚の骨頂。もう既に、文楽、通し歌舞伎、踊りや長唄の会などに多大な損害を与えている。建築物含め、文化と歴史と教育に無関心で無知な国に嫌気がさす。
4)この映画見てからずーっとモヤモヤしている。何故、今、このような映画が制作され大々的に宣伝され、信じられないほど高く評価されているのかわからない。歌舞伎を見たことがない人にとっては新鮮だった、は想像がつく。かつて「芸道映画」は、時代がきな臭くなり社会批判的なリアリズムの映画は検閲されたりと厳しい状況だったから作られた(ということは、今、そういう状況なのだと考えてもいいと思う。いや、もっと悪い。検閲どころか映画制作側の意味不明な忖度を感じる)。「芸道もの」の主人公は若気の過ちで封建的社会から追放され、苦しい放浪生活の中で人格と芸を鍛え、結局は許されて元の封建的秩序の地位に戻る。監督の手腕の見せ所は恋愛だが、女は自分を犠牲にして男に尽くし男は女の犠牲の上に芸の修行に励むという封建的な制限内に留まる。この映画では、多くの女性達が現れては消え、いつのまに?が多く雑だった。
🌟この映画で歌舞伎に関心を持ったら、一幕見(ひとまくみ)席や三階席で見て(切符は高くないし、どんな服でも大丈夫)、何度も足を運ぶ人が一人でも増えたら、いろんなことを考えるだろうし見えてくると思う。今、歌舞伎の世界は、20代~30代の若い役者が綺羅星のごとくひしめきあう、稀に見る時代だそうだ🌟
2025.8.29.の新聞で、大阪松竹座が閉館との記事を読んだ。なにやってんだー!劇場を大事にしてくれよー!
圧巻
全1630件中、1581~1600件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
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