劇場公開日 2025年6月6日

国宝のレビュー・感想・評価

全1630件中、1541~1560件目を表示

5.0席を立てずエンドロール最後まで

2025年6月7日
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鑑賞方法:映画館

恥ずかしながら歌舞伎を観たことのない私ですが観に行きたくなりました。
シンプルにとても素晴らしく面白い映画でした。
エンドロールの曲に包まれながら満足感でいっぱいです。
早速お友達数人にオススメしました!

先日二回目の鑑賞です。
少し落ち着いて観ましたが私はこの映画の肝は万菊さんなのかなと思いました。

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ri.

5.0近年にない邦画の最高峰と言っても過言ではない

2025年6月7日
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鑑賞方法:映画館

興奮

知的

斬新

 これ全編、圧巻の超一流の芸を見せつける、本年ベストワン級の作品の登場です。ここで言う芸は、話の核である歌舞伎の芸の伝承のみならず、映画としての監督・役者・撮影・衣装・メイク・音楽・美術などなど、息をのむ程に凄まじい完成度の技量と言う芸をさす。どのシーンをとってもクライマックスの高揚感に満ち、冒頭からずっと、体が痺れる程の感銘を受けました。

 原作の吉田修一とは相性がいいのか、李相日監督にとって「悪人」2010年「怒り」2016年に続いての本作。真っ向から歌舞伎の深淵を相手に、とんでもないエネルギーを使ったものと想像に難くない。歌舞伎の松竹の制作ではなく、東宝なのが気になるけれど、監督としてこれまで彼を支えてきたのが東宝なのだから結構なことで。それに応えるべく、東宝としても相当の制作予算をかけた大作なのは画面の隅々から伝わってくる。そもそも東宝歌舞伎の歴史もあったのですし、本作も松竹のみならず東映までも関わっているわけで、邦画の最上級と言って過言ではないでしょう。

 「俊介(横浜流星)の血をコップで飲みたい」と述懐する喜久雄(吉沢亮)が本作の要で、誰しもが思う歌舞伎の世襲に対する違和感が映画としての力強いベクトルとなっている。興行サイドの竹野(三浦貴大)のセリフ「今は同じ様に扱ってくれるが、いずれ損をみるのはお前だよ」が私達の感覚なのは確かでしょう。およそ日本の古典芸能に世襲が当然の世界は多い、その世襲に対する世間の懐疑を払拭すべく一層の精進に励む。もちろん外様からの移植も現実にあり、芸に対する能力は天性のもので、本作のように血を凌駕することもある。

 その「血」と「天性」とのシーソーを二人の青年に託し、その生々流転を描く。そこに入る前の少年期が結構長く、また演ずる少年がとてつもなく魅力的で、いつになったら吉沢と横浜になるのか?なんて忘れそうに。ことにもイントロである正月の長崎の描写だけで、心を鷲掴みにされました。1964年と言えば東京オリンピックの年、なのにこの時代がかった任侠宴会が、料亭の大広間で一気呵成に描き切る。興行主への挨拶に訪れた半二郎との出会いにより少年の命運が決まる。

 大阪での部屋子生活からは、同い年の跡取り息子である俊介とともに切磋琢磨の日々。厳しくとも練習が出来る喜びを炸裂する喜久雄が微笑ましい。やがて、本来の主役の二人に代わるが、まるで違和感ない。よくぞ、当代きってのイケメンかつ演技派の吉沢と横浜が押さえられたもので。美形揃いでなければ決して成り立たないお話で。鏡に向かう姿勢からして完璧に物語を表現し、白塗り娘に仕上げた美しさは格別で、しつこいくらいにアップで捉える。

 ただ、彼等を取り巻く女たちの描写に手が回らず、ことにもラストシーンでの父親との再会も、なんの情緒も湧かないのが惜しまれる。寺島しのぶ扮する半二郎の妻も、「この泥棒が・・」と喜久雄を責め、五月蠅く冷酷にしか描かれないのも残念で。舞台化粧後も一瞬どっちかな?と迷うシーンも多々あり、悩ましい。国宝たる万菊(田中眠)が引退後とはいえ何故に安アパートなのか? などなど仔細に、程ほどの欠陥も内包してますが、舞台への執念描写の力強さの勢いで十分となってしまいます。

 そして歌舞伎の名場面集を客席からだけでなく、舞台にもグルリと回るカメラで、実際以上に美しく感動的に描写されるのが圧巻です。主演の二人も相当どころか、それこそ血のにじむ鍛錬の成果が、映像に血となり肉となり定着しているのが、観客に伝わるのです。女郎の「はつ」の気持ちに入り込まなければまるでダメとセリフにあるとおり、吉沢と横浜は入魂の演技を成し遂げた。二度にわたる曽根崎心中の舞台は、それぞれの内面と重なり見ごたえ充分です。

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クニオ

3.5さらば我が愛

2025年6月7日
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師匠に暴力まがいの指導を受けて国宝にまでなったことは否定するべきだったと思うし、ちゃんと描くべきだったと思う。

あと、俊坊の足が壊死した状態のままの芸で観客に感動を与えるシーンはどうかと思った。24時間テレビですか?
俊介自体も、ちゃんと自分の芸で認められたかったのではないかと思う

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JYARI

5.0演技と映像が神🏆🎖️🥇🎯🎰👏👍

2025年6月7日
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才能よりも血筋💪⤵️🩸⤴️❓❓❓
観るポイント次第で評価が変わるやつです!
結論から言いますが星5個では足りないんだが👹(このレベルの作品は滅多に無いというか過去数年を考えてもトップクラスの質です👑)
チャラいエンタメ作品では無いので話題だからって普段映画を観ないような人が国宝を観ても面白いとは絶対にならないと思うし役者の演技とかを映画を見る上で全く意識して無い人や映像の美しさやカメラワークなどを観るって視点が一切無い人だと超駄作って思う人も多数居るとは思いますが演技の上手さなどを意識して観る人だと(言い方が悪くなるけど玄人向け)相当衝撃を受ける作品だとおもいます👑(同業者や舞台などを経験してる人ならとんでも無いって思うと思います🫡あと100%全てを説明するバカセリフだらけの脚本では無いしナレーションとか全く無いのが良かったです)
しかも演技が出来て女方も違和感無い人となるとかなり人選も難しかったでしょうね!
指の先まで魂の籠った演技で☝️圧巻とか圧倒的とか鬼気迫るとか魂を削る演技とか憑依型演技とかって言葉がこれほどしっくり来る作品も珍しいかも(演技の凄まじさでいうとジョーカーやゼアウィルビーブラッドや市子やTARに近い感覚あるかな)近年ではこれほどの神芸術映画は無いです👾
内容が歌舞伎で3時間なのはハードル高く感じるでしょうが観る価値ありますよ😌
究極の映像美と(美術と衣装が神)構図の素晴らしさと(カメラワークも凄い)緩急の付け方の上手さと静と動の使い分けの上手さとあえて多くは語らず表情で語るシーンも多いし演技の出来る役者が100%を超えた演技をしている正に国宝級の映画👑泣かせる場面もオーバー演出では無く実にうますぎるし😭😭😭😭(流星のシーンで泣ける場面が多くて吉沢の場面で強烈なパンチ✊💥を喰らう感じでした😱)
観ていて思ったのが3時間あるけど無駄が一切無くて原作知らないけどかなり削ぎ落としたんだろうなとは思いました🤔(子供の頃から爺さんになるまでの作品なのでむしろ3時間でよくまとめたなっておもいましたよ!)
役者さんが演技してるっていうのを完璧に忘れるくらい歌舞伎の演技が凄すぎて魅入ってしまい脳🧠がバグりまくりでしたよ😵‍💫😵(気になり過ぎて後で歌舞伎の本物の映像観たら本物がとんでも無く凄くてハマりそうになってます🤯😳🥺🤤😵‍💫)
特に共演出来るのはこれが最後と悟った上での二人の演舞はエモ過ぎ😭(トキ🆚ラオウのような超絶名シーンだがや😭🤮)
クライマックスだらけと言っても過言では無いくらい名シーンと記憶に残る名セリフも多々あるし👍これくらい良い作品だと自分の好きなジャンルとか関係なく凄いとなってしまいますね👍(歌舞伎に興味無いとか全く関係ないから👍)
2度目の結論ですが😆今年度の日本アカデミー賞独占決定でしょ🏆(内容や映像や演技の凄さを考えると他の作品が国宝を越えるとかほぼ不可能だとおもいますよマジで🔥)
というか自分の中では2000年以降の作品でも上位に入ります‼️自分が観た中で近年で演技の凄まじさと(特に市子でヤバイってなる人は国宝も同じ感覚になると思います!)内容で魂を激しく揺さぶられた作品だとアフターサンと市子とニューシネマパラダイスと国宝くらいかな(演技を一切役者にさせなかったマイナスゴジラも逆の意味で衝撃受けましたけどね🤣)
間違い無く後々まで名作と言われる作品ですね🏆

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お主ナトゥはご存じか2.1ver.

4.0本物の美しさ

2025年6月7日
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悲しい

怖い

驚く

吉沢亮さんが魂を削って演じた東一郎は見せかけではなく本物の歌舞伎役者女形として生き、どのシーンを切り取っても見惚れる美しさがあった。歌舞伎の知識のない私にも台詞一つ一つの“間”の取り方や手先に至るまでの所作に魅入ってしまう贅沢品。
生まれながらに歌舞伎の神様に愛された男というよりも悪魔に取り憑かれてしまった東一郎が恐ろしくも儚げでした。

作中ブロマンスを思わせる横浜さん演じる双子のような片割れ半弥の存在が悲哀のポイントでもあったが、青春時代2人で大舞台まで上がっていく姿が眩しかった。
個人的には一番人間味のあった三浦さん演じる三友社員竹野の心の変化、成長にも驚かされた。

反面女性の登場人物の心情が終始理解できず感情移入が難しかったのも事実。後半は畳み掛ける展開のアップダウンが激しく気持ちが追い付かない…。

いやしかし歌舞伎のシーンは本編の半分を占め、盛り上げる和楽器も迫力満点。主題歌の原摩利彦feat.井口理「Luminancs」も世界観に違和感がなく癒されました。
劇場でこそ観るべき一作です。

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月子

4.0この位

2025年6月7日
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興奮

淡々としないと、エンディングも打ち込み入りの曲にしないと、イマの観客には受け入れられないかも。骨太アップデートって所か。
探していた景色が、国宝受賞後観られた(そういう解釈と思いますが)ってのはちょっと複雑。
残念だったのは、森七菜さん色気出て来たなぁと思ってたのにすぐ退場。流星くんは白塗りでも分かってしまう、歌舞伎役者ってそういう部分もあるのかも。なんかあったらドサ回りって・・そんなに貯金無いのか、ああ借金の話出てたな・・。

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トミー

5.0 凄い!!

2025年6月7日
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 コメント少ないですが……、
凄いの一言です。
主役の吉沢さんを始め皆さんの演技が凄い。
ただの表情が凄い。
映像が凄い。
ストーリーが凄い。
構成が凄い。
 作中の感想はいいません。

 ……兎も角劇場で!!

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しおくん

4.0歌舞伎見に行きたくなった

2025年6月7日
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泣ける

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ドキドキ

原作があるのでどうなのかと思いましたが、歌舞伎に焦点に合わせた作品になってたのでそれはそれでいいかと
日本らしさの歌舞伎の舞台、舞、踊りなどて海外に向けてなのかととも思った。
これは喜久雄・吉沢亮主演で俊介・横浜流星の2人の歌舞伎役者の話

少年期の喜久雄・黒川想矢くん、俊介・越山敬達くんの2人の演技が必見だった。
黒川想矢くんの踊りがものすごく色っぽく妖艶で初日挨拶でも皆さん褒めてらっしゃった
越山敬達くんも初めて喜久雄が楽屋に来た時のあの顔がおっとなりました
2人で練習して2人で切磋琢磨して行って青年になり吉沢亮、横浜流星になる
2人で売り出し2人道明寺、2人藤娘と順調だったが徐々に歯車が崩れて地獄へと落ちて行く
俊介が喜久雄の舞に嫉妬し自分から外れて行ってでも地方の小屋で舞を踊る
そこまでしても舞うのか
俊介も又自身のスキャンダルで崩れ落ちた時に興味のない客の前で舞を踊る
そこまでしてでも舞を踊りたいものなのか
時が経ち2人で又、曽根崎心中をした時のあの俊介の死ぬ思いでが迫真迫ってた
後、田中泯さんがすごかった
この歌舞伎役者さん誰だったかと思ったほどだった
手の招き方、話し方、舞、全て良かった
だけど最後あんな所に住むほどになるのか?
そして大阪人から見て関西弁がばっちりでホッとした
イントネーションが違うかったら話が入ってこないけどちゃんと皆さん関西弁になってて良かった。
そしてこの映画を見た人健康は大事
糖尿病には気をつけような!!
異変を感じたらすぐ病院行こう!!

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みみみ

4.5役者魂のぶつかり合いに驚愕の175分

2025年6月7日
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興奮

驚く

金曜レイトショー『国宝』

吉沢亮さんの某トラブルで一時はどうなるかと思った邦画の超大作
まぁそりゃコレとバンパイヤ撮った後なら飲みたくなる気持ちも分かる^^;

世襲と格が今も色濃く残る歌舞伎界で、光が影となり影が光となる物語
吉沢亮vs横浜流星x渡辺謙の大河ドラマ主演経験者のぶつかり合いは見応えありの175分
歌舞伎の女形演じた2人の役者魂は間違いなく今年の賞レースの中心になるでしょう!

隠し子や二号さんって言葉をよく聞いた昭和な時代は・・・
まだ芸の肥やしで済まされる事も多かったですが、そこから生まれた狂気の世界の描写は見事!!
ただ昔なら二部作、今ならSHOGUNのように配信系でじっくり描いた方が作品的に良かった気はする

歌舞伎界の令嬢として育った寺島しのぶさんは、どんな気持ちで梨園の妻を演じたのか!?
終始目の奥が怖かったです^^;;;
で、私的にはラスト間際に出て来た横顔だけの”一推し女優”さんの存在感良かったわ〜!

長時間なので体調整えて水分控えめに劇場で是非!
余談ですが・・・
犯罪はダメですが当事者間で解決する問題で、話を大きくして才能を封印させる昨今の風潮はどうかと思う

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eigatama41

4.0人間国宝

2025年6月7日
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2人の戦い

セックスシーンがあるのには、驚きました。

大拍手は迫力満点。

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完

5.0圧倒的な美しいさ

2025年6月7日
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鑑賞方法:映画館

映画館で観ましたが、俳優の吉沢亮さん横浜流星さんの女形で歌舞伎を舞うシーンは圧倒的に美しく、感動的であっと言う間の3時間でした。誇るべき日本の文化である歌舞伎の世界の厳しさ美しさ、主人公たちの激動の人生が絡み合い、まさに国宝級の素晴らしい映画でした。

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KMK

5.0鬼気迫る・・・

2025年6月7日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

怖い

興奮

凄い。映画館で拍手しそうになった。

歌舞伎役者ではない俳優さんが歌舞伎に挑戦するというひいき目なしに映画を観てみました。たまにミュージカルを中心に舞台も観に行く程度ですが、純粋に感動しました。それが凄い。

人間国宝 万菊を演じた田中さんの存在も凄かった。極めた者の深さを感じるセリフと存在感に圧倒されました。

あとは主題歌が、映画の根底に流れる壮絶さのようなものを美しく奏でているようで印象に残りました。他の方のレビューを読んで、たしかに展開が唐突に感じる部分もあったので今から原作を読んでみたいと思います。

あのシーンを見るために、また行きたい。

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yoshiべぇ

5.0傑作!舞台袖からでも良いから覗いてみたい!

2025年6月7日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

知的

任侠(ヤクザ)の家に生まれたが、抗争で家族を失って歌舞伎一座に拾われた主人公喜久雄と、その歌舞伎一座で跡取りとして育てられた俊介が運命的に出会い、そして織りなす波瀾万丈の人生の物語。

主人公喜久雄の青年期以降を吉沢亮さん、俊坊(俊介)を横浜流星さんが演じるんですが、その手前の未成年期の配役と役者さんが本当に頑張っていてこの時点で既に目を奪われました。少年喜久雄を黒川想矢さん、俊坊は越山敬達さんが演じられたとのことですが、彼らの基本友情を土台にしながらも複雑な愛憎を含んだ雰囲気、師弟との関係性など見事に表現されていて作品がキリッと引き締まった感じになりました。

歌舞伎の演目については当方無学ゆえ、近松門左衛門作の「曽根崎心中」の名前くらいしか知りませんでしたが、舞台裏、舞台袖、観客席からは見えないアングルからのショット、密かに同時進行している裏方さんの仕事などなど・・・分からないながらも圧倒的な臨場感と緊張感で押し切られてしまいました。

芸を磨いてひたすら舞台に立つことに全人生をかけ、時に周囲の人々を無作為に傷つけても決して後ろ振り替えらないない喜久雄には共感できるか、といったらそうでないかもしれません。

しかし彼が行き着く果て、渇望するもの(伏せます)がいったいどんなもんなのか、舞台袖からで良いので覗いてみたいという気持ちが湧く素晴らしい作品と思います。

傑作です。ぜひ映画館でご鑑賞を!

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やまちょう

5.0近年稀に見る邦画の大傑作!! 吉沢亮さんと横浜流星さんの取り憑かれた様な演技が素晴らしい

2025年6月7日
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吉沢亮さん演じる主人公 喜久雄の半世紀に渡る怒涛の人生を通し、400年間の伝統を繋いできた歌舞伎の世界、そして抗えない血筋や持って生まれた才能に苦悩し翻弄される人々の人生の栄枯盛衰を李相日 監督が堂々3時間をかけて描ききった大河ドラマ

歌舞伎の世界を全く知らないのでとても興味深く観られ、特に舞台のシーンは圧巻、日本の誇る伝統芸能の格調の高さに圧倒されます

冒頭の長崎のシーンは昔の任侠映画の風格を備え最高にエキサイティングな幕開け、極道の親分を演じる永瀬正敏さんがメチャクチャかっこよかったし、その極道の妻を演じる宮澤エマさんがすごく綺麗で色っぽすぎ
更に『怪物』(2023)の演技が印象的な黒川想矢さんが吉沢亮さん演じる喜久雄の幼少期を演じ、この壮絶なくだりに途轍もない印象を植え付けます、このオープニングだけで見に来た甲斐があったなと大満足でした

美しく豪華絢爛な歌舞伎の世界だけでなく、オープニングの1960年代の長崎から始まり、70〜80年代の大阪を舞台にした重厚でリッチな美術と映像に惚れ惚れします
特にキャラクター達に寄ったカットが多く、渡辺謙さんの出てくるカットはメチャクチャかっこよかったです

吉沢亮さんも横浜流星さんも相当な稽古を積み挑んだ歌舞伎役者の演技が圧倒的で惹き込まれました、間違いなく両名の代表作になると思います

ドン底に堕ちた吉沢さん演じる喜久雄が夜のビル屋上で一人舞うシーンは圧巻、白塗りの化粧が崩れ夜空を拝みながら舞う姿は『ジョーカー』(2019)を想起させ、吉沢さんの鬼気迫る演技の凄みに圧倒されました

そして渡辺謙さん、寺島しのぶさん、田中泯さんの息を呑むほどの存在感が圧倒的でとても贅沢な時間を過ごせました

と、何もかもが素晴らしく、近年稀に見る邦画の大傑作、これを劇場で観られた事自体に感謝です

が、大河ドラマなので仕方がないとは思うけど、終始緊張感に支配された作品なので正直 後半はしんどかった、2時間半以内だったら完璧だったのに、とも思っちゃいました(苦笑)

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Jett

4.0未知の世界に魅了される

2025年6月7日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

斬新

 国宝って芸に秀でたこともそうだけど、生き方そのもののことをいうんじゃないだろうか。そう思えるほどの歌舞伎に賭けた思い、歌舞伎の世界から離れてもなお、どんな境遇になっても体が求めてしまうものなのかもしれない。てっぺんを見るまでは。そう思えさせられるほどの長編大河のようだった。
 なんといっても主演の吉沢亮さんの素晴らしさは言うまでもない。目で見てる以上の努力と鍛錬がなされたのだと思う。美しい所作と視線、べらんめい口調から妖艶な台詞回しまで見応えしかない。また、横浜流星さんや渡辺謙さん、田中泯さんなども元からそうだったんじゃないかと思えるほどの憑依体現にただただ圧巻です。なかなか見れない舞台裏が見れたのも面白かったです。映像もだけど、衣擦れや幕を引く音、足を響かせる床、補佐する役者の素早さと的確さ、メイクや衣装の着付け、そして息が詰まるほどの緊張感など、ほとんど歌舞伎を生で見たことがない私にとってはどれもが新鮮で、未知の世界に惹き込まれた。
 物語としてはかなり年代を飛んでしまうときがあり、主人公の環境の変化についていくのが必死で、関係性の修復がどのようになされたのか、そしていつどのように離れていったのか想像で補うしかなく難しく感じてしまう人もいるかもしれない。
 また、端役の人たちや黒子の人たちがどう思っているのか全く分からなかった。急に御曹司が戻ってきても受け入れられる世界、あんなに華々しくデビューし歌舞伎界を背負っていた東一郎が不在になっても庇うものがいない世界に気持ち悪さがあった。順風満帆と言った最後のインタビュアーにも。そして、3時間にも及ぶ上映時間に私の腰は悲鳴を上げてずっとモゾモゾしておりました。
 主題歌の井口理さんの静かで美しい歌声に沁み入った。この声も唯一無二だなぁと。

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ふたり映画

5.0圧倒的完成度

2025年6月7日
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知的

驚く

原作未読です。

見る前は「主役に歌舞伎役者使わなくて良かったのかな、優れた歌舞伎役者の役なんだし…」なんて思ってたんですが、本気で土下座ものです。

吉沢亮と横浜流星が凄すぎます。
どのくらいの練習量だったのかわかりませんが、所作に無駄がない隙がない、表現力の塊…。

長尺ではありますが、それで良かったなと思える作品です。

僕は歌舞伎とは全然縁のない生活しているから、内容についていけるかな?と思いましたが全くの杞憂でした。
テーマにあまり惹かれない人にも是非一度見て欲しいです。

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さかもと

4.5どこ見てたんやろな

2025年6月7日
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鑑賞方法:映画館

あっという間とは言わないが、175分が長くない。田中泯を筆頭に、描かれる人物の佇まいだけで十分に画面が持つし、主人公喜久雄(黒川想矢、吉沢亮)の、内なる狂気が溢れ出て隠せない感じとか、ほんの少しだけ届かない俊介(越山敬達、横浜流星)の演じ方とか、巧者たちの演技合戦が贅沢で見事。
それでも、「人間のまつ毛って、上からライトが当たるだけで、こんなに影が伸びるのか」とか、「あの白粉どうやって落とすのかな」とか、観ていて、ちょいちょい思考が脱線気味になったのは、歌舞伎に詳しくないこちら側の責任。
ポスターのコピーがいう「血筋と才能」の問題や、そもそも「芸とは何か」とか、そこに「国宝」という言葉が当てられる意味とか、明確な輪郭を持たないものが個人を超えて伝承されていくのはどうしてなんだろうかとか、諸々についての問いかけを受け取った。

この映画、逆予告編詐欺というか、ネタバレのように切り取られて、軽く描かれているセリフや場面の数々は、本編で観ると全く違った重みで届いてくるので、やっぱり映画館で腰を据えて観るのがよいと思う。

特に「震えが止まらんのや」のシーンはものすごくよかった。
あと、個人的には、ホテルの屋上での「どこ見てたんやろな」の吉沢亮と、ラスト近くの瀧内公美がものすごく好み。

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sow_miya

2.5芸か血か

2025年6月7日
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単純

興奮

難しい

1964年15歳の時に出入りで組長だった父親を亡くした喜久雄が、父親と親交のあった上方歌舞伎の当主の元で彼の息子共に役者になる話。

目の前で父親を殺されて、ミミズクの紋々背負って復讐!?からの1年後、長崎から大阪は丹波屋の二代目花井半二郎の世話になり巻き起こっていく。

花井東一郎という名前を貰い、半二郎の息子の半弥と共に切磋琢磨し名を上げて行く様子を、演目の一部をみせながら展開していくけれど、随分と丁寧に作り上げられていて、一つ一つのシーンが長い、長い、長い。それぞれのシーンはめちゃくちゃ長いわけではないけれどね。

そして代役から東一郎と半弥の関係の変化が加速して行くけれど、そこからの展開がいくらなんでもイマイチ釈然とせず…その程度の知名度?

決してつまらなくはないし、歌舞伎の演技は素晴らしかったけれど、色々とクドくてテンポが悪いし、通してもやはり長いし、終盤の流れも周辺人物みんな尻切れで退場という感じだし、なんなら主人公まで…ということで、これだけの尺を使われて尚、もうちょいみせてくれよという感じだった。

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Bacchus

5.0歌舞伎と心中

2025年6月7日
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鑑賞方法:映画館

大枠のストーリーは予想できてもその表現が予想を凌駕してくる。
芸を語る映画で役者を演じる意味の重たさ、映画俳優が歌舞伎役者を演じる責務の重たさをずっと感じながらそれを超えるパフォーマンス。

映画だけど舞台を見ているような、自分と作品の境界を引けない、現場感と緊張感ある体験。

エンタメとしては歌舞伎を知らずとも知っているような演目と人物の人生とのリンクは見事な演出で痛快だった。

役者へのリスペクト、歌舞伎という重厚な題材を描き上げた作り手へのリスペクト、そんなんもありつつ色々抜きにしてすごかった、と思えたこの気持ちで星5です。

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たくぼっくす

4.5⭐︎4.8 / 5.0

2025年6月7日
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6月6日(金) @映画館
国宝
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「芸があるやないか!」それでしか生きられない者達の覚悟に魂が震える🥹演じきった吉沢&流星くんに感服👏ぜひ劇場で🎦!
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まー。
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