国宝のレビュー・感想・評価
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名作、そして役者魂を感じた。※2回目鑑賞追加あり
2回目鑑賞。1回目は公開初日に観て、とにかく圧倒されて終わってしまったのですが、2回目は少し落ち着いて観ることができました。そのためか、ところどころで涙が。そして今回もあっという間の3時間でした。改めてこの作品は後世にも残すべき作品だと感じました。
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1回目の感想↓
息をする間もないくらいずっと圧倒され、終わった後は6時間くらい観ていたような疲労感でした。
いつもは映画を観ながら他のことを考えてしまうこともあるのですが、そんなこともできないほどの映画でした。
とにかくすごいものを観た、映画ってこういうものだよねというのが率直な感想。
予告で観たときは、歌舞伎も簡単にサラッと形だけやるだけだろうなと思っていたのですが、そんなことはなくかなり本格的に様々な演目があり驚きました。
最近は毎週映画館に足を運んでいますが、久しぶりにこのような名作を観ました。吉沢亮と横浜流星の役者魂も感じ、役者ってすごいなと感動しました。伝統芸能である歌舞伎を本格的に演じるのは、並大抵なことではなかったと思います。恐らくアカデミー賞、最優秀も獲るのではと。
学生時代の役者もめちゃくちゃ魅力的で良かったですが(怪物に出ていた黒川くんとか)、この役を市川染五郎と市川團子で観たかった。さすがに本物の歌舞伎役者では難しいのかな。
いや、本物の歌舞伎者じゃないかよかったのかも。
でも、寺島しのぶが出ていたのはよかった。
井口理のエンディングの曲もとてもよかった。
薄っぺらく感じない映画を久しぶりに観たので、本当に良かった。とにかく圧巻。
ここ数年稀にみる傑作だと思う。
スクリーンに展開される美に圧倒された
二人の歌舞伎役者の半生を追った物語。
始まりは高度成長期が終わろうとする1960年代後半。
それから50年間。
2014年までの日本社会の変遷を背景に
歌舞伎役者の子と、その父の目にとまり部屋子として引き取られた少年。この二人の友情と葛藤を軸に物語は進行します。
興行主の気まぐれや、不慮の事故に伴う代役として大抜擢され
失敗するかもしれないという究極の恐怖と戦いながら着実に実績を重ねてゆく二人。
お互いの存在が心の支えだった若き日を過ぎて
大人として芸の道を歩み始めたとき、二人の前に立ちはだかる壁。それは血統と才能でした。
文字通り芸に命を賭けているからこそ
それぞれが自分が持たないものに対して血を吐くほどの苦しみを味わいます。
挫折や葛藤を繰り返し、二人の立場や評価は二転三転して入れ替わり、どん底の境遇で辛酸を舐める経験もします。
けれど、それでも歌舞伎以外の道を選ぶことがなかった二人。
そして梨園の頂点、人間国宝にまで上り詰めたときその目に写ったものは…
鷺娘、娘道成寺、曽根崎心中など素人でも粗筋だけは知っている演目に助けられて
予想よりもはるかに長い劇中劇ともいえる歌舞伎の舞台を楽しむことができました。
そして、通の目から観たら色々とあるのでしょうが、歌舞伎ド素人のわたしの目には主役二人の歌舞伎の舞台は輝くばかりの艶やかさで、改めて役者さんて凄いなぁ~という感嘆の念を抱きました。
3時間という長さを全く感じさせない、スクリーンに展開される美に圧倒された時間を過ごしました。
☆5じゃ足りないんよ
見どころは当代随一の若手二枚目俳優達の熱演
まず「国宝」という映画タイトルに圧倒。副題も無し、真剣勝負だ。映画化にあたっての重圧がどれほど大きかったか容易に想像できる。結果、その想像は期待を裏切らないと先に申し上げたい。
見どころは当代随一の若手二枚目俳優達の熱演だろう。
吉沢亮(主人公喜久雄)や横浜流星(俊介)の歌舞伎の所作が正しいかは歌舞伎初心者の私にはわからないが、彼らの凄まじいまでの稽古量と役への熱意はスクリーンより伝わってくる。扇子を持つ手がビシッと止まる。視線の合わせ方。
そして舞台の熱演を最高のシーンに昇華させたスタッフの熱意も十分に伝わる。
喜久雄は人生を芸の道に捧げる。極端な生き方をする彼に共感性を感じることは難しい。その孤独と執念がどのように報われるのか、それは舞台の上でしか答えは存在しない。映画の中の観客もそれを観る映画館の私達もその瞬間を待ちわび、目が離せなくなる。
歌舞伎の演目の選び方が良いのか、予備知識がなくても、すっと梨園の世界に入り込めるエンタメ性があります。美しい映像、心に響く音楽、そして圧倒的な演技。これらすべてを大スクリーンで体感できる、映画ならではの贅沢な時間をぜひ味わってください!
圧巻の演技 吉沢亮の凄み
吉沢亮の演技に圧倒されました。
綺麗な顔は化粧をしても隠せず、仕草は女形の色っぽさがあふれ、最後まで夢を見せるような演技で息をのむシーンが沢山ありました。
子供時代の役者さんも目でも演技が凄くて、どこの子と思ったら怪物の子役と知ってこれからが楽しみになりました。
柳楽優弥みたいだと思いました。
横山流星もボンボンの演技良かったです。3時間近くが長く感じず最後まで集中して見れました。
残念かもと思ったのは女子の描写。
心情の移り変わりがあまりでてなかったのと、最後に向けて少しキュッとした印象でした。
国宝になる前の孤独と突き詰めた結果の国宝認定になった描写があれば最後もっとグッと来たかも。
ともあれ、本当に皆さんすごい演技で、魅せられました。
吉沢亮の代表作になるのは間違いないと思いました。
命をかけて目指すもの
あっという間の3 時間
「素晴らしかった〜ぁ…」とため息まじりに連呼してるおばさま多数。
(もちろん道成寺のリズムで退席)
原作があるから映画のせいではないのだけれど、
「そんなの起きる!?」な、やりすぎエピソードが連発して、ちょっとドン引き。
そんなの抜きでも、設定だけで、じゅうぶんに見応えある作品になった気がするだけに。
少年時代をもっと見たいと思わせる序盤から、キャストが全員素晴らしい。
への字口の寺島姐さん、貧乏くじがお似合いすぎる森七菜ちゃん。等々、女優陣が良い。
「さらば、わが愛 覇王別姫」ぽいのを想像してたら、そんなの皆無。
もっと愛憎入りまじる人間関係を期待してたら、意外とあっさり。
肝心の舞台シーンは、カット割多めで誤魔化してるなあ。
そして、王道な終わり方。洋楽かぶれなエンディングソング…!!!
そんな不満もありますが、キャストが全員良いので、それを見るだけで料金の価値はあったと思います。
役者ってすげえ
吉沢亮をはじめとする俳優の演技、原摩利彦・井口理の音楽、圧巻
原作小説のファンです。本予告映像が良かったため期待して観ましたが……
期待を超えました。
あの長い小説を、映画として完成させたことに感激。
脚本、俳優、映像、音楽、どれも本当に素晴らしかったです。
主演の吉沢亮さんは、これまでにも出演ドラマや映画を観てなかなか良い俳優だなとは思っていましたが……こんなに素晴らしい俳優だったとは。喜久雄を演じる吉沢亮ではなく、喜久雄としてそこに在りました。
月光のような光を放つ喜久雄……圧巻の演技でした。
横浜流星さんら、他の俳優達の演技も非常に良かったです。
主題歌も、この映画を完成させる欠かせないピースとなっていました。
原さんの創る音、そして、King Gnuの井口理さんの歌声は、男でも女でもなく、時に美しい化け物ともいえる女形そのもののようで……畏怖の念を抱くほど。あの『国宝』を包み込む音楽が、歌舞伎の世界と一体になった喜久雄でした。
ひとつの道を究めようともがく人間の、美しさと恐ろしさ……あっという間の3時間です。たくさんの映画ファンに観てもらいたい作品になりました。
美しく残酷で脆い芸事の世界で生きるということ
悪魔と取り引き
大作。演目は予習が吉。
大作。これはスクリーンで観てほしい。約3時間を短く感じることはなかったが、内容はずっしり。事前告知で窺い知れたあらすじのその先の人間ドラマが凄かった。
青年期の二人が思った以上に重責を担っており、吉沢亮・横浜流星へのバトンタッチが見事だった。私は黒川想矢の演技は怪物以来、越山敬達はぼくのお日さま・天狗の台所以来。着実に力をつけているタイプの違う若手で、選ぶ作品が良い。次が楽しみ。
キャストはご承知の通り脇もがっちり固まっていたが中でも田中泯の存在感は突出している。
歌舞伎を知らなくても楽しめるが、公式でも紹介してくれていた劇中の演目をさらっていった方がより理解が深まると思う。
メインの二人がこの映画のためにどれだけの準備を重ねたのか、終盤の鬼気迫る曽根崎心中は忘れられない。
この映画を背負って立つのはもちろん吉沢亮であり最後まで素晴らしかったが、血筋を背負ってしまったことによる俊ぼんの葛藤とクライマックスのあの演技を見て、横浜流星が支えなかったらこの話は成り立たなかったなと感じた。
歌舞伎のみならず日本の伝統芸能に潜む、血の滲むような努力と人間の業を垣間見たような気にさせられた作品。
無事世に出てきてくれて良かった。
歌舞伎って面白いんですね
見応えのある圧巻の映画だった
3時間の長い映画ではあるが、最後まで見応えのある映画だった。原作は読んでいないけれど、吉田修一と主演のイケメン2人につられて鑑賞。歌舞伎の女形を演じるのに吉沢亮は適役だ。綺麗な顔立ちが際立った。
まずはかなりの尺を歌舞伎の実際の演技に費やしている。それが歌舞伎には素人の私のレベルには、充分な見応えで、彼らがどれだけ修練したかが伺えた。
そして,テーマである血と才。梨園は血筋が全てと誰もが理解してるし、それゆえに、才能がない息子が産まれたらどうするのかなどと一般人は思ってしまう。とはいえ物心ついた時からずっと修行しているその年月と背負ってきた伝統の重みは簡単には裏切らない。ただ,圧倒的な才能の前には負けを認めざるを得なかった。映画は長い年月の2人の浮き沈みを描いていく。ヨメない展開に引き込まれる。全てを捨てて歌舞伎に向き合った男が手にするラストに涙が出た。
そして,この映画を1番支えたのは、田中泯の演技だったと思う。素晴らしかった。
歌舞伎の悪魔を憐れむ歌
李相日× 吉沢亮×横浜流星「国宝」血筋を重んじる歌舞伎の世界に人生の全てを賭けた男の物語。ロバート・ジョンソンはブルーズのためにクロスロードで悪魔に魂を売ったけど、吉沢亮演じる喜久雄は長崎の冬の夜に父の最期を見た時すでに芸の悪魔と契約していたのかもしれない。
終盤の壮絶な「曽根崎心中」のシーンである人物がつぷやく「こんな風には生きられないな」のつぶやきは映画を観ている人たちの代弁とも言えるけど、ひょっとしたら李相日の思いかもしれないなと考えたりしたな。
あと、吉沢亮と横浜流星は当然素晴らしくておそらく映画賞レースを席巻するんだろうが、この2人を喰う存在だったのが人間国宝を演じた田中泯で、その色気と悪魔性が混在する佇まいは圧巻でした。
傑作
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