劇場公開日 2025年6月6日

国宝のレビュー・感想・評価

全1370件中、301~320件目を表示

3.0圧縮した大河ドラマ

2025年7月22日
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描いているスパンが長いためか、個々のエピソードが結果的に薄味であっさりした印象。個人的にはこのテーマなら2人の愛憎関係に焦点をあてたエグい人間ドラマが見たかった。

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冬月先生

1.5一流食材で作られた三流料理

2025年7月22日
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鑑賞方法:映画館

俳優さんたちがとにかくすごいです。
特に吉沢亮の歌舞伎の舞やセリフ、田中泯の独特な間や存在感。

しかし一方で全体を通して何を描きたいのかボケすぎでした。
原作が悪いのか脚本が悪いのか演出が悪いのか。

また、例えば年をとった姿を表現しようとしながらまぶたが生き生きとしているなど、特殊メイクもだめで、そういったことがいちいちノイズになりました。

俳優さんたちはものすごいけれど、こういう映画を評価していると日本の映画がどんどんだめになっていってしまいそうなので星1.5にしました。

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ぶらん

4.0梨園の女性はしたたか

2025年7月22日
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鑑賞方法:映画館

公開から一月半ほど経過しましたが、いまだに満席状態が続く超人気作品。
高齢の女性グループが目に付くのは珍しいですね。
ワタシ的には吉田修一さんの作品(原作)は苦手で映画は敬遠しがちなのですが、余りの人気ぶりにその理由を探るべく鑑賞しました。
結果、映像が美しかったですね!最前列で観たからこその白塗りの毛羽立ちや首の皺、そして目頭から湧いてきて今にも零れ落ちそうな涙など、圧巻でした。
主人公たちの中学生時代を演じた二人も良かったですね、大人になってからの吉沢亮&横浜流星はもちろん美形で、その姿を観るだけでも十分な価値を感じました。
ただ、描かれる世界はやはり吉田修一ワールドでドロリとしたもの、そして男どもは大概どこかクズなのに、女性たちはしたたか(途中で姿を消した森七菜さん以外)、特に高畑充希さんの常に微笑を浮かべる姿や、家にしがみ付きながら、きちんと成果を残す寺島しのぶさんの生きざまはあっぱれでした。

さて、歌舞伎絡みでひとつ。歌舞伎役者とは本作のように「家」や「血」が重要とのイメージは多くの方が抱いていると思いますが、歌舞伎にとって欠くことのできない存在である「清元」や「竹本」、知り合いの方の親戚がこの竹本であり、しかも人間国宝!
ただ、竹本に関しては代々その血筋ということではないらしく、この人間国宝の方も若い頃に【ビビビッ!】と来て入門、芸を極めたとのことですから、同じ舞台に立つものではありながらこちらは実力次第の世界なのだなぁと、この作品を観て、教わった話を再度思い出した次第でした。

上映時間は長いですが、ダレることなく一気に観られた佳作でした。

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ニコラス

4.5哀しさを感じる

2025年7月22日
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鑑賞方法:映画館

抗争によって父を亡くした喜久雄(吉沢亮)は、花井半二郎(渡辺謙)見込まれ、歌舞伎役者の道を歩みだす。そこで半二郎の血を受け継ぐ俊介(横浜流星)とともに芸を磨きながら、正反対の二人が、才能や血筋に悩みながら壮絶な人生を歩んで行く。最初から最後まで「哀しさ」をずっと感じた。その哀しさがより自分の心にジワッと染みてくる。

淡々と話が進んでいるように感じるが、人生の激しい喜怒哀楽をすべて感じる。そして出演している全ての役者さんの激しさに感動する。
すべてに圧倒される作品だった。

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Kunihiro.Tanaka

5.0最高クラスの映画

2025年7月22日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

吉沢亮さん初めてキャストの演技が素晴らしくて、映像も序盤の取り方は昭和感あって最後は今現在の映像になって時代の流れもあってました!
内容も原作わからなくてもついていけて主人公中心に話しが進んでいくので没頭できます!
レビューちょっとみてできるだけ大きいスクリーンでみた方が良いみたいなこと書いてたんで、大きい映画館をえらんでみたら最高でした!
3時間あっというまでした!

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ハッピーマンデー

4.0邦画久しぶりの力作

2025年7月22日
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朝鮮系の人が監督。それに製作、配給は東宝。歌舞伎座を興行している松竹は協力的立場。
日本伝統文化をちょっと斜めの立場から制作したのが結果大成功で、もし松竹が作っていたら歌舞伎をヨイショする退屈なプロモーション映画になっていたかもしれない。
歌舞伎は一度だけ観に行ったが、正直その良さは理解出来なかった。でも昔から続く日本の伝統娯楽芸術。映画ならその魅力を分かりやすく伝えてくれると言う期待もあったが、観たあと歌舞伎を観に行きたくなったので、その期待には十分応えてくれた。
ヤクザと芸能界の繋がりも描いて、現実から逃げていないのも良い。
ただ2人の女形歌舞伎役者の対立と友情はちょっと浅い。舞台シーンを削ってでも深く描く方が良かったと思う。
しかしこう言う力作が日本でも生まれ、それが大ヒットしている事は素晴らしい。
邦画実写は安上がりのホラーか、コミック原作の女子高生ラブストーリーばかり目立いますからね。

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じゅんぢ

3.03時間はあっという間 内容は疑問点多い

2025年7月21日
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ポイントポイントの乗り越える場面があっというま
だけどそのツッコミたいことを跳ね除けて絵が綺麗

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Ma Wa

5.0いい緊張感

2025年7月21日
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鑑賞方法:映画館

終始映像の中に緊張感が持続されていて映画を観ている実感がありました。ドラマ云々より美しい映像美で映画館で観るべき作品です。実はここのアンチコメントで鑑賞を躊躇いましたが全く心配ありませんでした。

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トシ

5.0最近の邦画で一番面白かった。

2025年7月21日
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3時間の尺を感じさせない圧倒的な映画
これは映画館で見た方が良い。

それぞれの対比や、芸への想いなどが伝わる
まさに鳥肌がたつ映画。

俳優さんたちもどれだけ練習したらあれができるようになるのか。

ところどころ、飛ばされていた部分もあるので、
ぜひ映画の尺を無視した完全版として映像が作られるとなお良い。

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ボイス

3.5なんやこれ

2025年7月21日
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鑑賞方法:映画館

3時間があっという間やなかい!!

…って怒った方がおもろいんやけど。

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映写機おじさん

4.5探していた雪景色

2025年7月21日
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鑑賞方法:映画館

歌舞伎界を舞台にした本作『国宝』は、単なる芸道ドラマではなく、血統と実力、伝統と個、愛と孤独、死と芸術の交錯する構造的悲劇でした。鑑賞中から、私は『さらば、わが愛/覇王別姫』との共通性を強く感じていました。どちらの作品も、「演目の中の死」と「現実の死」とが交差し、登場人物の実存が演技に呑み込まれていくという、メタ演劇的構造を持っています。

本作で演じられる『曽根崎心中』の演目は、その典型です。前半で吉沢亮演じる主人公が「お初」を演じ、横浜流星はその様子を舞台袖から見つめています。しかし、血統を継ぐはずの自分ではなく、実力で役を奪い取られたこと、そしてその演技の純度の高さに、自らが舞台を降りるという決断に至ります。この「役を譲る」行為は、単なる物語上のエピソードではなく、実人生の敗北と芸の前での降伏を象徴していました。

その後、彼は吉沢亮の恋人に手を引かれるようにして駆け落ちし、8年間行方をくらませます。演目内でも、女がお初として男を死へ引っ張る構図が描かれていましたが、それが現実の人物関係でも繰り返されているのです。この「女が手を引く」構図は本作において繰り返し現れ、それはもはや女性の象徴ではなく、「運命」「芸能」「死」のメタファーだと感じました。

やがて、先代(渡辺謙)が死に、横浜流星は帰還します。彼は糖尿病に侵されており、足を切断し、もう一方の足もやがて失われる運命にありながらも、舞台に立ちます。そして、演目『曽根崎心中』の中で「お初」を演じ、吉沢亮が「徳兵衛」を演じる。役は入れ替わり、まるで魂が交差し、芸が人物そのものになっていくような錯覚を覚えました。

そして物語の終盤、横浜流星は舞台の上で死んでいきます。彼の死は、まさに「役の死」であると同時に、「人としての死」であり、「芸の完成」でありました。吉沢亮はその彼に手を引かれて、つまり芸の死者に手を引かれるかのように、終幕へと向かっていきます。

この映画は、「血統主義の否定」というテーマを持ちながら、同時に「実力主義の残酷さと孤独」も描き出しています。才能ある者が、その才能ゆえに、すべてを捨て、倫理も家族も感情も捨て去り、ただ芸の頂点を目指していく。その果てに待つのは、必ずしも“幸福”ではない。人であることをやめて、芸そのものになるしかないという孤絶の境地です。

最終盤、吉沢亮が演じるのは『鷺娘』です。鷺娘とは、白鷺の精が人間の男に恋をし、報われぬまま狂い、雪の中で死んでいく舞踊演目です。この舞いは、彼の人生の総決算として選ばれたのでしょう。鷺娘は、一つの踊りの中で「清楚な乙女」「狂気に満ちた情念」「死者としての精霊」を演じ分けなければならず、それはまさに彼が生涯で演じてきた全存在の統合だったのです。

しかも、『国宝』という映画では、最初に父親が銃殺される場面でも雪が舞っており、その雪が映画全体を通して繰り返し現れます。父の死を見届けた少年時代の記憶、駆け落ち、別離、引き裂かれた娘との再会、そしてラストの鷺娘へと至るまで、雪は常に死と記憶と芸とをつなぐ結晶として現れていました。

終盤、リポーターに「なぜこの仕事をしているのか」と問われた吉沢亮は、こう答えます——「見たい景色がある」と。それは、舞台上で舞う自分の姿でもあり、父の死に際のきらめきでもあり、失った家族や愛の残像でもあり、芸の果てに見える“真実の雪景色”だったのかもしれません。そして、その景色は、ただ芸の最奥でしか見ることができない場所に存在していた。

技法的にも本作は見事でした。ディープスペースの使い方、舞台の奥行き、照明による雪のきらめきの際立たせ方、特にラストの鷺娘のシーンの紙吹雪とライティングは、まさに映像詩としての完成度を見せていました。

この映画は、表面的には「国宝になるまでの物語」ですが、深層では「芸が人をどう殺し、どう救うのか」「芸は血統を超えられるのか」「演目とは何か」「死とは何か」といった根源的な問いが織り込まれていました。
そしてラストシーン、芸の極致でようやく“見たかった景色”にたどり着いた吉沢亮の老いた背中は、まるで一つの命が雪の中に還っていくような静けさを湛えていました。

『国宝』は、単なる芸道ドラマではありません。これは“演じる”ということそのものが、人間を変え、焼き尽くし、最後に美へと昇華していく過程を描いた映画でした。日本映画において稀に見る、構造と象徴と感情が統合された傑作です。

鑑賞方法: TOHOシネマズ 池袋 SCREEN7

評価: 90点

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neonrg

5.0初回と二回目の鑑賞で感情が全然違った!

2025年7月21日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

幸せ

本日二回目鑑賞してきました。

初回は予告を見て魅力され、とにかく観たい一心で映画館行きました。歌舞伎のシーンの圧巻の美しさ、内容にもに感動しましたが、感情が追いつかない状態でした。
でも観た後はもう一度観たいという気持ちがずっと頭から離れず…

そして二回目の今日は感情が追いついたのか、初回では理解出来ずにいた内容を感じる事が出来たのか、とにかくずっと涙が出て来ました。

この映画の本当の素晴らしさを二回目にしてやっと理解出来たと思います。

脇を固める役者さん皆さん素晴らしかったのは言うまでもないのですが、
やはり吉沢亮さんの内面から湧き出る美しさや悲しさに心打たれました。
喜久雄役は吉沢さんにしか出来ない役だと思いました。
映画館で観る価値が有る映画だと思います!

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まつ

5.0歌舞伎に魅入られし人生

2025年7月21日
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鑑賞方法:映画館

歌舞伎役者の血に魅入られて背かれ…それでも国宝にまで登り詰めた男の人生の物語。

3時間ずっと引き込まれていたので、長いとは全く感じなかったです。
途中の歌舞伎の場面はとても綺麗で、普段歌舞伎に馴染みはありませんが、興味深くかつ純粋に綺麗だと思いながら観ていました。

歌舞伎という日本の伝統文化を舞台にした映画でここまでの完成度をみせてくれたのは素晴らしく感嘆した、といわざるを得ません。

演技力の高さはもちろん、映像美も圧倒的…観賞後、映画館が明るくなったのに一瞬席を立つのを忘れた作品は初めてです。

文庫本もあるとのことで早速読もうと思います。原作を読んでからまたもう一度劇場に足を運びたいです。

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かるーあ

5.0彼のキラキラと光る瞳が忘れられない

2025年7月21日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

話題の「国宝」を観た。鳥肌が立ったし映画が終わった後もしばらく動けなかった。余韻が凄い。ただの面白かったと一言では片付けられない、深い重さを感じる作品だった。

どのシーンも美しく心に残るが、特に強く思い出すのは幼少期を演じた黒川想矢くんの存在。彼のキラキラとした瞳には言葉では表せないほどの力があった。あの瞳だけでこの映画を観てよかったと思ったし彼のこれからが楽しみになった。

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ぴょん吉

4.0コップ一杯の血

2025年7月21日
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新聞連載時にふわっと読んでいたのでおおよそのストーリーを既知の上鑑賞、ストーリーを知っているが為鑑賞を躊躇う感じでもあったのだが。
歌舞伎は俳優陣の歌舞伎の演技について語れる程知っている訳では無いので、そこは語らないがあの整った2人の顔を持ってしても、全盛期の玉三郎には勝てないなぁとしみじみ感じた。
この原作者はいつも悲しい人間の業を描く、私が読んだ感じだとこの部分がもっとドロドロと描かれていた気がした。

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GAB I

4.0面白かったです。

2025年7月21日
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鑑賞方法:映画館

原作未読。
3時間という長さでしたが本当にあっという間でした。テンポよく、情報がいい感じに整理されているから見やすいのだと思います。
恐らく書籍の持つ深さやいるだろう他のキャラクターやエピソードを見せるなら前後編でするものかもしれませんが、それは映画よりテレビドラマ向きではないか、と思いました。

映像による舞台の見せ方は、まさに映画館でみるべき作品で、圧巻でした。没入感が素晴らしい。

喜久雄と同じ景色を私達も喜久雄の表情、舞台、観客を喜久雄側から見ることによって見せてもらえる、素晴らしい体験でした。

小さな感想:
上記意見の後でなんですが、喜久雄と俊坊が和解する様をもう少し欲しかった。喜久雄ドサ周り後ですね。その前が丁寧だったのに突然駆け足だったように感じた。(といって、そこやってたら時間かかりすぎだしなあ、と)

渡辺謙さんが女形は、ちょい無理ありそうだから、見せなかったの正解かもなあ、とか思ったり。でも、あの襲名式の演技凄かった。

あと原作未読ですから女性たちがその後どうなったのかは、気になったなあ……特にあのドサ周りにつきあった箱入りお嬢さん。よくやったよ。偉かった。自然な素敵な演技だったと思いました。

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て

3.0人生うまくいかない

2025年7月21日
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驚く

ドキドキ

気になっていたので、鑑賞。
前予告が映画ライターや芸能人の口コミがすごかったのと、あらすじをあまり知らずに鑑賞したけど。
わかりやすかった。
人生、最後まで生きてからこそその人の生き様がでるんだなと。
令和の今は、ジェンダーレスや体罰問題、ヤクザ問題などだいぶゆるくなってきたけど。
当時の時代を、感じる。
血筋の問題て、伝統ものにはよくあるけど。
どうなんだろなーと。
会社もそうだけど、血がつながってるから継がせるとかて令和の今の時代にはどうなのだろうか。
それとも、伝統芸能だからこそ?
と考えさせられた。

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あすまる

4.03時間あっという間でした

2025年7月21日
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歌舞伎のことはよく分かりませんが
重厚で終始緊張感があり面白かった。

ストーリーとしては二人ともに前線を離れても腐らず
演劇を続けていたところが良かった。
悪魔を味方につけた感じが伝わってきた。

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チャーリー

3.5後半が駆け足すぎてもったいない

2025年7月21日
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映像の美しさ、音楽の調和、俳優さんの素晴らしいお芝居と、どれもすばらしく、レイトショーで睡魔との闘いに負けないかとの懸念は全く不要だった3時間でした。

ただ2点だけ、どうしても気になったこと。

破門同然で一門を去った喜久雄は、どうしてあんなにあっさりと、表舞台に復帰出来たのか?
血筋と才能をめぐる喜久雄と俊介の確執や、芸に対する執念がこの映画の主題だと感じていたので、そこをもっと丁寧に描いて欲しかったなーと思いました。
そもそも175分の長尺映画ですし、もう少し長くなったとしても、その辺りの描写で説得力を持たせてくれても構わないのに…と感じました。

そしてもう1点。喜久雄にかかわる女性たちの描き方が雑に感じました。
春江と藤駒に関しては、身の処し方にまだ納得できるところがあったものの、彰子に関しては、愛のない駆け落ちであることをわかった上での隠遁生活を支える辛さや、忍耐が限界を迎える様の描き方に納得感が得られず…。
喜久雄が表舞台に戻るためには、彰子が父親に頭を下げたり、関係者に根回しをしたり、それこそ「血」を活かした働きがあったんじゃないかしら?と、勝手に想像したので、余計にかわいそうに思いました。

ともあれ、役者さんの細かな表情の動きや息遣いなどが感じられ、映画だからこそできる歌舞伎の描き方は、新しい世界を開いた感がありました。

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まみぃ

4.0文句なしに「凄い映画」だが…

2025年7月21日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

難しい

俳優陣の鬼気迫る熱演や、計算し尽くされたカメラワークや画づくりなど、見応えは十分な作品。

特に主演の吉沢亮は、その整った顔貌と、どこか感情が読みにくい瞳の印象も相まって、キャリア最大の当たり役と言えるであろう主人公の喜久雄を見事に演じ切っていた。

一方で、物語としては非常に類型的な成功譚の形をとっているためか新鮮味に欠け、終盤の挫折から再起への流れにはかなり唐突感がある(人智を超えた力が働いた、という表現なのかもしれないが)など、正直あまり面白みを感じられないものだった。

また、話の軸の一つとなっている血筋にまつわる葛藤と軋轢についても、人物と舞台設定が整った時点で想像できる範疇のもので、特に意外性はなかった。

3時間ほどの作品を飽きずに最後まで見せきるだけの熱量と力をもった「凄い映画」ではあるのだが、個人的には傑作には一歩及ばない良作に留まってしまったというのが正直な印象。

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ORANGE
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