国宝のレビュー・感想・評価
全1500件中、801~820件目を表示
こんなに心打ち震える映像体験が、わずか2000円
原作小説は読んでいません。
やや駆け足的に流れていきながらも、どの場面も少ない台詞でぐっと心を揺さぶるように作り込まれています。俳優さん達の演技が素晴らしくて、その場面にいる人物の心情が痛いほど伝わってきます。
そしてやはり女形の息を呑む圧巻の美しさ!
準備期間にどれほど練習に励まれたのか…きっと血の滲むような努力をされたのでしょう。
3時間あるから途中でダレてお腹空くかも、と思って買ったポップコーンを食べる暇もなくただただスクリーンに釘付けになった3時間でした。
Show must go on...
一生懸命生きるということ
期待しすぎた、かも。
夏休み前で話題を集める映画が少ない中、友人の評価や、映画.comアクセスランキングでそこそこ人気があったこの映画を鑑賞。内容が悪いってわけじゃなく、期待しすぎて観たから、この評価になったのかもしれない。
見終わったあと、この作品のモデル(実在の人物や会社や社会背景など)を考えてしまう。坂東玉三郎や片岡愛之助のこととか、映画に絡めて深読みしたくなる。そして、松竹じゃなく東宝が、他の監督ではなく李相日監督で、作った作品だからこの切り口になるのか、と。そういう意味では、歌舞伎のことを少し知識を入れて観ると、面白味が増すかも。
2代目花井半二郎役は、渡辺謙ではなく椎名桔平だと、より、しっくりくるかもしれない。
全てが見事
「演技に感動しました」
国宝?
凄まじい映画
芸か血筋か、二人の歌舞伎役者の人生
ヤクザの息子・喜久雄、梨園の跡取り息子・俊介。役者の才能を持った二人青年の愛憎入り乱れる半生を描く。果たして国宝となるのはどちらなのか。育ての親の代役として、最後の夢の舞台として、上方歌舞伎の名作「曽根崎心中」のお初を主演の二人が演じるのですが、吉沢亮は台詞と佇まい、横浜流星は何とも言えぬ表情、それぞれに胸を打つ特徴が出ていて見ごたえがありました。老女形役の田中泯も良かった。さすがダンサー、所作のひとつひとつが意味を持って重く感じられる。高畑充希と見上愛の関係性は去年の大河ドラマも思い出されて興味深い。
あと、糖尿怖い。親子二代ってことは体質もあったのかな。歌舞伎俳優、体を使う商売なので運動不足にはならなさそうだけど、いろんな宴席に呼ばれたりして食生活が乱れるのだろうか。「曽根崎心中」では縁の下に隠れていた徳兵衛が心中の覚悟を示すために、お初の足に縋りつく山場があるので、糖尿で壊死した足を切る切らないのところに意味があるのかな。
そっちは鉛中毒だけど、足を切っても舞台に立ち続けたという三代目澤村田之助のエピソードも思い出しました。
私は良かった‼︎
才能
人生を捧げること
美術、いや芸術作品
運命的な出会いで人生を共にする二人の
歌舞伎役者の苦楽をベースに3時間の芸術作品は
進行します。
歌舞伎を観たことがなくても、興味がなくても
関係ありません。圧倒的な美の世界に、引きづり込まれ
ます。
これを映画観賞チケット代金で堪能できるのは、
安過ぎる感じすらします。役者とは何であるのか、
それを観る側にも十分伝えつつ、その成果物が
安っぽさのない本物として迫ってきます。
あまりもの出来栄えに、本当の歌舞伎役者はむしろ
複雑な気持ちになりそうな(ここは歌舞伎を知らない
無知故の感想ですが)、そんなことを考えてしまいました。
メークも邪魔して特に女性関係がやや読み取り辛かった
ですが、まぁそんなの関係ねぇ!
これはテレビで見てはダメです。映画館で観て下さい。
きっと元は取れます。
この奇跡を見逃すな!今すぐ映画館へ!
初めての映画投稿で恐縮。読みにくければすみません。ただ、この映画は日本人が出会える芸術作品の一つの「宝」のような存在に思えるので、あえて投稿させていただきました。
本年度の日本アカデミー賞の総なめは容易に想像がつくが、それよりも、今後上映される日本映画作品は、「あの『国宝』と比べて」と枕詞をつけて評されるような、日本の代表作として、少なくとも国内では評価されることになると想像される。それほどの出来栄えだ。
自分は年に30本程度の映画しか見ないのでとても映画通とは言えないが、それでもこの映画の構成、脚本、俳優選出、演出、演技、音楽、撮影、等々、各要素ごとの磨かれ方と、それらのバランスをとりつつ、原作を映画という世界へ展開するギリギリの刈込みと原作にはないオリジナルな創造が施されている。通でない私もでも分かる。
巨匠と言われる人はともすると自らの作品に感情移入してしまい、上記の要素をそろえながらも最後に作品を壊してしまうケースもままある中で、(コッポラさん、高畑さん、ごめんなさい)李監督はこれらを見事に制御したうえで三時間の内容に見事に収めており、その意味でこの作品は「奇跡」と言っていいのではないか。(李監督は撮影ごとに歯が一本づつなくなるんだそうだ。理由は撮影の際に歯を食いしばるせいらしい。)
今後、テレビ放送やメディア配信で茶の間でも観られるようになるのだろうが、吉沢亮、横浜流星の舞台上のあの艶めかしいほどの演技を鑑賞するのに、テレビでの鑑賞では日常空間が入り込むところとなり、その鑑賞j時間そのものが勿体ない。やはり、映画館という、そのためだけに費やす、暗闇に囲まれた映像のためだけの空間でしか得られない贅沢な体験を味わうべきなのだ。これはそういう作品だ。刺身用の食材をわざわざ煮物にしていただくようなものになってしまう(かな?)
また、今後、上映期間延長や再演であった場合、映画館の都合で三時間をさらに縮小される可能性も高く、このギリギリの編集でしか観られない作品は早く映画館に足を運ぶべきだろう。それが、タイトルをようにした理由である。
なお、映画の世界には理屈抜きで本当に映画でしか表現のできない内容の作品もある。(例:「サチリコン」)あるいは主人公の魅力だけが切り立って成立しているものもある。(例:「燃えよドラゴン」)こうした芸術品の存在を認めるために、これを考慮し、あえて満点はおかなかったのでご了承願いたい。
なお、なぜ印象のマークに「美しい」や「複層的」がないのか映画ドットコムにお尋ねしたいところである。本来、この映画の印象はこれららの既存のマークに当てはまらない気がするので。
20年ぶりの映画館
余りの評判に「20年ぶり」に『国宝』を観て来ました。但し歌舞伎役者に評価を聞いたら「大絶賛」と言うのは当たり前の反応。歌舞伎役者が「他人を貶す」ことは「自分をリスクに晒す」ことを意味しますからね。それこそ、大師匠でもない限り(直弟子は別として)たの役者に対する本心は決して言わない筈です。歌舞伎も舞踊もやったことがないであろう俳優たちがこの映画で頑張ったのは流石です。私は第一作目から市川猿翁の大ファンでしたから、3代目が四代目猿之助を亀治郎にするのか、市川右近にするのかの騒動を、この映画を見て思い出しました。これからは、血筋だけではなく、愛之助や尾上右近などの活躍を見るにつけ、時代の変遷、歌舞伎社会の現実を思い知らされた映画でした。
全1500件中、801~820件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。