国宝のレビュー・感想・評価
全1625件中、601~620件目を表示
歌舞伎の映像、世界観に引き込まれました
歌舞伎は見たことがありません。
でも世襲や芸に奔放される様が切なくて、でも結局それしかなくて。
出演された皆さんの役が濃く、永瀬さんや渡辺謙さん田中 泯さんの存在感。吉沢亮さん、横浜流星さんの綺麗なお顔が本当に活きた素敵な作品でした。
私にとって、すごく素敵な、良い作品だったから最後は自然と笑顔になっていました。
鼓の音と共に映画の世界に引き込まれました
メディアで絶賛される映画なので、半分疑って見に行ったのですが、良かったです!
映画によっては時々寝ることがあり、この映画も3時間なので、寝るかも?と思って行ったのですが、3時間とは思えない展開に、圧倒されました!
これぞ映画!という展開で、重厚感があり、展開が面白く、勿論 役者たちが素晴らしく、日本の歌舞伎の世界が良く描かれていて、鼓の音と共に映画の世界に引き込まれました
畑は違いますが能楽の宝生流の藤井雅之氏から、「謡を謡える人はそうはいない」と聞いたことがあるのに、吉沢亮・横浜流星氏共に、上手な謡で感心しました
一門でもない外部者が歌舞伎の世界に入る物語ですが、大学時代に新たに能楽の世界に入った藤井雅之氏の事も、参考になっているのかなとも思ったのですが、そうでもなかったです
しかし監督の、李相日氏恐るべし!でした 今後の活躍を期待できる監督でした!
圧倒された3時間
見終わった後、面白かったという感覚はありませんでした。(もちろん面白くなかったという感覚もありません)
ただ、ただ登場人物の人生を描いた物語、映像、音楽に圧倒された時間でした。
3時間とは思えないくらい時間が経つのが早く、満足度の高い時間でした。
どれだけ恵まれた境遇を持っていたとしても、どれだけつらい過去をもっていたとしても、人生は順風ばかりでも、苦境ばかりでも無く、山あれば谷もある、だから生きている実感を持つことができるのでしょう。それはこの物語で語られる国宝級の人物だけの話では無く、誰しもが同じで、、、自身についても明日からもしっかりと頑張っていこうと思える映画でした。
歌舞伎の音楽とバックグラウンドの音楽がとてもマッチしていて映像を盛り上げます。歌舞伎の独特な雰囲気が色濃い作品ですが、主人公とその周囲の人たちの激しくて、情熱的・情熱的で、悲しい物語もしっかりと楽しめます。
美しい歌舞伎の世界、その華やかな裏側の役者と周りの人たちの壮絶な人生にどっぷりとつかれる作品でした。
滅多に⭐️5はつけませんが!
観終わった後の余韻が半端ないです!
心が震える。期待を超えてきた
芸を極めし者の物語。
3時間で終わってしまうのか、と名残惜しい素晴らしい作品でした
是非映画館で!というのはハリウッドのエンタメ作品に当てはまることばかりではないことをこの映画で知りました。
映像の美しさ、時に迫力、これは映画館のスクリーンで見てほしい作品です。
3時間は長く感じず、むしろ、ああ、もう終わってしまうのかと名残惜しく感じるほど。
2回ある曽根崎心中はそれぞれが素晴らしく自然に涙が出ます。震えるほど緊張していた喜久雄でしたが、幕が上がれば役に入りこんでいる姿と迫力、幕がおりたあとにふと覚めた表情、素晴らしい。
俊介の曽根崎心中も命懸けの芸で心打たれ、さらに足にすがりつくシーン。
他にも色んなシーンや表情が今も胸に残っています。
田中泯さんは芸術の域ですね。
きっと明日になったらまた見に行きたくなる、そしてたぶん近々行くことになるでしょう。
本当に素晴らしい作品でした。
原作も読んでみようと思います。
一生をかけて芸を極める人は凄い。ただ長い
名選手名監督にあらずという言葉があるように、選手として凄くても教えられない人はいる
そういう意味では歌舞伎等の伝統芸能は素晴らしい
一方、鑑賞する側も観る目にかんしてはどのように引き継いでいるのか?は疑問
伝統芸能の凄みは正直わたしにはあまり違いが分からないので、今回も曽根崎心中の一部以外は凄いのか?どうかが判断がつかなかった
レビューの点数はかなりいいのでこういう映画が賞を取るのだろうが、わたしには3時間は長く感じたので、周りが時計をみるためにちょくちょく明るくなったり、老夫婦の小声の話やポップコーンの音が気になった
かなりの実力派の俳優が参加されているので、演技は素晴らしい
ケン・ワタナベのそれは伝統芸能そのものと感じた
圧倒的な熱量と執念が結実
スタッフとキャストの熱き思いが結集して、その思いが聴衆に十二分に伝わってくる。
そんな瞬間を初めて経験した。なぜか涙がとまらなかった。
渾身の力をふりしぼって創ったという実感が、これほどまでに押し寄せてくる作品には早々出会えないだろう。
黒子を3年経験して原作を書き上げた吉田修一。『曽根崎心中』、『娘道成寺』の美の世界を如何なく表現しきった横浜流星、吉沢亮。世襲に呪縛された男と歌舞伎の名家に拾われた男の歪な友情。女形の人間国宝役を前衛ダンサーの感性で舞った田中泯。彼らがもたらしてくれたのは、執念以外のなにものでもない。
『曽根崎心中』は、中村勘九郎と市川右近の若手コンビが演じ、『娘道成寺』は、かっては坂東玉三郎、尾上菊五郎が演じたらしい。でも、そんなことはどうでもよい。全体の一部を切り取った芸であったとしても、瞬間の美しさは人の心を打つ。
歌舞伎を見たことがない僕らでも、そこに人間同士の葛藤や厳しい稽古を、はるかに超越した伝統芸の極地を感じる。「美しい」意外にあてはまる言葉が見つからない。演者と聴衆が一体化した瞬間。喝采は鳴りやむことはない。圧倒的な熱量にぐーのねもでない。日本アカデミー賞作品賞の最有力候補とみた。
みんな美しすぎる!!
日本の美満載
ほんと美しかったです。
おそらくはと思ったけど、公開したくない人達がいたんじゃないのかと
歌舞伎は日本の美を詰め込んだようなもの。
はかなくて、力強くて、みんなの息があって協力していかないとできないし、ある意味職人芸の集大成のような。
着物や舞台の美しさとか、うっとりしますね。
役者さんもそれを壊すような人は使えないわけで、ちゃんとそこに応えるだけのものも兼ね備えてて。まあ、その筋の人からはツッコミどころはあるんでしょうけど、それもねじ伏せる事ができるだけの。
人気が出てお客さんが増えれば悪いことはないですもんね。
美しさに感激してしまいましたね、
けど、やはり伝統芸だし、テーマとして、GIFTとしての才能は、ご先祖から血筋として受け継がれた世襲からが大きいけれども、全くそうでないところから見つかることもある。
それを見つけた時に、血筋じゃないからと排除しようとするのは、家を守るというと聞こえはいいけど、
文化や芸術って、本当に感動させる力のある人っているのでそういう人がやるべきだと思いますね。
今外国人問題とかあるから
生まれて育ったルーツは大事だけど、そこに差別が生まれたり、固執するのは違うと思うので
とにかくいいものを作る、良い世の中にする、
そこを外さずやるべきではと思いますね。
美しいって、結構、深いというか、大事じゃないかと思いますね。
長くない
2001年歌舞伎の旅
映画は観客の想像力で完成する。
観客は敵ではない。
監督がやるべきことは、
観客を味方につけ、観客を信頼し、
映画に、戦略的に観客の想像力に委ねる余白を作ることだ。
そのためにディテールでは手を抜かない。
そして良い音楽を使う。
この映画はそれが出来ている。
唐突な展開や欠落した心理描写は、観客の脳内で補完され、それぞれの観客固有の物語を生み出す。
イケメン俳優の資質とは相反する、歌舞伎の退廃的でストレンジな美しさは、観客の想像力で創り出せる。
主人公が全てを犠牲にして求めたレベルの「景色」は、スクリーンではなく、観客の脳内でしか再生できない。
ほとんど観客に丸投げのようにも取れるが、キューブリックほどではない。
映画は、観客を味方に付ければ勝ち。
初めての歌舞伎に、この映画を
本物の歌舞伎は観たことがなく、お家制度についてもよく知らない素人ですが、ぐっと引き込まれました。
歌舞伎に関しては、最小限の歴史的背景が冒頭に文字で示される程度で、あとは役者たちの演技を通して、その世界の華やかさと厳しさが自然と伝わってきます。
物語としては、家に生まれながら芸を継ぐ者と、家の外から芸に惹かれていく者。
2人の青年が切磋琢磨しながら成長していく中で、ある出来事をきっかけに、それぞれが「自分にはないもの」の重さに苦しみます。
対照的な立場で歩む2人の姿には、それぞれに同情したくなるような厳しさがあり、世界の外にいる者には計り知れない重圧の中で、葛藤と覚悟を繰り返していることが伝わってきました。
舞台のシーンもとても美しく、目を奪われる瞬間がいくつもあります。
主演の吉沢亮さんと横浜流星さんは、見た目の美しさだけでなく、歌舞伎の所作や空気感を表現するために、相当な努力を重ねられたのだろうと感じました。
歌舞伎にまったく触れたことがなかった私でも、「生の舞台を観てみたい」と思えるほど、強く惹かれる作品でした。
フィクションではありますが、今も歌舞伎界で活躍されている方々も、多かれ少なかれこのような思い悩みを抱えているのではないか――と、つい想像してしまいます。
日本の文化の一端を知るという意味でも、とても学びの多い作品でした。
若き喜久雄(黒川想矢)にMVPを
公開3週目だし、既に語り尽くされ気味な話題作なので、気になった細かい雑感だけ列挙します。
👘
1. 魂を売る前から悪魔に魅入られていた天才
主人公の台詞にあるし、最終盤に娘からも投げ付けられるので、本作は悪魔に魂を売った喜久雄(吉沢亮)の物語にも見える。しかし、少年時代に趣味で演じた女形で、プロの歌舞伎役者(渡辺謙)を惹きつけてしまう程、ほどばしっていた才能こそが全ての始まり。部屋子になった後も、厳しい鍛錬が楽しくて仕方ないと嬉しげ。天賦の才を持つ者に、惜しまず努力されてしまったら、最強すぎて太刀打ちできない。少年・喜久雄の才と歌舞伎愛に説得力を与えたのは、間違いなく黒川想矢の眼差しと立ち振舞。「怪物」(2023)でも爪跡だらけだった黒川君の今後に、期待しかない。
🌸
2. 天才は何処でも輝く、ただ輝きの意義が解る観客は必須
最も印象的だったのは、彰子に手を出して歌舞伎界を追放された喜久雄が、ドサ回り先でボコられる件。彼がどこまで本気で演じていたか、多少は手を抜いていたか、定かではないが、あんな環境でも喜久雄は、観客の一人の目を惹きつけ恋心さえ抱かせる。歌舞伎に関心がなくても、女形の意味を理解していない観客でも惹きつけてしまう、喜久雄の才は本物だろう。
加えて、ボコられてボロボロになって屋上に佇んでいても、自然と体が舞始める。公演の予定などなくても、日々の鍛錬を止められない。「歌舞伎嫌いでしょ」と万菊(田中泯)に指摘された俊ボンとは真逆に、喜久雄には歌舞伎しか居場所がない。役者を極める道しか、目の前に延びていない。
👘
3. 順風満帆っっって!?
最終盤、最年少で人間国宝になった人生を、順風満帆と称される。苦しい場面中心に観させられた観客としてはツッコミ処。ただ、同じ様な雑なまとめ方は、我々も普段からやっていそう。成功した結果だけみると、億万長者の実業家も、売れている芸能人も、「順風満帆」な人生を羨ましく思えるが、人には言えない苦難を経験して来た者もいるだろう。他人の人生の一断面を聞き知っただけで、その人の人生を総括できると思い込むのは、愚かなのだろう。
本作でも、万菊は人間国宝になってからの姿しか描かれない。引退後の狭い借家が、万菊も歌舞伎の上達につながる事以外は切り捨ててきた役者バカだった事を彷彿とさせる。とは言え、万菊に人生も喜久雄以上に波乱万丈だったのかもしれない。質素な老後だけから、淋しい人生だったと決めつけるべきではないんだろう。少なくとも、狂気を秘めた田中泯の演技は、何らかの賞で報われて欲しい。
🌸
4. ほぼ満点な前半(青春篇)、徐々にテンションが落ちる後半(花道篇)
語るべきテーマが後半に詰まっている事は分かる。それでも、自分は喜久雄と俊介の絆が深まっていく前半が楽しくて仕方なかった。師匠の交通事故で代役を勤め上げるまでか、名跡を襲名するぐらいの処で映画が終了していたら、満点評価だったかもしれない。後半も、義兄弟の絆を感じるシーンは堪らなかった。
しかし後半に入って、「昭和元禄落語心中」と重なる展開(a-c)が相次ぎ、名人の最期まで似ていた事で少し冷めた。
a. 切磋琢磨する幼馴染Aが、幼馴染Bの恋人と疾走し、子を儲ける
b. 人気が出てきた若手が背中の入れ墨(元任侠)報道で失速
c. 年を重ね名人に成長した主人公が、公演中に倒れて絶命
※八雲は漫画では主要人物だが、ドラマでは主人公
パクリだなんだと責めるつもりはないが、ありガチな定番展開を面白くは感じなかった。
👘
5. 血筋に拘るなら...
個人的にミスリードだったのが、序盤のド派手な父の死が、喜久雄の人生に殆ど影響しなかった事。任侠の家に生まれなければ、彫り物を背負わなかった可能性は高いが、それ位しか彼の後半生に活かされないのは肩透かしだった。
血統を重んじる歌舞伎界で、血統の拠り所がない不安を語るシーンは印象的だが、血統をテーマにするなら、任侠エリートの息子に生まれた血が、喜久雄の人生に与える影響も描いてほしかった。無論、殺人犯の子も殺人を犯すだとか、反社の子も必ず反社になるみたいな偏見は好きじゃない。ただ、性格や行動傾向にある程度遺伝的基盤があるのも事実なので、任侠の親分に上り詰めた父の精神的特徴が喜久雄にも現れ、彼の人生を後押ししたり、邪魔したり、みたいな描写が欲しかった。
全1625件中、601~620件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。