国宝のレビュー・感想・評価
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邦画産業の到達点として
底知れぬ深みを湛えた歌舞伎の道、周りの全てを糧に噛み砕くからこそ圧を纏う役者の芸
類稀な才に惹かれた人々が過ごす昭和中盤からの数十年、明るい光が射すその側には深い影が走る
儚く美しく、端倪すべからざる3時間
なんか最近、俳優さんの幅や厚みといい、脚本や映像や音響の質や深さといい、わが国の映画界は突き抜けた高みに届いたのではなかろうかと思う
どこがどこまで!
これは映画なのでお芝居です、が!
どこまでがお芝居でどこまでが本気なのか最後まで困惑させられました。
お芝居、演技なんだけど演舞のシーンはまるで本物のドキュメンタリーみたいで3時間という長時間があっという間の作品でした
私は歌舞伎の世界は全く知りません
世襲だとか厳しい稽古とか全然わかりませんがこの作品を見た後で僅かながらに垣間見れたのかなと感じました
世襲のため、血の結束というか幼い頃から稽古に明け暮れてその世界に染められていく
部外者が入ればまたそれはそれで大変な世界…
どんな世界も色々ありますが歌舞伎の世界は想像以上の厳しさなのですね
私だけかもしれませんが離れた娘に忘れたことはないと名前を告げるシーンは涙が止まらなくなりました
人間国宝になろうともこれまで生きてきた証は変わらない
私も恥ずかしくない人生を全うしたいと思います
映画の醍醐味
…長い…
原作は未読なので、原作を読まれた方の感想を聞くと「よく3時間でまとめた」というのですが、たしかに、歌舞伎の演目をダイジェスト風とは言え盛り込んできているので、さらには「曽根崎心中」でも「二人道明寺」でも物語のキーとして使われているので、それらの演目を外すわけにもいかずなのはわかりますが、3時間は長い。
言ってしまえば、濡れ場シーンはいりますか?(あわせても10分にも満たないシーンですが)
テンポが悪いわけでもないし、観ていて時間が気になるかと言われるとそうでもありませんが、個人的にも濡れ場シーンがいらないかも~って思えるくらいで、でもそこも、人間関係だったり心情だったりを見せる箇所でもあったので不要は言い切れないと思います。
内容は、すごいと思います。芸事への凄まじい想い、対比しておかれている二人の若手歌舞伎役者の、それこそ人生は浮き沈みとはよく言ったものだ、思わせるモノでした。
それを描くために3時間は必要です、と言われてしまうと、そうですかぁ、と詫びるしかありません。
この「国宝」を観に行こうと思ったのも、亡き伯母や亡き母たちが芸事が好きで、少なからずその影響があったとは思います。歌舞伎の演目も、その意図も、「なるほど、だから『曽根崎心中』なのか」「だから『二人道明寺』なのね」と薄く感じ取れることもできました。
DVD、Blu-ray化の際は、特典として、吉沢亮と 横浜流星の演じた歌舞伎「二人道明寺」を見せてほしいなぁって思います。
戦前にあった芸道映画を思い起こさせる。
邦画「残菊物語」を観たことをある人はどれくらいいるのだろうか。現在、放送されている放送大学の「映画芸術への招待」で、芸道映画というジャンルがあることを初めて知った。その流れの作品である。
歌舞伎役者の家に生まれた人間と、そうでない家ながら歌舞伎役者の才能に恵まれた人間との対比の物語だ。この対比からストーリーはだいたい予想できるだろう。主人公2人は短期間で歌舞伎の踊り、所作、せりふ廻し等を練習したと思う。が、人気俳優(共にNHK大河ドラマの主役)だけあって充分な時間を取れなかったのでないか。しかし、一応は様になっていた。
原作を読んでいないので、迂闊なことは言えないが、映画は原作に忠実なのだろう。だから、上映時間が3時間に近い大作となった。推測だけど、原作者は物語を面白くする為に、話を捏ねってしまっているのでないか(ヤクザ・入れ墨・口上挨拶での吐血・娘との再会等)と感じた。あと30分位は切れるはずだ。
私が感心したのは、映画音楽を担当した人。弦楽を主体にした付随音楽で、上手いなと感心した。
但し、エンドロールに流れる主題歌は今ひとつの出来。
3時間が足りない
血の世界🩸
歌舞伎と人間の業を垣間見たい人におすすめ
「垣間見る」のですが、「食らい」ます。
役者・映像・音響の凄さと人の意地汚さが直撃してきます。
400年の伝統を持つ歌舞伎を、1年半の新聞の連載後に加筆修正されできた原作小説。これを1本の映画にするのだから全ては描ききれない、と。
吉沢亮の喜久雄と横浜流星の俊介の藤娘のポスターを見たときは二人の区別がつかなかったけど、映像で踊る姿はまるで別の雰囲気でした。田中泯や渡辺謙もその内面を踊りでみせてくれます。
パンフレットの俳優・スタッフのコメントが充実しており余韻に浸れます。
見る人により評価が分かれそうですが、私は大満足しました。他の人物のストーリーも観てみたい作品です。歌舞伎も観たくなります。
上映前の予告に「ババンバ〜」が流れて、吉沢亮の振り幅の広さにくらっとしました。
期待しすぎたかも
本物の歌舞伎が生で観たくなりました😃
吉沢亮、横浜流星、今乗りに乗ってる大河ドラマ主役2人の、圧巻・迫真の演技‼️
映画ならではの魅力〜大胆なカメラワーク、荘厳なBGM、顔がアップされ表情が良くわかる等々〜が、2人の演技の迫力を倍増させてましたが、だとしても2人とも歌舞伎は初心者のはず、ここまで美しく感動的だと言う事は、本物の歌舞伎って、どんだけ凄いんだろ〜と改めて思いました😳
生で本物の歌舞伎がますます観たくなりました😃
血
人の執念を描いた映画だと思う。
人間の一生を描くには短すぎる時間。
歌舞伎を見る映画ではなく歌舞伎役者の人生を見る映画。歌舞伎を全く知らなくても楽しめた。
類い稀なるセンスに努力を重ね、血筋が全ての世襲制で守られてきた歌舞伎界に食らいつく喜久雄と、恵まれた血筋を活かして幼い頃から稽古を重ねてきた俊介。お互いにないものねだりのように嫉妬し合い、歌舞伎に翻弄されながらも歌舞伎に生きる。2つのジェットコースターのような人生が交互にうなりながら駆け巡っていく重厚な3時間。
実際に歌舞伎を演じるシーンがやはり特に圧巻。画角が横長なことによって引きの絵なのに没入感があるという不思議な感覚。人生で一度だけ歌舞伎座で見たことがあったが、その時とはまた違って舞台を客席の上に浮かんで俯瞰して見ているかのような贅沢な体験だった。
ストーリーからは俊介の芸能人生どころか人生そのものの栄枯盛衰を血筋によって支配されてしまうという残酷さに痺れ、喜久雄からはどんなに順風満帆な人生だと思われている人でも血と汗の滲む努力があり、地獄の底を這いずり回るような絶望を味わったり、理不尽な現実に嫉妬を燃やしたり、人生とは絶対に一筋縄では行かないものだと改めて感じさせられた。
映画としては長いのかもしれないが、人間の一生を描くには短すぎる時間。一瞬の儚さがギュッと詰め込まれている作品なので、フラッと見に行くというよりも、しっかりと集中力を確保して見に行ったほうがより楽しめるかも。
1日してならず
美しくもあり、泥臭くもあり
原作未読、歌舞伎の予備知識なしで鑑賞。
吉沢亮様の美しさと、蔦重と田沼様の共演と聞き、予告を観てから何ヶ月も楽しみに待っていました。
上がり切ったハードルを軽く超える出来の作品・演技・そして美しさでした。
多くの観客が、観終わった後にすぐに席を立たずに連れとガヤガヤと感想を語り合う姿が多く見られました。良い映画の特徴でしょうし、お年寄りが多かったのもあったかも知れません。
序盤、吉沢亮様と横浜流星様が舞台衣装に着替えると、どちらがどちらかの見分けがつかず、化粧でそれほど化けるという描写なのかなと思いました。もしくは自分の目が節穴か。
3時間近くあると、展開が退屈に感じる所もあり、また終盤に向かうにつれどんどん盛り上がるかと思いきや、盛り上がりが停滞してると感じる所もありました。
作りがどうのこうのではなく、いい時もあれば上手く行かない時もあるのが人生、という描写なのだと思いました。
そこに妙なリアリティを感じました。
役者・舞台側からしか見られない景色も貴重で興味深かったです。まるで自分が大拍手を受けているような気分になりました。
演目や歌舞伎について、専門家に教えてもらった後でもう一度劇場鑑賞したいと思いました。
映画館で見てよかった
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