国宝のレビュー・感想・評価
全1374件中、341~360件目を表示
吉沢&横浜の熱演が素晴らしい
本作は喜久雄の少年時代から晩年期までを描く大河ドラマとなっている。ライバルである俊介との友情、歌舞伎役者としての栄光と挫折、様々な女性との出会いと別れがピンポイントに描かれている。大変ドラマチックな半生であるが、原作の吉田修一の同名小説(未読)は上下巻に及ぶ長編ということもあり、1本の映画にまとめると、どうしてもダイジェスト風な作りになってしまうのが残念だった。約3時間という長尺であるが、それでも物語は表層的と言わざるを得ない。
例えば、女性陣の葛藤はかなり浅薄に映る。喜久雄の幼馴染・春江、歌舞伎役者の娘・彰子、京都の花街で出会った藤駒といったヒロインたちは、喜久雄の役者人生に深く関わるキャラクターたちなのでもう少し寄り添った視点というものがあっても良かったもしれない。
また、少年時代の喜久雄は初めから女形を余興で演じていたが、どうして歌舞伎に興味を持ったのだろうか?そのきっかけが分からずじまいである。上方歌舞伎の看板役者、花井半二郎のことを知らなかったくらいなので、もしかしたらそれほど歌舞伎に興味がなかったのかもしれない。
他にも色々とあるが、こうした描写不足が物語を軽く見せてしまっている要因となっている。
ただ、これらを丁寧に描いていけば、おそらく1本の映画としてまとめるのは無理だっただろう。そういう意味では、こういう作りを甘んじて受け止めるしかない。
そんな中、個人的には喜久雄と俊介の友情ドラマに最も見応えを感じた。幼少時から始まる両者のライバル関係は、時に対立を生んでいくが、同じ芸道を歩む者同士、根っこの部分では深い絆で結ばれている。そんな二人の愛憎関係は大変面白く観れた。
そして、何と言っても喜久雄を演じた吉沢亮、俊介を演じた横浜流星の熱演が素晴らしい。本作には四代目中村鴈治郎が出演しているが、クレジットを見ると彼は歌舞伎指導という立場でも作品に関わっている。「藤娘」、「二人道成寺」、「鷺娘」、「曽根崎心中」といった人気演目を吉沢と横浜が見事な表現力で演じきっている。本人たちの努力もあるだろうが、おそらく鴈治郎の指導力のおかげもあったように思う。
特に、「曽根崎心中」における両者の熱演には圧倒されてしまった。近松門左衛門による世話物の代表作と言えるこのメロドラマは、現実の二人の愛憎を見事に盛り上げ、観ているこちらの胸に熱く迫って来た。
監督は李相日。吉田修一の小説を映画化するのは「悪人」、「怒り」に続きこれで3度目である。これだけ続くとは、余程相性が良いのだろう。
過去作はいずれも殺人事件を巡るサスペンスドラマだったが、今回は一人の男の数奇な人生を真正面から描いた人間ドラマとなっている。過去2作と比べるとエンタメ要素は減ったが、歌舞伎の世界でもがき苦しむ喜久雄の姿に、才能と努力だけではどうすることも出来ない現実社会の厳しさというものが実感された。
また、歌舞伎は様式美の世界である。それを如何に美しく再現出来ているか。これも本作の大きなポイントのように思う。
今回は「アデル、ブルーは熱い色」のソフィアン・エル・ファニが撮影監督を務めている。外国人が日本の伝統芸能を撮るというのは意外だったが、この起用はかえって奏功したかもしれない。
思えば、「アデル~」は鮮烈な色遣いが印象的な作品だった。こうした色彩センスは艶やかで華やかな歌舞伎の舞台を再現するのには合っていたと言える。
また、「アデル~」同様、本作もクローズアップの多用が特徴的である。舞台観劇では決して見ることが出来ない役者の繊細な表情に迫るカメラワークは映画的なカタルシスを生んでいる。
キャスト陣では、主要二人以外では、伝説的女形、小野川万菊を演じた田中泯の存在感が際立っていた。彼の説得力のある演技のおかげで、万菊のセリフは一言一句重みが感じられた。
歌舞伎の世界ってすごい!
絶対に生で見たい!
とは全くならなかった。
ゲージツを全く解しない私が観るべきではない作品だった。
もっとも平日の昼だというのに私以上にゲージツとは明らかに無関係のおばさま方が多く、
結構ガラガラなのにすぐ隣の席に始まってから割り込んできたり、
チュロスを音を立てて食べたり、ケータイに応答して会話したり、
近年まれに見る惨状で一層ネガティブな感情がかき立てられた。
誰目当てなのだろう?亮きゅん?流星きゅん?
とは言え、キャストは皆さん大熱演だった。
おそらく途方もない努力の末にこの映像があったはず、本当に素晴らしい。
その一方で、それらのシーンを見せられれば見せられるほど鼻白む私がいた。
この作品で表現したかったのはそこなの?
ゲージツを全く解しない(大事なことなので2回目)私には違いは全くわからないし、
何なら格付けチェックのように並べてみせられてもわかるまい。
大変申し訳ないことながら冗長に感じられて何度も吐息が漏れた。
ストーリー展開もぎこちなかった。
舞台のように時折大転換し洞察力に欠ける私は何度も?となった。
たとえば、吉沢亮がV字回復する場面など不可解さしかなかった。
この作品を選んだのは消去法。
職場のボスに観たら感想を聞かせて!と言われたのにも後押しされた。
前日、この原作者の作品を観てつまらないと思ったばかり。
かなり危惧はしていたが現実となった。
ボスには「ゲージツ的すぎて理解できませんでした」と伝えなきゃ、
エッホエッホ・・・・。
超豪華ダイジェストでした
原作小説にいたく感動し、「李相日監督で映画化」「主演は吉沢亮」を知ったその日からとても楽しみにしていた者です。
素晴らしかったです。喜久雄のルーツである任侠の襲撃場面から、スクリーンに映るすべての場面が想像以上で、俳優陣の鬼気迫る演技が、全編にビリビリする緊張感を生んでいました。壮大な大河ドラマで、過酷な展開に心が震えます。とくに歌舞伎の舞台のシーンが。南座や新歌舞伎座に通った時期もありましたが、みていて全然違和感がなく、よくぞここまで稽古しゃはったなぁと感動しました。映画の写真集が出たら買うと思います。(映画館ではパンフレットが売り切れで残念でした)
でも、だからこそ、「19〇〇年」とパッと場面が切り替わるたびに、「えっ!?」「ちょっと待った!!」と感じずにはいられませんでした。映る場面は全部素晴らしいんだけど、3時間弱の大作なんだけど、喜久雄の苦しみ、舞台という水の中でしか生きられない美しい魚なのに俗世の苦労に翻弄される悲劇、ほぼ登場しない女性陣の情念など、もっともっとあるのに~!…と思いました。ドロドロの溶岩がデコボコながらも固まるには長い年月が必要で、やっと固まったと油断するとまた染み出てきたり。本当は前後編6時間でみたいくらいですが、平均的な観客の体力を考慮したら仕方ないですよね。
きっと2025年を思い出すたびにまず頭に浮かぶであろう映画作品です。でも、映画に感動した方々には、ぜひ原作小説も読んでいただきたいです。
あと、久々に歌舞伎がみたくなりました。きっと今までとは違う視点と感動を感じるんだろうなぁ。
女性描写適当過ぎ、BL仕立ての方が自然なくらい
原作未読、歌舞伎鑑賞今まで十数回
若干序長感あるけど
圧巻!!素晴らしい
もう1度観たいくらい
これは他の方も書いてるので省略
(気になった点)
女性の描き方が適当過ぎ
盛り込まなくてよかったんじゃないかと思うほど
高畑はちゃっかり梨園の妻になって和服着て楚々としたりして何?変
歌舞伎役者さんは若い時、芸妓さんとの子がいる人多いってことを示してるの?
成人した娘さんの話もどう?
森も屋上の階段降りてそれっきり
BLものな感じにしてもよかったんじゃないかなぁ?と思うくらい女性が描けてない
万菊さんの所作とセリフがいちいち素晴らしかった、もっと出演があってもよかった
舞台降りたらいきなり木賃宿で寝たきりってなんだか不自然だけど
あっと言う間の約3時間
流星さん好きになりました❤️
今まで横浜流星さん出演作品、人気先行型で演技がついてきてないって思い大河を含め敬遠してましたが…
今作の流星。
流星演じるチャラチャラした歌舞伎界のボンボン俊介(私が思う流星そのまま)が、演技の為に悪魔に魂を売った喜久雄扮する吉沢亮に敗北。
のち、俊介もまた命を擦り減らして演技に打ち込んでいくさま
吉沢亮、横浜流星ともひと皮もふた皮も剥けた素晴らしい演技でした
あと…すずちゃんも頑張って欲しいな
強烈なスポットライトと影
吉沢亮さんが今ほどたくさんの作品にお出になるようになる前、なかなか吉沢さんの顔が覚えられなかった。SNSでフォロワーさんの投稿などで写真や映像をちょこちょこ見かけていたんだけど、なぜか「あれ、こんな顔だったっけ?」と毎回思っていました。たぶん多少の歪みとかちょっとした違和感こそが顔の個性として捉えられ、引っかかって記憶に残るのでしょうかね、あまりにも顔の造形が整っているせいか、逆に記憶に残りにくかったのだと思います。
その後は拝見する機会が一気に増えたのでさすがに顔を覚え、すぐ分かるようになりましたが、見るたび「いや〜綺麗な顔だな、まさに美形だな…」とまず造形のほうに意識がいってしまい、正直、あまり演技については注目できていませんでした。(本当に申し訳ないです。)
お芝居がすごくお上手だということに気づいたのは数年前、たまたま或るアニメ映画を観たときでした。主要キャラの声を演じてらしたんですが、正直みている間ぜんぜん吉沢さんだと気づかず、普通にプロの声優さんがやっていると思って聞いていて、エンドロールでひっくり返りそうになりました。声だけの演技だからこそ巧さに気づけました。
それからキングダムなどの実写作品を拝見したときちゃんと演技に注目するようになり、「あ〜あまりに演技が自然だからこそ上手い下手も思わずに観ていたんだな〜」と。
昨年観たコーダの映画では、もはや演技とも思えないくらいの自然さに達していて、ドキュメンタリーを観ているような気分に。手話にまで感情がこもっているように見えて、感服しました。顔立ちの美しさも忘れて演技に見入りました。
(余談ですが、同じく李監督&吉田修一原作の『悪人』で妻夫木さん、『怒り』で広瀬すずさんの素晴らしさに気づいたことを思い出しました。失礼ながらお二人ともやはりお顔立ちの美しさが強烈すぎて、演技について注目できていなかった…)
そんな経緯がありましたので、この映画で喜久雄が「本当に綺麗な顔だね。でもそれは役者には邪魔だ、自分の顔に食われてしまうから」(うろ覚え)というようなことを言われたシーンで、ものすごーく申し訳なくなりました。ほんと顔ばっか見ててごめんなさい…と。吉沢さん自身すごく共感できるセリフなんじゃないかなと想像してしまいました。本当に芝居が好きな役者さんなら、顔が整っていることはむしろ悩みの種にもなりそうですね。
乱れた衣装と崩れた化粧で、屋上で泣き笑いながら踊るシーンの演技、神がかっていました。いや、悪魔と言ったほうがいいか。何が乗り移ったような、何かに取り憑かれたような、あ〜この人はもう歌舞伎に狂ってるんだなと感じ、他の何もかも捨ててでも芸に全てを捧げる役者の純粋に狂った魂に、心を揺さぶられました。
横浜流星さんも凄かったです。横浜さんは同じく李監督の『流浪の月』でDV男役をやられていて、めちゃくちゃリアルで怖く、演技がお上手なのは知っておりました。が、横浜さんといえば真面目でシリアスな役のイメージが強く、今回のようなチャラい役を演じるのを初めて拝見したので、はじめ夜遊びしまくるシーンは少しびっくりしましたが、さすがお上手、だんだん『ちょっと軽薄なところはあるけど芸には真面目、愛嬌がある気のいいお坊ちゃん』を見事に体現されていました。
そして、映像がとてもとても綺麗でした。雪のシーンなどもさることながら、やはり歌舞伎のシーンがとてつもなく美しかった。
舞台を照らす強烈なスポットライトによって落ちる濃い影が、非常に印象的に映されていて、圧倒されるような迫力がありました。
ラストシーンは呼吸も忘れて見入りました。
歌舞伎については私はド素人なので何も言えることはないのですが、いつか生の舞台を観に行きたいと強く思いました。地方住みなのでなかなか難しいですが…
歌舞伎に造詣が深いと思われる方のレビューで、歌舞伎シーンが微妙というようなものも見ましたが、私のような無知な人間に「生で観てみたい」と思わせる力はありましたし、それが歌舞伎の観客を増やして歌舞伎界を盛り上げるきっかけにもなるでしょうから、このような映画が作られたのは悪いことではないのではないでしょうか、などと思ったり。
それでは、積読していた原作小説をさっそく読みたいと思います。
期待を裏切らなかった
近年稀に見る好評映画だったのでとてもワクワクして観に行きました。
顔や名前を知っている役者さんもそうでない役者さんも違和感を感じない演技で、最初から最後まで魅了されました。
特に歌舞伎役者を大舞台で演じた2人の俳優さんは言葉では表せない凄さがありました。俳優という仕事の底深さを思い知らされました。
また、カメラワークや演出も納得感のあるものでした。
舞台の華やかさとそれを演じる人間の愚かさや汚らしさのバランスが絶妙で、妙に生々しく気持ち悪かったです(賛辞です)
話の展開に無理があるとかいう意見も見られましたが、私は自己解釈で自然と埋められたのか気にもなりませんでした。
家族や恋人と観るよりは1人で向き合って余韻に浸るのがオススメです。
演技合戦は面白いが、演出はどうかな
投球数多すぎか^^;
李監督の作品を見たい人には、期待通りの渾身の作品。しつこいドアップに人の性、欲、秘めたサイコや狂気を焼き焦がすように見せてくれます。このご時世、あまり見なくなったワインドアップからの、強烈な直球をビシバシ放り込む姿に見惚れてしまった。ただ球数が100球を超えたあたりから、さすがの投手も握力が落ちてきた気がしないでもない、、、。個人的には、喜久雄がビルの屋上でウイスキーをあおって狂っていく、あのシーンでエンドロールを迎えて欲しかった。役を追われ、女も失い、借金まで背負わされた彼が、ドサ回りで恥辱にまみれて失意の中で舞う姿、、、。でもレジェンドのピッチャーを簡単に降板させる訳にもいかぬ。監督は最後まで投げさせたかったんですね。信じた投手と、時間を忘れて心中するのも、たまには幸せなのかもしれないと思った3時間でした^^/
映画と歌舞伎で2度美味しい!美しく品格ある芸術作品
あまりの美しさと深さに心を奪われました。まさに「国宝」の名にふさわしい芸術作品です。
冒頭で繰り広げられるスリリングな展開に釘付けにされ、その後の時代を映す背景、ファッション、そして建物等、細部までこだわり抜いて描かれた情景に、あっという間に物語の世界へと誘われます。
さらにタイトルである「国宝」が差し込まれるタイミングが絶妙。序盤の展開を見事にまとめ上げ、後半への期待感をグッと高める監督の確かな手腕が光っていました。
本作は、歌舞伎という厳しい芸の世界に身を置き、絶望と栄光に翻弄される人間模様が美しく描かれています。
並々ならぬ鍛錬と努力を重ね苦悩しながら生きる。このような経験もない自分にとっては、頭で理解しようと努めるしかないはずでした。
ところがそんな努力は不要。魂を揺さぶるような演技に涙が止まりません。
それはまさに吉沢亮さんと横浜流星さん、この当代きっての俳優陣の力にほかなりません。歌舞伎役者ではない彼らが挑んだ困難、積み上げた努力は計り知れないです。
この二人が演じた喜久雄と俊坊。がむしゃらに挑んで、転んで、歯をくいしばって、恐怖や悔しさを糧にして、そして自身に心酔して喜びに震え、また転んで…。
歌舞伎の世界で生き続け、極限まで追い求める複雑な心中を演技にぶつけてくるのです。
作中の歌舞伎に映しだされる絶望と陶酔、その迫真の演技にただただ圧倒されます。
彼らをそこまで駆り立てたものは何だったのか。多くの犠牲を払ってまでも、なぜその道を選び進むのか。
華やかに見えるこの世界で芸を極めた結果、最後まで孤高であった田中托さん扮する萬菊。
栄枯盛衰、栄華を極めることの虚しさと潜む中毒性が深く心に響きました。
終盤に、高畑充希と森七菜を入れ替えている演出がありました。多くを語らない喜久雄の心中を分かりやすく表現しているのだと思います。
手に入れた代わりに失ったもの。手に入れなかったからこそ得られたもの。
自分の中に現れたやるせない気持ちの根元は、これだったかもしれません。
ドキュメンタリーかと思うぐらいリアルな演技で泣きっぱなし
語彙力失うぐらい良かったです。なんで泣いたかわからんぐらい、めっちゃ泣いてましたw
吉沢亮ってこんなすごい役者さんだったっけ!??狂犬みたいな男かと思えば怯える姿や悲しみに包まれる姿や怒りにのまれてる様な雰囲気や、儚さとか、変幻自在に演じてるの!なにこれすごい。感情が怒涛のように流れ込んできて泣いた泣いた。
3時間近いのに結構はしょられてる感じあって、原作読みたくなる。
老けメイクがちょっとアレでスコア5.0付けなかったけど、脚本も音楽も、カメラワークとか、構成とか美術とか、何もかもクオリティ高いの。もちろんキャストは最強!怪物の時も驚かされたけど黒川くん天才子役すぎ。
邦画そんなに沢山見ない方だけど、こんなに素晴らしい邦画見たのいつぶりかしらってぐらい良かったです。
映画館の大きな画面で集中して観れたのほんと良かった。歌舞伎の舞台シーンなんて、息するのも忘れるぐらい、引き込まれた。映画の中の人と一緒に拍手したくなるw
とにかく美しいものをみたなぁ。エンドロールキャスト一覧や主題歌も善きでした。終わった瞬間ため息出るぐらい余韻が凄かった。
血筋の重圧を背負った男と、才能に狂わされる男と、この対比や複雑な想いが歌舞伎の舞台を通じて描かれてるシーンとか号泣もんよ。ほんとに。途中ちょっぴりBLドラマ観てる気分になってしまった貴腐人です。
こんなに辛いのに、舞う姿は痛々しくも美しい。これドキュメンタリーじゃなくって?てぐらいリアルでいっぱい泣いてしまった。
【パンフレット 34頁A4 1100円縦書きなので右綴じ】
エンボス加工の国宝のタイトルが表紙のシンプルで丁寧な雰囲気の装丁。作品紹介、あらすじ、劇中写真、相関図、キャストインタビュー、監督と歌舞伎指導の中村鴈治郎さんインタビュー、続けて原作者、監督、脚本家、音楽、撮影、振付・舞踊指導、美術監督と、かなりたくさんのスタッフインタビュー。もうすごい物量のプロダクションノートみたいで読み応えありあり。早稲田大学演劇博物館館長の歌舞伎解説。劇中の演目の解説。曾根崎心中しかわかんないから助かるwで、主題歌紹介、スタッフロール掲載。これ地味に好き。
映画の内容を思い起こさせるインタビューの数々や写真がとても良かった。鑑賞後に見るほうが良いかも。
圧倒!!映画館(いいスクリーン)で見るべき
血と芸と悪魔
邦画だから配信待ち、は損。
邦画は時代劇と一部例外を除いては
テレビドラマの延長のような作品が多いので
劇場スルーが多いのですが
今作は予告やテレビでの役者のインタビューに惹かれ、
このサイトでの異常な評価の高さから、早速観賞してきました。
役者の演技、存在感、ビジュアル
どれも劇場観賞にふさわしく、配信待ちでは
本作の魅力は確実に1/3くらいになると思われます。
大スクリーンで上映している早めの観賞を。
歌舞伎の演技については詳しくないので感想を述べられませんが
中村鴈治郎さんが監修し、原作にも関わっているそうなので
かなりレベルの高いものでしょう。
日本が誇れる文化を、
ベストなスタッフとキャストが揃った今のタイミングで
映像化できたのは奇跡の賜物ですね。
長い上映時間なので
コーヒーとミントガムを用意して眠気対策をしましたが
杞憂でした。
「役者」を演じる役者たちの凄まじさ
歌舞伎役者の人生を描く本作。
何百年も受け継がれた芸を、自分の命をなげうってでも舞台で表現する。その覚悟への熱量が、これでもかというほど画面から降り注いでくる。
これは間違いなく傑作と言っていいだろう。
これを実現し得たのは、歌舞伎役者に対する演者たちの尊敬の念だろう。
華やかな世界の一方で、みな何か一般的な幸せを諦めてでも、芸の道を追求する。そうせざるを得ない役者たちの生き様。
これを表現しようとする吉沢亮、横浜流星、渡辺謙、田中泯。彼らの演技…というより、演技に対する熱量は、凄まじいものがあった。
感動するとか、泣けるとか、そういうことを超越した人間としての熱量に圧倒される。
もうひとつ特筆すべきは、カメラだろう。
役者たちの凄まじい熱量を、同じほどの覚悟と技を持って撮り切ろうとするカメラマン。
舞台の上での役者たちの演技、ホテルの屋上での悲しき笑い。シーンとして役者たちの演技を撮ることのみならず、その人生をすらカメラに収めていたように思える。
カメラマンは、チュニジア出身のソフィアン・エル・ファニ。アデル、ブルーは熱い色の撮影も担当しているのだとか。どういう経緯で、日本の伝統芸能の映像作品を撮ることになったのか。
とにかく彼の撮影が、この作品を傑作たらしめたことは間違いない。
小手先ではない、作り手たちの熱い思いが伝わってくる、そんな素晴らしい作品です。
全1374件中、341~360件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。