国宝のレビュー・感想・評価
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良かった。また観たい。ただ海外ではストーリーが難解かも。
鑑賞後余韻に浸り、また近い内に観に行きたいと思ってる。
吉沢亮が女形なのは本当に合ってるというか、監督の言う通り、吉沢亮なしにこの作品は成り立たなかったのだろう。
横浜流星や万菊役の田中泯、この田中泯さんが本当に良かった。独特の世界観があった。
ただ、海外向けとしてはどうかと言うと、途中の立場逆転や、なぜそれほどに血が優先されるのか(血以外の要素もあるけど)、海外の人には中々解らない価値観も有るのではと感じた。
血と芸の葛藤と友情、濃かったし、まだまだ私も日本の古典芸能に勉強不足であると感じたし、興味が出た作品でもあった。
良かった。
吉沢亮をはじめとする俳優の演技、原摩利彦・井口理の音楽、圧巻
原作小説のファンです。本予告映像が良かったため期待して観ましたが……
期待を超えました。
あの長い小説を、映画として完成させたことに感激。
脚本、俳優、映像、音楽、どれも本当に素晴らしかったです。
主演の吉沢亮さんは、これまでにも出演ドラマや映画を観てなかなか良い俳優だなとは思っていましたが……こんなに素晴らしい俳優だったとは。喜久雄を演じる吉沢亮ではなく、喜久雄としてそこに在りました。
月光のような光を放つ喜久雄……圧巻の演技でした。
横浜流星さんら、他の俳優達の演技も非常に良かったです。
主題歌も、この映画を完成させる欠かせないピースとなっていました。
原さんの創る音、そして、King Gnuの井口理さんの歌声は、男でも女でもなく、時に美しい化け物ともいえる女形そのもののようで……畏怖の念を抱くほど。あの『国宝』を包み込む音楽が、歌舞伎の世界と一体になった喜久雄でした。
ひとつの道を究めようともがく人間の、美しさと恐ろしさ……あっという間の3時間です。たくさんの映画ファンに観てもらいたい作品になりました。
失敗したとです。
人間国宝、歌舞伎、時代設定、
正面突破するのかという驚き、
メインタイトルが終わり、
「失敗したとです」
とミミズクと、この失敗を背負って、
生きるこの子の生涯を観るのか、
と思うと、ここで涙が出てきた。
が、
そのあとは、
評価は分かれるのではないだろうか。
人間国宝なので、
本物のキャストは難しいだろう。
映画なので、
〈本物〉は不要だが、
〈ホンモノみたい〉
〈ニセモノじゃないみたい〉感を、
歌舞伎のディテール、
映画的豪華さのみで担保するには、
難易度が高いシナリオだ。
曽根崎心中の二重三重構造、
道成寺の人間の業を舞に昇華させる事ができるなんて、
坂東玉三郎(人間国宝)か、
音羽屋の一部の限られた役者しか到達し得ない領域ではないだろうか。
(雁治郎さんOKの狙いは理解できる)
その説得力を根拠に話しが進むのか・・・
ミミズクとボンボンの、
自問自答過多の、
葛藤の配分と時間経過等々・・・
そのあたりを、
五社英雄風チカラ技で、
歌舞伎も映画も小説も昭和も、
「愛されてなんぼや」
と豪快に喝破できる観客にとっては、
評価は高いだろう。
血の繋がり
凄すぎるものを目の当たりにした
文芸大作のふりした青春大作映画
俺がレビューするような映画じゃ無いよねコレ。
兄弟同然に育った2人がある件を切っ掛けに反目しあうのだが、やがて共に大舞台に挑む事になる。
とても大雑把にこんな話だが、このプロットには覚えが有る。
そう「男たちの挽歌」だ。あちらは実際の兄弟だが。
「男たちの挽歌」に限らず、こんなあらすじの映画は古今東西沢山有ると思う。
いや決してこの作品をサゲてるわけじゃない。むしろこの伝わり易いプロットのおかげで老若男女問わず大ヒットしているわけで、自分の様な普段アクションやホラーしか観ない中二脳の映画バカでもとても楽しんで鑑賞する事が出来た。
実際体感の上映時間は「男たちの挽歌」と大差なかったし。
主演の2人である吉沢亮も横浜流星も圧巻の演技だった。「ババンババンバンバンバンパイア」との振れ幅の広さには舌を巻くほどだし、「春に散る」で見せたボクサー役からも1つの役に入れ込む姿勢が半端では無いのが伝わってくる。
やっぱり顔の良さに胡座をかく様なトップ俳優なんて居ないのだな。
歌舞伎の世界を描いた文芸大作映画なんて本来の自分なら触れもしなかったし、ぶっちゃけここ迄のヒットもしなかったと思う。この2人の熱演あればこそ作品に深く引き込まれて、普段全く馴染みの無い歌舞伎という文化の中に入り込む事が出来たのだと思う。
無論この2人を演出した李相日監督の手腕の高さは過去作からも疑いようが無いし、まるで本当に歌舞伎座に居るように錯覚させた撮影監督のソフィアン・エル・ファニ氏のカメラも見事だった。(過去作は知りません、すまぬ。)
目が眩む様な美術背景を演出した種田陽平監督についてはここで記すまでも無いでしょう。今や世界で活躍する " アーティスト " で、この方の起用はちょっと卑怯だと感じるくらいです。(笑)
作中にマスコミのいい加減さを差し込むのも李監督らしさだったと思う。
ほぼ不満点の無いこの映画だが、小さな不満が1つ有る。
女性陣の掘り下げが全く無い事だ。
これは監督が2人の物語には不要と判断した為だと思うが、3時間も有るんだし、ねぇ。
そんな中でも寺島しのぶ氏の安定の存在感はさすがでしたけどね。
馴染みの薄い歌舞伎の世界を描いた文芸大作映画ですが、中身は同じ夢を追う若者2人の青春映画です。
こんな自分でも大いに楽しむ事が出来たのですから、まだの方は是非。
自白
この作品をチョイスしたのは自分では無い。
夏休みに帰省した際に甥っ子がコレ観たいと言い出した。(自分じゃ絶対観ないよコレ)
どんな映画の出会い型が有ってもいいじゃない。てことで、レビューじゃなくて夏休みの日記です。
役者さん、凄いな〜〜
皆さんが色々書いておられるので大抵の意見に同感です。
一つだけ書きたい事は、何方かも書いておられましたが
渡辺謙は女形(「オヤマ」又は「オンナガタ」と読みます)
には見えないなあ〜
劇中で「連獅子」しか実写化しなかったのは正解ですね。
反対に田中泯さんは本当に人間国宝の女形に観えた!
流儀は全く違うけど、ずっとずっと何かを体で表現してきた人の
凄みや、思いの深さが伝わってきました。
私は歌舞伎弱者で、シネマ歌舞伎くらいしか観た事ないけど
主演の吉沢亮も横浜流星も、すっごく練習した空気感は
十分伝わって来た気がします。
寺島しのぶも、バリバリ歌舞伎界の中の人として
この役をよく引くうけてくれましたよね。
それだけでかなり、説得力がある。
役者さん、みんな凄いな〜〜
最近は視力が落ちて本を読むのがちょっと億劫なのですが
もっとこの世界に浸っていたい!!
だから久々に原作を読みたいと思った作品でした。
で、月に8回ほど映画館で映画を観る中途半端な映画好きとしては
久々の日本映画の超大作、大ヒットの様子にそれだけで感激!!
最近の日本映画、いい作品が多い、本当に多いのだけど
でも比較的地味な映画が多くて、映画好き以外にあまり評価されないことが
映画を必死に作ってる皆さんに申し訳なくて〜〜歯痒くて〜〜
だから〜〜「侍タイムスリッパー」とはまた違う意味で
この映画がヒットしたことが嬉しく嬉しくて〜〜〜(涙)
皆さん、観に行ってくれてありがとう!!
(それ、だれ目線???苦笑)
ハマらなかった
映像、音、歌舞伎の舞台という素晴らしさは十分に表現されていて、最初は息を呑んで観ていました。
ただ、ストーリーがやや薄く感じ、また男女の相関図が、ん?と思うほどだらしく進んでいったので、主役2人の苦悩などが薄れて見えてしまった。
昔の天才たちは愛人が多くいるような様子は耳にするので、時代を感じさせるそういったコンセプトなのかもしれないが、苦悩、対立、歌舞伎という世界の大変さなど、美しいものが汚れて見えてしまったと個人的に感じました。(きれい事ばかりじゃないことはわかりますけどね。)
感動的なところばかりじゃないにしても、もう少し別の波乱万丈な描き方ができなかったものかなと感じてしまいました。
日本人でありながら歌舞伎のことはあまり詳しくないので言える立場ではないですが、こういったことを歌舞伎の裏の真実と思われないために、歌舞伎役者の俳優さんたちはあまり多くは出演していないのではないかと思いました。
実際出ていたらフィクションとはわかっているが、リアルに感じて少々イメージがよろしくなくなりそう...
皆さんの評価ほどはハマりませんでしたが、美しい一面もあったので見なくて良かったとは思いません。
一度見たら良いかな。
歌舞伎役者の人生を間近で垣間見る。
絹ずれの音が聞こえるほど間近に迫る映像で、歌舞伎役者を見つめ、舞台で舞う美しい姿を眺め、生き様を見せつけられました。
一度目は、映像に魅了され、筋書きに圧倒され、怒涛の人生が晩年を迎える頃には、もう終わってしまう寂しい感情が湧きました。
観終わってからも、浅い知識の中から思い浮かぶ歌舞伎役者さんのこと、歌舞伎の決まりごとなどや、演じた役者さん達のことで、暫く抜け出せない感覚でした。
一緒に映画鑑賞した友達と話が尽きないまま、シネマ歌舞伎を鑑賞する約束をして、観終わったら再度「国宝」を観たいとなり梯子しました。
二度目は、話の展開は記憶にあるので、任侠の世界から歌舞伎の世界へ、少年から大人へと成長する姿が、本当に美しくて見惚れました。
少年時代の二人、喜久雄(黒川想矢)、俊介(越山敬達)、瑞々しく輝いていた。
大人になり、花井東一郎・きくちゃん(吉沢亮)、花井半弥・俊ぼん(横浜流星)、それぞれに美しかった。
吉沢亮さんの左右対称に整った顔が本当に美しく、端正な顔立ちに改めて驚きました。
キレて怒るところ、好きでした。
横浜流星さんが共に居たからこそ、素晴らしい映画になり、全て役者さん達が皆さん欠く事が出来ない重要な配役だったと、原作が凄いのだと、未読ですが感じました。
原作は、映画と少し違うようで、興味を引かれました。
美術・衣装は目が離せないほど美しく作り込まれていて感動。
時代を感じる小物から背景や舞台、エキストラさんの衣装まで、凄かった。
この映画を撮ろうと決め完成させた全ての方々に感謝です。
歌舞伎に興味が増し、多くの美しい作品を観たいと思いました。
映画の魅力を改めて感じ、沢山の作品を出来る限り観たいと思い直す、素晴らしい映画でした。
2025/6/28 映画館ミッドランドシネマ2
2025/7/6 映画館MOVIX三好
初回と二回目の鑑賞で感情が全然違った!
本日二回目鑑賞してきました。
初回は予告を見て魅力され、とにかく観たい一心で映画館行きました。歌舞伎のシーンの圧巻の美しさ、内容にもに感動しましたが、感情が追いつかない状態でした。
でも観た後はもう一度観たいという気持ちがずっと頭から離れず…
そして二回目の今日は感情が追いついたのか、初回では理解出来ずにいた内容を感じる事が出来たのか、とにかくずっと涙が出て来ました。
この映画の本当の素晴らしさを二回目にしてやっと理解出来たと思います。
脇を固める役者さん皆さん素晴らしかったのは言うまでもないのですが、
やはり吉沢亮さんの内面から湧き出る美しさや悲しさに心打たれました。
喜久雄役は吉沢さんにしか出来ない役だと思いました。
映画館で観る価値が有る映画だと思います!
あと一歩で国宝の作品になれたはず
国宝級の役者さんたちが素晴らしい
非常に観ていて疲れた秀作
凄い作品でした。
観ていて疲れたというのは、つまらなくて退屈な3時間を過ごしたからとかそういった意味ではなく、出演者の苦労がこちらに伝わってくるという意味です。
歌舞伎役者の半生を3時間に詰め込んでいるわけですが、冒頭からエンディングまで濃密で作品の長さを感じさせません。
吉沢亮・横浜流星両名は恐らく大変な特訓をしたはずで、歌舞伎役者と歌舞伎役者のプライベートという2パターンを演じる上で心身共に相当な苦労があったと推測できます。
彼らの作品は今まで何作か観たことがありますが、こんなに凄い役者だったのかと改めて感じさせられました。
脇を支える渡辺謙と寺島しのぶも素晴らしい演技でした。
全体的な話の流れ、主人公の顛末に関しては少々リアリティに欠ける点もありますが、こと歌舞伎のシーンに至っては歌舞伎に詳しくない自分でも鳥肌が立ちました。
主役以外のキャラクターの心情の変化が説明不足だったのがやや気になりましたが、観終わった後になんだか凄いものを観てしまったという気分になりました。お勧めです。
曽根崎心中のストーリーは調べてから行ってください
最初に、-0.5点は、ストーリーの粗さゆえです。
少年が人間国宝になるまでの長い時間を3時間で、舞台の演技もしっかり見せながらなので、物語をはしょらねばならないのは仕方ないのはわかるのですが、喜久雄が歌舞伎の世界にもどった後、彰子がどうなったかは知りたかった。
春江がなぜ俊介に心を移したのか、もう少しきっちり描いてほしかった。
幸子の母としての思い、育ての母としての思いを揺れる心も、寺島さんの演技におんぶするんじゃなく、もう少し時間をとって描いてほしかった。
前編・後編に分けることはできなかったんでしょうか?
もったいない。
でも、それ以外は、ただただ圧倒されていました。
私は歌舞伎の所作はわかりませんが、ただ、喜久雄のお初は素晴らしいと思いました。
愛する徳兵衛がいなければ、遊女の暮らしは地獄でしかない。
だから、徳兵衛が死ぬのなら私も死ぬ。
近松の曽根崎心中を読んだとき、「なぜお初は、徳兵衛みたいなクズ男が好きなのだろう」と不思議に思いましたが、この映画を見てわかりました。
苦界に生きるお初にとっては、徳兵衛だけが救い。
心中は、むしろ遊女が強引に引っ張ってのことが多かったのかもしれません。
そういう機微が、喜久雄の演技ですべて伝わってきた。
でも、映画の終盤で俊介のお初を見て、まったく違うお初がいることに驚きました。
俊介のお初には、観音様を思わせる「赦し」「大悲」がにじみ出ていたからです。
観音の「悲」は、ただの哀しみではありません。すべての衆生を救わんとするからこその「悲」。
ただ、自分のためにお初を演じたかった喜久雄から、観音様の慈愛がにじみでているのが不思議。
でも、究極に自分を思うからこそ、すべての人への慈愛が生まれるのかなと、妙な説得力がありました。
喜久雄の「人間お初」と、俊介の「観音お初」と。
私の中では、俊介のお初のほうが、少しだけ上でした。
それにしても、吉沢さんも横浜さんも、本当にすごい。
本当にすごい。
映画館で鑑賞してよかったです。
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