国宝のレビュー・感想・評価
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想像を上回る、物凄いモノ 観た‼️
私、5回観ました。最初に観終わった時、感動で動けなかった。こんな凄い作品を、こんなに安い値段で観せていただいても良いのか‼️と思った。全編引き込まれるストーリー構成と、魅惑的なカメラアングルと映像の美しさ、劇中に流れる音響効果、何よりも吉沢亮と横浜流星の舞踊の完成度と演技力には、本当に恐れ入りました。どんだけ練習したんじゃろか、凄すぎる‼️演技を超えて、完全に憑依してました、もー絶句モノの感動巨編です。舞踏の場面は美し過ぎて、何回も何回も観たくて映画館に通いました。セリフの一言一句を覚えたかもです(笑)ラスト、エンドロールの向井さんの啜り泣くような歌声に魂を掴まれて、動けなくなりました。3時間、観客が全く微動だにしない、物音ひとつ、咳ひとつ聞こえない、エンドロール終了後も、皆んなが感動で、動けない、立ち上がらない観客が一体となってる連帯感すら感じました。こんな体験、なかなか出来ないよ。映画館で観なきゃ損だよ。
まだまだ、毎日でも観たいほど凄い‼️李監督凄い‼️
どこ見てんの?ーだから、どこ見てんのよ!
国内ではかなり評判がいいらしい。
そんな話を、帰国前から聞いていた。歌舞伎ファンの自分としても、期待はそれなりに大きかった。
けれど、森七菜演じる彰子のあの一言——
「どこ見てんの?」
このセリフが、なんとも皮肉に、この映画のすべてを言い表していた気がする。
俳優たちはそれぞれ“よく見て”演じていた。
でも映画そのものは、いったいどこを見ていたのだろう。
目がうつろになっていく二代目の姿が、その迷走ぶりを象徴しているようにも見えた。
森七菜は、以前の繊細な印象から一転、少し挑発的な役をそつなくこなしていた。
ついこの間まで「賢治の妹」だったのに、成長したものだ。
そして滝内公美(綾乃)や見上愛(藤駒)のキャスティングには、どこか奇妙なつながりを感じた。
「光る君へ」では、明子であり、彰子でもあった。登場人物たちが別の世界で呼応しているようで、つい目が泳ぐ。
定子=高畑充希=春江……この連鎖も面白い。
結局、「どこ見てんの?」と、観客の自分にも跳ね返ってくるのだ。
問題は、タイトルの「国宝」だ。
まさか本当に喜久雄が“国宝”になってしまうとは思わなかった。
タイトル通りすぎる展開に、ちょっと拍子抜け。
中盤のぐだぐだした流れも、俊坊や喜久雄のライバルが“人生の迷走”を繰り返すくだりも、正直、何を描きたかったのか掴みづらい。
脚本は結局、何を軸にしたかったのか。
人物なのか、芸なのか、それとも「国宝」という制度そのものの寓話なのか。
焦点がずっとぼやけたままだった。
とはいえ、俳優陣の演技は見ごたえがある。
吉沢亮の演技は確かに光っていたし、横浜流星も悪くない。
むしろ渡辺謙や田中泯といったベテランの存在感が、やや浮いて見えるほどだった。
でも、もし世間が“名演”だけを見て満足しているのだとしたら、やっぱり言いたくなる——「どこ見てんの?」
この映画、演技の力で持っているけれど、映画という総合芸術としてはバランスを欠いている。
演技が良ければ良いほど、作品自体の空洞が目立ってしまうという皮肉。
チームで作る映画を、個の技量だけで完結させてしまった感じがする。
結局のところ、吉沢亮——いや、アイリスオーヤマのCMだけが、自分の視線の行方をちゃんとわかっていたのかもしれない。
ラストの余韻まで、どこか広告っぽいきらめきが残るのはそのせいだろう。
アイリスオーヤマだけが、きっと喜んでいる。
……そして気づけば、自分も問われている。
「で、あなたはどこを見てたの?」と。
芸を極めるためには全てを捨てる潔さ
国宝になるためにこの世に生を受けたような吉沢亮くんの演技は圧巻でした。
そして、横浜流星くんの存在もなくてはならない存在で、お互いに切磋琢磨して芸を磨き上げる、特訓のような厳しいお稽古の毎日、歌舞伎という特殊な世界に身を置いた二人、家柄血筋全てを持っている横浜流星くんと違い、やくざの子である吉沢亮くん、何よりもほしいのが血筋、しかしどうしても手に入らない葛藤、お稽古にお稽古を重ねる以外には手だてがない、芸を極めるためには全てを捨てる潔さ、
何かを得るためには何かを捨てなくてはならないのだと思う。
とにかく舞台も音楽も美しいので、映画館で観るべき作品です。
リピーターも多いようで、私も2回目でしたが、2回目も感動しました。
3時間があっという間にすぎていき、最後まで飽きることなく鑑賞出来ました。3回目も観たいと思います。
賞という賞を総なめするのではないかという予感がします。
また、
昭和の古きよき時代の3名の女性陣にも拍手を送りたいと思います。
高畑充希さん、見上愛さん、森七菜さん、各々に素敵な女性を演じられていました。
吉沢亮さんは、国宝になられるくらいの男性ですから、女性たちも関わり方が難しかったでしょうし、ご苦労をされたのではないかと思います。
しかし、お三方共に吉沢亮さんの凄さは見抜かれておられましたよね。
人間模様も細やかに描かれていて、見ごたえ十分な素晴らしい作品です。
製作してくださり有り難うと言いたいです!
感謝です。
原作の良さを活かしきれていないのでは…
映画化が決まる前に大変面白く一気読みしていました。
映画の前評判が、かなり高く「映画館で見るべき映画」との口コミも多かったので期待して見に行きましたが、残念ながら映画の方は期待外れでした。
原作の魅力は、細かい人間ドラマや時代背景によって、メインの歌舞伎の世界で生きる喜久雄と俊介エピソードに深みを与えているところにあるかと思うのですが、3時間の映画ですので、かなり端折られています。
原作を未読の人は話が分かるのかな?と、鑑賞中に心配になるレベルでした。他の方もレビューされていますが、かなりぶつ切りで、すぐに時間軸も飛ぶので、感情移入はかなり困難です。
歌舞伎のシーンは確かに美しく、俳優さん達の歌舞伎シーンを成立させるための苦労や努力は、とてつもなかったかと思いますが、それが映画としての面白さには直結していないと感じてしまいました。歌舞伎シーンを見るためなら、歌舞伎そのものを見た方が良いのではないでしょうか。
映画制作のリソースを歌舞伎シーンではなく、ドラマ部分に費やしてほしかったです。そして、2部作にすべきだったと思います。
確かに面白かったんだけど…
美術のセットも凄く画面全体にエネルギーを感じる凄い作品ではありました。
歌舞伎てこういう世界なんだな。と教養を得た気分にもなれます。ただ、一旦集中力が途切れてしまうと続きを見るのはしんどくなるかな。映画で見るからこそ迫力で楽しめたと思います。歌舞伎ファンに限らず、歯を食いしばって舞台に挑むっていう所はスポ根が好きな人も楽しめそうですね。
本物の歌舞伎を見てみたい
前評判で期待し過ぎたかな
邦画における空前のヒット作と言われ、メディアでも大きく取り上げられて、監督や主演俳優たちのインタビューなども多く流れていたので、初期の混雑がおさまったタイミングで観に行ってきました。
前評判で期待し過ぎたせいか、期待ほどではなかったなというのが正直な感想。主演2人の歌舞伎シーンなどは確かに素晴らしいと感じました。ただ、歌舞伎にそれ程、関心も造詣もない人間からすると、歌舞伎シーンが多すぎて、最後の方は少し飽きてきてしまいました。
そして最も残念だったのは、ストーリー展開。閉鎖的な伝統芸能の世界に生きる人たちの心模様を描いた人間ドラマなのだから、もう少し深い人物描写があると良かったです。ストーリー展開が少し雑に感じる場面も何箇所かありました。(主人公の恋人の唐突な翻意、師匠が舞台上で倒れた際に口にする言葉…など)
海外の人や歌舞伎に全くアクセスする機会のなかった人が、日本の伝統芸能の世界を垣間見るには良いのかも知れません。しかし3時間がとても長く感じられました。
正直なところ、最近観た3時間もの(「宝島」や「韓国ミュージカル ON SCREEN」)ではそんなことはなくて、アッという間の3時間でしたが…
国宝
『鷺娘』の演目は確かに心震える演目です。
李相日監督の作品は
心震える作品が多いのではないかと
個人的には感じ
大変体力を要しおじけることもありますが
やっぱり観てしまいます。
この映画のコアのひとつとなる!?
『鷺娘』という演目は
もうひとつ違う軸を提供してくれているのではないかと
個人的に感じます。
それは
20年以上前に京都の南座で
坂東玉三郎さんの『鷺娘』をみたからかもしれません。
正直、人間業ではない
芸!?に我が目を疑いました。
そうしますと
この映画の重要な役どころのひとつは
あらためて
田中泯さんとなるのかもしれません。
あれ以来
川辺に白鷺を見ると気になってしまいますが
宮崎駿監督の『君たちはどう生きるか』をみて
その後は青鷺も気になってしまいます。
川辺で佇む青鷺はもはや
初老の老人です。
白鷺は娘で
青鷺は老人。
もはや完全に
映画『国宝』の感想を離れていますが
田中泯さんの映画の内外の在り方をみて
また、ひとつこの映画の別の出入口があるのかしら!?と
脱線しました。
よい映画を
ありがとうございます。
生き様を醜く美しく描き切った
1人の男の人生を描き切るタイプの映画
時系列はそれゆえに長めで、1つ1つのイベントは意外に淡白に、何年後、何年後、と進んでいく
思いつくあたりでは、
市民ケーン、スカーフェイス、アイリッシュマン、ラストエンペラー、ウルフオブウォールストリート、ソーシャルネットワーク
などと同じ構造
好きな構造
(ただどうしても長く・暗くなってしまうものだから、映画好きは好きでも今の日本でこんなにヒットするとは正直びっくり)
ただ今回は芸術的な美しさや迫力が、映像や音楽からひしひしと伝わってくるところがある
その分かりやすさと凄みがヒットした理由なのかも
大抵こういう構造の話は、男が何らかの高みを目指して(大抵は地位や名誉、富など目指して)、あらゆるものを犠牲にしながら人生を過ごし、最終的に孤独や虚無感で終わるパターンが多い
それゆえにその当初の目的よりも、何らかの別の大切さ(rosebudのような、愛のような)があったのではと示唆する
ただ今回は目指しているものが、芸術の美しさ。
歌舞伎という芸能の素晴らしさ、高揚、その先の景色。
それを決して映画内で否定しない。
あらゆる犠牲のもとでもその価値を疑わせない。
視聴者をもその虜にさせる。
主人公の感じる執着に、視聴者も願ってしまう。
ブラックスワンをはじめとするダーレンアロノフスキー作品を一生という時系列で描き切ったとも取れるし
芸術への価値観としてはセッションをはじめとするデイミアンチャゼル作品にも似ている。
一つ一つのシーンとして印象的なのは、登場人物たちの死に様
ヤクザの父も壮絶に、しかしその肉体の迫力のもとに死んでいく
渡辺謙も生への執着を見せながら、強烈なインパクトを残して死んでいく
横浜流星も人生のピークで華々しく散るように死ぬ
万菊も静かに、みすぼらしく、しかしそれ故に印象的に死んでいく
吉沢亮だって、万菊とリンクさせるように描かれているのだから、きっとこのまま孤独に死ぬことになるのだろうと示唆される
良い作品
これが日本でヒットしたというのも何だか嬉しい
凄まじい演技と演出。
周りの強い推しの声におされ、映画館に足を運ぶ。
確かに、これは、映画館で見るべき作品。
そして、人間の生き様を描いたもの。
役者の演技、表情も凄まじいものがあるが、
息遣い、足音、緊張感の演出にも、強いこだわりを感じる。
伝統芸能を背負う者達の、重圧をも感じることができる。
観ているものの感情に強烈な印象を植え付ける。
個人的に、
「血がほしい」といった彼の表情と心境、
化粧が崩れた状態で舞う屋上のシーン、
様々な経験を得た二人が揃う花道のシーン、
が、印象に残っている。
主人公2人の演技に賞賛の拍手を送りつつ、
伴侶の支え、周りの助けの有難さにも、
改めて、感謝したいと思える作品。
日本人が今見るべき映画
「内容に引き込まれる」
役者は舞台の上が全て
私的、弱点と凄みを感じさせる、今年の代表的な作品の1つだと
(完全ネタバレですので必ず鑑賞後にお読み下さい!)
結論から言うと、今作の映画『国宝』を面白く観ました。
ところで個人的には、李相日 監督の作品は、多くの作品で弱点と凄みがあると感じて来ました。
おそらく、今作を絶賛する人がほとんどでしょうから、まず私的感じた弱点から‥
今作の映画『国宝』に私的感じた弱点は、1つ目は、主人公・立花喜久雄(吉沢亮さん)が、花井半二郎(渡辺謙さん)のトラック事故により花井半二郎の代役で「曽根崎心中」を演じるのですが、その時に観客にいた大垣俊介(横浜流星さん)と福田春江(高畑充希さん)の関係性に疑問を感じた所です。
大垣俊介は、父・花井半二郎の代役を演じられなかったいたたまれなさで、主人公・立花喜久雄の「曽根崎心中」の観劇から中座します。
そして、福田春江も、観客席から中座した大垣俊介を心配して追って観客席を後にし、その後、大垣俊介と福田春江は駆け落ちし、歌舞伎の世界から(一旦)いなくなります。
ところが、1観客の私は、主人公・立花喜久雄と幼馴染だった福田春江が、彼にとって重要な花井半二郎の代役の「曽根崎心中」の舞台に集中せず、大垣俊介の方に気を取られ大垣俊介の後を追った、彼女の心の動きに違和感を持ったのです。
その理由は、主人公・立花喜久雄と福田春江の関係性はそれまで描かれて来た代わりに、大垣俊介と福田春江の関係性(モンタージュの積み重ね)がほぼ描かれてないのが理由だと思われました。
これは、李相日 監督が、女性との関係性の積み重ね描写にそこまで関心が薄いのが理由だと、僭越思われました。
例えば、映画の終盤で、三代目・花井東一郎となった主人公・立花喜久雄は、カメラマンとなった娘・綾乃(瀧内公美さん)と再会します。
そして、娘・綾乃の父への語りは感動的な場面だったと思われます。
しかしながら、娘・綾乃が、自分と母・藤駒(見上愛さん)を捨てた父・三代目・花井東一郎を非難する時に、観客は、母・藤駒の、捨てられて苦労した沈痛な表情のモンタージュを思い起こすことは出来なかったと思われます。
なぜなら、母・藤駒から向けられた、主人公・立花喜久雄への関係性と表情を、それまでしっかりと描いてなかったのが理由だと思われました。
観客はその代わりに、娘・綾乃が父・三代目・花井東一郎(立花喜久雄)を非難している時に、三代目・花井東一郎が同様に苦労をさせた、彰子(森七菜さん)の表情をそこに重ねたと思われるのです。
李相日 監督は、様々な登場人物のそれぞれの立場から作品を描くというより、(もちろん全てではないですが)主要な登場人物からの一方的な描写で描き通すスタイルがあるように感じて来ました。
なのでその弱点として、福田春江と大垣俊介との関係性や、娘・綾乃の母・藤駒からの立花喜久雄への関係性の、描写の欠落が起こってしまっていると思われたのです。
あとの細かい今作の弱点としては、広いロケシーンで、ピンボケとはいえ、遠景に現代的な建物や構造物や車などが映っているのは気になりました。
李相日 監督は、”全てやり直せ!”と暴君的に振舞っても許される立ち位置に既にいる監督だとは思われます。
出来れば、このレベルの作品であれば、遠景の背景は全てCGで描き直す要求をして欲しかったとは思われました。
そして例えば、花井半弥(大垣俊介)の義足の足先が動いてしまっている場面もあったと思われたりもしましたが、李相日 監督ならその点で周りに完璧さを求めることも可能だったと思われます。
また、歌舞伎のシーンでは、扇子の位置や手や首の角度に至るまで、互いにシンクロするレベルでの要求が可能だったのではとも思われました。
それほど、李相日 監督への期待値の高さがあり、国宝の歌舞伎という題材ではなおさらあったように思われました。
しかしながら今作に私的感じた弱点はそれぐらいで、あとは圧倒される場面と映像とそれぞれの俳優陣の圧巻の演技の数々の積み重ねの凝縮があったと思われます。
上で、様々な登場人物のそれぞれの立場から作品を描くという意味では、李相日 監督には弱点があると書きましたが、逆を言えば一方で、主要な登場人物の描き方の強度と凝縮さは、圧倒的な今回も凄みがあったと思われます。
その迫力は、特にそれぞれの役者陣の演技に関しては、特に主演と助演の男優賞は、今年、今作が総なめにするのではないかぐらいの驚愕さがあったと思われます。
圧巻の演技と迫力の場面の積み重なりにより、結果的には今作は(私的感じた弱点など遥かに超えて)傑作だ、との評価をせざるを得ない、重さある優れた作品になっていたと、僭越思われました。
役者の演技に加えて映像と音楽もとてもすばらしかった。泣けた。しかし...
役者の演技に加えて映像と音楽もとてもすばらしかった。泣けた。しかし刺さったがハマらないというか、決して楽しい作品ではないのでこれがハマる層はごくピンポイントの層だけではと感じた。少なくとも家族には面白かったとは伝えられなかったしお薦めもしなかった。
というのも観賞後にスッキリしなかった。
ストーリー展開の不自然さや心情表現に物足りなさを感じた。(小説は未読)
行動描写や情景描写は多いが、特に脇役の心情はそこまで描写していなかった。監督が「見て感じる作品」と言っていたので敢えてなのかもしれないが、少なくとも私は登場人物の気持ちがどっちつかずに感じる箇所がいくつかあった。「見て考える作品」なのか、、、?
いやいや、明確にしてほしい。伝える工夫はしてほしいと感じた。
スライドショーのように場面を次々と見せられた感覚で、人の心の動きを感じたい私には向いてなかったのかも。昔の映画のような作りだが、昔のはもっとちゃんと心情が伝わっていたと思う。
白塗りをしていると横浜流星と吉沢亮がどっちかわからなくなる場面もあり、そういう部分でも満足できなかった。
全2351件中、161~180件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。






