国宝のレビュー・感想・評価
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結局は血か信用、芸の優劣は同じ土俵に上がってこそ
3時間10分、トイレにいくのを我慢しても引き込まれる力のある映画だった。
役者の表情、舞台の演技、所作、美しさは素晴らしい、私の乏しい語彙では言い表せない。二人の高校時代は青春という感じも良かった。けど、横浜演じる御曹司が吉沢演じる主人公の女形の芸に打ちのめされ、2年程、歌舞伎の世界を離れ音信不通の間に育ての親の名を主人公が襲名するが、直後に育ての親が亡くなり、同時に任侠の一門出身や背中に刺青が有る事、隠し子が居る事などがスクープされ後ろ盾を失っている主人公は干される。
(名門の名を襲名までした
そして、役欲しさに歌舞伎の大物の娘と男女の仲になるが、大物にバレ、娘が勘当された為
歌舞伎の世界に居れなくなり、ドサ廻りの日々が始まる。逆に戻って来た御曹司は名門の復活ともてはやされる。これが主人公が御曹司に向かって吐いた時期は違うが、「俺が一番欲しいのはお前の血や!!お前の血をコップ一杯に飲みたいわ」や「結局は血やないか、芸なんか関係ないわ」に集約されるのかと思った。じゃ、最終的に人間国宝になる主人公はどう復活するのか?(原作未見です)と思ったら、主人公に対して厳しく見ていた女形で人間国宝になった重鎮の引きで歌舞伎の世界に戻る事が出来た。この辺りなんか割り切れない部分はあるが。後、下卑た話だが大物の娘を演じた森七菜があんなに胸大きかった?と吉沢との濡れ場が結構大胆だったと思った。
演技は凄かった
映画館で見るべき
ストーリー云々の前に俳優の演技力や映像美が圧巻だった。邦画だと最近は漫画の実写化などが多くて流行りの芸能人やCGを多用したりすることが多いけどこの映画は違う。まさに俳優の魂を感じる「映画」だった。ストーリーに関しては時折不完全燃焼な点もあったと思ったけど、血筋と才能の葛藤を描く吉沢亮、横浜流星の演技はとにかく素晴らしかった。でも何気に一番すごかったのは女形の人間国宝の人だと思った。個人的には今年の最優秀助演男優賞だと思います。
本当に映画館で見てよかったと思える作品。映画をみるのは好きで良いと思う作品はたくさんあるけど、映画を芸術として感じることのできる作品は久々だった。この作品に出会えて本当によかった。
圧巻
感動はした
単調に続く
カメラがずっと寄ってるしグラグラ動くしで、
歌舞伎の舞台の面白さを全く感じなかった。撮影で演技の受け手の顔をアップで撮影する。その顔で前の場面がどう評価されてるかを説明する。それの繰り返しがずーっと続く。説明演技が多すぎて見ているのが苦しかった。音楽もここでそんなわかりやすいピアノが鳴る?と、気持ちが下がってきた。
歌舞伎舞台の演目をいくら鍛錬して作り上げても、画面いっぱいに顔が映ることで、国宝感は見えなかった。義足になったあとの曽根崎心中での観客一同が一斉に全員が拍手するところなど、「はたしてそうか?」と疑問だった。涙と汗でぐちゃぐちゃに化粧が取れ、いわゆる見苦しさある舞台を全員が全員好感を持って受け入れるだろうか?賛否両論ある客席であってしかるべきで、それを大いにこえる2人の心の中の交感がみえてくるのがよかったと思うのだけど。ラストの鷺娘、もっと全体を見たかった。歌舞伎の俳優の人が脇をもっとゴリゴリに固めて、その中で違う出自の俳優・吉沢亮がどう魅せていくかということになっても面白かっただろうなぁ。と、思いました。
それはおいておいて、、
吉沢亮はとても良かった。鬼気迫る振る舞いや、演目の演技など素晴らしかった。
頑張ってたー
壮絶
業界の洗礼を受け 親子の絆に絡みつかれ 世間の荒波に揉まれながら 人生を泳ぎきった男の物語。3時間があっと言う間の濃密な人間ドラマです。見応え十分。
鑑賞前の脳内会議 -△-;;
吉沢亮と横浜流星が出演。 観たい。
渡辺兼も出てる。 うん、観たい。
上映時間175分。…3時間弱か うーん。 ・△・;;。
RRRよりは短い。きっと大丈夫。(…何が?)
(RRRは179分 … ほぼ変わらんです)
脳内会議の結果、観たい が勝利。v
そんな訳で鑑賞することに。・_・ …水分は控えめで
鑑賞開始。
…
鑑賞終了。 なんかこう、とても濃密な3時間弱でした。
血を受け継いだ者と、技を受け継いだ者。
命を削りながら舞台にあがることを厭わない、そんな者たちが
血と涙で描いた人間ドラマでした。
優れた技量の者を後継者にと思いながら、ギリギリ命の消える
瀬戸際で選ばれたのは親子の絆。
後継の道からは外れながらも、ひたすら技を磨き続けたの男に
与えられたのは、人間国宝の称号。
禍福は糾える縄の如し。
まさにそれを描ききった人間ドラマです。
濃密で、中だるみのほとんどない展開は見応えが十分。
劇中劇の歌舞伎の映像シーンは、ただもう綺麗の一言。☆
十分に満足の作品でした。
観て良かった。
言葉では良さが伝えきれないような気がします。
未だ観ていない人は是非劇場で。 ・_・♪
◇あれこれ
■顔
吉沢亮さんは歌舞伎顔…というより能面顔かも。
天賦の才を持つ者の存在感が出ていました。 ・_・
寡黙に見えながら熱い心を秘めた男の役、上手いです。
横浜流星さんは、良いとこの坊ちゃん 顔から苦労人の
表情へと変化していく過程が見て取れました。 ・_・
大河ドラマ ”べらぼう” でも時代劇主役を好演中。
この二人の共演する作品、また観てみたいです。
■人間国宝
人間国宝 というのは正式な称号では無いようです。・△・アラ
" 極めて優れた技量を持つ重要無形文化財 "
あちこち調べてみて、そのような人を指す呼称なのだろうと
そんな風に認識しました。
やや下世話ながら、国から年間200万程度の報奨金(?)が出ている
みたいです。後進の育成を目的にした支給のようでした。
200万が多いのか少ないのか。微妙ではありますが、人間国宝の対象
分野って、国が技術保全を奨励していかないと遠からず廃れてしまい
そうな、そんな分野が対象になっている気がします。
能 歌舞伎 浄瑠璃 などなど。
■遺伝
父(渡辺謙)は糖尿病で目を患い、血を吐いて死にました。
息子(横浜流星)も糖尿で左足が壊死し、舞台で倒れます。
吉沢亮が駆けつけた病室で、バナナを食べている流星クン。
こんな夜更けに ではないですが
こんなときにもバナナかよ です。☆_☆
あきらめの心境からの糖分摂取なのか それとも
好きなものは止められない、役者の性なのでしょうか。うーん
◇最後に
怪我をした父の口から、喜久雄を後継指名する声を聞いた俊介。
意識混沌とする師匠の口から、俊介の名を呼ぶ声を聞いた喜久雄。
悲しみ・絶望が深かったのはどちらの方だろうか と
しばし考え込んでしまいました。
ただ、その一声を聞いてしまった喜久雄だからこそ、その後ひたすら
技を磨き続ける人生を送れたのだろうかとも思います。
喜久雄にも後継がいれば良いのですが。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
男の色気
吉沢亮の宣材写真が色気あるのと、高畑充希が好きなので、どんな恋愛コンビになるかたのしみに観た。それと、評判よいので、3時間近い上映時間に躊躇したものの、後押しになった。
さて、吉沢亮はきれいなお顔で女役の歌舞伎には適役ですね。中性的な顔立ちだから、男のゴツゴツ感がないので、ピッタリ。横浜流星はNHK大河ドラマ並みの人の良さが滲みてていたものの、いいとこのお坊ちゃんという世間知らずなにありがちな無邪気な鈍感さが感じられないだけに、ちょっと物足りない感じもした(よく世間知ってる感じが出てしまっていた)。
それにしても、この二人の男優の掛け合いは色気あり、男気あり、恋愛あり(少しだけ吉沢亮と恋人とのベッドシーンもあり)で、見応えはあったかな。特に観客女性多いのは納得の内容でした。
但し、歌舞伎の映像シーンが長いので、冗長さがあったのは否めない。歌舞伎のシーンは圧倒されるとはいえど、それを観にきたわけではないので・・・。それよりも、もっとドロドロした主人公の生い立ち、男同士の葛藤、それをもっと深堀したシーンが欲しかった。任侠上がりの吉沢にもっとキレたら怖い感じのナイフのような危なさをもった感じたかった(ちょっと求めすぎですが・・・)。高畑充希は安定だったけど、森七菜はかわいらしくてちょっとしたベッドシーンもよかったです。
歌舞伎を包括的に描こうとし過ぎか、中途半端に感じた
この作品は、歌舞伎という芸そのものの奥深さや美しさ、習得の困難さだけではなく、その世界特有の慣例や習わしも描くなど包括的に描かれているが、それには歌舞伎の世界が深すぎるのか、どこか全体的に中途半端になってしまった印象である。
歌舞伎を鑑賞したことがない自分にとって、本作は歌舞伎の世界を垣間見るだけでなく、実際の生の歌舞伎を観ているような体験で、面白いと感じた。またその稽古シーンも、その道を極めしものだからこそ分かる所作の違いや感覚について描かれ、いかに奥深い世界かを分からせてくれる。
一方で、物語が展開するにつれて次第に飽きてきた部分もあり、それは歌舞伎の演目自体に飽きたのではなく、物語展開に飽きてしまったのかもしれない。例えば、喜久雄は任侠の一門として描く意味はなんだったのだろうか。この物語の一つの大きな要素として「歌舞伎の血筋ではない」ことからの排除があるが、であれば別に任侠の一門である必要はなく、前半に任侠シーンを挟んだ割にはそれが後半活かしてくるのは一瞬スキャンダルがあったくらいであまり意味があるように感じなかった。また、俊介が失踪したり復帰するあたりもなんか雑に感じてしまった。それでか、集中を保てず後半は時間が長く感じてしまった。個人的には歌舞伎の中でもテーマをもう少し絞って、芸の習得に絞るか、あるいその慣例慣わしに絞るか、したほうがより深い作品となったように感じる。
高評価すぎることがよくわからない‥
歌舞伎の映像美は圧巻
惜しい。
こういう形で歌舞伎の世界が映像化されたのは初めてではないだろうか?その迫力は凄まじく、演じる2人の熱演も素晴らしいの一言。印象的な場面も多く、実の息子を差し置いて師匠の代役に抜擢された主人公が、本番直前に恐怖のあまり口走るセリフなどは、まさに鳥肌もの。
だからこそ、脚本の荒さが目についてしまう。前半の修行時代はともかく、中盤以降は場面ごとの飛躍が大きすぎて、登場人物の心情が伝わらない。主人公が極道出身という極めて特異な要素も、途中で没落させる「ための」単なる伏線にしかなっていない。どん底時代に救いの手を差し伸べた田中泯(役名忘れた)が、そもそもなぜあのタイミングで主人公を呼び出したのか、全てが説明不足なまま強引に時代だけが進んでいく(そういえば途中でどん底時代に一緒になった女の子、結局どこに消えたんだろう?唐突に現れていつの間にかいなくなってた...)最後に再会する娘との会話も、本来であれば「芸を極める事の業の深さ」という、この作品の根本テーマを象徴する場面のはずが、そこまでの重みは一切なく、単なる「ちょっと良い話」にまとめてしまっている。
結局は豪華な娯楽作品に過ぎず、その娯楽の作り込みが甘い、と言わざるを得ない。歌舞伎の映像が圧倒的なだけに、結局は歌舞伎というコンテンツが持つ歴史と伝統の重みに寄りかかっただけの作品になっている気がする。「美とは何か」「その為に人はどれだけ業を背負えるか」といったテーマをもっと掘り下げていたら、傑作になったかも知れない。
最後にもう一つだけ苦言を言えば、晩年の主人公の老けメイクがあまりにも適当すぎる。今どきいくら日本映画とはいえ、もう少し何とかなるだろうに、何で朝ドラレベルでお茶を濁そうとするかな....だから日本映画はダメなんだよ。もっと本気でやれよ、まったく。
「血」か「芸」か。
魂が震える大傑作
圧巻の演舞
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