国宝のレビュー・感想・評価
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ラスト…
私の奥さんが何度も見に行くので、付いていった
修羅の道
映画を観たら本物の歌舞伎を観に行くまでが『国宝』です
あまりに絶賛されているので、メインキャストの方達が好みではないけど
歌舞伎好きとしては一応見ておこうかと行ってみた。
はじめの30分ぐらいは良かった。
喜久雄の若い頃を演じた子は演技が素晴らしく
心に響くものがあった。
いいぞいいぞと期待に胸が膨らんだ。
でも、歌舞伎役者になってからは…
3時間は長すぎた。脚本も面白くない。
そうだろうなと思ってはいたけど
伝統芸能をやっている方特有の凛とした色気が感じられない。
演じた役者さんが悪いのではない。彼らは精一杯演じられていた。
でも、子供の頃から毎日日本舞踊などあらゆるお稽古をつづけている
歌舞伎役者を演じるには準備が足りなすぎた。
それも将来『人間国宝』になる人物を描くのであれば
最低でも5年は日本舞踊を習うとか、元々日本舞踊の経験がある俳優にするとか。
若い歌舞伎俳優で10年以上かけて撮るぐらいのことをしても良いテーマ。
でも本物の歌舞伎役者なら畏れ多くて演じられないでしょう。
吉沢亮さんが何かのインタビューで、子供時代を演じた俳優さんについて
その感性の凄さに敵わない、嫉妬してしまうようなことを語ってらして
その感覚が正解だと思う。
国宝級イケメンが見たいのではなく、もっと内から溢れる本物が見たかった。
この映画の価値は、感動したら本当の歌舞伎も観に行ってみること。
本物の歌舞伎を、本物の人間国宝をぜひliveで観て感じてほしい。
そのキッカケを与えてくれた映画ではある。
三谷幸喜さんがTVで「国宝」について話題にし、小説が凄く面白いと仰っていたので
やっと小説を買ってみた。なるほど、面白い。
小説を読むにあたって、先に映画を観ていたのでイメージしやすいのは助かる。
それにしてもこれは凄く勿体無いことしたかもしれない。
小説はこんなに面白くてぐんぐん惹きつけられるのに。
三谷幸喜さんかどなたか、Netflixか何かでドラマ化して欲しい。
もしくは、宝塚で舞台化も良いかも。
宝ジェンヌは皆日本舞踊も身についているので。
良かった
アカデミー賞日本代表か!の報道をみて。
まず、李監督のファンです。国宝は初日に鑑賞しました。観るものを黙らせる、もはや暴力的な表現力はさすがと思わせる。李監督は「悪人」も「怒り」も役者に内側のリアルな人間性で戦わせた。その結果、かわいさやかっこよさではなく、生きるものの生臭さが際立った。国宝は歌舞伎の映画というより、お家騒動に翻弄される生臭い一代記なのだ。「さらば、わが愛 覇王別姫」という映画がある。母は生まれつき多指症の子の指をナタで切り落とし、京劇一座へ売り渡した。やがて女形のスターとなり一世を風靡する。漢形の相方を愛した女形のレスリーチャンはとても美しかった。正直に言うと、梨園のお家騒動など興味がない。国宝級の芸が観たいだけなのです。歌舞伎の舞台を生臭くしてはならない。
いい対比、血
拾われた子なのに渡辺謙の歌舞伎の役を代役することを渡辺謙から指名された吉沢亮、これをぽっとでの吉沢亮というコソ泥に取られたと思った横浜流星がそっちが取るならこっちも取ると言わんばかりに吉沢亮の彼女をとる。(みんなの意見を見ていると高畑充希の母性が働いたみたいなのを言ってる人もいる)ここの対比から映画が動き出していったと感じる。横浜流星と高畑充希が歌舞伎の店から出る場面と吉沢亮が歌舞伎の舞台から退出する場面からもこの対比が示唆されていると感じる。
また吉沢亮の血に対する執念と絶望が森菜々と横浜流星によってうまく表されていると思った。
悪くはない
吉沢亮の頑張りはすごく伝わって来た。
キングダムの時よりこちらの役柄が合っている気がする。
それより、万菊を演じた白塗りの田中泯。
美しい化け物?だっけ、この人の演技が無ければあの重くドロッとした雰囲気が出なかっただろう。
この映画の重鎮ですわ。
以下、物足りない?と気になったところ。
墓参りで跡目を継がせない事に母親役寺島しのぶが怒りを吐くシーン。
あれは喜久雄を叩くほどにもっと怒り狂う演出をしても良かった気がするなぁ。
他がボヤけるから、演出を抑えめにまとめたのかな?
他にもこの名門家の取り巻き関係者の、血縁以外の者に対するイジメとか、よそ者扱いなんかももう少し壮絶に描いて欲しかったかな。
当たり前にあるはずだし、そういう物に苦労させらせる。
半弥が糖尿病で足を切らねば、の場面。
その状況でなぜにバナナを食べているのか?よくわからなかった。
が、舞台での拍手喝采は光であり何物にも変えがたい魔物であり、それに振り回される役者の執着心は伝わってきた。
それ程でないと芸の道は進めないんだろう。
血筋も、持って生まれた芸の才能も、どうあがいても手に入らない。
そのあたりもよく描かれていた。
この映画からまた再熱している、覇王別姫を観ても思うが、何にせよ、芸能に人権無し、と勝手に思っている。
歌舞伎は世襲。
今回のように、芸に秀でてなくても血筋(ブランド)があればもてはやされるのか。
ならば、歌舞伎通の人達は歌舞伎の芸そのものよりもブランドを観ているのか??
そんな疑問が残りつつ、映画館を後にした。
初めて映画館でリピートしました。
あまりに話題な中、天邪鬼な私は、テレビでも良いかと思っていたのですが、たまたま時間を潰す必要があって、観るならまぁコレかなくらいで、最初観に行きましたら。
今は亡き父が衣裳店で着付けをしていたことから私の記憶の底にあった、先斗町の歌舞練場の裏側の風景がスクリーンに広がって、懐かしい音、明るさ暗さ、埃っぽさ、周りの大人から掛けられた声…いろんなものが蘇る時間を過ごしました。
舞台鑑賞では味わいきれない、様々な画角からの演出や音楽に彩られた、壇上の鬼気迫るシーンは本当に圧巻で、喜怒哀楽の何にも説明がつかない涙が何度か流れました。
3時間半と聞きながらもストーリーの展開に少し飲み込みきれないというか端折られた感覚があり、自分自身の歌舞伎に対する知識の無さも感じて、映像の余韻がずっと続いていたのもあり、その後、沢山の方の感想や考察、情報をネットで拾い、読みきれるか心配だった原作にも遂に手を伸ばし、自分なりの答えあわせに浸った1週間。
そうするうちに、レンタルビデオ全盛期に14インチのテレビデオを持つ学生だった私が、どうしてももう一度スクリーンで観たくなり、初めて同じ映画を映画館で観るという経験となりました。
もしかしてと思っていたシーンが二度目に確信になりました。私が当時住んでいた家の裏手、通っていた幼稚園の隣の神社の参道の景色です。
あと数ページ読み残していた原作を、二度目の映画鑑賞を終えてからまた手に取り、やっと最後まで読んで、最後の最後にまだ衝撃を受けました。
私にとっても、血や芸や情や生が脈打つ、そんな作品でした。
よくある話
価値があると思う
とにかく観て良かったと思った。
どこがそんなに良かったのかと聞かれたけど、吉沢亮さんのお芝居でも、渡辺謙さんのお芝居でも、歌舞伎のえがき方でも、お金のかけ方でもなく、とにかく全体を通して作り手側が楽しかっただろうなと(勝手に)感じたところが個人的に一番良かった。
もちろんテレビなどでも吉沢亮さんも横浜流星さんもとにかく歌舞伎の動きを常に練習していたという情報も見ていて演者もスタッフも大変だったことは容易に想像がつくし、費用を考えても東宝のスタッフのプレッシャーもすごかったとは思うけれど、それ以上に映画が好きで業界に入った人たちならこの作品を作るのは本当に楽しくてやりがいを感じたんじゃないかと観ていて思った。
大変でも作る価値のあった作品だと思う。
映画を観ながら、その作品のストーリー、世界、役者の芝居、美術・音楽などではなく作品ができあがるまでの過程を想像して良い映画だと思ったのは初めてだった。
主題歌が終わるまで席を立たない方がいいです
映画が終わり、主題歌とエンドロールが流れるといつもはそこで席を立つんですよ。
「あ~、いいものを観た」とグッと伸びをしてスクリーンがまだ明るさを取り戻す前に、空になったポップコーンセットのトレー片手にスタスタと去っていくというのが映画を見た後の流れなんですが、この「国宝」は主題歌の「Luminance」が流れた瞬間、全身に鳥肌が立って、動けなくなったんです。
それで、何故だか自然と涙が溢れてきました。
もちろん良い曲なことは間違いないのですが、多分この曲を単体で聞いても泣くようなことはなかったし、映画の内容に感動したのか?と聞かれるとそういうわけでもなくて何に泣いたのか正直わからないんです。
ただ、上映時間3時間という長尺映画だったのに、体感時間は「鬼滅の刃」の半分くらいで、いつもは映画が終わる前に空になるはずのポップコーン(バターしょうゆ味)はエンドロールが終わったあとも五分の一くらい残したし、上映が終わるまでじっと座ってたし、頬には涙が伝ってたしで、良かった…というよりは「良かったんだろうなぁ…」というのが映画を観たあとの正直な感想でした。
何が良かったかと聞かれたら、わからないんですよ。
悪い意味でなく、本当に「良さ」がわからなくて説明できないというか、普段すき家の牛丼か、たまにコスパの良い焼肉店のちょっと良い肉食べてニヤニヤしてるような人が、三ツ星レストランのフルコースを食べて、美味しかった?と聞かれた時みたいな感じなんです。
評価ができないので星4で採点したのですが、これは映画を観た私自身の思慮不足なだけなので、映画の内容はもっともっと具体的に評価してくださってる方々のレビューを見て参考にしていただいた方がいいと思います。
さて、今から13年くらい前、私がギリギリ20代の時だったんですが、その当時TVで「仮面ライダーフォーゼ」が放送してたんですよね。
その時に2号ライダーを演じていた吉沢亮と、その友人役だった横浜流星のデビュー間もなかった当時の二人が時を経て再び共演ということで、何だか感慨深さを抱きながら観てました。
横浜流星君の関西弁が、普段使わない言葉をこの作品のためになんとか覚えましたというか、そんな不慣れな感じがあったのは気になったけど、渡辺謙はさすがというか関西弁も流暢に喋るんだなぁ…と、変なところで関心したり。
私、北陸育ちなんだけど、大阪には昔からやたらと縁があるので、関西弁には馴染みがあるんです。
タイトルが国宝なので、歌舞伎を舞台にした人間国宝のお話なんだろうなぁ…というくらいの知識と、知人が面白かったと薦めてきたので観た、という感じだったんですが、明治の歌舞伎黄金期の「連獅子」に、遊女が恋人と共に心中を果たす「曽根崎心中」と、なんとな~く見たことあるなという演目が出てくるので、知っている方はより深く楽しめるのではないかと思います。ちなみに私があと知っているのは、実際に見たことある歌舞伎十八番の助六と勧進帳。あとはスーパー歌舞伎のワンピースくらいか…。
内容に関してはどう良かったのかという魅力を上記で申し上げたように、私ごときちょっと良い焼肉店の1000円ちょっとの肉で満足出来るような人間では説明できないので省略させて頂くのですが、歌舞伎に魂を売り、人間国宝にまで昇華して得た「景色」は孤高の上に成り立ったものであって、美しさという言葉と裏腹に、多くのものを犠牲にしてもがき、あがき、手放せなくてしがみ続けた結晶というのが、なんというか、第三者には理解できない到達点なのだけど、その先はどうなるのか…やっぱり「綺麗なもの」のない空間で床に伏せてしまうのかなぁとか、そんなことを考えてみたり。
3時間という長い映画ですが、気づけば終わり、というようにあっさり終わったような印象だったんだけど、エンドロールと同時に涙が流れる。
どう良かったか説明できる語彙力も知識も持ち合わせていない一般市民なので、一言で言うならこれ。
「主題歌が終わるまで席を立たない方がいいです」
この「Luminance」が流れてから聴き終えたあと、映画をどう感じたかが如実に出てくるのではないかと思うので、終わったと思って帰ってしまうのは損ではないかと思います。
すごいのをみた
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