国宝のレビュー・感想・評価
全1815件中、861~880件目を表示
原作を読んでから観に行った方がいい
原作を読んで鑑賞しました。映画の最初の10分ぐらいで原作の上巻を半分ぐらい、端折って駆け足で物語が進みます。この部分が、喜久雄のその後の心情を描くにあたって大事な部分かと思うのですが。
読んでない方は、おそらく何故喜久雄が大阪に行き着くのか着いて行けないかと思います。
春江の存在も、母についても、よく分からないままだと思います。マツは後妻で原作では健気に喜久雄を支えるそのやりとりが感動するのですが、そこが抜けてしまったのが少し残念でした。
歌舞伎は詳しくありませんが、相当なお稽古を積んで役に挑まれたという凄みは伝わりましたし、各演目の演者の感情の込め方も、この様に表現されているのかと奥深さを感じました。
しかし、時代を度々すっ飛ばし過ぎている事もあり原作を読んでいなければ、ストーリーの何が何でこうなったのかも分からないまま、演者の方お稽古頑張って演目演じきっているなぐらいにしか思えないです。
最後の市駒との間に出来た子から掛けられる言葉にはグッと来るものがありました。
原作では相棒の様に付いてまわった徳ちゃんはどうなったかと気になっていたら、最後の楽屋暖簾に早川徳次の名前が付いていて、面白みがありました。
自分の意思だけでは無い。
主人公が国宝に辿りつくまでの人生ストーリー。
鑑賞していてつくづく感じたのは、
誰しも叶えたい目標があれば、努力は惜しまないけれど…
同じ様な気持ちで努力を重ねて切磋琢磨する集団の中、結果そのトップに上がる人は…
沢山の要素が絡んだ後の結果なのだと。
自分の性格・産まれた境遇・自分の事を思ってくれアドバイスや指導等をくれる人との出会い・ファンになってくれるご贔屓さんの有難み・物事が起きるタイミング
体の具合…
だから、その結果トップに立った人は凄いし…
また、トップに立てなかった人も自分の力だけではどうにもならない事があるのだぁ。
豪華なガワで包まれた陳腐なストーリー
えらそうなタイトルをつけて申し訳ありません。
鑑賞後に出てきた最初の感想がこれでした。
メインとなる歌舞伎俳優二人の葛藤や確執が展開されるのかと思いきや、その辺りはあっさりで拍子抜けでした。
そのかわりに女性関係の描写が多く、歌舞伎という高尚な題材を使っているから何となく芸術ぽくなっているだけで、それを抜いたら単なるメロドラマのようだと思ってしまいました。
役者の方々の演技や美術は素晴らしかったです。
Two thumbs up! A MUST SEE movie!
カメラワーク、音楽、俳優さん演技が素晴らしい
芸の悪魔と契約したものにだけ、芸の神様が見せる景色
歌舞伎という芸にかける喜久雄(吉沢亮)の情熱が凄まじい。
世襲という歌舞伎の世界で、血を渇望する喜久雄と、逆に血に縛られる俊介(横浜流星)の、どうしようもない宿敵であると同時にお互いにしかわからない芸の辛さや少年期から共に励んできたという友情が痛々しく、苦しい。
二人とも底辺まで落ちても、芸でしか生きて行けず、芸を極めることしか考えていない。
曽根崎心中で自分の身が危ないと分かりながらも、歌舞伎役者としても、これで終わることを知って演じ切る半也の壮絶な演技。
悪魔との契約通り、家族も恋人も全てを失っても、捨てた娘にさえ「お父ちゃんの舞台を見ているとお正月みたいな、何か良いことがありそうな気持ちになる。日本一の役者だ」と言わしめる半次郎の圧巻の鷺娘。吉沢亮が、終始恐ろしいほどに美しく、目線、手先、一挙手一投足が艶かしく、「国宝」としての貫禄と神がかった雰囲気を全身で発して踊る鷺娘に感動して泣いてしまった。
吉沢亮、横浜流星はもちろん、少年時代の喜久雄(黒川想矢)、万菊(田中泯)、竹野(三浦貴大)も、とても良かったです。
原作も是非読もうと思う。
きっと何かを成すためには、相応のものが対価として必要
前半は歌舞伎のシーンが少し怖く感じた。
歌舞伎をきちんと見たことのない私には、現実的ではない歌舞伎のビジュアルと、力強く綺麗な演技に畏怖の念を抱くような気持ちになった。
だが、見ていくうちに歌舞伎の魅力がなんとなく分かったような気がしてきて、とにかくその綺麗さに魅入ってしまっていた。
終始、何かを一生懸命に頑張れる人はすごいなと羨ましく思っていた。
だが、主人公には歌舞伎しかなくて必死にしがみつくしかなかったのだろう。
父が死に、歌舞伎の世界に入り厳しい稽古の日々の末に輝かしい景色を見たのも束の間、過去の傷痕で人生のどん底へ。しかしまた舞台に立つ機会がきて、だが今度は親友がいなくなり、国宝となった。
そんな主人公の激動の人生を見ていて、言葉にできない胸の苦しさでいっぱいで、ずっと涙が止まらなかった。
私にはまだ分からず、共感できなかったシーンもあって難しかった。
まだまだ人生の経験値が足りないのだろう。
もっといろんな経験を積んだら、分かる日が来るかもしれない。そのときにまたこの映画を見たい。
共鳴するのは難しかった
あまり喋らない同僚が熱烈にオススメしていたので観劇。
色々あってポップコーンを買いそびれてしまったのですが3時間比較的集中して観ていたので、その展開の怒涛さと作り手の熱意に、すごいな、と思いました。
◆
歌舞伎という超特殊な世界に縛られて生きる横浜流星に、「血が羨ましい」という主人公、なんでそんなこと思うのでしょうか。
歌舞伎が好きかなんて人それぞれなのに、生まれる前から歌舞伎役者になると決まっていて、自分の意思では逃れられない人生、なんと大変なことでしょうと私は思ってしまいます。
◆
他人を犠牲にしてまで、歌舞伎で日本一になりたい理由って何?
そこが自分には共感できませんでした。
黒川想矢時代の主人公は、満開の桜をの中を自電車で駆け抜ける時の気持ちのように、ただただ歌舞伎が好きで、心の底から歌舞伎を楽しんでいるように感じました。
好きなものをまっすぐと追い求める姿が眩しかったです。
吉沢亮時代になって、三浦貴大に「血で苦しむのはお前」と言われて、私がついていけないほど、激高している主人公は、その言葉が図星中の図星だったのでしょう。このあたりですでに、歌舞伎で一番になることに執着始めているように感じられました。
半二郎を襲名するとき、「芸術は剣や鉄砲より強くなれる」と先代に言われた主人公は、
かつてなくした父の仇を、自らの芸でとろうという思いが芽生えます
しかし、昔の傷跡によって世間からバッシングをくらい、役を降ろされた主人公は、
かつての地位に戻ることを焦り、無関係な他者を欺き、凌辱することになります。
人の心を失った主人公の目は怖すぎましたね。
もうここまでくると、歌舞伎が好きとかうまくなりたいとか夢中とかそんな綺麗な気持ちは
1mmもなくなってしまったように見えます。
青春時代のすべてを苦しい稽古に費やしてきた主人公にはしがみつくものがそれしかなかったのでしょう。
クライマックスのシーンで、舞台で、紙吹雪に包まれる主人公は、かつて父を亡くした雪の日の景色とそれを重ね合わせます。そして一言、「綺麗」と。
ここまでの人生で背負ってきた、殺された父親への想いが成仏されたのだと解釈できます。
少年時代に自転車から見た純粋な桜が散っていく景色にも受け取れます。
少女の純粋な愛も、また散っていきます。
◆
芸術作品をも見るということは、私にとって、自分と共鳴する部分を見つけ、
言葉に起こすことで、自分自身を掴みなおす作業なのだと思う。
今回、主人公と私は違いすぎて、共鳴できる部分が少なかった。
私は何年も毎日厳しい稽古をするなんて考えられない。
だらだらとしょうもないことをするのが好きで、飽きたらすぐ移り変わる。
いやなことからは極力逃げて、好きなことだけをしていたい。
父親は生まれたときからカタギで、殺されたこともない。
かといって家柄がいいとか、御曹司とか、伝統とか、そういうもの無縁。
背中は真っ白くまっさら。
暴力大反対、人が殴られているのを見るのも、映画で見るのも大嫌い。
例え人生で何か実現したいことがあっても、他者を不当に不必要に傷つけるならやりたくない。
他者を犠牲にしてまでやりたいことなんて、思いついたこともない。
自由で、くだらなくて、しょうもない人間。
それでいい、それがいい。
だから、いろんなものを背負ってしがみついて主人公と違いすぎて、共感ができなかった。
ただ別の人間がいる、ということを再確認した時間だった。
これに共感できる人はどんな人生を送ってきたのだろう。
シンプルに話を聞かせてもらいたい。
◆
おばあちゃん、でなくおじいちゃんの、
「この部屋には美しいものが何もない。それがいい」
というセリフは共感した。
雨の日でも、晴れの日にはない美しさがある。
雲に隠れた月も、いつも得るのだろうというワクワクをもたらしてくれる。
ボロボロによれたTシャツの方が寝心地がいい。
主人公は雨が許せなかったのだろう。
あるいは女でしかそれを紛らわす方法を知らなかった。
そして、誰かを犠牲にした。
◆
大人になったあやのが、「お正月が来たみたい」と父に言う。
お正月しか返ってこなかった(そしてついに帰ってこなくなったであろう)、父への皮肉にもとれる。
お正月に父に会える希望の時間は、成長するにつれて絶望へと変わっていった。
あやのは父を許したのか。
あやのの強さに心打たれた反面、
そんな簡単に、きれいごとで解釈してはいけないことだとも思う
◆
私は、暴力が嫌いだ。
少女が利用され乱暴されるシーンは同じ女性として心が痛くなるばかりだった。
他のシーンに共鳴できない分、そのシーンの辛さには悪い意味で強く共鳴してしまい、
後半数十分はあの子かわいそう、、、、というつらい気持ちにひたすら覆われながら映画を見ることとなった。
辛いシーンを見せたなら、その辛い気持ちをなくすくらい、爽快な逆転劇を見せてほしい
が、ただただ「どこ見てんのよ」と言って泣きながら去っただけだった。
ものすごく、嫌な気持ちになった。
◆
1回見ただけでは解釈しきれない部分も多かったと思うので、また見てみたいと思う。
ただ、例の乱暴シーンが胸糞だったので、多分もう見ないと思う。
こんな歌舞伎ならもっと観たい
約3時間の長尺だが中だるみ無し
とにかく舞台のシーンのカメラワークが凄い。
昨日から上映が始まったF1のオンボードカメラのような臨場感。映画だからこそ体感できる迫力。
これは鑑賞後に実際の歌舞伎を観に行きたくなるのは納得。
主演の二人の舞台上の演技がすごい。
曽根崎心中が2回出てくるがいずれも甲乙つけ難い熱演だった。
ただ老けや病気で死にかけてるはずのシーンになっても二人の溢れ出るパワーで全くそんな風に見えなかったところはご愛嬌だった。
舞台以外のシーンでは、本来役者のエゴで家族も顧みていない、というシーンがもっともっと積み重ねられた上での人間国宝→娘との再会となるはずが、美男美女揃いのためか基本皆んないい人過ぎて嫌らしさが感じられなく、結果終盤の話の流れやセリフが浮ついて感じられたのが残念だった。
まあ映画としては話の結末に違和感を感じるほどに舞台シーンに振り切った、話は原作を改めて読んで感じてくれ!ということなのかもしれない。
とても上質なエンターテイメント映画だった。
175分。普段は3時間映画は避けてますが良かったです。
120分前後迄の映画しか見ませんが話題の映画と言うこともあり久々に175分鑑賞しました。
確かにあっという間で楽しめましたがやはり3時間には感じました(笑)
引き込まれましたね。実際の歌舞伎も観てみたいと思った人は多いでしょうね。
自分もその一人です。
本物はもっと凄い
もっと悪魔に魂を売りつけてくれ
新聞連載で読んでたから粗筋は知ってたのでついていけたけど、ストーリーの要点→歌舞伎→要点→歌舞伎→要点→歌舞伎の繰り返しに終始してて、芸に対する執着の見せ方が少し足らなくないか、というのが全体的な感想です。
【良いところ】
·歌舞伎の場面はとっても美しかった。映像や主役の演技だけでなく、後見役の方々がカッコよかった。
·この長い物語を破綻させずに圧縮したという点については脚本の巧みさを感じました。ラスト前の綾乃のセリフは奥寺節が炸裂してました。
·役者さんがみんな達者です。役者の演技を観るために映画館に行く方は★5を付けるに違いない。
【う〜ん、なところ】
·顔のアップが多すぎて疲れた。そんなに顔で語らせたいか?
·彰子。森七菜の演技に不満はないがミスキャストだと思う。森七菜では喜久雄とお似合いの美男美女カップルになってしまい、周囲が「出世目当てでたらしこんだ」と疑う意味がわからない。親父似のブサい子で一途な頑張り屋さんを演じられる女優はいなかったのだろうか。
·喜久雄が仕込んだ「出世目当てのたらしこみ」の意図を廊下でニヤリとするワンカットだけで観客に分からせるのは無理がある。さらに言えばこのシーンだけでなく全体的に、芸のためなら悪魔に身を売る喜久雄の覚悟が伝わってこない。
·ミミズクの彫り物の想いや意味が途中から語られなくて残念。最初はすごく強調されてたのに。
·この尺では仕方ないのだろうけど、原作では重要な狂言回しになる徳ちゃんが最初だけしか出てこなくて物語の複雑な部分が省略されてしまい残念。
·舞台の本番中に倒れ過ぎじゃないだろうか。
·喜久雄が何歳なのか途中で分からなくなった。
·邦画ありがちだがエキストラの演技がクサ過ぎ。もっとがんばれ助監督。
·黒塗り高級車の屋根に降りかかる雪は、ゴミか灰にしか見えなかったがこれは雪なのだと自分に言い聞かせた。映画の雪は難しいね。舞台なら紙でいいのにね。
観終わった後の余韻が半端ないです!
歌舞伎を舞台としたよく見るエンタメ
前評判通りの感想を持ちました。
俳優陣の演技は頑張っていましたが、ストーリーとしては深みがなくそれぞれの要素が記号的でした。
意外と観て損した感じはありません。
演技面では、吉沢さんも横浜さんも素晴らしく映画俳優としての凄みを感じました。ただ歌舞伎役者として今回のテーマに説得力を持たせるためには、それこそラストは玉三郎さんに演じていただくしかない訳で、そこまで映画に求めるのは酷です。これが伝統芸能をテーマとした作品の難しい所。タイガー&ドラゴンの西田敏行さんですら、プロの噺家の方からは賛否あったので、やはり芸事のプロを演じるのは並大抵ではありません。
私はその目を持ち合わせていませんが、歌舞伎に詳しい方があの演技をどう評価されるのか。歌舞伎の世界はそれほど甘くはないと思いますが。
映画として観た際には、ストーリーの部分に物足りなさを感じました。主人公の生い立ちや、親友との軋轢、血筋か芸か、没落と復活など、様々な要素がありましたが、小説や漫画やアニメでよくある記号の繋ぎ合わせで、誰かに感情移入できるような深みも、予想を裏切られるような驚きもありませんでした。
原作は未読ですが、おそらく映画で観るより小説で連載を追いかけた方がより楽しめる作品に感じました。それだけの展開は用意されていて、だからこそ映画にするのが簡単ではない作品に思えました。
少し歌舞伎の世界が垣間見えて歌舞伎に興味を持つには良い作品に思えます。吉沢さん、横浜さんをはじめ、俳優陣の方々の演技も素晴らしく見応えがありました。歌舞伎エンタメとして観れば充分に楽しめる作品かと思います。
特に感動はない
全1815件中、861~880件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。