国宝のレビュー・感想・評価
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顔は才能で血は地位の表れ、透明な涙と紅い血流す
2025年劇場鑑賞35本目 良作 64点
冒頭の掴みが4年前に2.3回劇場鑑賞し、その年ベストのヤクザと家族の様で心躍る
藤井道人ならここ天空ショットやズームのスピードお得意のあーゆーの使うんだろうなってシーンがちらほらあるが、内田英治のミッドナイトスワンとはまた違う惹きつけ吸い込まれるシーンの数々に、李さんで正解だったと言わざるおえない
演技力や顔の説得力含め、誰がプロデューサーでも現代の日本の役者でこの二人を選ばない人はいないほどに、最善の回答であった
インファナルアフェアの青年期の二人やスマホを落としだだけなのにの成田凌と千葉雄大など、綺麗な中世顔がタッグを組むと、それこそカンヌ出展故に免疫ない人は見分けつけづらそうですね
黒川想矢くんと見上愛の二人が、いつぞやの菅田将暉と小松菜奈みたいでした
何回か○○年後と続いていたので記憶が確かじゃないが、宴会での初対面から神社?に参拝し3代目就任のパレード?のシーンまで主人公は黒川想矢くんから吉沢亮に変わっていたのに対して、見上愛側は継続して演じていたので、高校生前後(はたまた成人済み)から15年後くらいの35歳前後となるのが、ギリ二人で並んで歩いてた時違和感を覚えた
片岡礼子や瀧内公美は少ない出演ながら確かな存在感でしたね、流石です
取り急ぎなので、改めて続き書きます
要るべき場所。
1964年の長崎、…劇終わりに乗り込んできた組織との抗争で組長でもある父を亡くし、その敵対組織に復讐から1年後、歌舞伎の名門当主・花井半二郎に以前に見てた劇で才能を買われ世話になることになる16歳立花喜久雄の話。
半二郎から花井東一郎と名付けられた喜久雄、半二郎の息子・俊介(半弥)と日々稽古をするなか半二郎と半二郎の妻・幸子はこの2人を女方へと考え、…後に女方で開花する東一郎と半弥だったが。
歌舞伎=市川海老蔵イケメン、尾上右近=レトルトカレー好き、尾上菊之介=グランメゾン東京に出てた黒服シェフ位の知識しかなく歌舞伎知識は全くない私でしたが楽しめた!
ザックリ書けば日々の稽古で身に付けた技術で前に進む東一郎、歌舞伎一家の家に生まれ敷かれたレールで生きる半弥って感じですかね、半二郎の事故で巡ってきた半弥を差し置きの半二郎の代役となった東一郎、…その事で崩れた関係性、代役で時の人となるが雑誌スキャンダルで転落と見せていくけど。
天と地を繰り返しながらも、自分の居場所、“歌舞伎”の道で生きる東一郎と半弥の生き様と歌舞伎俳優の裏側(稽古)を見たようで面白かった。
歌舞伎ならではの発声と所作、この難しい役をこなした吉沢亮さん横浜流星さんが凄いの一言!「流浪の月」から知り好きになった李相日監督の見せ方の技術は流石だね!
ともかく規格外れの作品であることは間違いない
原作は朝日新聞掲載時に毎日楽しみにして読んでいた。吉田修一に他に芸道を素材とした小説はないのでは?上方歌舞伎の御曹司と部屋子が主要登場人物であることも珍しく、話の方向がどこに向かっていくのか全く予想できずワクワクさせてくれた。毎日、新しい世界に接することができる、珍奇で、でも美しい箱庭を覗き込んでいるような印象を受けたのを覚えている。
さて、本作でこの吉田修一の大長編はほぼ完璧に映画化された。いくつかの点で規格外れと思われる作品なので挙げておく。まず、なんといっても、歌舞伎役者を取り上げた作品であり、それも踊り中心の女形が主役でありながら、歌舞伎役者でない一般の俳優が演じているところ。そして歌舞伎の暗部である、やくざ者との付き合いであるとか花柳界の女性の扱いであるとかにやや踏み込んでいること、そして興行サイド、松竹がモデルである会社との持ちつ持たれつの関係も描かれている。(制作、配給が東宝であることは興味深い)
ただ後者の方は、時間の制約もあるし、自主規制などの兼ね合いもあるのだろうがやや中途半端に終わっている。喜久雄の原点となる長崎時代のエピソードはもう少し尺を使って掘り下げて欲しかったし、喜久雄が興行師として生涯つきあうことになる竹野(映画では三浦貴大が演じる)についても二人の出会いが原作通りであるだけにもう少し踏み込んで描いて欲しかったとは感じた。
恐らく、映画だけ観た人は、お坊ちゃんでわかりやすい俊介に比べれば、喜久雄の人となりは最後、国宝になるところまで観てもよく分からなかったのでないか。でもこれは原作でも同じであって巨大な人物というのは外からは掴みづらいといった価値観で原作も描かれているようだ。
映画ではなんといっても規格外れなのは喜久雄と俊介の「半々コンビ」の共演であろう。特に最後の共演となる「曽根崎心中」の場面は凄まじい。これ一つ見届けるだけでも3時間を費やす価値はある。
となりの人間国宝‼️❓
そもそも人間国宝は国宝級の技術があるとゆう証では無く、絶滅危惧種のような職なんで国宝レベルに保護しようとゆう制度なのだが、いかんせん数ヶ月の鍛錬で、数十年の芸を現すのは無理があり、ある意味痛々しいのだが、さすが大河主役の二人、それなりにまとまりがある。それと、三時間の初めの1時間、子役の3人の演技と演出が凄すぎて、残像の中での後半、停滞感は否めない。だが、2人の演技は凄い、それと、周りの演技も凄い、芸者の見上愛、高畑充希、もさすが朝ドラヒロイン、その他の俳優も惚れ惚れする。でも、女型のドサ回り踊りに需要はあるのだろうか、原爆遺族とはいえ少年の犯す殺人未遂が一年で放逐されるだろうか、いや、瑣末なことか。ただ、原作の意図はなんだろう、世襲をぶち破る芸の生き様なのか、芸を極めたら見えない景色が見えるのだろうか、最後までわからなかったが、とても良い演技の景色がみえました、ありがとうございました😊😭
海外の人に観てもらいたい
圧巻の演技。
映画館で観た方が良い
歌舞伎シーン、圧巻でした。絶対に映画館でみたほうがいいと思います。
吉沢亮の演技が凄かった。他の作品をみてもいつも思うけど、同世代で頭ひとつ抜けていると思う。
何百年もこうやって文化を守り続けてきた歌舞伎役者さん達は特別なんだと思う。
本物の歌舞伎を観に行こうと思いました。
主題歌の井口さんもとても良かった。
吉沢亮 横浜流星の友情故のぶつかり合い
怒涛の前半なかだるみの中盤そして後半へ。
長い時間をひとつの作品の中で描く訳で一気飛びはやむを得ないんだけどね…
高校生の2人が厳しい稽古の中で友情を紡ぎ合い成長していくシーンから青年期へ。
黒川くんはさすがだね。
吉沢亮への見事な繋ぎだと思った。
越山くんも成長したら流星になるよなと(笑)
奇しくも2人とも東映ヒーロー育ち。
2人の変身姿も見られるかも?
中盤はもう少し切れたよね?
歌舞伎界からやむを得なく去るにしても。
原作的に切れなかったのか?
森七菜のからみとか無くてもよかった。
新鮮ではあったけどさ。(ちょっと嬉しかった)
前半後半の舞台での歌舞伎シーンは圧巻としか言いようがない。
魅せるために特化した撮影だとは思うけど吉沢亮と横浜流星がどれほど稽古に励んだのかと…
2人の歌舞伎シーンを観るだけでも作品の価値が有る。
『藤娘』見て『野球狂の詩』思い出しちゃった人はナカーマ
血に翻弄された二人の絆
国宝と言うラストに向かって演じられると言うのは、
役者さんにとって地獄なんじゃないだろうか?
と想像出来るのだけど、
そこに向かって行く演技になんら疑問符が付かない、
畏怖すら覚える圧巻の仕上がりでした。
外国の人が観たら日本の役者は歌舞伎がベースにあって
誰でも演じられると思われるんじゃないかと思うくらい
歌舞伎を観たことないけど、素人目には遜色ない
歌舞伎シーンでたまげました。
小説だと昭和の時代背景なんかも説明しつつ群像劇の風味もあったけど、映画版では血に翻弄された喜久雄と俊介に焦点が当てられてて、観やすく小説版より俊介の気持ちが汲み取れてとても良かったです。
最後の2人の舞台は泣けました。
小説版の見せ場であった白虎襲名のシーンも渡辺謙さん
流石だな!と思いました。
自分には守ってくれる血が流れてないと言うのを
背負って生きていく喜久雄も見事だったし、
映画版の隠し子との再会シーン
もめちゃくちゃ良い演出でした。
小説を読んでたので、間は思い出しつつ補いながら観れたのだけど、初見の方は分かりにくいところもあるのかな?
と思いました。
小説のラストがとても壮大で映画ではどうなるのかな?
と思っていたら静かなエンディングで物足りなく感じてたのですが、よくよく考えると
喜久雄は最初に観た一世一代の
文字通り命を賭けた父親の大立ち回り、
あれを最高の芝居だと思っていて、あそこに辿り着き、
芝居をもって復讐を果たしたと言う事なんじゃないか?
と考えるとスゴいラストだったなと、
思い出して感動しております。
吉沢亮さんも横浜流星さんも
恐ろしいけど美しい化け物でした。
なんとなく、このお二人が邦画を引っ張って行くのだな
と感じる映画でした。
映画自体が国宝級
被写界深度を浅くして奥のピントをぼかす撮影を多用。
ただでさえ難しい撮影にも関わらず、被写体のアップが連発します。
特に吉沢亮さんや渡辺謙さんを捉えたクローズアップは尋常じゃありませんでした。
彼らの毛穴さえ分かるほどのアップ画面で少しでも動けばピントが合わなくなる撮影にも関わらず、迫真の演技を披露する彼らから片時も目が離せませんでした。
特に吉沢亮さん。
彼は喜久雄そのものでした。
歌舞伎役者として舞台に立つ者の生き様を見事に体現。
観るまでは首の太い吉沢亮さんに女形が務まるのか不安しかなかったのですが、とんでもない誤解でした。
彼が首を傾げる何気ない仕草にさえ女性としてのたおやかさを感じました。
渡辺謙さんが仰った「吉沢亮の代表作になる」という言葉に偽りがないと確信できる表現力でした。
そんな中、最も身が震えてしまったのが田中泯さんの万菊。
彼が手招きする妖艶な手のアップに思わず声を出してしまいました。
本当に彼こそ国宝級。
劇中、喜久雄と俊介が万菊の鷺娘を見て「怪物」とこぼし、更に「美しい」と呟きますが、まさに民さんの万菊をピタリと言い表した言葉でした。
あの人を引き込む民さんの声、仕草、演技、全てに魅了されてしまいました。
時代を表した衣装や小道具、セットに至るまで全てが作品の中へと、喜久雄の人生へと我々を誘ってくれる映画ですので劇場で鑑賞する事をおすすめします。
心持ってかれた・・・
娘が悪魔と交わした契約は、彼の人生を弄んだのだろうか
2025.6.6 イオンシネマ久御山
2025年の日本映画(175分、G)
原作は吉田修一の同名小説
歌舞伎の女形として才覚を認められた二人の青年を描いたヒューマンドラマ
監督は李相日
脚本は奥寺佐渡子
物語は、1964年の長崎にて、立花組の宴会に呼ばれる歌舞伎役者の半次郎(渡辺謙)が描かれて始まる
組長・達雄(永瀬正敏)の息子・喜久雄(黒川想矢、成人期:吉沢亮)は、彼の前で「積恋雲関扉」を披露する
半次郎は彼の才覚に声を失うものの、その演目が終わるや否や、別の組の刺客がその宴席にカチコミをかけてきた
それによって達雄は殺されてしまう
半次郎は喜久雄を部屋子にして、自分の元で育てることになった
半次郎には一人息子の俊介(越山敬達、成人期:横浜流星)がいて、当初は喜久雄の存在を疎ましく思っていた
だが、ともに稽古に励む中で友情が芽生え、いつしか唯一無二の親友となっていく
半次郎は二人を女形として組ませてデビューさせることを決め、「二人藤娘」を披露することになった
興業主の三友の社長・梅木(嶋田久作)は二人の才能を認めるものの、社員の竹野(三浦貴大)は血縁社会における部屋子の存在を訝しんでいた
物語は、喜久雄と俊介が一大ムーブメントを起こす様子が描かれるものの、半次郎の交通事故によって、様相が一変してしまう様子が描かれていく
半次郎は代役に喜久雄を抜擢し、その成功によって俊介は家を出て行ってしまう
俊介の不在によって、喜久雄が次代の半次郎になったが、俊介の母・幸子(寺島しのぶ)の胸中は穏やかではなかった
その思惑とは裏腹に喜久雄はスターへの道を駆け上がっていくものの、半次郎の死が全てを変えてしまう
彼の死によって再び注目を浴びることになった俊介は表舞台に戻り、同時に喜久雄の出自がリークされて転落してしまうのである
映画は、上下巻の原作を3時間にまとめたもので、歌舞伎のシーンを含めて見応えのあるシーンが多かった
だが、メインが喜久雄と俊介の友情になっていて、恋愛関連はかなりざっくりとしたものになっている
また、国宝の女形として登場する万菊(田中泯)との邂逅もピンポイントに思えて、死の間際に俊介を呼び戻した経緯は謎だったりする
彼がいなければ喜久雄は成長できなかったと思うが、こういった人間関係はかなりざっくりとしたダイジェスト感があるので、歌舞伎のシーンの没入感には遠く及ばなかったように思えた
映画にはいくつかの演目が登場するが、ビジュアルで感じられるので事前知識はいらないように思える
キーとなるのは「曽根崎心中」くらいなので、この演目に関してはあらすじくらいは知っていた方が良いかもしれない
テーマとしては、血縁と才能を取り上げていて、血縁が紡いだもの(病気)と、才能が繋げたもの(文化的遺伝子)が対比となっている
だが、人生において、歌舞伎で生きていく上では血縁の方が大事で、それはその家にストーリーがあるからだと思う
贔屓さんはその家の物語をリアルタイムに観て応援してきた世代なので、才能よりも優先するものがある
そう言った意味において、歌舞伎という世界は特殊な世界なのだが、喜久雄が部屋子から成り上がり、彼の一家の物語が生まれていくのならば、それはいずれは認められていくものなのだろうと思った
いずれにせよ、歌舞伎に詳しい人が見たら本職と比較して粗が見えるのだと思うが、そこまで馴染みのない人が見る分には問題ないと思う
個人的にはざっくりとしか知らなくても付いていけると思ったので、歌舞伎のことは知らないから避けようとするのは勿体無いと思う
個人的には、二人が最後に演じた「曽根崎心中」のシーンで終わっても良かったと思ったので、最後の綾乃(瀧内公美)との再会と赦しは不要だったように思えた
彼女をキーキャラとして登場させている意味はわかるので、それならば「彼女が悪魔と交わした取引」というものを明言しても良さそうに思う
おそらくは、喜久雄の契約以上に綾乃の契約にも重さがあったと思うので、それが描かれなかったのは残念だなあと思った
吉沢亮と横浜流星の演技(踊り)は圧巻。 今年一番の邦画だと思います。
ヤクザの親分の子、喜久雄(吉沢亮)は15歳の時に抗争で父を亡くし天涯孤独になる。
喜久雄の才能を見抜いた上方歌舞伎の名門の当主・花井半二郎は彼を引き取り歌舞伎の世界へ飛び込むことになり、半二郎の跡取り息子俊介(横浜流星)と兄弟のように育てられる。
そんなある日、事故で入院した半二郎が自身の代役に跡取りの俊介ではなく喜久雄を指名したことから、2人の運命は大きく揺るがされる。
この代役として喜久雄「吉沢亮)が演じた曽根崎心中のお初の演技はとても素人とは思えない演技で映画鑑賞している全員が生唾を飲んでいた。
この踊りをみた俊介は自分の未熟さを知り歌舞伎の世界から距離を取る。
その後、喜久雄が任侠出身とされ歌舞伎界から終われるが、年月が経ち二人は和解。二人して舞台に立つが今度は俊介が糖尿病を患い義足になってしまう。
それでも俊介は歌舞伎への情熱はなくならず、義足をつけ命をかけて喜久雄と曽根崎心中を演じる。この時の2人の演技は凄いの一言。
その後、俊介は糖尿病により亡くなるが、喜久雄は齢を重ね若くして人間国宝になる。
映画の最後には喜久雄が踊る鷺娘はこれまた、物凄い踊り。
3時間はアッというまでした。
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