国宝のレビュー・感想・評価
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映画好きとしてこれを評価できない人間にはなれない
歌舞伎の知識がゼロで特に興味がなかったことやずっと観やすくなるタイミングを狙っていて体力も必要だろうということで後回しにしてしまったが遂に観ることになった。このレビューを書いてる時点ではすでに興行収入が国内100億円を超えたということで日本の映画史に名を刻む大ヒット作品になったことは間違いない。内容はヒットメイカーの李相日監督だけあってドラマ要素が非常に丁寧かつエモーショナルに描かれていて見応えがあった。映画美も半端なく、音楽も一流、演技ができるイケメン俳優しっかり引っ張ってきて何ひとつ隙が無い。歌舞伎の世界は全く興味が無かったが物語にどんどん引き込まれて3時間あっという間に過ぎてしまった。共感はしなくともとにかく凄いものを見せられているという感覚が最後まで残る。
話の内容や歌舞伎の好き嫌い関係なく映画好きとしてこれを評価できない人間にはなれない。
本当に良く出来た作品だった。
まさに『国宝』
流行りものには基本的に乗っからないクチなのですが、黒木瞳さんのラジオで李相日監督がゲストの週があって、これは動画配信ではなく大きなスクリーンと良い音響で鑑賞したいなと思い遅ればせながら今になって鑑賞してきました。
日本の映画はアニメが興行収入上位を独占してしまい、実写映画にかつての勢いが感じられず、アニメもクオリティ高くなってきて悪くないけど、歴史ある映画館も閉館するなど大きな節目を迎えていると感じています。
そんな中で3ヶ月のロングランも納得の傑作、日本映画の底力を感じました。
日本の芸能界は任侠、現在の反社とも決して浅からぬ因縁があります。そうした中で任侠の世界に生まれ、歌舞伎の世界に飛び込む主人公の境遇は皮肉的であり、またドラマチックでもあります。
また因縁という点で言えば歌舞伎座の落成を機に少なくない不幸が梨園を襲った事もあります。
何処か作中の襲名式での事件に始まる過酷な運命も、そんな現実の韻を踏んだ描き方とも捉えられそうです。
タイトルの『国宝』には幾つかの意味がかけられているのでしょう。
まず歌舞伎という日本の無形文化遺産という日本が誇る文化・芸能としての"国宝"
田中 泯演じる小野川万菊という"人間国宝"の晩年の慎ましさと変わらない優しい手招きの表現、そして藝を極めた者の執念。
そしてなんと言っても"人間国宝"に至る吉沢亮演じる喜久雄の人生をまるごと舞台にしてしまう大胆さと残酷さ。
作品のポスターなどにも使われている二人の女方、苦難を互いに乗り越えてきた相方の俊介の人生。家名と血と藝の重み。
曾根崎心中の二人の絡み、壊死した足に顔を乗せて、転んでも立ち上がり演じ切る姿と刀で本当に殺してしまうのではないかという二人の泣きながらの演技。
多くの人に支えられ、犠牲にして、悪魔に魂を売っても高みを目指した万菊の晩年の舞台とコントラストになる冒頭の雪景色。
音響も演出も、カメラワークも魅せられました。
安っぽい言い方になってしまうかもしれませんが、この映画を機に歌舞伎に興味を持つ人が増えたら良いなと思います。
迷っていたけど、遂に観た
歌舞伎とか宝塚とか(ディズニーランドも)には、どうしても興味を持てずに、主演の2人もそんなに好きではなかったから. でも評判(興行成績)絶頂みたいで、劇場に掛かっている内に観とこうか、となった
色々云われているが自分の場合、3時間は大体その位いの長さに感じた(後半のエピソードをいくつか割愛できそうには感じた)
映像は大スクリーン映えする解像度
グリナウェイ•シンメトリーには期待過剰だったな
横浜の弱点=声の細さは女形役に好都合だったようだ
吉沢(喜久雄)が神社祠前で悪魔と契約って....? 伏線もなくいきなり悪魔って....?
曽根崎心中のお初の科白とその足への頬擦りシーンが何通りかのバリエーションで反復されたが、ちっともピンと来なかった
結局、歌舞伎観に行ってみようか、とはならなかった
“カブキ"発祥ルーツ・歴史背景から、如何にも日本的な世襲制による既得権益保持体制にシフトしてより弾力性を欠いているように思え、それで国宝ですか? 国宝界隈だけで完結して下さい、と僻み混じりで観ている内に腹立たしく感じたのは事実
若き○○屋御曹司が「ゆくゆくは人間国宝」と自称し夜の六本木で遊び歩いて事件に巻き込まれた件等も思い出し、国宝って....?
ところで喜久雄は悪魔と契約までして、国宝に成ることをどのように切望したことになっていたんだっけ
面白いというより、凄い(レビューが難しいなぁ。)
2度鑑賞して更に高満足
一度目もあっという間に終わりました。
3時間という中で情報量が多く
人物も多く
1回目は少々消化不良でした。
2度目は
展開が分かっているので登場人物の心情も考えたりできた。
1回目は
隠し子の関わりが理解できなかったが
2回目はラストに続く隠し子との関わりを意識できた。
歌舞伎を観たこともないがとても楽しめた。
そして
歌舞伎に興味をもった。
大切な人と観ると歌舞伎も一緒に観ようとなる。
良い作品を観ることができてよかった。
面白かった
本当に100年に一度?
普段全く邦画をみない人間です。
あまりにもオススメされて見に行きましたが全く良さがわからず、いつ終わるんだろうと思いながら見ていました。
登場人物全員に嫌悪感。
昭和の価値観の作品になるのだと思うので仕方ないのかもですが…
才能のある主人公に血が流れていないこと・育ての親の最期に名前を呼ばれないことには同情しましたが、悪魔と取引して人生を捧げた結果ではなく彼自身の行動が原因だったのでは?
本人よりも酷い目に合っているのは女性達でしたし…複数の女性の人生を壊して、お父さんと呼ばれて無視しておいて、成長した娘に才能で免罪される展開もありえない。
歌舞伎の血が流れている側は、飲み歩いたりして真剣に向き合っていなかったうえ逃走。
結局血が居場所を作ってくれるから華やかな日常に戻ることができ、跡継ぎの息子も産まれて人生イージーモード。
主人公の元カノと子供まで作っているのに、主人公と昔のように会話できる神経が理解できない。
一番無理だったのは濡れ場シーン。邪魔でした。
ここ以外で女性の心理描写はほぼなくて他のシーンも濁すような演出ばかりなのに、ここだけ丁寧すぎる演出。このシーンこそ濁した演出でいいのに…
子供には見せれないし、とにかく気持ち悪くて作品の首を絞めているとしか思えないシーンでした。
こちらが100年に一度レベルの絶賛される作品なのであれば、今後邦画をお金出して見ることはないと思えました。
追記
屋上での狂ったように笑うシーンは吉沢亮氏のアドリブだと知りました。
顔ばかり映している作品だな〜顔綺麗な役者ばっかり揃えたのかな〜と、ふんわり見ていましたが、こちらのシーンは本気でゾッと感じ、吉沢亮すごいなと思えたシーンでした。吉沢亮主演作品は初見の人間の感想です。
舞台や能をたまに見に行くことがあり、興味がありました。 映画館で見...
春ちゃん??!???!!!!
いきざま
2人の歌舞伎役者の「生き様」が凄まじい。対照的な強さと弱さを持つ2人でありながら、2人ともスピリットで生きて演じている。
演じていた役者さんともシンクロするものがありました。吉沢さんも横浜さんも、この作品以前と以後みたいな感じで評価されるようになると思います。
歌舞伎役者には遠くおよばないですが、わたしたち一人一人が懸命に生きることで、たどり着ける場所や見ることがかなう景色もあるのではないか……とも思います。
高畑さん、見上さん、瀧内さんなど、女性俳優さんもとても魅力的です。
日本文化への敬意を感じる作品
予備知識なく見たが凄い映画だった。
歌舞伎という特異な世界に身を置く二人の若者を、今や人気俳優となった吉沢亮と横浜流星が演じている。
正直人気若手俳優のダブル主演という事もあり、人気俳優の人気にあやかろうという浅ましさを感じてしまいちょっと避けていたが、二人の演技は非常に素晴らしく心を打たれた。
特に曾根崎心中は物語の核となる演目であり、指導シーンから師となる渡辺謙演じる半次郎の指導も、見ているこちらにも緊張が走るほどすさまじいものだったが、それに呼応するように演技がめきめきと上達する喜久雄の姿がまた良く、興奮を覚えたものである。
中盤の喜久雄版は「天才」を感じさせるものだったが、終盤の俊介版はまさに俳優生命をかけた鬼気迫る迫力があり、喜久雄版と違った良さに自然と涙がこぼれた。
日本の伝統芸能である歌舞伎は、存在こそ誰しもが知っているものであろうが、実際に見たという人は本当に一握りであろう。私もテレビで一部を見ることがあるだけで、ちゃんと見たことは無い。
しかし本作品はその大部分が知らないであろう歌舞伎という世界に観客を引き込むことに成功しており、魅力的に感じさせることが出来ていると思う。
どうしても主演二人の評価に偏りそうであるが他のキャストも非常に良かった。
子供時代を演じた黒川想矢さんと越山敬達さんの演技も良い。
おかみさん役の寺島しのぶさんも素晴らしかった。
この日本の古典芸能を扱った作品の指揮を執ったのが李相日監督というのにも驚いた。
もっとも、李相日氏の作品は過去にもフラガール、悪人など良質な邦画を沢山撮られている方ではあるが、日本人でさえ過半数歌舞伎の魅力というのを一本の映画として最大限に見せていると思うし、この作品を見て歌舞伎を見てみたいと思った人も多いだろうと思う。
李監督は本当に上手いなと率直に感じた。
歌舞伎の魅力もそうだが、映像が本当に美しく是非劇場で見て欲しい作品です。
原作と少し違う
原作を読んでない方は満足かな?原作を読むと「上下巻を3時間」にはやはり無理があったな。最高の脇役が一切登場しなかったし、父の死にざまが美しかったとの表現はなし、涙のラストシーンは全く違う。でも映画のラストシーンはそれはそれでよかった、私以外の観客さんは号泣してたしね。
美しい、人間ではない何か
3時間と聞いて身構えて鑑賞したが、やはり話題作なだけあって映像の引き込む力がかなりあった。。
喜久雄の少年期から人間国宝になる老年期に差しかかろうかというところまでを追い、人生を一緒に伴走しているかのような視点から見ることができた。
喜久雄が16歳の時に俊介とともに見に行った当時の人間国宝万菊が舞う景色をずっと心の中で追い、最期に舞台で喜久雄自身が同じ景色を見る。
万菊は病床で美しいものがない世界に安らぎを感じていた。喜久雄たちの生涯を追いながら、それは歌舞伎の世界に生きることのストイックさと表裏一体なのだろうと感じた。それほどに美を追い求め、ある種人間らしい幸せを捨てた先に見える景色。
それが人間でもなく人間国宝でもない、"国宝"が掴むもの、そして観客を魅了するものなのだろうか。
制作陣の血と汗と涙の結晶のような映画
参りました。とんでもない大傑作
凄い作品でした。素晴らしい出来栄えでした。私は最初この映画を敬遠してました。やっぱり歌舞伎を題材としているので自分としてはなかなか見に行く気にはなれませんでした。
でも、鑑賞した方達から絶賛のコメントが相次いで、しかも観客動員が前週を上回って行くというボヘミアンラプソディ現象になるという離れ業を起こしました。
しかも、興行収入100億円突破という偉業。誰も予想した人いないと思います。正直何故ここまでメガヒットしているのか誰も上手く説明出来ないんじゃないかと思ってしまいます。歴代1位の踊る大捜査線2にどこまで迫れるのか楽しみです。
映画の内容より役者さん達の熱演が素晴らしい出来栄えでした。
吉沢亮さん、横浜流星さん、渡辺謙さん、寺島しのぶさん、の演技はほんと感動しました。
高畑充希さん、三浦貴大さんもはまり役だと思います。
さてこの度米国アカデミー賞の日本代表に選ばれましたね。喜ばしい限りですが、余り海外のことは意識せず自然体でいて欲しいなと思っています。
重層的なテーマ
演技は素晴らしく感動しました。
何を重視して観るかで評価が変わると思います。
演技はとても素晴らしく、役者さんの魅力が最大限に活かされていると思います。
一方で展開は読みやすく、観ているだけでこうなりそうだなと感じた通りにストーリーが進みました。
読めなかった展開としては、花井半二郎(渡辺謙)が吐血して倒れるというシーン。
なぜ糖尿病で吐血するのか?と気になりました。
中盤までは夢中で観て感動して泣いたところもありましたが、終盤になると気持ちがフラットに戻ってしまった部分があります。
あと後半の歌舞伎のシーンでクラシックな音楽が流れるので、歌舞伎の演技に少し集中できなかったと思います。
歌舞伎そのままのシーンが観たかったと感じました。
全2344件中、481~500件目を表示
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