「主人公に厳しすぎる世界」国宝 さくさんの映画レビュー(感想・評価)
主人公に厳しすぎる世界
とりあえず観終わって、最初の感想は「主人公にきつすぎる世界すぎるだろ。。」でした。
今作は主人公がかわいそうになるくらいほんとにひどい目に合います。
ただ、救いがなかったかというと若干はあったので、抗争で亡くならずに済んだのは良かったのかなーと思いました。
吉沢亮さんの演じる主人公喜久雄は、ただ生きるために一生懸命に与えられたこと(歌舞伎)をやっていただけなのに歌舞伎の世界は認めてくれない。それでも生きていくしかない、辛さを描いた作品だと思います。
私が観た感想なので、みなさんとは違うかもしれませんが主人公はただ普通の友情や普通の愛情が欲しかっただけなのだと思いました。
ただ、それは最初の学生時代でしか手に入れられず、その後はひたすら特異な人生を歩むだけになってしまった。。
友情という面で見れば、数回俊介と一緒に出演するシーンがあったがそれのみで、以後俊介は亡くなってしまうため、頼れる存在もなくなってしまう。
愛情という面で見れば、序盤に幼馴染も舞妓の方も2番手で良いような発言をし、主人公が得たい「普通の愛情」というものは得ることができなかった。
それだけなのかというと主人公の頑張りを見ていた人もいたため、それで少しは救われたのかなと思います。(それは舞妓の方の娘であったり、以前の人間国宝であったり)
また、主人公は以前の人間国宝のように人知れず亡くなっていくのかもなーと思いました。
(主人公には芸を磨く以外できることはないので。。)
ふと思いましたが、幼馴染とあのタイミングで結婚をしていれば、得たいものは全て得られたかもしれませんね。
言葉で言い表しにくいのですが、見てて感情が揺さぶられる作品でした!
少なくとも近年の邦画では1番観て良かったと思えた作品です。
どうせ邦画は面白くないと思っている方いましたら、ぜひ!と思います。
感想見てくださった方ありがとうございました!
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