「歌舞伎の世界へ、息遣いの凄み」国宝 らーめんまさんの映画レビュー(感想・評価)
歌舞伎の世界へ、息遣いの凄み
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歌舞伎はスキャンダラスな世界、が1番の印象でした。
本作を観て、役者のみならずその関係者全てが生命を捧げて繋げている伝統芸能であり、あらゆる意味で時空を超えた世界であると感じた。
そんな歌舞伎を、50年という歳月を追って見せてくれた本作。ほとんどバックヤードからのカメラワークで、役者の息遣いから心を奪われた。
生命を削る稽古、緊迫を極めた舞台、そこから解放された時間の、いわゆる「芸の肥やし」、血と芸の間での複雑な人間関係、、、
恐らくもの凄くリアルなんだろう。
主人公は先代から血は継がなかったけれど借金は継ぎ、先代が居なくなれば後ろ盾は無く悲惨な立場に。しかしそこからさらに芸を極めて、生きて国宝となった。
対して御曹司は、血は継いだけれど、病も継ぐ運命。。
この対比が、お互いの慟哭として昇華される最後の曽根崎心中。
曽根崎心中は主人公のお初の方が凄みを感じましたが、2人の行き着く果てとしても良かった。
終始息遣いに心掴まれ、エンディングテーマの息遣いも余韻が継続してひたすらに美しかったです。
語り尽くせないほど魅力に溢れています。是非劇場で体感していただきたいです。
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