「歌舞伎の美しさを再確認し、歌舞伎自体をより知りたいと思える作品。」国宝 ごまさんの映画レビュー(感想・評価)
歌舞伎の美しさを再確認し、歌舞伎自体をより知りたいと思える作品。
とても美しく、心に残る作品でした。
特に、歌舞伎の舞台を映し出す映像の構成や、役者の所作、音楽の響きが一体となっていて、本当に美しいと感じました。
あまり注目されることは少ないかもしれませんが、
舞台を支える「囃子方(はやしかた)」や「衣裳方(いしょうかた)」といった方々の存在が、とても印象的でした。
囃子方は舞台の音楽を奏で、衣裳方は舞台上で役者の着替えをサポートします。普段の観劇ではあまり見えない存在ですが、この映画では彼らの働きがしっかりと映し出されており、改めてその重要さを感じました。
特に、複雑な着物を短時間で着替えさせる場面は圧巻で、見ていてミスが起きないか
(そんなことが起きないように、猛練習をしているのだと思いますが)ひやひやしました。
また、役者たちが日々厳しい稽古を積み重ねている様子も描かれており、伝統芸能を守りながら、観客を魅了し続けるための努力がひしひしと伝わってきました。
華やかな舞台の裏にある、静かで壮絶な努力。
そのすべてが丁寧に描かれていて、歌舞伎という芸能の奥深さに触れることができました。
3時間という上映時間は、長くは感じることはなく、むしろ、もっとこの作品に浸っていたいと思える時間でした。
この映画を観たあと、今度は実際の歌舞伎の舞台を観に行ってみたくなる、とても素敵な作品です。
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