劇場公開日 2025年6月6日

「美しき化け物」国宝 かぁたんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0美しき化け物

2025年6月25日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

驚く

とにかく圧巻の一言。

一生をかけて、ありとあらゆるものを犠牲にして、
血を巡る愛憎も友情も、その何もかもを包み込んでひたすら舞台に打ち込み続ける。

手足がもげようとも、光を失っても、
身体のあらゆる自由を失っても、
役者としての更なる高みを探求する瞳の輝きは何よりも美しく、そして底のない闇のような不穏な異質さも合わせ持っておりこちらを覗き込む度に心底ゾッとした。

舞台上で見る華やかな役者としての顔。
しかし、その内側には、夥しい数の呪いが渦巻いており、役者自身も知らず知らずのうちにその一部に飲み込まれていく。

歴史という狂気に取り憑かれた化け物のようである。

その美しさと恐ろしさの相反する2面性に人は感化され、
おもわず目を奪われてしまうのかもしれない。

国宝が国宝たる所以、しかと脳裏に焼き付きました。

かぁたん
PR U-NEXTなら
映画チケットがいつでも1,500円!

詳細は遷移先をご確認ください。