「古典芸能に限った話ではなく」国宝 Yokoさんの映画レビュー(感想・評価)
古典芸能に限った話ではなく
大作です。圧倒されました。
本作は歌舞伎の世界が舞台ではありますが、
何かに懸命に打ち込んで「悪魔と取引してでも」何事かを成し遂げたいと願うことは
誰にもあるのではないか。
その気持ちになってみると、
不遇の時期の喜久雄が目指すものを見失って狂乱するシーンは
胸に迫ってくるものがありました。
吉沢亮さん、素晴らしい演技でした。
原作を読んでから(というか、某サービスで尾上菊之助さんによる朗読で鑑賞して=これがまた凄い完成度でした)観たのですが
作中で2度演じられる「曽根崎心中」の扱いが映画ならではの構成になっていて、
これには大きな拍手を送りたいです。
横浜流星さんのお初、泣けました。
惜しむらくは、映画の尺に収めるために削られてしまった
原作で描かれたチャーミングな登場人物のことです。
長崎で喜久雄ぼっちゃんのお供役だった徳次が
放浪の果てにシンガポールで大成功して凱旋する様子は、
映像で見てみたかったなあ~~~。
「百年に一本の壮大な芸道映画」
決してオーバーな表現ではないと思います。ぜひ劇場でご鑑賞を。
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