劇場公開日 2025年10月31日 PROMOTION

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盤上の向日葵 : 特集

2025年10月27日更新

【「国宝」の“次”はどの作品?】
日本トップ豪華俳優陣の≪魂の演技対決≫、ぐいぐい
引き込まれる≪至極のミステリー≫、心を揺さぶる≪圧
巻ラスト≫【次に観るべき極上日本映画に本作を推す】

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「国宝」「フロントライン」「宝島」などなど、実写日本映画の“傑作”が立て続けに誕生し、映画界を沸かせた2025年。

10月31日公開の「盤上の向日葵」は、それら“極上の作品”に深く共鳴し、次なる映画体験を求める人にこそ、激烈におすすめしたい一本だ。

山中で発見された白骨死体。容疑者となったのは、世間で絶大な注目を集める若き天才棋士だった。

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坂口健太郎と渡辺謙が初めて共演し、人間の光と影をドラマチックにえぐり出すヒューマンミステリー。

俳優陣が魂を削るように挑んだ演技対決は、やがて“何十年後も語りたくなる”ほどの圧巻のラストに結実する。レビューを通じて、その体験の真髄をお届けするので、“次に観る映画”を探している人はぜひ参考にしてほしい。


【予告編】若き天才はなぜ容疑者となったのか?

【極上・気迫・至極・圧巻・至福】上質な日本映画を求
めるあなたに贈る、超本格派ヒューマンミステリー!

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本作の魅力を「主演」「共演陣」「ストーリー」「ラスト」「主題歌&原作」の5つにわけ、ネタバレなしで語っていこう。


[極上の主演]こんな坂口健太郎、観たことない! 代表作にして最高傑作レベル、渡辺謙との迫真の演技バトルに震える
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これを読む“あなた”に、最初に推したいのが、なんといっても坂口健太郎についてだ。

事件の容疑者となる主人公、天才棋士の上条桂介役。

「ヒロイン失格」「今夜、ロマンス劇場で」「余命10年」「ヘルドッグス」とさまざまな役柄を巧みに演じてきたが、年齢と作品を重ねてきた本作での坂口は、一段と“深み”が増しているように感じた。

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まさに全身から“色気”が立ち上がるようで、終盤の渡辺謙と対峙するシーンや、“泣き”の芝居など、脳裏にこびりついて離れない。

全編通じて“極上級の熱演”。ファンであっても、そうでない人も、一見の価値ありだ。


[気迫を帯びた共演陣]全員バケモノ級  “日本を代表する演技巧者”たち…魂の熱演の予感、鑑賞前から圧倒されること間違いなし
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坂口だけでなく、出演キャストもとてつもない。桂介に大きな影響を与える賭け将棋の真剣師・東明重慶を渡辺謙が演じるほか、柄本明、小日向文世、音尾琢真、佐々木蔵之介、土屋太鳳らが重厚な演技で支えているのだ。

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全員すさまじい演技で、怖いほどの気迫で、まさに“バケモノ級”の怪演というほかない(本記事後半で、渡辺謙VS柄本明のインパクト極大シーンを詳述する)。

物語のスリルから映画に没入していたはずが、気付けばさまざまな登場人物に深く感情移入し、スクリーンから目を離すことができなかった。

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かぶりつくように、夢中で鑑賞するひとときを堪能できるはずだ。


[至極のストーリー]若き天才はなぜ容疑者に? 謎の殺人事件、やがて明らかになる壮絶な過去―― “運命の出会い”から始まるミステリーに目が離せない
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山中で身元不明の白骨死体が発見されたことから、物語が動き出す。

発見現場には、この世に7組しか現存しない希少な将棋駒が残され、駒の持ち主は世間の注目を集める若き天才棋士・上条桂介(演:坂口健太郎)であることが判明する。さらに捜査を進めていくと、桂介の過去を知る重要人物として、賭け将棋で圧倒的な実力を誇った裏社会の男・東明重慶(演:渡辺謙)の存在が浮上して……。

幼き日の桂介
幼き日の桂介

と、“その先”がさらに興味深い。物語が進むにつれ明らかになるのは、桂介の壮絶な生い立ち。親子の葛藤と人間の業、人生の光と影を描いた至極の人間ドラマは、観るものの胸に痛烈だが温かい余韻を残すだろう。

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それでいて、事件の謎が解明されていくミステリーとしてもクオリティーが高く、猛烈な引力がいかんともしがたい……至極のストーリーテリングに酔いしれる、なんと贅沢なことか!


[圧巻のラスト]謎解きだけではない、激しく心が揺さぶられる感動の瞬間 「生ききれ」――すべての人の心を照らすメッセージを劇場で受け取って
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ネタバレを避けるため、ここはサラリとご紹介するが、とかくラストシーンが素晴らしかった。

稀少な将棋駒をめぐる謎が明らかになると同時に、簡単な言葉では表現しきれない“感情”を残していく。観る者すべての心を照らすようなメッセージを全力でぶつけてくる演出・演技を目撃し、思わず背筋を正していた。

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混迷の今の時代を生きる幅広い年代の心に突き刺さるはず。筆者はそう思いながら、エンドロールを眺めていた。この感覚は、ぜひ“あなた”にも味わってほしい。


[至福の主題歌&原作]エンドロールも痺れる―― 主題歌にサザンオールスターズ、原作は本屋大賞の話題作… 全てのピースが揃った本作は、きっと“忘れられない1本”になる
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本作、「サザンオールスターズ」による主題歌「暮れゆく街のふたり」の魅力もすさまじい。サザンが映画の主題歌を手掛けたのは、47年という長いバンドの歴史の中でわずか7作だけ。桂介の人生を代弁するような歌詞が深い感動を呼び、耳も至福のエンドロールになっている。

サザンオールスターズ
サザンオールスターズ

また、原作は、「孤狼の血」「朽ちないサクラ」で知られる柚月裕子による同名小説。2018年の本屋大賞で第2位に輝いた話題作でもあり、数々の実績が本作の品質を証明している。

正式出品された第30回釜山国際映画祭ではスタンディングオベーションを浴び、高く評価された映画「盤上の向日葵」。観る理由は、十分すぎるほどにそろっている。


【ミニコラム】「国宝」など“すごい映画”に
圧倒された人にこそ、熱烈にオススメしたい!

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ここでちょっとブレイク。

「国宝」「フロントライン」「宝島」など、2025年は実写日本映画が話題になった。

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それらと本作「盤上の向日葵」には、共通点がある。俳優陣の魂のぶつかり合い、壮絶な人間ドラマ。そしてなによりも、観客が呼吸するのも忘れてしまうほど見入ってしまい、鑑賞後には「すさまじい映画を観た」と席を立つことができない、そんな衝撃を味わえる点だ。

改めて、日本映画の素晴らしさを実感できる映画体験が、映画館で待っている。


【さらなるレビュー】もっと熱く語ってまいりましょう
編集部の語りが止まらない…ここを絶対に観てほしい

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最後に、まだまだ語りきれていない“より細かいレビュー”をお届けしたい。映画.com編集部3人が、「私はここが響いた、だから観てほしい」を熱心に語っている。


[ここを観てほしい:30代女性の場合]原作ファンも大満足した圧巻のラスト
まさに“映画だからこそ”できた表現 想像を遥かに凌駕する体験が待っている
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予告編で一番気になっていたのは、「圧巻のラスト」の文字。原作ファンとしては、本がなかなか閉じられないほどの余韻に襲われたあのラストをちゃんと表現できるのか、特に楽しみな部分であり、同時に勝手に心配もしていました。

しかし、この心配は全くの杞憂に終わることに。

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詳細は避けますが、今は「こちらの想像を遥かに超えてきた」とだけ言っておきたいです。「生ききる」というあまりにも力強いメッセージを、映画だからこそできる映像表現で伝えていて、まさに、圧巻としか例えようがないラストシーンに。最後まで見届けて、気付いたら目が潤んでいた……それだけの力が、この映画にはあるんです。

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原作を知っていても知らなくても。言葉を失うほど圧巻のラストシーンを、ぜひ体験してほしいです。


[ここを観てほしい:30代男性の場合]“愛”をめぐる物語に泣いた
主人公が求め続けた愛、届かなかった愛……疼くような切なさが刻まれる
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僕にとって「盤上の向日葵」は愛の物語だった。そして描かれる愛にはふたつある。ひとつは親からの愛、もうひとつは将棋への愛だ。

少し解説めいたことを書いていく。さまざまな描写から、主人公・上条は“親の愛を求め続ける”人物だと読み取れる。かつて最も愛を注いだ母親は他界しており、上条は向日葵畑にその幻影をみる。一方で、同居する父親からは虐待同然の扱いで、見かねた元小学校教師・唐沢が父の役割を担い、将棋を教え、愛を注いでいく。

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血の繋がりはないものの、“親”からの愛を上条は受け取ることができた……かに思えたが、幼い自分に「行かないでくれ」と泣いてすがる実の父親の姿をみて、上条は、優しい唐沢よりも実の父親を選ぶのだ(この“愛の不可解さ”に直面するストーリー展開が非常に見事)。

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時が経ち、上条は親からの愛ではもう、本当の意味で満たされないと知る。決定的な出来事が起こり、深く絶望した彼を、将棋が存在論的に救う。以降、将棋は生きる支えとなり、上条は将棋への愛を自覚していく――。

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こうした親と将棋への愛が、壮絶な名演と融合し、ぜひ味わってほしい“魂を震わせる鑑賞体験”へとつながっている。また、向日葵は本作では母親の象徴であるため、「盤上の向日葵」がいかに優れたタイトルかと染み入ってくる。駒が盤を叩く乾いた音が、暗闇と静寂を切り裂いたとき、あなたはきっと予期せぬ涙を流すだろう。


[ここを観てほしい:40代男性の場合]バケモノ俳優陣の“顔面演技”も絶品だった
「これだから日本映画っていい」素晴らしさを再実感できた
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渡辺謙 VS 柄本明、坂口健太郎 VS 音尾琢真、佐々木蔵之介 VS 高杉真宙、そして、坂口健太郎 VS 渡辺謙――。


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“名優”たちの演技の攻めぎ合いを、1本の映画でこんなにもたくさん観ることができる。これだから日本映画っていい、こんなに幸せを感じる映画は中々ない。心からそう叫びたくなった。

特に痺れたのは、その演技バトルを通して魅せる、“今まで見たことのない彼らの顔”だ。

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表情、しぐさ、視線。時にはセリフなしで、時には大量のセリフとともに。将棋という言葉を発しない対決も相まって、「人間はここまで“顔”で語れるのか?」という限界を200%まで攻めていて度肝を抜かれた。

個人的に推したいバトルは、渡辺謙VS柄本明、そしてやはり、終盤の坂口健太郎VS渡辺謙だろう。この2つの“バケモノ”演技は筆舌に尽くしがたい熱量にあふれ、鑑賞料金2000円分の価値はあるといっても過言ではない。

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憎しみ、恨み、嫉妬、恐怖、驚き、動揺、焦り、緊張、絶望。数えきれない多くの“感情”を表情のみで表現した名優たちの達人技とも言える“顔面”を、存分に堪能してほしい。


以上、「盤上の向日葵」特集をお届けした。魂の演技対決と至極のミステリー、そして圧巻のラストを、ぜひお見逃しなきよう――。

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