劇場公開日 2024年6月7日

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「大盛り上がりの感動作品ってわけではありませんが。」ハロルド・フライのまさかの旅立ち バリカタさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 大盛り上がりの感動作品ってわけではありませんが。

2024年6月17日
PCから投稿

予告編を見たイメージで観覧すると肩透かしな
感じを受けるかもしれません。
静かに登場人物たちの心の内を描いている作品
なのです。決してゴールすることが目的の物語
ではないのです。

原題で使われている言葉は「旅立ち」ではなく
「巡礼」。確かに突然始まる旅であり、大義名分は
「人の為」であったものが、日常を離れ一人で道程を
進むことで主人公にとっての意味が変わってくる展開は
非常に意外なものであり、かつ「巡礼」という言葉
がしっくりくるのです。

巡礼の意味とは・・・様々な説明がネットにありますが

「聖地や霊場を順に参拝して信仰を深め,
心身のよみがえりと新生の体験また利益(りやく)を
得るための宗教行為。」

この作品の展開に最も近しい気がする説明でした。

決して宗教的な物語ではありませんが、日常を離れ
自身、自身の過去に向きあい受け入れることが
次への一歩につながるのだと確信できる物語です。

過去に縛られとどまらず、歩み続けること、
一歩踏み出すことが人生で必要あり、かつそれが
人生なんだと、じーんとしました。

バリカタ
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