「ナチスに対する復讐劇」フィリップ 雨雲模様さんの映画レビュー(感想・評価)
ナチスに対する復讐劇
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物語はワルシャワのゲットーから始まる。
これからダンスが始まろうとした際に突如ナチスの銃撃により恋人サラ、家族、親戚を舞台上演中に殺されたユダヤ系ポーランド人の主人公フィリップ。
惨劇から2年後、フランクフルトに移住したフィリップはホテルのウェイターとしてプールで目にしたナチス関係者の未亡人をターゲットに娼婦として関係を持つようになっていく。それがフィリップのナチスに対する恨みを晴らす瞬間だった。
リザとの出会いを機に変わる姿が印象的だった。
本物の愛に芽生え偽物だった愛情もリザと関係を持つようになると自然と本来のフィリップに戻っていた。だから嘘をついていたことをリザならカミングアウトが出来たのかもしれない。
それが変わってしまったのが同僚で親友のピエールが理不尽な理由で銃撃されたことだろう。
娼婦になることがナチスに対する復讐ではなく、形にすることだと芽生えてしまったフィリップは最終的には銃を取りホテルのナチス関係者達が集うパーティー中に建物内のバルコニーから銃で身構えると複数名を撃つという惨劇を起こした後に、パリ行きの列車に乗りフランクフルトを離れる。
惨劇を起こす前にフィリップはリザの家に訪れリザに別れを告げる。フィリップがリザと別れたい理由を告げたときは明らかに嘘だというのは明明白白だったが、今度こそは復讐するんだと決めたフィリップの意志は固く揺るぎはなかった。
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