「雄蕊と雌蕊」フィリップ ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
雄蕊と雌蕊
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恋人を殺されたユダヤ人が、ドイツ人(主に女性)に復讐していく物語…と言えば聞こえはいいんですが、その復讐は大体ヤリ逃げで、自伝的作品というのもあって、こういう事が実際にあったんだなぁくらいにしか思えずで作品は全体的にのめり込めませんでした。
何人かは簡単にヤリ逃げで過ごしたのに、リザという女性はめっちゃ惚れてきて、フィリップも惚れちゃって関係性を続けてしまうのに、終盤での同胞の死によって、それすらも投げ出して、見事なのか適当なのか分からない発報をして何人か撃ち殺しての脱出という幕切れもなんだか1本の映画を通しての面白さが感じられずに残念でした。
性行為をするシーンだけは謎にダイナミックに撮られていて、ここ拘ったんだなぁとニヤリとしてしまいました。
キスをしない心情で聖行為を続けていくという拘りもとても良く、それを破ってしまうくらいリザにはハマっていたのだなと物悲しくもなってしまうシーンも見どころでした。
エリック・クルム・ジュニアの演技はとても良く、決まっているところはどれもキリッとしていましたし、サラッと突き放すシーンとかの残酷さも良かったですし、友を亡くした時の絶叫はそのまま爆発しちゃうんじゃ?ってくらいの怒りと悲しみに満ちていて最高でした。
復讐劇としてはスケールが大きくなく、淡々としていて見応えは薄いですし、正直思っていたよりかは過激でもなかったのでちょい残念でした。
こういう作品に触れられるのは良い事なんですが、もう少し教養があればなんて考えたりもする昨今です。
鑑賞日 6/26
鑑賞時間 13:40〜15:50
座席 A-3
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