ぼくのお日さまのレビュー・感想・評価
全168件中、61~80件目を表示
少年少女の思いを感じて、雰囲気を楽しめた。
主人公が吃音の小学6年生の男の子、その主人公が一目惚れするのが中学1年か2年の女の子。
この女の子が美少女でした。
こんな子のフィギュアスケートを間近で見たら一目惚れしちゃいますね。
この女の子、フィギュア経験者で初演技での映画デビューだったらしい。。
少年少女のほのぼのとした恋の物語と思っていたら、思わぬ方向へ話は進んでいった。
この設定は最近多いですね、時代なんだろうと思う。
単純に吃音の少年と年上の少女との小さな恋の物語にすればよかったんじゃないかな。
さりげなく描かれる、すれ違う少年の思いと少女の思い。
これで十分だったような気がしました。
映像もキレイでしたね。
冬の雪深い街並みと、夏の青々とした緑の風景、このコントラストがキレイでした。
スケートリンクに外から光が差し込み、その中でフィギュアスケートを踊るシーンは幻想的で良かったです。
主人公が家族で食卓を囲むシーンがあって、ここに出てくる父親だろう人も吃音だった。
吃音は遺伝するの?って思った。
私の人生の中で吃音の人に出会った事は無いです。
いまググってみると100人に1人の割合でいるらしい。
私が出会った人の中にも、気づかないくらいの吃音で無口の人がいたかもしれないと思った。
そういえば思い出したのだが、昔会社の昇進試験で人前ではうまくしゃべれないけど、仕事は出来るので昇進試験を通ったという人の話ほ聞いた事があった。
その人とはほとんど話した事は無かったので普段の話し方は知らなかったが、もしかして吃音だったのかもね。
映画を見終わってみると、吃音に関わる話はほとんど出てこなかった。
吃音を馬鹿にされたりするシーンも無かった。
友達に嫌な役目のキーパーを押し付けられている事くらい。
この辺も差別的なシーンを入れられない時代の流れなんでしょうか。。
青々とした緑の風景の中での最後のシーンは、これからの二人の物語が想像できる良いラストだったと思う。
そして、エンドロールも良かった。
流れる歌の歌詞が吃音についてを歌ってて、歌詞自体もクレジットの隙間に表示されて面白かった。
ハンバートハンバートという男女デュオらしい。
この映画のために作られた曲かと思ったら、もっと前に作られていた曲みたいでした。
そう、この映画は、選曲が良い映画でもありましたね。
監督のセンスと拘りだったのでしょう。
帰ってからYouTubeでハンバートハンバートの曲を聞いて思った。
やっぱり吃音をもっと掘り下げるべきだったんじゃないのと。
もしかして、そういうシーンも取ってて編集でカットしたのかもしれないけど。。
久しぶりにシッカリ最後まで見て、照明が付いてから座席を立ちました。
良い雰囲気の映画でしたね。
24-093
タクヤ少年の淡い初恋。
可憐なスケーティングのさくらに心奪われる。スケートを通じて心を近づけて行く。
タクヤの恋を応援するコーチ。
コーチの心を知らず、
大人の姿を見てしまうさくら。
前半の爽やかな展開から
後半は苦々しい気持ちになる。
最後は何を伝えたのだろうか❓
エンドロールの歌を聴くための映画♪
ビリー・エリオットぽい、エンターテイメントかなぁ??と思って鑑賞♪
真冬の北海道でワンちゃん外飼いかよ??? とか、3人戯れ合うシーンの演出になんとも・・観てる方が小っ恥ずかしくなる感じだったり・・・うーむ・・。
あにはからんや・・最後の最後・・エンドロールの歌を聴いて・・この映画が訴えたかったことを理解。
で、途中の拙さは許す・・♪
映画のエンドロールとしては、人生で一番心に残るものだった。
三分の二くらいで終わった印象
2024年劇場鑑賞237本目。
ジャンプでフィギュアのペアの漫画ツーオンアイスをちょうど読み終わったところだったので(だいぶため込んでる)タイムリーといえばタイムリー。この映画はそういうフィギュアを描きたかった訳ではないんですけどね。池松壮亮が好きなのでその点では良かったのですが、なかなか話が動き出さないので尺足りる?と不安になっていたら終わっちゃいました。話的にはあそこで終わっても切れてる訳じゃないんだけど、あそこで終わるとなんかなぁ。なんかみんな傷ついて終わっちゃったなという印象でした。それがいいという意見もわかるんですけどね。
切ない恋の物語
映像がとにかく美しく、個人的には岩井俊二の作品を連想した。
本作はスケートリンクの場面が多いのだが、窓から射しこむ温かみを感じる”光”の演出は印象深い。岩井俊二もこうしたリリシズム溢れる映像を得意としているが、それを思わせる透明感溢れる映像は素晴らしいの一言だ。
中盤で荒川、タクヤ、さくらが凍った湖で一緒にはしゃぐシーンも、やはり明るい陽光が3人を包み多幸感溢れる名シーンとなっている。まるでMVでも観ているかのようなスタイリッシュさに魅了された。
更に、終盤でさくらがアイスダンスをするシーンには、岩井監督の「花とアリス」の蒼井優のバレエシーンを連想した。可憐な美少女の輝きが、これでもかと言わんばかりに主張されていて印象的である。
このように、美しい映像の数々は本作最大の美点ではないだろうか。作品世界を一層魅力的な物にしている。
一方、物語は基本的にタクヤとさくらの純愛ドラマで展開されていく。タクヤは吃音症で上手く思いを口にすることが出来ず、さくらを遠くから見つめることしかできなかった。そんな彼が一緒にフィギュアスケートをすることで彼女との距離を近づけていく。何とも可愛らしい初恋のドラマである。
ただ、終盤にかけて荒川のプライベートが絡んできて物語は徐々にシビアな展開へと突入していく。
彼が持っていた携帯電話がガラケーだったことから、時代設定は現代よりも20年くらい前と想像する。本ドラマのミソは正にこの時代設定ではないかと思う。
今でこそ彼が抱える問題は、社会的に見れば広く一般に認知される所となったが、当時はまだ彼のような人間は偏見の対象に晒されていた。そのせいで荒川は悲しい結末を迎えることになるが、これはそういう時代だった…としか言いようがない。正に絶妙な時代設定のように思う。
一方、タクヤとさくらの初恋については、かすかな希望を予感させるような終わり方になっていて救われた。
本作はエンドロールも秀逸である。主題歌は本作のタイトルと同名の曲で、物語と歌詞の内容が完全にフィットしているのが好印象である。歌詞を聴きながら静かな余韻に浸ることが出来た。
監督、脚本は自主製作した「僕はイエス様が嫌い」でデビューした奥山大史。前作同様、今回も撮影と編集を自ら兼務しており、透明感溢れる映像には独特の感性が感じられる。また、スケートシーンにおける流麗なカメラワークも中々のものである。
説明的なセリフを排した繊細な演出も、更に磨きがかかっているように感じられた。特に、荒川が秘めたる心情を吐露する終盤のシーンが味わい深い。タクヤにスケートを教えた理由がここではっきりと判明するのだが、きっとそこには過去の自分自身の叶わぬ思いが投影されていたのだろう。
また、グローブやカレンダーといった小道具の使い方も中々に上手いと思った。
逆に、本作で唯一心残りだったのは、さくらの心情が今一つ掴みきれなかったことである。
彼女はシングルプレイヤーを目指していたのだが、荒川の勧めで強引にタクヤとペアを組まされてしまう。タクヤはスケートを始めたばかりの初心者で、自分とは明らかにレベルが違う。当然最初は乗り気でなかったのだが、その不満や葛藤については本作では拍子抜けするほどスルーされてしまっている。いつの間にか練習中に笑みを見せるようになっており、これには違和感を覚えた。
物語は基本的にタクヤの視座で進行し、途中から荒川のドラマが入ってくるという構成になっている。したがって、敢えてさくらを第三者的位置にとどめたのかもしれない。しかし、ここでの彼女の迷いや葛藤が描かれていれば、ドラマは一層濃密なものにすることが出来ただろうと惜しまれる。
キャスト陣では、さくらを演じた中西希亜良の佇まいが印象に残った。幼い頃からフィギュアスケートを習っているということなのでスケートシーンは堂に入っている。ビジュアル的にもいわゆる正統派な美少女タイプで今後の活躍が楽しみである。
こうゆう映画を年に3回は見たい
終盤以降は苦々しい気持ちになるものの、
ほっこり笑顔で見れた。
丁寧な作品。
池松壮亮さんの物静かな話し方が、この映画の暖かい優しい雰囲気を下支えしている。
少し紗が掛かったような映像の荒い感じはワザとなのかな?
4K時代のきめ細かくてドギツイ映像では無いです。
エンドロール最高!
今時こんな美しい、きれいな、穢れのない映画が
あるんだろうかと思いながら観ていました
野球やホッケーが上手くない少年がスケートなのか
さくらになのか恋をしてしまい…
ところが中盤のあるシーンをキッカケに…
予想もしなかった展開に…
これは賛否両論というところでしょうか
自分としては減点かな
ただ映像はとてもキレイで、外でのシーンとか
光と影の映像とかとても良かった
エンドロールは過去一かも
さくらの今後にも期待!
映像表現が心地よい
今回はストーリーはもちろんのこと
映像表現が秀逸だったと思います。
光の使い方に目が行きがちだと思うが
自分が感じたのは、ロングの使い方が
目を引いた
本当に、ロング→ロング→ロングでも
違和感ないのはシチュエーションが
しっかり描かれているからだと思いました
その結果寄りがいつもより、効果的に感じた
また、台詞らしい台詞を作ってない所も
すごい。激しいやり取りやシーンはないのに
引き込まれるのは、役者さんの演技はもちろんのこと、映像表現が素晴らしいからかと思いました
あと、洋楽のところの絵の繋ぎも好き
これはゆっくり振り返りたい作品だった
清々しいほどシンプルでピュア
こんなのあと2時間あったとしても飽きずに観れる。
それぐらい心地いい映画でした。
普段口にしないような長ったらしいセリフもなく、その場のリアルなトーンでの会話とかも良かったです。
そして、思春期の少年少女、あの頃あの時期の青くさく少し甘酸っぱい感じもうまく描けてるなって感じました。
吃音でつまっちゃうけど、素直にやりたいことやれてて、コーチと3人で生き生きとアイススケートを滑ってるシーン。これがなんて気持ちのいい! わけのわからん涙もでちゃいました。 作品全般通して光のいっぱいさしてる映像の綺麗さも心を暖かくしてくれたのかなと思います。
記憶に残る良作
奥山大史が監督・脚本・撮影・編集を手がけ、池松壮亮を主演に迎えて撮りあげた商業映画デビュー作との事です。
監督の優しさが作品全体ににじみ出ていて、雪国の自然な風景も登場人物も魅力があり貴重な時間を経験できた作品でした。
記憶に残る作品とはこういう事なのだろうと感じます。
2人のアイススケートのシーンが美しく、心地よいカメラワークも魅力的でしたが、
淡い雰囲気だけの作品ではなく,脆く壊れやすい人の感情もきちんと描いていて好感を持ちました。
何気ない余韻が残るラストも素直に感動しました。おススメ度は満点です。上映中にぜひ映画館でご覧ください。
どれがお日さま?
こーいう感覚的な作品が外国受けするのでした。
言葉が無いほうが傷つかないのかも。
映画館が空調壊れてるだかで、どでかい扇風機回してくれてあったけど、暑くてね。
でもこの冬のお話に引き込まれて我慢できたのでした。
吃音は必要条件だったのか?
先ずは映像の縦横比
アスペクト比も画質もアナログ放送時のブラウン管TV
これで何十年かは時代を遡る
池松のスケート本物っぽい 経験者なのだろうか
タクヤが一心に見惚れていたのはさくらだったのか、フィギュアだったのか、双方だったのか判然とはしない
思春期とはそんなものかも
ドビュッシー「月の光」...偶然、昨年から aoが日本語歌詞を当てている「月のひかり」にずっと浸かっていたのでシミジミし続けていた
Days of Heaven…特に凍った湖でのシーン 他人の幸福そうな様子を眺めていて それだけでじわじわ涙が滲み続けていた これだけで鑑賞料金以上に値いする不思議な体験だった
逆にモヤモヤするのは
さくらにはコーチ荒川を慕う気持ちがある だけど荒川と親しさを増すタクヤに嫉妬する様子はない なのに
偶然見かけた荒川の男色を確信的に疑い一方的に断罪して背を向けた(確認不十分)
仄かな恋心を踏み躙られ?怒りに任せ、スノッブな母親にぶちまけて
そして3人の良好に思われた関係をさくらの一存で壊してしまった
そのことを彼女自身が生涯後悔しそうもないという終わり方
荒川もご当地からもパートナーからもあっさりフェードアウトしてゆくのみ
フィギュアを離れていたタクヤはコーチから貰ったフィギュア靴を傍らに、さくらと出くわす
二人はペアを再開するかも、って?
当時だったらあり得る成り行きなのか?
とてもモヤモヤする
エンディングクレジットにテーマ曲の歌詞もアイスダンス軌道で文字化されており タクヤが吃っていたことを改めて!思い返した
タクヤの吃音に対する劣等感?はさほど深刻には見えなかった
果たしてこのエピソード(吃音)はこの物語の必要条件だったのだろうか? 取って付けた感が否めない
『竜とそばかすの姫』に於ける美女と野獣リスペクトのように、あらかじめテーマ曲ありきで、こじつけられてしまったのでは
まいりました
小6〜中1の頃、同級生女子達がどんどん先に大人になっていって置いてきぼりを食ったようなあの感じがよみがえって、甘酸っぱいを通り越してヒリヒリする。
ラストシーンで不覚にも…
10/6 付記
劇中誰も泣かないのだな。
ラストのあの表情でまたしても心の汗が…
美しく、温かく、ほろ苦く
吃音をもつ、野球もアイスホッケーも苦手な少年タクヤ、フィギュアスケートに打ち込むサクラ、夢を諦めたコーチの荒川、北海道の大自然に囲まれた静かな田舎町を舞台に、3人が心をひとつにアイスダンスに打ち込む。
そして、季節が冬から春へと移り変わるの中、それぞれの視点で物語は進む。温かさを感じつつもほろ苦い展開。
人の感情の美しさや儚さを、それぞれの演技、自然、光の美しさを巧みに映像で表現、やさしくも厳しさのあるストーリー。
観る者の心をピュアにする映画。ドビュッシーの「月の光」が流れるたび、自然と涙がこみ上げた。
全168件中、61~80件目を表示