劇場公開日 2024年9月13日

ぼくのお日さまのレビュー・感想・評価

全242件中、221~240件目を表示

5.02024年視聴映画で一番でした

2024年9月13日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

知的

綺麗なものへ惹かれるまっすぐな気持ちは大人もこどもも同じで、生き物であれば光に吸い寄せられるもので。

『原始、女性は実に太陽であった。』と書いた平塚らいてう女史はその後に『今、女性は月である。他に依って生き、他の光によって輝く、病人のような蒼白い顔の月である』と続けて女性の開放に尽力したといいます。本編における元プロフィギュアスケーター・荒川コーチのふとした時に見せる顔は、それこそ病人のような月光の人と感じました。美しく氷上で舞うさくらにも、彼女にまっすぐに惹かれ成長していくタクヤも、荒川にとってはまぶしい太陽そのものであったのでしょう。

本作は車やポスト、携帯電話の形状などから20年以上前の時代として描いていましたが、終盤での荒川への風当たりなどは現代においては描きづらい内容かなと。ただ見えないだけで確かにある『異なるものへの嫌悪』すらもまっすぐに描ける最後の時代でもある、そんな絶妙さがお見事でした。
作中、スケートをする間は2人や3人の世界を明確に表現していましたが、そこから一歩引いた場面場面では『この社会での当たり前』が多数描かれています。

劇場が明るくなったあとに、自分にも当たり前の先にあって、胸の奥にあるような、記憶の中の心を焦がすほどのお日さまのような人を思い出して涙が出てしまいました。伝えたい気持ちが伝わるといいなあ。

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みつき

3.5少年よ。人生いろいろあるけれど大丈夫。お天道様はついて回るからね。

2024年9月13日
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おそらく小樽がモデルの港町。冬から春まで短い季節を切り取っている。思いつくまま3点ほど。
まず1つ目は登場人物。主要な人物はほぼ3人でフィギュアスケートのコーチの荒川と、彼に教わるさくらとタクヤ。
でもこの物語の主役はやはりタクヤであって、この映画は本質的にはタクヤ少年の一冬の経験を取り上げたものだといえるだろう。荒川とさくらは彼の忘れがたいエピソードを彩る脇役ということになるのだと思う。
2つ目は映像上の光の処理。常に太陽の光が満ちている。全編のうちかなりの尺を占めるスケートリンクは、常に、窓から入ってくる淡く、でも輝かしく、どこか懐かしい太陽光で満たされている。さくらのプログラム用の曲である「月の光」と連動もしているのだろう、でもこれはあくまで昼の光である。そして3人が、凍った湖で練習し、そのあと戯れるシーン。北海道の冬の太陽なのでそんなに強くはない。でも空は晴れて3人の姿を順光で、逆光で、明るく照らし出す。バック曲はTHE ZOMBIESの「Going out my head」。幸福感に満ちたシーンである。
3つ目は、全編で徹底される言葉の少なさ、静謐さ。荒川にとっては(彼を慕うタクヤにとっても)厳しい状況となってしまうのだが誰も声を荒だてず、静かに運命は進んでいく。
つまり、この映画は、タクヤが人生の早い段階で経験した成し遂げたこと、うまくいかなかったこと、受け入れなくてはならないこと、を優しい陽の光のもとで静かに静かに描いたものだと言えるだろう。
タクヤくん、最後になってもやっぱり言葉はうまくでてこなかったね。でもさくらにはもう一度会うことができたじゃないか。大丈夫。おひさまは常について回るんだから。

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あんちゃん

5.0いろんな感情がこみ上げてくる!!暖かくて、切なくて、温かい

2024年9月13日
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泣ける

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楽しい

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ゆきとう

4.0本当は

2024年9月13日
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幸せ

萌える

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トミー

3.5「杞憂」とはこのこと

2024年9月13日
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奥山大史監督、聞き覚えがあるような?ないような??調べてみると、あ、『僕はイエス様が嫌い』の監督か。。U-NEXTで配信されていたのを気づいていながら、宗教物かな?と思って敬遠していたのですが、本作を観る前に鑑賞してみましたところ個人的には好みではなく。。と言うことで、本作次第では私にとって「微妙な立場」に立つ(「ナニサマ発言」ですが、個人の指標のため悪しからず)可能性を踏まえつつ劇場へ。TOHOシネマズシャンテの初日は思いのほか客入りまばら。私はポイントを使って鑑賞です。
まず始まってすぐ気が付くのが、『僕はイエス様が嫌い』同様にアスペクト比がいわゆるスタンダードサイズと言われる「1.33:1」。こだわりなのでしょうね。取り敢えず、シャンテは幕で調整したりはしないので左右は黒枠です。そして始まって間もなく、劇中の空に白くヒラヒラと何かが舞い、少年タクヤ(越山敬達)が一言「初雪だ」。ま、CGですよね。と言うことで、観ている私としては、この調子でまた「小さい神様」とかみたいのはやめてねと祈るばかりですが、、、先に言っておきます。大丈夫です。ちゃんと気温や体温が伝わってくるような作品に仕上がっています。
そして、観終われば第77回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に選出された意味も理解できる脚本です。なお、特にその点では“学生”であるタクヤとさくら(中西希亜良)の目線と時間軸で考え、90分という短めの尺が物語り全体の印象にもいい影響となっている気がします。そして、この二人が兎に角キラキラしてるんですわ。素敵すぎる。中西希亜良さんは英語、フランス語も出来るとのことなので今後の活躍の幅が無限大。迷わずチェックイン必須ですね。
一方、池松壮亮さん、若葉竜也さん、お二人して相変わらず良すぎます。まぁ、自然。二人の掛け合いはもはや役でやっているようには見えません。他にも山田真歩さんや、いつも遠目ではありますが流石の存在感の篠原篤さんなど粒ぞろいなキャスティングは、やはり商業映画としての力が入っていて見応えがあります。何なら、次回は是非、大人の映画をじっくりの内容、それなりの尺で観てみたい奥山監督。勿論、こちらもチェックイン済みです。
と言うことで、「杞憂」とはこのこと。しっかり堪能できました。光の演出がされた美しいスケートシーンを味わいたければ、是非、劇場での鑑賞をお勧めします。

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TWDera

4.5雪解けのように誤解も解ける?

2024年9月13日
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楽しい

幸せ

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SAKURAI

4.5思春期も美しい

2024年9月13日
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エンドロールの途中から泣けてきた。
思春期の淡い想いや照れ、吃音のこと。男性同士の愛情への理解。今もあるのかなぁ、あるんだろうなぁと思った思春期女子の潔癖感。
雪の白さや、柔らかなお日さまの光が素晴らしい。暖かなお日さまが全て溶かして春が来る。繰り返し繰り返し。
この作品の池松壮亮さんは、とても姿勢が良く美しい。そして若葉竜也さんは相変わらず優しく強い。
普段は少年少女が主役級の作品をチョイスすることは無いのだが、今回は池松、若葉の両俳優が観たかった。
でもタクヤ役の越山敬達さんは可愛いかったな~。素敵な俳優さんだし、とても気持ちの良い余韻を残す俳優さんだ。
そして、とにかく私が好きだったのは、タクヤくんの友達。あの強く優しい友達。ずっとずっと、あのまま大人になって欲しい友達。

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春篁

4.0スケートに恋してた

2024年9月13日
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あの頃の直向きな自分を思い出して

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m m

5.0もう少し、続きを観たかった作品。素晴らしい!

2024年9月13日
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幸せ

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素晴らしかった。
昨年観た怪物もそうだったが、荒川の視点、タクヤの視点、さくらの視点が分かりやすかった。
ちょっと痛みもあるけれど、荒川、タクヤ、さくらがフィギュアスケートを通じてタクヤのさくらの恋の応援も兼ねてスケートの指導をし、まさかさくらとアイスダンスをするとは思わなかった。タクヤとさくらもアイスダンスをするたびに呼吸がぴったり合ってさあ、これからと言うときにまさか荒川が?
さくらもタクヤも思春期特有の心情がスクリーンから伝わった。
作品全体を観ているとよくあるストーリーだなと思いがっかりしかけた矢先に、エンデイングのまさかのタクヤとさくらの再会は次どうなるだろうとワクワクさせてくれた内容だった。もう少し、この三人を観ていたかった。荒川役の池松壮亮よりもタクヤ、さくらを演じた子役の二人の演技が素晴らしかった。
考察しがいがある作品であるのは間違いない。
2024年年間ベスト邦画候補でもあり間違いなく5位まで入る。
ナミビアの砂漠と同点の評価をしたい。

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ナベウーロンティー

4.5せつないけれど貴く美しいひと冬の物語

2024年9月13日
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幸せ

ぼくのお日さま、
池松壮亮の自然な演技もとてもよかったのだけれど
とにかく撮影時14歳の越山敬達くんと
12歳の中西希亜良ちゃんの
2人が本当にスバらしくて(*´▽`*)
2人の初々しさを貴く感じる作品でした❤

「月の光」が流れる室内スケートリンク場での
2人の練習場面での光と影が織りなす美しさ。
自然リンクで弾ける3人の笑顔や、
「事件」のあとのキャッチボールなどなど
全編を通じて、心に刻まれる場面が
本当にたくさんあります。

そして北海道の自然の風景の美しさも!

今年後半は、ここまで、
そこそこ面白い作品はあったけれど
この作品がダントツ1番ですね。

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こーだ@北九州(チームあるあるYY№7)

5.0犬が可愛い映画は名作!

2024年9月13日
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泣ける

瑞々しくて透明感があって光の描写がとても美しくて、なんてことないシーンでも涙が溢れてくる素敵な作品。
エンドロールを見ながら、登場人物たちのこれからの優しい未来を願っていました。

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よもぎ

4.5さくらちゃんが少女のままなら

2024年9月13日
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幸せ

もしくは鈍感な女の人ならまだお日さまなの中でみんな入れたのかな⁈
主題歌最高に良かった
個人的には雪国の人は柴犬を冬でも外で飼ってるのか腑に落ちなかったw

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たん

4.0彼にとってのお日さまは、知らないところで泣いていた

2024年9月13日
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Dr.Hawk

4.5タイトルなし

2024年9月13日
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風景が美しく、池松くん推しでもあるけどよかった。吃音というテーマがエンディングの主題歌でも浮かび上がるが、言葉の少ない映画であり、言語表現以外での表現と、言葉が示す言語外表現が素晴らしかった。2人のコンビネーションのスケートもとても良かったし、ラスト近くの彼女のスケーティングも美しかった。少女の微妙な心の動きを繊細に表現しており、ラストシーンは素晴らしい。二人の映画かと思えば、池松くんの映画でもある。少年の真摯な感情に付き合う中で彼も何かを掴んでいく。

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えみり

4.0冬から春への小さな恋

2024年9月10日
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泣ける

楽しい

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「僕がはイエス様が嫌い」で第66回サンセバスチャン国際映画祭の最優秀新人監督賞を受賞した奥山大史さんが監督・脚本・撮影・編集を手がけて撮りあげた商業映画デビュー作は、何処か疎外感を抱く3人の触れ合いの様が、寓話的な美しさと現実的な厳しさで描く。
雪の降る田舎町、ホッケーが苦手な吃音の少年タクヤは、ドビュッシーの曲「月の光」に合わせてフィギュアスケートを練習する少女さくらに一目惚れしてしまう。
或る日、さくらのコーチを務める元フィギュアスケート選手の荒川は、ホッケー靴のままフィギュアのステップを真似して何度も転ぶタクヤの姿を目にする。
タクヤの恋を応援しようと決めた荒川は、彼にフィギュア用のスケート靴を貸して練習に付き合うことにする。
やがて荒川の提案で、タクヤとさくらはペアでアイスダンスの練習を始めることになるが、或る切っ掛けで予想外の方向に転がっていく。
音楽デュオ「ハンバート ハンバート」が2014年に手がけた同名楽曲をタイトルにした本作では、池松壮亮さんがコーチの荒川役を務め、テレビドラマ「天狗の台所」の越山敬達さんがタクヤ、アイスダンス経験者で本作が演技デビューとなる中西希亜良さんがさくらを演じている。
吃音のあるアイスホッケーが苦手な少年、選手の夢を諦めて恋人の地元でスケートを教える男、コーチのことが少し気になる、ませたスケート少女、この3人の心が、やがて一つになってほどけてゆく。
映画巻頭の初雪のシーンから、春になって雪がとけるまでの切なくて淡い恋は、その純粋さゆえに何とも言えない温もりを残します。

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玉川上水の亀

4.0今観るべき優しさ

2024年9月9日
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日常にある小さな小さな優しさが、雪のように積もっている映画です。SNSによって目に見えることだけに重きをおいているこの時代に、目に見えない温かさを感じることができました。
心が疲れている人は是非観てほしいです。

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サニーレタス

4.5脆さと危うさ

2024年9月8日
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しゃけぞう

3.0難しい、最後もやもや

2024年9月7日
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悲しい

知的

難しい

池松壮介のセクシャリティがスケートの女の子にバレてしまいその土地を離れることになるという話だった私自身当事者なので地方都市での苦しさがあるのかと思い苦しさがあった
説明的な映画ではないのであなたはどう感じますかという映画
ハッピーエンドではなかった、池松が車内で聞いている音楽は良かった
スケートの男の子の父親も吃音
くぃあパルムのことがどこにも載ってなかったなんかくやしい
社会的なマイノリティの問題提起もあったのかも

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りーりえ

5.0どこまでも澄み渡っていた

2024年9月6日
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何か劇的な事件が起きたり、感動を催促するような話がある訳ではありません。
ただ、ただ、静かに澄み渡っている空気と人の生き方が存在しています。
監督が滑りながら撮影した箇所があると、何かの記事で読みましたが、初めて見る映像でした。滑らかで、氷の硬さと冷たさと滑る2人の息遣いや気持ちが温まる緩やかなカーブが見えるようで素晴らしかった。
最後は感動の涙でした。
何に感動したのかは解りません。
そして、最後の演出も素晴らしかった。
俳優の誰かが、ではなく、1本の映画としてとても感動しました。
静謐とはこういうのを言うんだな。
遥か彼方まで、手の届かないうんと向こうまで澄み切っていました。

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みゅうおば

5.0美しい融解の物語

2024年9月1日
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吃音の彼の眼差しはスケート少女。少女の眼差しは男性コーチ。コーチの眼差しは同棲中の彼氏と二人のアイスダンスのプロデュース。

少年少女がアイスダンスを始め、心の壁が溶け出す刹那の輝きをカメラが逃さない。心を削るように氷を削る音。雪のように溶けていく二人の関係。それでも乗り越えられなかったもの。主人公にとって数年経てば経つほどいい経験に捉えられるか、トラウマ級の失望になるかを左右する屈指のラストカット。この物語はまだ自分の中で完結せず生き続ける決定打をうつ。セリフが少ないのに本当に情報量が多くて、いろいろな感情を有した素晴らしい映画だった。

池松壮亮✕若葉竜也は強い。この関係性もね。池松壮亮が『男らしくないぞ』と叱咤するシーンも敢えてだと分かるので安心できる。

本来こんな楽しみ方をする映画じゃないんだろうけど、「担任面のドルオタ」としては『こう育って欲しい』という組み合わせが嵌まった時の格別な喜びと『この願いはエゴだったのか』と勝手に失望するのを池松壮亮演じるスケートのコーチに重ねて号泣。想いが嵌まったシーンの温かさが段違いによく撮れてる。

オープニングがこう繋がるのかという驚き。ハンバートハンバートの曲は、吃音で上手く言えないことと愛する気持ちを上手く言えないダブルミーニングにするのは、自分にとっては安直だなと思ってしまったけど、エンドロールの映像と出てくる歌詞がかわいいことかわいいこと。かなり文字が小さいんだけどこれならスタッフへのリスペクト云々の問題にならないだろうと思う。

90分という上映時間も良いね。会話してるのに聞こえない演出も、いかにスケート少女に彼が一目惚れしたのかを示すシーンも、スケート少女が同性愛のコーチに勝手に失望する様子も、とにかくセリフを排しているので、能動的に見る姿勢が問われる。でも観れる仕掛けがたくさんされている。

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わたろー