「さくらに対してひどくない?」ぼくのお日さま かばこさんの映画レビュー(感想・評価)
さくらに対してひどくない?
3人でドライブ、タクヤが寝てしまい、コーチの荒川とさくらのふたりだけの会話
タクヤだいぶうまくなったよな、頑張ってるよな、さくらのおかげだよ
さくらが不満げな顔をする。
当然でしょう。
コーチが心を砕くのはタクヤにだけですか、そうですか、私はタクヤを育てるためのボランティアなんですか、そんなキモチになると思う。
荒川がさくらにアイスダンスを勧めたのは、さくらもスケーティングが上達するから、とか言ってたのだから、二人になったら当然、さくらはだいぶ表現力が上がったな、とか、どういう点が良くなってるとか、気をつける点とか、さくらに関する話が出て当然なのに、まったくない。タクヤ、タクヤって、私はタクヤにお仕えする身ですか、ふざけんなよ、だろう。
荒川が同性愛者であってもなくても、自分が肩入れする子のために他の教え子を勝手にボランティア指定して充てがうのはNGだ。傲慢だと思う。教え子は自分が向上するためにコーチのもとに通っている。一人が一人として尊重されるのが当然ではないか。
娘がこんな扱いを受けたら、親が怒るのも当然。
しかも娘はスクールでピカイチの実力を持ち、シングルで向上することを自身も願っているのだから、こんなコーチ、すぐさま切りますよ。
さくらの母親が、ヒステリックなステージママのステレオタイプに描かれていてモヤモヤしました。
サクラがアイスダンスを引き受けたのは、明らかに荒川に恋心を抱いているからで、荒川のこの態度には二重に傷つく。
さらに、男性と楽しそうにいちゃつく荒川を見てしまったら、自分は眼中にないのが決定的だし、ひょっとして荒川はタクヤに下心があるのでは、と疑ったとしても不思議はない。
幾重にも傷つけられ、彼女が荒川に不信感を募らせるのは自然の成り行き。
この映画をみて、荒川はさくらの幼い腹いせの犠牲者、みたいな解釈をする人もいると思うが、それではさくらが可哀想過ぎる。
タクヤが吃音だったり、荒川が同性愛者だったりがとってつけたよう。
タクヤ、ビリー・エリオットみたいに、「さくらのように舞いたい」という願望があっただけ、ということはないですかね。
タクヤは何も悪くないので、さくらと再会して嬉しそうで良かったね
風景が美しく、目の保養になりました。
さくらのスケーティングが素晴らしくて見入ってしまった。
でも、私には刺さらない映画でした。
「女の子はやっぱり凄げえなあ。おとなしそうな子でも。能天気な男とちがって。」と表層だけの感想を持っていました。しかもちょっと偏見な。。
いや、さくら視点だとまさにおっしゃる通りです。荒川コーチ、ひどい奴です。さくらの母親に対する見解も180度変わりました。
>タクヤ、ビリー・エリオットみたいに、「さくらのように舞いたい」という願望があっただけ、ということはないですかね。
これも確かに。さくらに惹かれたではなく、さくらの舞に惹かれた。フィギュアスケートに惹かれた。ああ、この可能性の方が高そうに思えてきた。。。
視点をいただきありがとうございました。なんか大いに反省しました。
この場面で、すでにさくらが不満を表明しているという視点には感嘆しました。
2人を組ませることはコーチのエゴで、どこか無理のある関係だとは思っていました。
さくら一人が悪者ではないという点は深く納得です。この点が観客に分かるようになっていれば、名作になりえたのではないでしょうか。
かばこさんのおっしゃる通りで、私はさくら視点の深掘りが乏しく、さくらの身になって考えると、別の景色が見えてくると気づきました。
ありがとうございます!!
言われてみればそうですね
さくらちゃんにしたらたまったもんじゃないですねタクヤくんだけ無料ですし少し笑ってしまいましたがおもしろい視線でした
ありがとうございます