35年目のラブレターのレビュー・感想・評価
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素敵な夫婦の絆
感動する映画を観たいと思ってて鑑賞しました!
西畑保、65歳。文字の読み書きができない。
そんな彼の側にはいつも最愛の妻・皎子がいた。
保は貧しい家に生まれ、ほとんど学校へ通えず大人になった。生きづらい日々を過ごしてきたが、皎子と運命的に出会い、めでたく結婚。
しかし、その手放したくない幸せ故に保は読み書きができないことを言い出せずにいた。
半年後、ついにひた隠しにしてきた秘密が露見し別れを覚悟する保だったが、皎子は保の手をとりながらこう告げた。
「今日から私があなたの手になる」
その言葉に、その眼差しに、保は救われた。
どんな時も寄り添い支えてくれた皎子へ感謝のラブレターを書きたい。
定年退職を機に保は一大決心し夜間中学に通い始める。担任の谷山恵先生のじっくりと粘り強い教えや年齢・国籍も異なる同級生たちと共に学ぶ日々で少しずつ文字を覚えていく保。
だが老齢のため物覚えも悪く、気付けば5年以上の月日が経過した頃、一字また一字と書いては消しまた書くひたむきな保と、それを見るともなく見守る皎子は結婚35年目を迎えていた。
変わらない日常がいつまでも続くと思っていた。
なかなか書き上げられずにいたラブレターがようやく形になろうとしていた頃、皎子が病魔におそわれて……。
と言うのがあらすじ!
とても素敵な作品でしたね!
感動しました…
ノンフィクションである書籍から映画化したらしいのです!
最愛の妻へ感謝を伝えるために学ぶ姿がとても素敵でした…
家庭の事情で読み書きができない理由がありましたけど全国に読み書きできない人がいっぱいいたのが驚きでした😳
数字までは覚えていませんが…
いろんな事情で読み書きできない人がいるんだなと改めて思いました…
中盤あたりでラブレターを書いちゃうんですけどさらにここからもうひと展開あって感動するんですよね
旅行に行こうとか言ってた矢先に病気に…
奥さんの病気が何だったのか気になりました🤔
もう一度ラブレターを書いて渡す数日前に亡くなったのは辛かったですね
そのあとに奥さんのラブレターを発見してその内容でさらに感動…
こんなに感動する作品だとは思いませんでした…
みなさんの演技が素敵でしたね
重岡さんから鶴瓶さんは若干の違和感…笑
萌音ちゃんから原田さんは雰囲気や喋り方まで個人的には合ってるなと思いました!
安田顕さんが演じる先生もまたいい!!
もう江口のりこさんや徳永えりさん、みなさんの演技が素敵すぎましたね☺️
あと撮影場所である奈良よかったですね〜
ロケ地巡りをしたくなりました!
この映画を観て思ったのが何歳からでも学んでもいいし相手に気持ちを伝える大切さ!
何か勉強をしてみたくなりました笑
素敵な夫婦の絆でしたし羨ましいと思いました…
鶴瓶さんと原田さん2人の演じる夫婦がほんとよかった!
素敵な夫婦の絆を描いた素晴らしい映画です!
感動する映画をありがとうございました😊
大泣きしなかった私はなぜ?
とにかく実話なので泣かされました。
保さんが小学一年生で山道を片道3キロ歩いて通っていただけでも辛かっただろうに、同級生に文盲をいじられ、先生からも見放されでは(仕事で稼いたお金を盗んだものと疑われる)二年生から通わなくなるのも分かるし、当時は今ほど全員生徒が読み書き出来るのが当たり前になるギリギリの世代だったことが悲しい生い立ちだったんだなとウルウルさせられました。
そして大人になるまで巡り合わせの悪さから字の読み書きを覚える機会を得ないまま生きて来た保さんの運の悪さも涙を誘われました。
そして皎子さんと見合いして文盲を黙ったまま結婚してしまうが、後に半年経ってバレても「私があんたの手になってあげる。」と読み書きをしてくれる出来た嫁が上白石萌歌さんと原田知世さんの2人が演じているのを観ていて良かった。こんな嫁なら自分も結婚していただろうにと自分の巡り合わせの悪さに寂しい気分にさせられたので妻がいる男性よりは大泣きしなかった私でした。
ラブレターは3段仕込の話は長い時間が掛かったので、最後は皎子さんが生きているうちに幸せな人生でしたと本人からでなく、皎子さんが死んでから読むラブレターで知るのは少し悲しい結末でしたが、それでも実話なので人生の素晴らしい巡り合わせに泣かされました。
関西の話なので会話が関西弁。話の中に笑いが随所に入っているので、真剣なラブストーリーよりは吉本新喜劇みたいな笑わせ泣かされみたいな話に仕上がっているので、ほっこり泣かされ感が関西以外の人には合わない人も居そうです。
観てくれて、ありがとうさん!二人の笑顔が共に客席に届いて居たなと思う。
待つケーキ 君を想ひて ふみ綴る
凍えた文字に 心温まる
いや~ マジ泣けましたわ。
確かに、確かに。 これ実話ベースなんですね。
だから どうのこうのって言えませんね。
唯一ツッコミ入れるなら 鶴瓶さんかな。
原田知世さんが奥さん役だなんて 有り得ない! 良すぎです (*´▽`*)
16歳差 ん~ ず、ずるいですww
久し振りに軋んだ心の奥底が ホッ~としました。
ありがとう 御座いました。
総評は★5ですね。実話ですしね。
夫婦の馴れ初めと、助け合う夫婦愛、そして色んな方々へ勇気を与えられる内容が凄く良かったと思います。
原作:小倉孝保氏『35年目のラブレター』
監督・脚本:塚本連平氏
--------感動を創った俳優陣-----
西畑保(夫:字が書けない):笑福亭鶴瓶さん
西畑皎子(妻):原田知世さん
佐和子(妻の姉、顔火傷):江口のりこさん
西畑保(若い時代):重岡大毅さん
西畑皎子(若い時代):上白石萌音さん
谷山恵(夜間学校の教師):安田顕さん
逸美(寿司屋の大将):笹野高史さん
浩実(長女):徳永えりさん
美紀(次女):ぎぃ子さん
光江(ご近所さん):くわばたりえさん
歌:秦基博さん 「ずっと作りかけのラブソング」
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話展開を ここで 全部語っちゃうとネ
イケないので 程々にしときますが・・・
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和歌山の山奥で(本当にポツンと一軒家)暮らす
幼少時期の西畑保。複雑な家庭環境で育ったが5人姉弟だった。
小学校2年の時、母を結核で亡くす。家は炭焼きで生計をしかなり貧しかった。父は酒飲んで落ち込んで寝ている日々。自分が家の為に雁皮の皮を集めて売って生計を立てていた。しかし金を父に取られてはいけないから学校へ持参していたが或る日落としてしまう。先生がお金を見つけたが名前が書いておらず、保は自分のだと申し出るが級友達はきっと泥棒した金だと言って彼をイジメた。
山奥から時間をかけて通っていたが 等々学校に行かなくなってしまった。
そんな 殆ど学校出ていない彼が 小学校卒業する年齢で家を出て行く。
当時 戦時中~戦後の混乱時期。その様な事が有ったとしてもオカシクは無い時代だったのでしょうね。
生きて行くには仕事を見つけなければならず、文字を読み書き出来ない彼が必死で有った事は想像を絶します。特に何日も食べておらずもう限界まで来ていた様でした。そんな中で 出会った寿司屋の大将が自分を拾ってくれて。本当に嬉しかった筈。その想いは凄く分かるし、真面目に働く彼がそこに在り居ました。
そんな中、お得意様からのお見合いの話。25歳を過ぎた皎子さんとの出会いですね。彼女の人柄、誠実さ。文句のつけようが無いが、姉が戦争空襲で家が燃えた時
幼少の姉妹を救い出してくれたが自身が顔に火傷を負った事。
亡き両親の代わりに自分達を育ててくれた恩。その事を思うと 自分だけが見合いで幸せに成るって事が出来ない。 その事を保に伝える。
ここの場面、凄くイイ流れ。そしてお姉さんと初めて顔を合わせるが 実は店に来てどんな人なのか既に見ていた事。人柄を見極めていて この人だったら妹の夫に相応しいと思ってくれたこと。この思い、涙します。
お姉さんが、妹の就職の為に買って渡した高額なタイプライタ。
それを 大事に大切にする妹皎子さん。
そんな姉妹二人を 江口さんと原田さんが演じます。
ここのエピソ-ドは 心にジーンと来ましたわ。
皎子さんが 晩年自分に何かあるとタイプライタを出し来ては叩いている所。
姉への感謝の思いと、きっとこの大切にする事で姉を傍に感じていたのかも知れません。そのタイプライタで 最後の夫への手紙を打ったのです。マジで号泣しますよ。(ノД`)・゜・。
この妻の想いと 同じ様に 夫保の妻への思いがあります。
結婚して半年後初めて文字が読めず、書けない事を妻に話す保。
ウチがあんたの手に成るわ~ そう言ってくれた優しさ。
何度もその事で諦めて逃げ繰り返しをした人生を 救ってくれる妻。
感謝の言葉以外には 何も浮かばない・・・きっとそうだったハズ。
とっても大事な人に 自身の心の闇(悩み)を素直に感じてもらう。
それが夫婦の在り方の基本なのでしょう、きっと。
64歳まで寿司屋に勤めて、子供も二人育てて。孫まで出来て。
人生 それ以上望むことは無いだろうし、誰からも何も言われる事は無いと思うが、人には生きた証を残す道が必要なのでしょう。
65歳から夜間学校で勉強に挑んでいく姿は素晴らしい。
しかも何年もかかって学校を卒業・・・
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先生のどうしてこの学校の先生に成ったかのエピソ-ドとか、
誰とも顔合わせて会話できない引きこもりの生徒と親とか、
シングルマザ-で子供連れて学校に来ている人など、
山田洋次監督の”学校”が先に有りましたが それをも彷彿させる流れがこの学校には逢ったと思います。
そして 妻にラブレタ-を捧げる夫の保。
辛い事は あと少しで 幸せに!
その言葉、客席の皆さんの心に届いたと思います。
本当に心洗われる思いのする素晴らしい作品でした。
これはお薦めです。
ご興味御座います方は
ご夫婦、ご家族揃って
是非 劇場へどうぞ!
保さんが言った漢字エピソードに関するどうでもいい言い掛かりだけの駄文
保さんは「辛い」に一本足すと「幸せ」になると言う。
以前にも聞いたことがあって、なかなか味わい深いエピソードだ。
ただし、これから言うことは、この映画や保さんが言ったことの本筋とは全く関係ない漢字の見た目のバランスが悪いという話で、ほとんど難癖、イチャモンである。
結論から言うと、「辛い」という漢字に一本足して「幸せ」という漢字にすると、「幸」の上下のバランスが良くないという話。
「辛い」の1画目に横棒一本入れて「幸せ」にすると「幸」の字の上の部分「土」が小さくて、下の「羊」みたいな部分がやたらでかくてナンジャコリャって思う。
だいたい「辛い」の3画目,4画目は逆ハの字みたいな 「\ /」 こんな感じなのに対し、「幸せ」の5画目,6画目は小さい「v」みたいな感じで、長さも「\ /」の半分ぐらいっきゃない。 cf. \ / ν
しかも「 \ /」は下の部分がかなり離れてるのに、「v」の下の部分はつながってるか,離れていてもホンノ僅かだ。
逆に「幸せ」からヨコ一本取って「辛い」にしても1画目が異様に長く、ナンジャコリャである。
あと、今回の駄文を書くに当たって、漢字の「幸」を検索したら、
”1番下の横棒と下から2番目の横棒はどちらを長く書くか問題 "ってのが有るのを知った。(実はどちらもOKらしいので、ホントは問題にはなってない)
ちなみに僕は「幸せ」の1番下の横棒を長く、下から2番目の横棒を短く書く。
以上、「だから何?」ってシロモノ。 (おわり)
こういう夫婦、親子、家族の絆や思いやりを描いたドラマのうち、SFがらみの「ファーストキス」,「知らないカノジョ」 みたいのは寝ないのだけど、今回のように静かで穏やかなバージョンだと寝てしまうので見ないことにしてるのだが、原田知世さん、上白石萌音さん目当てで見に行ったら、ヤハリほぼほぼ寝てしまった。
映画は良作なんだけどネ、たぶん。ほとんど寝てたから見てないけど (^^)。
保さんは、名前と住所だけ漢字で書けるようにしとけば大体OKのような気がするが、ほぼ寝てたので何とも言えない。
鶴瓶は演技していないように鶴瓶のままでした
何度も『くすっ』と笑わせ、最後に泣かせる吉本新喜劇的要素のある奈良県舞台の人情ドラマでした。ボロ泣きしてしまいました。
鶴瓶は素のまま、衣装も含めて、演技していないように鶴瓶のままでした。
気になったのは、婚姻届をどのようにしてだしたのでしょうか?
他にも色々ありますが、
細かいところに突っ込まず、素直に観るべき映画ですね!
温かい映画です
せっかくなので舞台挨拶付きの回を鑑賞。
俳優さん含め登壇者の皆さんが温かい方々ばかりで、それぞれ作品愛に満ちていた。
鑑賞後だったのもあり、いい映画になるはずだと納得。
泣いて笑ってまた泣いて泣いて。
映画館でこんなに泣いたのは初めて。
まさに老若男女に溢れた館内から聞こえる啜り泣きや漏れ聞こえる笑い声。
若き保を演じる重岡くんの苦悩や葛藤が痛いほど伝わり、読み書き出来ないと打ち明けるシーンで涙。
優しさと芯の強さを感じさせる萌音ちゃんは終始愛らしく、夜間中学で起きる良い変化も鶴瓶さんが演じてこそ不自然さが全くない。
ラスト皎子さんのラブレターで涙が溢れて止まらず。知世さんの声が本当に美しい。
あえてなのか、手書きではなくタイプライターの文字なのが余計に涙を誘う。
親代わりのお姉さんからもらった大切なタイプライター。
手書きじゃなくてもいいんだよ。どんな形であれ伝えたい気持ちを手紙にしたらいいんじゃないかな、と優しく背中を押された気持ちになった。
それでも尚大切な人に手紙を書きたいなと思えた。読み書きが出来ることに感謝しながら。
秦さんの曲も映画と合っていて、とても温かいいい映画でした。
まさか20年通うとは
一番印象的だったのは、新妻の書くラブレターを読めない夫が握り締め隠れて泣いてしまうシーン。
学校は学び方を学習する場所だと思ってずっと小学校教員をやってきた。現場の教員でもないのにこの言葉を教師役に喋らせる脚本家はどれだけ取材したんだろう。そして実話と聞いたが、本当にこれを教員が言ってて保さんがそれを覚えていたのなら、それも凄い。
夜間中学を20年も通い続けて、その間に支え続けた妻も亡くなった。でも映画の最後に残ったのは彼の笑顔。
折れない彼の心。でもそうなるにはきっとそれまでに色々あった。あくまでも人として、でも勁い心。
4人でキラキラと水面の光る湖の畔に座る。やがて1人に。でもきっと4人だと思った。
映画を見るまでは感想やコメント読んでもふ〜んて感じだったが、見た後はストレートに響いた。きっとそれは実話を映画にしてたから。真実はストレートに響く。
筋書きどおり
清々しいほど、思った通りのストーリーでした
それが、イヤでは無かった
きれいで、しっかりした奥さん
嫁が亡くなっても、温かく支えてくれる
娘夫婦や孫たち
世の中の、おじいちゃん達の理想を
絵に描いたような話で
キレイゴト満載ではありますが
学ぶことの大切さや
家族を大切にする気持ちを
思い出させてくれる作品でした
自分にはどうも合わなかった…
※批判的な表現を含むレビューです。
・本題のラブレターはとてもよかったと思う。
映画館でも結構泣いている方が目立ちました。
ただ、それ一本で丸々2時間はきつかったかも。
序盤やラスト付近は良かったけども、中〜終盤はかなり飽きてしまった。
若い頃の話があるとはいえ、ほぼ夫婦二人の物語でそれ以外はモブ…。
肝心の夫婦の話も実話を元にしているからか、どうにも物語として薄味で意外性に欠ける。
これが完全なフィクションだったらもっと色々付け足せたんだろうけど…。
・二人の関係や、若い頃の苦労の掘り下げの分領に対して、勉強や学校の掘り下げがなさすぎる。
ダイジェストの勉強シーンはあったが、勉強に対する辛さ、しんどさ、楽しさのような主人公の感情があんまり伝わってこなくて残念。
LDなどの発達障害がもしあるならその辺りも描写してほしかった。(これはなければないでいいが)
また、授業中にカーテンで自分を全て覆うほど人に注目されたくない少年や不登校の少女が出てきたが、次の瞬間には主人公と仲良くなって解決していてあまりにもエピソードとして薄い。
この辺りをもっと深掘りしてほしかった。
・原田さんが若すぎて鶴瓶さんと夫婦である設定少し違和感を覚えてしまった。
元々実話のこのお話がテレビで取り上げられた時に仰天ニュースでも放送されたようで、その縁もあって鶴瓶さんが主演となったようだ。
鶴瓶さんのキャラクターが強すぎて、映画や、主人公という人間に没入しにくかった。
もちろんこう思うのは私だけかもしれないが…。
こきおろしてしまったが、総じてこの映画は悪い作品ではないと思う。
だけど自分には合わなかったな…。
ファストフードを食べに来たら、減塩オーガニックな手料理だったような感じ…。
本筋であるラブレターの描き方はよかっただけに、私としては架空でもいいから深掘りしたエピソードを入れてくれたらよかったと思う。
元になった実話があるとはいえども、映画にしている時点で創作なのだから。
主題歌も映画に沿ったものでなかなかよかった。
涙腺弱い方はハンカチ必須で見に行きましょう
主人公が子供の頃の学校の先生以外は不快に感じる登場人物がほぼおらず、しんみり、ほろっと出来る良作だと思いました
推しポイント
・主題歌の秦基博さんのずっと作りかけのラブソング
・歳を重ねても可愛い原田知世さん
・安田顕さんが演じてられている先生に凄く好感がもてる
【”聡明な妻が、読み書きの出来なかった夫が一生懸命書いたラブレターに笑顔で63点と言った訳。”今作は常に相手を想い、労り合い、支え合う夫婦の長きに亙る愛を描いた心に沁みる物語である。】
■小学生2年で、貧しさと家庭環境により学校に行けなくなった保(重岡大毅、笑福亭鶴瓶)が、社会に出て必死に寿司屋で働く姿。そして、彼を雇ってくれた店の主人(笹野高史)の頼みで見合いをした美しき女性、皎子(上白石萌音、原田知世)との出会い。
クリスマスに妻がくれた万年筆。けれど、字が書けない事を言い出せない保。妻はその事実を知っても怒る事なく、”私があなたの手になる。”という優しさを示す。
そして、定年退職を迎えた保は、妻のために夜間学校に通い字を覚え、ラブレターを書くと宣言する。保を支える先生(安田顕)やクラスメイト達の優しい姿・・。
◆感想
・実話であるという事にも驚くが、登場人物達が皆、人間性が豊かで、明るくて優しい所が良い。
・その代表が、保であり、皎子である。皎子が保の良い所三つを、”優しい””いつも一生懸命””かわいい”というシーンがあるが、”かわいい”と妻に言って貰える夫って、素敵だと思うな。
・保は非識字者であるが、寿司屋でも、夜間学校でも人気モノである。それは観ていれば分かるが、彼が供えた豊かな人間性に基づくものだと思う。そこに、皎子は惚れていたのだと思う。
夜間中学に来た、人の目が気になりカーテンで覆われた席に座る少年と、最初に普通に会話を交わすのも、保である。
・夫婦の娘達(徳永えり、ぎぃ子)が、良く夫婦の家に夫と孫を連れてくるのも良いな。中々いないのではないかな、あれだけ仲の良い家族は。保と皎子の育て方故であろう。子供は親の背中を見て育つのである。
・娘達が小さい時に”何でお父さんは字が書けないの?”というシーンで、皎子が答える言葉が良い。”お父さんは、一生懸命働いて来たでしょ。だから、貴方達は学校にいけるの。”俯いた保が、恥ずかしそうに、けれども誇らしげに顔を上げる。皎子の聡明さが良く分かる。
・皎子が脳の血管の病気で入院し、退院後も精神が不安定な時に、タイピストであった時から大切にしているタイプライターで文字を打っているシーンとタイプライターの音。皎子は、”タイプライターを使わないと機械もだめになっちゃうから”と言っていたが、ラストへの展開が素晴しい。
<そして、皎子は保が二度目のラブレターを書き終わる前に亡くなってしまう。ショックを受ける保を娘二人が労わる。そして、ラブレターを書き終えた保は、夜間学校に戻る。
そこで妻が密かにタイプライターで打っていた自分へのラブレターを原田知世さんが読み上げるシーンも素晴らしい。ラブレターは難しい文字は使っていないが、妻の夫を想う気持ちに溢れている。そして、何故一通目のラブレターに63点と言った理由も、記されているのである。このシーンは涙を堪えるのが難しい。
今作は常に相手を想い、労り合い、支え合う夫婦の長きに亙る愛を描いた心に沁みる物語なのである。>
ありがとうさん
原田知世さんはラベンダーの香りで気を失って時をかけてるころ、または天国にいちばん近い島を探してるころメッチャ好きでしたが徳永えりさんのお母さん役ですか、なんだか時代の流れを感じますね〜!そういえば角川三姉妹の長女、薬師丸ひろ子さんもすっかりお母さん役が板に着き過ぎて最近のZ世代なんかは、まさかマシンガン持って『カイカン〜』って言ってた女子高生がいたこと、歴史の教科書でしか知らないでしょうね?!(そういえば三女の渡辺典子さん、バブル崩壊とともに見かけなくなりましたよね?)
先日の松たか子さんと松村北斗さん夫婦もついつい「がんばれ!」って思いながらみてしまいましたが、今回は原田知世さんの魅力爆発の映画でしたよね!随所で泣かせていただきました。
ストーリー中ほどでは西畑保(鶴瓶さん)が感じたのと同じく、タイトルのラブレターを渡したもののなんだかな〜って感じでどう展開していくのか不安さえ感じてましたが後半にかけての畳みかけはすごかったですね。
原田知世さんの幾度とない『ありがとうさん』には泣かされましたね。もともと大好きな女優さんでしたがまた一段と好きになってしまいました。今なお綺麗だし、もの腰の柔らかさも素敵でした。ほっこりできるいいお話しでした。
おまけ
松尾諭さんは時間があれば多分鶴瓶師匠になりそうですが、重岡大毅さんはよっぽどの事故がなければなり得ないですよね。まあ奥様の方もそう言えないでもないですけど。その点では娘さんニ姉妹は見事に似た子役さんを見つけてきたと思いました。
おまけ2
昨日の土曜朝イチ上映回はこの前と打って変わって20人くらいの観客で(多くて)ちょっとびっくりしました。(名古屋の映画館あるある?)でも結婚35年目の僕レベルでも若造の部類に入れる年齢層でした。確かに朝8時から映画館には足運ばないかな。若い層は!
おまけ3
封切り日の朝かな?羽鳥さんの番組で最近の離婚事情について特集して長嶋一茂さんが色々語ってました。総合的にはお互いが相手をリスペクトする(まで行かないにしても話を聞くこと)が長続きの秘訣だと思います。あくまでも私観ですが!
何歳になっても、目的のある努力は実るものなのだと思った
2025.3.8 イオンシネマ京都桂川
2025年の日本映画(119分、G)
原作は小泉孝保のノンフィクション『35年目のラブレター』
読み書きのできない夫が妻のためにラブレターを書く過程を描いた恋愛映画
監督&脚本は小泉連平
物語は、1999年を起点にして、27年前の新婚時代と幼少期を過去編として描いていく
幼少期の生活とトラウマから読み書きができないまま大人になった保(重岡大毅、老齢期:笑福亭鶴瓶、幼少期:渋谷そらじ)は、色んな職場を転々としながら、寿司屋の逸美(笹野高史)に世話になることになった
勤勉な保は仕事を真面目にこなし、新人を教えるまでに成長する
そんな折、逸美の知り合いから見合い話が来て、保は渋々参加することになった
そこに現れたのは皎子(上白石萌音、熟年機:原田知世)で、彼女は保が驚くほどの美人で、自分とは不釣り合いだと思っていた
読み書きができないことを言えないまま、二人は結婚することになり、それから半年が過ぎた頃、保はこれ以上隠せない状況に追い込まれてしまう
この半年間は楽しかったと言う保だったが、皎子は「わたしがあんたの手になったる」と言い、それから二人の夫婦生活が始まった
物語は、この過去パートを丁寧に描き、
現代パートで夜間学校に通う様子が描かれていく
夜間学校にいられる時間は20年で、半分が過ぎた頃でも満足に字が書けなかった
一度はやめようと思うものの、谷山先生(安田顕)は進歩していると言い、自分のこれまでの学習を振り返って勇気づけられることになった
その後、ラブレターを書くために邁進する日が続くものの、皎子が病魔に襲われてしまう
脳の血管に異常が見つかると言うもので、手術をして一度は回復するものの、その時が来てしまうのである
物語は、手紙が読めない保で始まり、それが読めるようになるまでとなっていて、そこには夫婦それぞれの想いが隠されていたことになる
面と向かって言えないことも手紙でなら言える
そんな素敵な要素が詰まっていて、タイプライターの味わいのある文字が、さらに涙腺を緩めてしまうのである
映画は、現代パートと過去パートを違う俳優が演じることになっていて、これをどのように受け止められるかのように思う
似ている似ていないを重視するのか、気質が似ていると脳内変換できるのかで見方は変わってくると思うが、個人的にはこの夫婦の歴史としては合っていたのではないか、と感じた
いずれにせよ、実話ベースの物語で、特異な過去があったとしても、当時はそこまで稀有なことではなかった
時代が変わり、今では読み書きできない人はほとんどいないけれど、義務教育を全うできない人がいるのも事実だと思う
人は何歳になっても新しいことができるので、それを再確認する上でも、勇気づけられる
人生には色々あって、その時にしかできないこともあれば、かなり年月を要してからでもできることはある
なので、今足踏みが必要な人は足踏みをして、前に進むためのタイミングを見つけたら良いのではないか、と感じた
心が温かくなる映画です。
久々に作品を見て涙が溢れました。
夫婦の始まりと晩年部分が描かれていますが、夫婦のお互いを思いやる姿に心が温かくなります。
また、夜間学校の仲間との関わりも、ご近所との関わりも、全て温かくて素敵です。
クスッと笑える場面もあり、笑って泣いてとても良い作品でした。この作品に出会えて良かったです。
せめて最後に奥さんを旅行に連れて行って欲しかった
あの歳になるまで勉強するチャンスはあっただろうにずっと奥さんに頼りきりで奥さんが可哀想だと思う。
奥さんが一生懸命頑張ってアルバイトみたいな仕事して小銭稼いで文句も言わず行きたい旅行も行けず脳の病気で旦那より早く亡くなって旦那の方はやっと字が書けるようになりましたとかもっと早く奥さんを楽にさせて欲しかった。
最後奥さんが可哀想で涙が出ました。
この映画の主役は奥さんの方だと思う。
素敵なご夫婦
文字の読み書き出来ない夫を支える、献身的な妻のお話だと、あらすじを見ただけだと思ってしまうのですが、それだけでは無くて、お互いが思い合っているからこそ、歳を重ねても笑顔溢れるご夫婦でおられたんだなって、感じました。
過去パートでは、保さんの辛さや悔しさ、申し訳無さを受け止めて寄り添ってくれる皎子さん。
現代パートでは、それを乗り越え過ごす中、出来ない事に立ち向かう保さんの背中を押し見守る皎子さん。
そうやって、支えてくれる皎子さんの幸せには、保さんは絶対必要だったんだなって、最後まで観て思いました。
過去と現代で、保さんと皎子さんは別の演者さんでしたが、過去のお二人を経て現代のお二人があるんだなと思える程、違和感がなくて、演技と言うよりこのご夫婦の日常を観ているような感覚だったので、微笑ましくなったり、クスッと笑ってしまったりしましたし、悲しさや辛さのあるシーンでは、一緒に泣いてしまいました。
この映画は、特別何かに強く訴えかけるようなお話では無いのですが、共感したり感情移入出来るので、観た後に、私もこうなりたいな、やってみたいなって自然と思えました。
また、観終わった後パンフレットも読んだのですが、シーンの補足的な事も載っていて、本当に実話なんだって更に感じました。
人を思い遣るって、どんな事なのかを自然と感じられましたし、諦めずにやってみる事の大切さも知れる、そんな映画だなって思いました。
優しい、一生懸命、かわいい‼️
不幸な生い立ちのため十分な教育を受けることが出来ず、読み書きができない65歳の主人公。定年を機に夜間中学へ通い、長年支えてくれた妻へ感謝のラブレターを書こうとするが・・・‼️感動的な物語です‼️物語だけは‼️天邪鬼な私の感想としては、表面的な取り繕いが目立つ映画、外ヅラがいい映画ですね‼️まず主人公が読み書きできない恥ずかしさや悲しさがあまり伝わってこない‼️妻からのラブレターを読めず、万年筆のプレゼントも使うことが出来ないみたいなエピソードはあるのですが、なぜ主人公は35年間も読み書きを習得しようとしなかったのか⁉️あまりにも忙しすぎて時間がなかった⁉️妻が一生懸命教えてるのに居眠りする主人公‼️あまり真剣味が感じられないし、仕事が忙しいなら忙しいで、その辺の深掘りな描写が欲しかった‼️そして夜間中学の描写もヒドい‼️担任の教師のキャラも薄っぺらく、教師と主人公の交流描写もホントに浅い‼️その夜間中学の同級生たちの描写も甘っちょろく、注目されるのがストレスになる男子や、小学校低学年から中学卒業まで不登校な女子など、問題ありそうな興味深いキャラはいるのですが、次の瞬間、主人公が彼らの問題をすべて解決してるみたいになってて、あ然としてしまう‼️そしてラストの主人公の卒業式で、たくさんの同級生たちが祝福してくれるのですが、主人公と同級生たちの人間ドラマが無いに等しいため、無理矢理感があってかなりシラケてしまう‼️そしてタコ焼きや公園のベンチ、万年筆といったこれみよがしの小道具も扱いにもう一工夫欲しかったですね‼️妻が病に倒れてしまったり、妻からの35年目のラブレターなど、いいアイデアだと思うのですがエモーショナル感がイマイチ盛り上がらない‼️すべての要素を活かしきれてない印象がある‼️これは監督の演出力不足ですね、間違いなく‼️主人公に扮する鶴瓶さんも読み書きが出来ない設定が妙に納得できてしまうのがミスキャストで、演技自体も悪フザケしてるみたいに感じられ、悲しみが観てる者に伝わってこない‼️もうちょっとキャラ設定やストーリーに奥行きが欲しかったです‼️ただ妻を演じる原田知世さんと上白石萌音ちゃんの、聖母マリアのような存在感は素晴らしかったと思います‼️
全67件中、41~60件目を表示