蛇の道のレビュー・感想・評価
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名作Vシネのセルフリメイク
黒沢清監督による哀川翔さん主演の名作Vシネマのセルフリメイク。
内容はほぼそのままながら、性別と舞台の変更に伴って変わっている部分が、本作の面白さにも繋がっている。
オリジナルより乾いた感じが出ているが、オリジナルのような不安定さは少なく感じる。
また、オリジナルはVシネの為か90分以内に纒められているのに対し、120分近くあるので少し長く感じるかな?
#蛇の道
#黒沢清 監督
98年の方より長いのに何だか説明が無い疑問がいっぱい
皆演技力素晴らしいけど
何だか疑問がいっぱい!!
西島さんの役は何の作用なのか❓主人公の落ちていく気持ちを表すためにしたか?それとも他?
最後のために進めている伏線も無し
集団犯罪にもやっぱり違和感があり、結末の逆転は驚くより意味不明の方が多く感じた。容疑者と犯人は何の関係❓犯人の意図は?それらは観客に任せるのは失格だと思う。
技術も黒沢きよしっぽくない。危険を表す赤色の運用はあるシーンだけ、森林で逃げるシーンも囲まれる感じが無い。
期待はずれだったが、「cloud」を楽しみに待っています
星はいつも三つです。
黒沢清監督『蛇の道』
娘を惨殺されて復讐に燃えるフランス人の男と彼を助ける日本人女医の柴咲コウ。
黒沢監督が以前に発表した映画のリメイク。
製作のいきさつは知らないが、監督はフランス語を操って活躍する柴咲コウを撮りたかったからリメイクしたのかと思えるほど、綺麗で格好いい。
復讐のためターゲットを次々に拉致する手口は笑ってしまうくらい乱暴。遺体搬送用の黒袋にターゲットを押し込め、男と柴咲コウがずるずると引きずっていく。運ばれる奴はコメディ映画みたいに頭をガンガンといろんなところに打ち付けられながら拉致されていく。残酷残虐を想起させる場面がずっと続くが、捉えられて屈辱的な排便を強いられた男がホースで水をかけられながら尻を洗って欲しいといわんばかりに四つ這いの
格好になるところや、だんだん増えていく死体の間抜けな顔とか、ところどころ笑ってしまう。このように笑っていいのかわからんが笑ってしまう瞬間が、ところどころに仕掛けられている。
また立ち回りで投げ飛ばされまくる柴咲コウ。細身の身体には傷もアザもできていないが、映画だからそれでいいのだ。
異郷のパリで心身を失調させてしまって診察を受ける西島秀俊が不気味。
異郷でのよるべなさ、というトーンも見え隠れする。
監督はパリでよほど心細く暮らした経験があるのだろうか。
柴咲コウは一貫してほとんど表情を変えない。監督も全編を通して広めのサイズで撮っているから、俳優も顔だけで演技をするような小手先芝居は許されない。だいたい顔だけの演技などだれでもできる。こうでなければ。
見終わったあとプロダクションノートなどがないかなあと思ってスマホで公式サイトを調べたところ、予告動画と上映劇場一覧しか見当たらない。動画はあるが、監督やスタッフ、俳優のプロフィールもない。公式サイトには基本のデータは文字でちゃんと記載してもらいたいです。
蛇のような目つき
黒沢清監督が、舞台をフランスに、主人公を女性に変えて、自作をリメイクしたもの。元作品を観ていないので比較できないが、心のうちが窺い知れない柴咲コウの姿と、パリの街並みが合わさって、硬質な感じでオリジナリティはある。
最初の男を倉庫でいたぶるあたりまでは、訳のわからなさもあって、面白い。しかし、追求が進むに従って、だんだんとパターンが読めて、トーンダウンしてくる。クライマックスとなるべきシーンでの緊張感のなさは、一体どうしたものか。
最後に柴咲コウが復讐を手助けした理由が明かされるが、取ってつけたような感じ。実は彼女自身がシリアルキラーだった、とかの方が面白かったような…
タイトルは、ポスターにも使われている寝袋を引きずるビジュアルから付けたわけではないだろうが、柴咲コウの蛇のような目つきは強く印象に残った。
まあ、雰囲気映画
フランスで撮影できてよかったですねーとは思うけど、ストーリー的にはなんとも。
父親が自分の子供をね〜(あ、あっちはほぼ親もか)そこが到底理解できない。
なんか、行き当たりばったりの脚本だったような。素直に飲み込めない映画でした。
臓器売買に限って言っても、若いほどいいってことは絶対なくて、受ける側が成人なんだから、臓器が若いと小さすぎて使えない。しかも、18ヶ所の刺し傷あったら、臓器もぐちゃぐちゃになってるだろ。
まさに蛇の道
雰囲気さいこうだった。
キャストがすごいメンバーなので、日本人大教授かな?とハラハラしてたが、日本人最高だったよ。
あくしょん多めで、見応えもあるし、余韻もたくさん貰えました。
ドラマの整合性とか求める人はダメでしょうかね
異様な存在感、少し物足りない感じも
感情を示さない淡々とした佇まいの主人公・小夜子は、柴咲コウの目力も手伝って、やはり異様な存在感があり良かったです。
ふと感情を垣間見せる瞬間はゾクリとさせられました。
最近観た「ミッシング」にも出演していた青木崇高も印象的で、こちらではこういう表情をみせるのかと。
不穏な不気味な空気感、居心地の悪さ、妙な緊迫感などを感じさせる、映像やカメラワークも面白かったです。
何だかシュールでちょっと笑ってしまう場面も。
1998年の「蛇の道」は観ており、大まかなストーリーの流れは知っていたため、つい比較しながら観てしまいました。
個人的には前作の方が、暗く異様な得体の知れないホラー感があり好きですが。
なので、今作は少し物足りない感じもしました。
時代も国も映像技術も違いますし、昔のような陰惨さ暗さにするのは難しいのかなと。
この設定だとちょっと無理があるような…、と思ってしまう部分もありました。
とは言え、今作は今作で小夜子の物語として良かったと思います。
前作とは異なるラストも、そう来るか…と。
人間運びはヘビスタイル
黒沢清監督の映画は「クリーピー」「スパイの妻」しか見てないけど、どっちもかなり苦手だったので今回も正直期待はしていなかったが、その予想は大的中で、やはりこの監督の独特な雰囲気には乗れなかった。
まあ、サスペンスならではの空気作りは上手かったし、何より柴咲コウのフランス語がカッコよすぎてかなり魅せられはした。でも、同じことの繰り返しであるために、中盤以降は常に睡魔に襲われてしまった。淡々としているというか、浮き沈みがないというか。事件自体は結構なものなのに、重みが伝わってこないため、なんかこう面白みに欠けていた。
湿っぽい感じはすごく良かったんだけど、テーマが曖昧なのかなんか定まらない感じがしてもどかしかったし、とても綺麗な脚本とはいえなかった。そもそも、なんでフランスだったんだろう。リメイクする必要あったのかな??元となった1998年版は、本作よりも面白いという噂を聞いたのであえて未鑑賞のままだが、おそらく相当違う作品な気がする。
ラストはいいんだけど、西島秀俊とか青木崇高とか、ただいるだけでなにも生かされていなし、だんだんと緊張感が薄れボーッとした作りであったがために、なんかイマイチハマれなかった。でも、柴咲コウは最高。めっちゃ好きになった。
母親としての思い
多分柴崎こう?(漢字あってる?)も子供を殺されている事は容易に想像できるが、だからこうなん❔と思ってしまうのは、僕だけでしょうか…
全て自分のやりたかったことを、同じ環境の人に実行させ、最後にというのは…
柴崎こうファンには良い内容(アングル)なんだろうが、私には全くはまらなかった…サスペンスファクターは余り感じられず、復習劇のフランス番としか…
セルフリメイクの復讐サスペンス
復讐サスペンス。途中までは面白いが後半、繰り返しが気になった。黒沢清監督自身によるリメイクで、しかもフランスで撮影だが、それほどのストーリーか、やや疑問。
柴咲コウの、ほぼ全編フランス語で台詞にはビックリ。ダミアン・ボナールは知らないが、マチュー・アマルリックが出ていて、へーえ!と驚き。
後味スッキリ~~~(※個人的な感想です)
たまに複数人でいじめとか犯罪した時に罪の大小を計って押し付け合うシーンとかありますが、「もういい、全員殺そ?」って毎回思うのをやってくれてアタシ嬉しい。
この人なら旦那さんも確実に始末してくれそうという安心感も良いですね。
主人公の女性像が「告白」と似ているのでつい比較しちゃいますが、松たか子さんの冒頭の独白や最後の泣きながらの笑顔に締めの一言といった演技はなく、終始怒りを秘めた無表情を貫いた感じでしたね。でも棒ではなくミステリアスで威圧的で…柴咲コウさんお上手でした。
サスペンスという点では…、秘められたサヨコの娘も同様に亡くなったのだろうというのは中盤で予想ついちゃうし、アルベールは多分クソっていうのも小出ししてくれるし、とんでもねえくそ悪魔女外科医には復讐できないというオチで…マイナスかしら。
懐かしい(?)黒沢清監督の嫌~な感じを目当てで来ましたし堪能できたので個人的にはヨシヨシ(*^-^)なんですが展開ゆっくりだしエグい話だが絵面もしてることもそこまで過激じゃないし……、万人受けゼロなのは勿論ですがそっちの方面お好きな人にも諸手を挙げてオススメ出来るわけでもないかな。
惜しい
どうも黒沢清作品は、予告で面白そうだと思って見るとちょっと思ってたのと違う…となる。
この男怪しいな…と思ってみていたんだけど、最後に敵のアジトでサヨコの子供の映像が流れて二重スパイで同士討ちを狙ったのか?と思ったけど、そうではなかった。
アルベールが本当に娘を愛していたのなら、ローラの言い分と違いがありすぎるし…。
最後の旦那が子供を売った?のも。
あと適当に出したはずの警備担当も、結構細かく知っていたということは財団自体が真っ黒なのか?
吉村さんが結局なんだったの?
なんか見終わってモヤっとする感じ。
ルンバすら不穏なムードを掻き散らす
セルフリメイクの元となったVシネマでは、幼い娘の復讐にとり憑かれた男(香川照之)と彼を手助けする謎の塾講師(哀川翔)の、男ふたりがW主人公だった。リメイク作では、この哀川翔の役どころがフランス在住の心療内科医(柴咲コウ)へと置き換えられ、彼女が実質的な主人公役を担う。
その点で本作は、蓮實重彦氏が黒沢監督の前作『スパイの妻』評で「…『贖罪』(12年)シリーズ以降、監督の描くものは、予測不能な女たちの変貌ぶりの描写へと推移している。」と書いた、まさにその系譜に連なる一作となっている。今作のキモも、柴咲コウによる「予測不能な女」の「変貌ぶりの描写」にあるといえよう。
野ジカのような柴咲コウの身のこなしと比べて、ガタイの大きな共演者たちは総じて緩んでみえる。柴咲は、そんな彼らの肉体を生死にかかわらずモノ扱いする。ずらりと日仏の実力派俳優を並べてみせながら、彼女の「身体性」その一点突破に賭けた本作の「思い切りよう」に正直、驚いた。
復讐に手を染める女でも『マッドマックス:フュリオサ』のアニャ・テイラー=ジョイのようなストレートさや涙はここにはない。虚無の淵から時おり憎悪を覗かせる柴咲コウにとにかく目を見張らされる。
他方、オリジナル版で香川照之が演じた役のダミアン・ボナールは、どこか自らの体躯を持て余し気味にみえる。夜道で少女を凝視し続けていた香川照之の“闇の顔”はここでは影を潜める。ボナールが路駐現場から小走りで逃げ去ろうとする姿など、まるでMr.ビーンみたいだ。
元警備員役のスリマヌ・タジは007シリーズのリチャード・キールのようにいかつく、あの小柄なマチュー・アマルリックでさえ肉厚感が漂う(余談だが、マチューやグレゴワール・コランらが嬉々として演じていた「横並びの死体」には思わず吹き出してしまった)。
そのほか、ヴィマラ・ポンス、青木崇高、西島秀俊らは、ぜいたくな配役というか無駄遣い感がハンパない。
大まかなストーリーはオリジナル版に準じており、Vシネマにあった数々の印象的なシーン——例えば、人質が詰まった寝袋を引きずりながら野原を駆けてゆく遠景、壁に寄りかけられた3つの死体、不意に再生が始まる複数のビデオモニター、殺害映像を凝視する男の顔のアップなども本作で“再現”されている。
しかし、両作の「空気感」はまるで違う。
Vシネマの方は、一見いかにもチープな人物・場所設定のなかで時系列の再構成や反復を巧みに織り交ぜた脚本の妙(初期のクリストファー・ノーランみたい)が見事で、加えて哀川翔が乗り回すママチャリ、路上に書かれた謎の数式、仄暗い室内や夜道、ザラザラした質感のビデオ画面…などのディテールが、白昼夢のようないかがわしさとホラー・テイストを強めている。
一方、リメイク版を支配するのは、漠とした虚無感が支配する不穏なムードだ。そこへパリの石畳とアンゲロプロス監督作のような曇天が、本作に硬質な品格をもたらしている。
自分にとって、素直にB級映画的な愉しみに浸れたのが1998年公開の前作だとしたら、逃げ場のない虚しさが覆いつくす世界を垣間見てしまったのが本作だった、といえるかもしれない。
3体並ぶ姿はさながらテディベアのよう。
舞台を日本からフランスに変更したセルフリメイク作品ということですが、なぜフランス?誘拐事件も多いと聞くし内容的にはアメリカの方がしっくりくる気がする。
8才の娘を惨殺された父親の復讐劇の手助けをする日本人精神科医の小夜子。冷酷で知的で美しい小夜子に操られてゆく登場人物達。そして真実と小夜子の目的が明らかになってゆく。柴咲コウよく合ってて、フランス語も単純に凄いと思いました。
ラストシーン、復讐劇の終わりの始まり。そう締めるのかって感じだったんですけど、いやぁ、個人的にはそのセリフはむしろ旦那が小夜子に対して言ってほしかった。そしたらえー?!そっち?!ってなって面白かったのに。
蛇の目の幽閉人
わざわざ自らリメイクするからには面白いんだろう、と思いきや…
とりあえず、拉致の方法が雑過ぎる。
表から見えるエントランスやジムの中など、何故これで目撃されないのか。
鎖から離れた場所で拘束を解くのも謎。
一番屈強そうなクリスチャンに限って拘束しないまま袋にぶち込むし。
説明し過ぎないつくりも、謎を謎のまま引っ張るのも構わない。
ただ、確定した真実が与えられないまま何もかもあやふやで進むのはキツい。
真相に近づいてるか遠ざかってるか、確証どころか“アタリ”すら付けられず、常に迷路にいるようだった。
「終盤に怒涛の伏線回収から驚きの真実が!」なら甲斐もあるが、予測の範疇を超えないし。
クライマックスの舞台は敵のアジトのはずなのに、小夜子が用意した映像や音声が流れる。
敵の男どもは素人のアルベールにあっさりやられ過ぎ。
電話してる隙に後ろから撃たれた上に、マシンガン持っていながらハンドガンにやられたり。
このへん何かウラがあるのかと思いきや特にナシ。
意味深に出てきた西島秀俊はいつの間にか勝手に自殺するし、丸々いらなかっただろ。
雰囲気だけはあるし、柴咲コウのフランス語も凄かったけど…
登場人物ことごとく信用できないので、見せられた真相を信じていいのかも分からず、モヤモヤして終幕。
クリスチャンに組み敷かれた小夜子が、咄嗟に「離せ!」と日本語で叫ぶのは細かくて良かった。
サヨコ
が怖い😱ラスト近くまで、サヨコの目的がわからないのだけど、一番冷徹なのはサヨコですね。タイトルの意味も段々わかって来て、ラストシーンで‥。柴咲コウさんは凄いですね。フランス語の発音はわかりませんが、ほぼ全編を通してフランス語で芝居するなんて。流石です。
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