劇場公開日 2024年9月20日

「よくある普通のアニメ化 原作の力でしかなく、絶賛されるほどではない」映画 ギヴン 海へ べあーさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5よくある普通のアニメ化 原作の力でしかなく、絶賛されるほどではない

2024年10月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

そもそもメインの登場人物のホモセクシュアルの割合が現実感のないくらい高く、恋愛要素が強いのでBLに拒否感があったり恋愛ものに興味がなければ面白く感じない可能性が高い。制作も原作ファン向けに作っている節があり、特定のシーンおよび特定の人気キャラクター以外はコストを抑えているように見える。

正直自分は原作ファンとして、良いとは思うがそんな絶賛されるほどか?と思う。よくある普通のアニメ化。原作ストーリーが良いので感動はできるが、映像化による新たな発見や工夫などはほぼ無い。
漫画をそのまま動かしただけ。登場人物のセリフや表情変化のタイミング、シーンごとの尺に緩急がなく一定で間延びしていて、原作がいいから何とか成り立っている。アニメや前作までの映画シリーズも全く同じ印象だったが、改善の気配がないまま完結したので残念だった。間延びしている割にはシリーズ構成をアニメ+映画3本と細かく分けているため、一本ごとの密度が低く、ただ長いだけで満足感が薄い。話の繋がり的にもアニメと映画一作目、映画二作目と三作目をそれぞれ合わせて作り、アニメ+映画1本でよかったのではないか。
ライブシーンは良かったが、音楽担当のバンドの功績である。ライブシーン以降は作りこんでいるのでなんとなくの後味は悪くないが、これができるなら初めからやればいいのにと思った。良くも悪くも、原作好きな人が漫画ではどうしても想像するしかないライブ部分を補完するための映画。

初見で映像化を見るより原作から入る方をおすすめする。原作漫画を超えられたアニメではない。
SNSでは原作ファンから異様に持ち上げられているが、アニメとしては星2くらいの出来。原作ファンとしてはライブシーンが良かったのと、昨今ありがちな原作破壊がないだけマシなので0.5おまけ。

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べあー