「最後はとても暖かい涙でした」知らないカノジョ 岡野 和恵さんの映画レビュー(感想・評価)
最後はとても暖かい涙でした
パラレルものは数あれど、またどれとも違ういい作品でした。
三木監督の作品は本当にアタリばかり。
リク(主人公)の真っ直ぐだけど少し不器用な生き方がとてもリアルで、監督がおっしゃっていた『大人ののび太くん』の意味がよくわかってクスっとしてしまいました。優しいけれど不器用な性格の役が中島健人さんは上手ですね。ハマり役だと思います。
ミナミ(ヒロイン)の少し自分を犠牲にしちゃう生き方の切なさや愛情の表現をmiletさんが初めての演技とは思えない位上手に表現していて、素晴らしい歌唱シーンも相まって本当にとても素敵でした。
そしてカジさん(桐谷さん)が物凄くいい味を出していて、笑ったり感動したり情緒が大変でしたw。
原作のフランス版映画はオシャレなしっかりとした恋愛映画という感じでしたが、こちらは恋人同士はもちろんですが友人、家族等広く大切な人との時間を改めて大切にしていきたくなる恋愛映画ですが心温まる映画でした。何度か堪えきれず泣いてしまいましたが、最後はとても暖かい涙でした。
三木監督の綺麗で繊細で暖かい映像で、素朴だけどオシャレでポップなテイストも残しつつ、共感性の高いすっと心に入ってくるいい映画だと思います。
是非、大きなスクリーンで見て欲しいです。
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