劇場公開日 2025年8月15日

「ドローンを介したバディムービー」ランド・オブ・バッド おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 ドローンを介したバディムービー

2025年8月16日
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鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

斬新

■ 作品情報
監督はウィリアム・ユーバンク。脚本はデヴィッド・フリジェリオとウィリアム・ユーバンク。主要キャストにリアム・ヘムズワース、ラッセル・クロウ、ルーク・ヘムズワース、マイロ・ヴィンティミリア、リッキー・ウィトル。

■ ストーリー
フィリピンの孤島でCIA諜報員の救出作戦に赴いたアメリカ軍特殊部隊デルタフォースは、反政府ゲリラの奇襲を受け壊滅寸前に陥る。その中で孤立した若き兵士キニー軍曹は、はるか上空から無人戦闘機MQ-9リーパーを操縦し彼を支援するベテランオペレーターのエディ・グリム大尉、通称“リーパー”との連携のみを頼りに、敵地からの決死の脱出を図る。現代戦の様相をリアルに描くサバイバルアクション。

■ 感想
最も印象的だったのは、現代の戦争がもつ新たな側面、特に無人戦闘機(ドローン)が戦場で果たす役割です。これほどまでに鮮烈に描いている点が、とても興味深いです。安全な基地から百発百中の精度で爆弾やミサイルを投下し、広大な戦場のあらゆる情報を味方に提供するドローンオペレーターの視点。そんなオペレーターと戦場で孤軍奮闘する若き兵士との、ドローンを介したバディムービーとして、新しい切り口の戦争アクション作品だと感じます。

ニュースなどでドローンからの攻撃映像を目にする機会はありましたが、実際にそれがどれほどの破壊力と影響力をもつのか、本作は恐ろしいほどにリアルに伝えてきます。たった一発の爆弾やミサイル、あるいは戦闘機からの機銃掃射がもたらす破壊の光景には、ただただ戦慄するばかりです。戦場の味方を的確にアシストし、生死を分ける情報を提供するハイテク兵器の進化には驚愕です。

序盤は作戦遂行のためのお膳立てがあり、少々退屈に感じる部分もありましたが、それが終盤の緊張感と深みに繋がり、見事に伏線として機能しています。特に、ラッセル・クロウ演じるベテランオペレーターが同僚に対して繰り広げる「静かなる戦い」は、基地内の緩みきった雰囲気を戦場の極限の恐怖と対照的に描き、物語に深みと人間味を加える良いスパイスとなっています。

救出後の彼の同僚に対する小気味よい言動や、部下の女性とのユーモラスなやり取りは、緊迫した物語の終わりに爽やかな後味を残してくれます。現代戦の恐ろしさと、その中で生まれる人間ドラマを、説得力をもって描いた佳作だと感じます。

おじゃる
トミーさんのコメント
2025年8月16日

コメントありがとうございます。
間食せずダイエットに努めれば、周囲の目も変わると思います、腕はあるので。

トミー
トミーさんのコメント
2025年8月16日

共感ありがとうございます。
終盤急に、リアム某大受難のランボーみたいな感じになったのに、クロウはのんびり買物、そこからまた話し中と目まぐるしかったですね。だからと言ってクロウ正義!とは言えない。彼もそれまでは弛みの一部、結果オーライに過ぎないと思いました。

トミー