ルックバックのレビュー・感想・評価
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何かをひたむきに続ける尊さ
ひたむきに漫画づくりを続ける2人の少女の姿を描く青春ストーリー。
久しぶりの映画館でのアニメーション映画鑑賞でした。
周りからどう思われようとも、何かをひたむきにやり続けることの素晴らしさを教えてくれます。“好き”なことが“夢”になり、“生きる”ための理由になる。辛くても苦しくても、それが好きだから。
家族も友人も含めて、自分以外の他人が、自分の“好き”を笑ったりバカにする権利はないから、これからも自分の“好き”を続けていこうと思います。
小学生、中学生、高校生の頃にこの映画を観ていたら、人生変わっていたかも知れないほどの感動がありました。
京本役の吉田美月喜さん、藤野役の河合優実さん、声優初挑戦とのこと。息づかいとか、間とか、声だけじゃない魅力が感じられて良かったです。
素晴らしかったが原作は越えない
素晴らしい
君たちはどう生きるか
人生、生きていく中で誰しもが
好きなことができたり
夢を抱いたりすることがあるはずで、
でもその過程は簡単ではなく
順風満帆にはいかず
つまずき諦めたりしたことでしょう。
いまどう生きているかが大切なのはわかるけれども
わたしも人生後悔してることは多々あります。
本編の主人公も例に漏れずまさにそれで
絵を描くことが誰よりも上手くまわりに褒められ
なんなら運動神経も良いらしく?
向かうとこ敵なしな状態だったのに
まさかの不登校の生徒にうちのめされる
(相手はそんなつもりないわけだが)
しかし彼女は打ちのめされ諦めるのでなく
それ相応の努力をした
周りに何を言われても努力をやめなかった
けれどやるだけやったけど勝てなかったからやめた。
完全にやめた。
でもその後まさかの勝てなかったと思ってた相手から
先生といわれ尊敬のまなざしをむけられて
また彼女は歩き出す
そしてそれは二人三脚で。
最後道はわかれてはいたけれど
ふたりは繋がり合い感化され生きてたとおもう。
そういう努力などもひとつの暴力で全て失われてしまう壊されてしまう儚さ。
人生順風満帆に行く人なんてほとんどいないし
つまずいたり転んだりばかりでとても辛いものかもしれないけど
きっと先にある誰かの背中(家族、友人、恋人、夢)をみて追いかけて走っていくんだと思う。
ルックバック アゲイン
君たちはどう生きるか
観終わったあとそんなことを問われたような気がした
漫画原作の映画として、完璧な作品
藤本タツキの世界観を完全に映像化している。
完璧。
セリフも雰囲気も絵も、原作通り。
これこそが「漫画原作の映画」における到達点だと思う。
昔から、監督のエゴでクソのようなを改変したり
原作者を自殺に追い込むようなテレビ局すらあるらしいが、
この作品は、最高です。
次回「さよなら絵梨」も絶対映画化して下さい。必ず見ます。
誰かの背中を見るためには自分は前を向くしかない
小学校の教室と疾走する少女のダサい腕の振りがリアル!
素晴らしい作品だった。間延びしていないというところを鑑みても、58分という上映時間は適切だったと思う。
まず職業柄いじっておかないといけないのは、小学校の教室のリアルさである。4年生の頃だけ習字の枚数が少なかったのは気になったが、学習机の質感、ロッカーにしまわれたランドセルの無造作感、掲示物の押さえるべきところをしっかり押さえている感。原作未読の自分からすると、この時点で『真摯で丁寧だ』という期待値を跳ね上げて臨めた。
冒頭酔いそうだったけど、没入感を持たせるには最高の滑り出し。
原作未読なのでタイトルのルックバックの意味の多層性に驚いた。主人公はそれでも後ろを振り返らず前に進む過程の丁寧さ。
映画内漫画(原作では漫画内漫画)の切り替えも面白い。アニメーションでしかできない表現が連発される。
青春映画には必須の疾走するシーンが何度かあるんだけど、特に雪道を走るシーンで手の動きがリアルなんだよな〜。とにかく手の振りがダサい。でも、これが漫画にかけてきた女の子の走り方とも言えるし、少し空手をかじった女の子の走り方とも言える。きれいに走らないからこそ全力さが伝わってくる。
特にこの映画の好きなところは、音の静と動の緩急。劇伴をしっかり鳴らすところと無音にするところのコントラスト。漫画をめくる音しか聴こえない時、満員の観客の息を呑んで見守る様子が伺えた。これぞ没入感。
もはやキャラクターの顔面も河合優実に見えてきた。声優さえ水準以上の出来でこなしてしまう彼女は、日本映画界の宝だ。
58分の名作
よくも悪くもそのまま
ひたむきに描く青春
ポスターに河合優実とか吉田美月喜の名前を見て楽しみにしていた作品。
60分ながら、特別興行1700円(普段はシニアだからイオンだと1100円)どうせならとULTIRAでの上映回で鑑賞。
藤野先生と京本のひたむきに漫画を描く青春。
河合優実と吉田美月喜という2人の若い才能に生命を吹き込まれ、アニメーションでしか成し得ない表現と美しい風景で観る者を魅了する。
河合優実と分かって聞いていてもはじめの方は分からない。高校生になってやっと河合優実。小学生の時は小学生の声になってたんだ。彼女なら、まる子ちゃんでもドラえもんでもルパンでも(たとえが古くてごめんなさい)演じられそう。
吉田美月喜の山形弁で呼びかける「藤野先生」の声もよかった。
振り返って見た(ルックバック)ドアにかかっていた半纏の背中には思わず泣いてしまった。
いつも自分の背中を追いかけてくれた京本。
追いかけてくれる彼女がいなくなって、藤野は描くことができなくなった。
彼女の部屋を訪れ、ふと振り返った先には、彼女が追いかけていた自分の背中があった。
藤野は前に向かって歩みはじめる。
もう一度観に行こう。
濃縮された実に気持ちの良い時間
鬼才が作った作品を天才たちが奥行きを広げる
藤本タツキが産み出した『ルックバック』を押本清高が奥行きをつけ、河合優実、吉田美月喜が藤野、京本に息吹を吹き込む。
原作は10回以上読んでいて、一体どんな作品に仕上がってくるのか、期待と不安でいっぱいだったが、藤野の第一声を聞いてすぐに安心した。さすが、河合優実。事前情報がなかったら、「完璧に藤野を演じる声優は誰だ?」ってなるよね。
秋田弁ネイティブ引きこもりの京本も原作のイメージそのまま。わざとらしさがない朴訥とした喋り方で藤野への憧れの気持ちを絞り出す。
ここのシーンは、初見であればコメディー的な感想を持つと思うが、先行きを知ってしまっている自分にとっては、涙が溢れてしまう。
京本にべた褒めされて、藤野が思わず歓喜のジャンプをする。
原作では見開き2ページを使っていて、ページをめくらずに、気の済むまで藤野に感情移入する静止時間帯。
ここのシーンをアップのスローモーションで演出するのではなく、映画的な表現で藤野の気持ちを表す。
京本が視界から消え、誰1人いないあぜ道を嬉しさにまかせて、全力で走る藤野。引きのアングルで自宅まで走り続ける藤野が映し出される。一刻も早くマンガを再開させたい藤野のはやる気持ちがスクリーンから伝わってくる。
『まんが道』的な展開から直角に折れ曲がり、よもやの出来事が待っているこの作品。
何度読んでも、胸が締めつけられる。それを、こんな素晴らしいアニメーションで鑑賞できるとは。
出張が早く終わったので、2回続けて鑑賞。2回目の回は、作品を愛する観客で埋め尽くされていて最高の環境だった。
重要なシーンでは誰も物音を立てずに息を呑んでスクリーンに集中している。エンドロールが終わると、感謝の拍手。
感動を共有して、余韻にひたる。何と贅沢な時間。
追記
3回目のルックバック鑑賞。あらゆるシーンで、背景がおそろしいくらい緻密に描き込まれていることに気がつく。
京本も無事に美大を卒業していれば、アニメーションの背景担当になったのかも。
なぜ描き続けるのか?
マンガやアニメには現実逃避だけではなく、辛い現実を癒す力がある。藤野が自ら作った4コマの世界が生命を持ち、希望という形になって戻ってくる。
haruka nakamuraの音楽を聴きながら幕が下りる。明日への活力がみなぎってくる。
もっとたくさんの人に観てほしい
原作を読んで知っていたので終始泣きながら見ていました。物語もそうですが、アニメーションも声も音楽も素晴らしかったです。藤野と京本が互いに名を呼び合う瞬間が好きでした。耳に残りますね。癒やされるような優しい歌声の主題歌もよかったです。
鑑賞後、劇場内が静まりかえっていたのが印象的。目が痛いです。しばらくはこの余韻を引きずって生きます。
無知ですみませんが、特別興行なのはなんででしょうか。様々な理由で劇場に足を運び辛い人や若い学生さんたちなど、もっと色んな人に見てほしいので。
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