ルックバック(2024)のレビュー・感想・評価
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やっと観た やっぱり泣いた
物事にあんなに打ち込めるという自分には無い素晴らしさに涙
周りに理解されない悲しさ
2人が出会うと 物語が加速してどこに着地するのか
今でも腹立たしさと悲しみが耐えない事件を思い出してしまって涙
何も変わらないけど癒される
日々は続く
時間を戻してやり直しはできないけど
物を創り出す 何かを表現することで
誰かの癒やしになったり心を動かしたりできるということ
いろんな想いが凝縮されて 原作を上手く映画化できていたと本当におもう
子どもの推し作品で漫画を読んだのは、とても前のこと
映画化が秀逸ときいていたものの、子どもの勧めもきかずアマプラで今になって鑑賞
よく分からなかった
藤野に言いたい!!
お前は悪くない!!京本はお前と会って外の世界も知ったし、何より大学行こうとしたやん!!
世界の広さ、楽しさ、人と生きる喜びを知れたやん!!!
だから、そんな卑下せず前を向いて生きてくれ!!京本のためにも!!
…って、藤野のそばにいたら言いたくなる。そんな映画です。
こんな、辛い経験した人になかなかそこまでの事はリアルなら言えませんけど…
最初のラグさに驚かされます!!
ストーリーはメッチャ綺麗にまとまってます。
完全に良作やけど暗い気持ちになるのはちょっと…てことで3.5。
皆さんも是非!!
作品を生み出す苦労と各キャラへの原作者の想い
正直、みくびってました。
シネマ・サンシャインで予告編を何度か観て、観に行かねば!とは思いつつ、結局逃していた作品で、運良くシネマルナティックさんが上映してくれてました。
いやもう、本当に悉く打ちのめされましたね。
予告編では、青春映画なんだろうなぁ~としか受け止めていなくて、実際に観てここまで『心の柔らかい部分』を抉られるとは思ってもいなかった。
『二通りの未来』を描くことは、観る者を残念な気持ちにしがちだが、この作品は違った。
ありがちな青春ではなく、出会い・衝突・葛藤・別れ・再会などが本当に丁寧に、それも二人だけにスポットを当てて描いていた。そこがまた、観る者を魅きつける。
二人だけの世界になっているからこそ、雑音が少なくストーリーに集中できた。
原作の漫画も買ったけど、やっぱりDVDが欲しいな。
やはり映画は映画館でこそ観るモノですね。
短いけど、質の高い良い映画
58分と映画としては短いので、割高な感じがして観ていなかったけど、中身が十分つまった良い映画だった。主人公二人に共感し、応援する気持ちになり、結末は強い衝撃を受けた。
二人が初めて顔を合わせる場面が物語のポイントになっているところもよくできている。観客が藤本の気持ちを強く受け止める仕掛けになっていて、すごいプロットだと思った。あの場面の大量のスケッチブックによって、主人公二人を含む漫画家全員に対して尊敬する気持ちにもなった。藤本が服の背中に大きく書いた「サイン」も、その後の場面で感動を呼ぶ。
映画全体の作画がとてもレベルが高い。藤本が農道を走る場面など、カメラアングルが素晴らしいし、藤本が走る時の手足の動かし方(演技)も見事。藤本の部屋にある漫画本など、小物もひとつひとつ自然でリアル。窓ガラスに映る人物の使い方など、かっこいいと思った。
原作者の藤野タツキ、監督の押山清高、二人とも最高。良い作品をありがとう! 無理に尺を長くしなくて正解だと思う。
なんて美しい作品か。
なんと美しい作品だろう。
胸がきゅーっとなった…。
原作読んだときは正直ピンとこなかったんだけど、こんなに丁寧に描かれた映像で観たら、藤野と京本の過ごした日々の美しさと切なさがめちゃくちゃ刺さってしまった。
一緒に楽しそうにマンガを書く2人が日々を積み重ねていく演出、藤野がそれを思い出すシーンで泣いた。あまりにキラキラして美しいんだもの…。
ストーリーももちろん良いんだけど、本作のキャラデザ、アニメーション、とても良いよね…。
藤本タツキ先生のタッチがそのままアニメーションになったかのようなキャラデザ、そして登場人物の繊細な目の描き方が良い…。
アニメーションも素朴なイラストっぽいというか、そこが良い。このタッチで描かれる藤野たちの暮らす広がる田んぼと舗装されてない道、高い空といった素朴な田舎の風景もまたとても良い。
そして劇伴…!!劇伴めちゃくちゃ良かった…。
優しく切なく美しいピアノが物語に合ってて、とても寄り添っている。サントラ聴こうと思う。
声をあててるキャストも良かった。
藤野の河合優美ちゃんぴったりだったな。
つらくて暖かい青春
愛
この作品は、二人の少女が強い思慕によって引き寄せられ、敬愛し睦み合いながら四季を駆け抜け、その深い思い故に対立して異なる道を歩み、冬枯れに永の別れを遂げる話である。
別れがもたらす孤独と冷たさに打ちひしがれた主人公・藤野が、風の便りに儚い希望を抱いて扉を開け、もう一人の主人公・京本の残り香が漂う部屋に足を踏み入れた時、京本が藤野に抱き続けた思いの丈を、無言のうちに知る話でもある。
藤野が漫画を描き続けたのは、決して「幸多かりし」とは言い難かった京本の人生を笑顔で満たしたかったからに違いない。
京本があの便りを即興のうちに描いたのは、自分の半生が詰まった部屋に藤野を連れ込んで、もう一度「背中を見てほしかった」からに違いない。
あのサインがしるされたちゃんちゃんこを着て、無垢な瞳に星のような輝きを浮かべた京本と言う少女が、世界の暗闇に取り残され、自分の殻の中に逼塞する藤野の目を開いた。
光射す外の世界へ、自分達が出会い、共に歩んで来た畦道の中へ、その汚れない手で藤野の手を握り、離さずに引いて行った。
藤野は京本を部屋から連れ出した。
京本もまた、藤野を部屋から連れ出したのだ。
鎮魂歌
リバイバル上映で初見。アニメ・漫画好きではないが、手書きのタッチが新鮮。小さい頃から手書きの漫画に魅せられた二人の物語にぴったりの表現となっている。田舎のあぜ道のシーンなどもいい。
あの大事件をモチーフにしていることがわかるが、「あり得たかもしれない過去」を考えるのは辛い。いずれにしても、二人は漫画で繋がる定めになっていたと読んだ。
エンディングの賛美歌のような楽曲が、作品のテーマと相まって、鎮魂歌に聞こえた。
ところで、オープニングとラストがいずれも主人公の背中をじっくり見せるショットで、タイトルのダブルミーニングかとも思ったが、こじつけかな?
1時間弱の作品で一般公開されたことも話題になったが、もう少し二人の姿を見ていたかった気持ちはある。
美しさと耐え難い喪失感
3Dアニメが主流になってきてしまっている中、終始手描きアニメならではの繊細さと美しさが押し寄せる。
雨の中、田んぼ道を駆け抜ける藤野のシーンの躍動感や感情表現は特に素晴らしかった。
美しい音楽と相まって見入ってしまう。
嗚呼劇場で観たかった。。
改めて絵描きや、漫画家は職人なのだなと。
高い画力はありつつスポーツも万能で社交性の高い藤野と、引きこもりだが無機物の画力が異常に高い京本。
正反対な2人の切っても切れない関係も素敵だった。
後半の絶望的な展開は京アニ事件を彷彿とさせるが、あの事件の痛ましさを追体験するようだった。
(軽々しく言えるものではないし、当事者の哀しみを理解することはもちろんできないが)
どんなに直向きで純粋な夢を抱いて生きていても不幸は起こる。
それでも今の自身にできることをする。
していることに意味を見出さなくては。
悲劇の記憶はなくならない。
喪失、罪の意識を抱えてもなお、生きていかなくてはならない。
自責と反省
競争相手のいない中を独走する藤野は称賛を独占し自信を付けていく。京本の存在が皆に知れ渡り挫折しかけるが、京本が自分にだけ見せた一面に自信を取り戻す。京本に背中を見せることで
京本と成功して、いよいよという所で京本が自分の元から自立しようとする。藤野はここで背を向けてしまう。
孤軍奮闘という状況にある藤野の耳に事件が届く。そうしてやっと過去を顧みて自責の念にかられ、後悔する。藤野は、京本がいなくなった後でしか向き合えなかった。
だが京本はずっと見てくれていて、自分の支えにしつつ陰ながら支えてくれていたことを、藤野は知る。進む目的を得た藤野は不条理な運命に理由を探すのは止める。
藤本タツキがルックバックを描き上げることで救われたような気がしたと言ったのが、言葉の前に心で納得できる作品だった。
悲しみを誤魔化さない
作品の背景として、ある事件の影響を強く受けた映画なのは、もはや言うまでもありません。
事件のやり切れなさ、行き場の無い怒り、悲しみを、あくまで第三者として共感の意を示すことに作品として意味があったのかも知れません。
日本人は体面を気にして感情を表には出さないけれど、「悲しいときには悲しんでいいんだよ」というメッセージを感じました。
現実にIFは無い。
けれど、そんな空想に逃げることすらできなくなったら、この世はとかく生きにくい。
悲しみは消えないけれど、また立ち上がって歩く。
そんな強い背中(バック)を見て(ルック)励まされる映画です。
2人で過ごした時間が愛おしい!
なんて悲しい結末なんだろう。だからこそ、出会い、作品作り、別れ…2人が過ごした時間がとても引き立つ。
それぞれが「彼女のように書けるようになりたい!」と、姿見えぬライバルを目標に、必死に絵の練習した小学時代。春も夏も秋も冬も、無我夢中に描き続け、ヒット作を生み出した中高生時代。
ずっとこんな幸せな時間が続くかと思いきや…引きこもり京本が美大に進むことを告げる。これからデビューなのに…良いパートナーなのに…ショックすぎて、暴言を吐いてしまう藤野。痛いほど、彼女の気持ちがわかる。
ケンカ別れをした後、悲しい事件が起こる。いろんな後悔が頭の中を駆け巡ったんだろう。藤野の気持ちが痛いほどに伝わってきて、涙が止まらなかった。
大量のスケッチブック、藤野のサインが入った半纏、出会いのきっかけとなった4コマ漫画…「もし会わなかったら、こんなことは起こらなかったかも」という気持ちがよぎるものの、本棚に並ぶ藤野のコミックを見ると、別れた後も京本が応援してくていたことが見てとれる。
2人で紡いできた過去があり、今がある。辛く悲しい出来事を胸に、また描き続ける。きっと京本は、側で見続けている、彼女に自慢できる作品を作ろう、と。
シンプルなストーリー展開、セリフではなく描写で真意を語る描き方…だからこそ、登場人物の気持ちがよくわかる。久しぶりに素晴らしい映画に出会ったわ。
温かい良い映画だと思ったけど一転して切なく
面白かったです。
温かい良い映画だと思ったけど、一転して切なくなる。
でも、救いもある。あると思う。
そんな感じの物語でした。
このアニメーションの制作背景は知らないのですが、最近のアニメーションにしては、背景とか絵が細かくないです。
例えるならば、ドラえもん並み。
そういうアニメだと思って観れば気にはならないけれど。
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