ルックバックのレビュー・感想・評価
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生きている
めちゃくちゃいいよ!って聞いて、漫画を作る話だということは知っていたから「あ、ハケンアニメみたいな情熱に溢れたスポコン的青春ドラマなんだろうな」と想像していたら、ぜんっぜん違った。
いや確かに、漫画に対する熱も描かれてはいるんだけど、本筋はそこではない。センセーショナルでもエモーショナルでもない。漫画好きの藤野が自分の画力を大きく上回る京本と出会い、漫画に対する愛、それ以上に互いの愛を深めていく、ごくありふれた2人の、リアルで胸にグッと刺さるシンプルながらに心に残る人間ドラマだった。
評判めちゃくちゃいいから、色々と想像膨らませちゃって思いっきり楽しめなかったのが正直なところ。やはり、映画とは上がり幅である。ハードルを下げておいて損は無い。だから、この映画は特にだけど、前情報は入れずに劇場へ足を運んで欲しい。
もちろん、ストーリーは面白いけど、ぬるっぬるでリアリティのある映像を求める、求められる昨今のアニメ業界において、このようなアニメーションはかなり見ものだと思う。ぐちゃぐちゃの感情が顔に思いっきり表れる。主人公たちのボロボロな姿に、見る者の心もボロボロになる。
ピアノとバイオリンだけのシンプルな音楽もいい。かかるタイミングもいい。何より、無音になるところが最高にいい。感情が爆発するところを、あえて無音で、あえて窓越しだとか遠くからだとかで見せてくる。この卓烈した映像表現にやられる。
1時間とは思えないボリューム。でもあっという間。すごく贅沢な時間を過ごさせてもらった。ただぁあ!(一人賛否の粗品)(ここからは戯言)面白いし、いい映画だけど、評価高すぎやしませんか!?!?「THE FIRST SLAM DUNK」も「BULL GIANT」もそうだったけど、こういった独特なアニメ映画って、世間の評価が自分の思ってるより何倍も高くて驚く。4.5はエグい。
ルックバック。そのタイトルの意味が綺麗で秀逸で好き。それでも生きている。
背中が語るもの。※追記※
※原作を読んで、もう一度観て、元の文章の下に追記しました(7月1日・5日)
いつものように原作未読で鑑賞した。
原作や原作者のファンらしき若い世代の観客が多く、少々away感を持ちつつ着席。
面白い4コマギャグ漫画を描く小4女子、藤野。クラスの人気者。少々鼻が高くなっている。
そこに突然、小学生とは思えない写実的な画を描くライバルが現れる。不登校の京本。
圧倒的な画力を見せつけられた藤野は、京本に負けまいと画の特訓にのめり込む。そして、2人が初めて出会う卒業式の日。京本は、藤野が持つ「ストーリーを創る」才能に憧れ、藤野を「先生」と呼び、半纏の背中にサインを書いてもらう。ここから2人の二人三脚での悪戦苦闘の漫画の創作、サクセスストーリー、人生の岐路、そして別れの物語が始まる・・・。
ルックバック。
窓の外の季節が移ろっても、部屋の様子が変わっても、来る日も来る日も机に向かい漫画に挑む藤野の背中。
京本が見ていた、いつも手を繋いで引っ張ってくれる藤野の背中。
本人不在の部屋で藤野が見た、京本の半纏の背中。
遺された京本の4コマ漫画を見た藤野が歩いて自分の仕事場に戻る背中。
それぞれの背中が語るもの。
創作と成長への執念。
自分に新しい世界を見せてくれる唯一無二の親友の存在。
後悔と喪失感。
亡き友にもらった力。決意。
京本に褒められて家へ帰るときの藤野の身体の内から喜びが溢れ出る動き。
手を繋いだ2人が走りながら、お互いを見つめる場面の腕のシーン。
漫画では表現できない躍動感。アニメーター達の画面作りへの拘りと想いを感じる。そこかしこに。
キャラクターに命を吹き込んだ河合優実と吉田美月喜の声も役にピッタリだったと思う。
苦しくて、しんどいときもあるけど、画を描くことが好きだ!という原作者と監督、アニメーター達のメッセージが凝縮された58分。
創作表現に挑む人々、そして今を生きる全ての人に。
(2024年映画館鑑賞18作目)
※ここから追記※
入場者特典の原作ネームを読んだ。映画が、原作に寄り添って、漫画では表現しきれなかった隙間を埋めるように、丁寧に丁寧に作られたものだということが痛いほど分かった。
翌日。原作漫画を買って読んだ。これは映画だと思った。行間が多い。余計な台詞がない。でもちゃんと画で、溢れんばかりにメッセージが伝わってくる。
原作はもう既に映画だった。だが、私は、この原作漫画は、形としてアニメ化、映画化されてその真価が発揮されたと思った。映画化が運命づけられていたように思う。
・藤野が漫画を描くとき、机上の鏡に、彼女の顔が、彼女の動きに合わせて映る(他のレビュアーさんも書かれていたが、鑑賞時に釘付けになり、名作だと確信した)
・街へ繰り出した藤野が京本の手をめいっぱい引っ張って走り、お互い笑顔で見つめる。
・ゆっくりと苗を植えながら動く田植え機。秋の夕暮れを飛ぶ白い雁行陣の鳥たち。ifの世界の大学前の溶けかかった雪の残る道路。
・無音の京本の部屋で藤野が「ジャンプ」の紙面を音を立ててめくる。
上記は原作にはなかったシーンだ。他にも挙げればキリがないだろう。これら全てが、原作の世界観を表現するために創られたとしか思えない。原作者と、その心にピッタリ寄り添ったアニメーター達の共同作品がこの映画なのだと思う。
この映画には、原作者、監督やアニメーター達の熱い想いが込められている。そう感じる。そう感じるだけで涙が溢れてくる。藤野が、京本が、愛おしくなる。
ありがとう。もう一度、観に行きます。
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7月5日夜。もう一度、観に行った。
劇伴の素晴らしさに気づかされた。この音楽は、鎮魂歌であり、賛美歌であり、応援歌だ。
主のいなくなった部屋で見つけた何冊もの単行本。読者ハガキ。
そして、大音量の音楽と共に流れる京本との回想シーンの後、藤野が涙を落とした漫画のページに書かれていたのは、「このつづきは12巻で!」。
立ち上がった彼女の目の前には、藤野「歩」の文字。
藤野は、一番のファンでいてくれた京本から、画を描く喜びを思い出させてもらい、前に歩む力を貰い、描き続けると決意したに違いない。
何という密度で、濃度で、重層的に込められた想い・・・
圧倒されて、涙が出て、幸せな気分になった。
間違いない。傑作だ。
映像が語りかけてくる
世間的にはチェンソーマンで名を馳せた藤本タツキ先生の原作漫画の映画化ですが、個人的に長年のファンである自分には待望の映画化でした。
原作をあくまで忠実に映像化し、無駄な付け足し要素も無く最小最適な補完に留めてるところが好感が持てます。登場人物の台詞もそれほど多くないのに映像で語りかけてくる。藤本ワールドを凝縮した非常に濃い、なのにあっという間に終わる58分。この上映時間もいい。
主演の藤野と京本の声を担当した河合優実さんと吉田美月喜さんの演技もナチャラルで違和感なかったです。
自分は先に原作を読んでましたが、どちらが先でも楽しめると思います。映画を見れば原作を読みたくなり、原作を読めば映画を観たくなる。そんな作品です。
あと藤本タツキのファンなら思わずニヤリとしてしまう箇所が多々あります。それもお楽しみのひとつですね。
漫画家達へのRequiem
冒頭からのカメラアングル、音楽に魅力されました
原作はもちろん良いのですが
動く彼女たちはとても可愛らしく、面白い。
引きこもった廊下に山積みにされたスケッチブック、人生を捧げた漫画家さん達の苦労や報われなさを身近な過去として感じました。
自分も小学生低学年頃までは
夢中で絵を描き、褒められ嬉しかったのに、いつからか描かなくなっていった過去を思い出させてくれました。
漫画を書く方々の動機も背景も様々だと思いますが
描く楽しさ、辛さ、
多くの悲惨な事件が起こる世界で
描いて何になるのか?という無力さ、
そんな中でも
大勢の人を感動させ、作品達は未来に残る
そして後世への希望に繋がる
クリエイター達の気持ちをたくさん載せた素晴らしい作品でした
この作品を観て、
多くの報われなかった方々のRequiemになりますように。
勝手にそう感じました。
ありがとうございました
良い映画だが、違和感も残る
原作未読だったが、予告を前に見てからずっと楽しみにしていた。
そして、予想通りすごく良い作品だった。
漫画の絵がそのまま動いている感じがして、序盤から作品の世界に引き込まれた。
そして何よりも、儚い二人のエピソードが1時間の中に凝縮されていたように思う。
藤野が描き続ける理由に涙する映画。
雨の中で妙な走り方をするシーンは、いつか真似してみたい。
ずっとライバルだと思ってた京本にあんなこと言われたら、そりゃスキップしちゃうよね。
ひたすら京本に会いたくなる映画だった。
ただ、何とも言えない違和感は残った。
理由は京アニの事件をモチーフにしている点である。
果たしてその必要があったのだろうか?
普通に、京本が不慮の事故にあってしまう展開で十分だったのでは?
あの犯人の動機を聞く限り間違いなく京アニの事件を元にしているはずだ。
その必要性が感じられず、単純に実際の事件を消費エンタメにしているだけなのではないだろうか。
そこだけは非常に残念な作品だった。
こんな瑞々しい青春物語をあのチェンソーマンの作者が描いたことに驚く...
こんな瑞々しい青春物語をあのチェンソーマンの作者が描いたことに驚く。
誰しもが経験する、あの頃の過信と痛々しさ、そして絶対的自信を打ち砕かれる瞬間。
周りからの評価であったり、上回る才能を目の当たりにした時…あの時の藤野の苦しみは誰もが共感できるだろう。
そこで悔しがってさらに努力できるのはそれも才能で凄い。自分はできなかった人間。
一度は諦めた道を再び歩き始める際のステップ、アニメだから時間をかけて表現できることで喜びが伝わってきた。
この先は漫画でも読んだことなかったから、まさかの展開に口をあんぐり。
変わらない関係性は無い切なさ、でも芯の部分は変わらない…これは大傑作!
藤本タツキの作品の中でも異色
2024年劇場鑑賞161本目。
原作読んでいましたがえらいもんで全く記憶から抜け落ちていました(笑)
ファイアパンチの頃から読んでいましたが残酷なまでの過酷な展開が多く、正直読んでてキツいことが多いのですが、この作品だけは何か明るいものを感じました。
背中は語る
四コマ漫画で世界を変える話
原作の感動をそのままにアニメとしての動きや音楽によってよりすばらしい作品へと進化!
原作は発売当時に読んでいたが、かなりの完成度に驚いたのを覚えている。
藤本タツキ氏が映画好きなのは他作品を読んでも伝わってきていたが、本作「ルックバック」は構図もストーリーも単館系映画の雰囲気がめちゃくちゃ入っている気がする。そんな今作が映画化したらそりゃいいものが出来上がるとわ思っていたけれど、文句なくいい作品でしたね。
癖のあるキャラクターデザインも忠実だし背景も綺麗、ほんとに漫画がそのままアニメ映画になったって感じで素晴らしい。
絵をかくのが好きと言う共通点以外は真逆の2人だけれど、仲良くて、ライバルで、最高に尊かった・・・。
声優さんの演技よかったですね、藤野の自信家な感じ、京本のコミュ障な感じ、表現力によってキャラクターの存在感がより引きっ立ってましたね。
終盤の出来事は現実の事件を思い返されて胸が苦しくなりましたが、本作品によって事件の事をより考える切っ掛けになった気がします。
悲劇が起きて怒りや後悔が残るけれど。
想像力は希望のある方へ向けることで残された人の生きる糧になるんだなぁ。
エンディング曲の透明感と美しさに鑑賞後は心に悲しみだけが残るのではなく少し晴れやかになれた気もします。
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劇中セリフより
「おうち買えちゃうよ…」
初めての賞金で見たことない金額を手にした2人、もはや大人の仲間入りですが、いっぱい遊んだのに5000円しか使ってないのもかわいいですな。
自分がバイトの初任給で買ったのってなんだっけな?
熱量高く秘めたるものがある女子たちの漫画にかける青春を、背景の描き込みを含め味わう
原作は未読。
本作では、声優として俳優二名(河合優実・吉田美月喜)に配することの意味を存分に味わえた。
それぞれのキャラに思い入れのある両名が表情豊かで特徴ある話し口のアニメ上の人物を「生きて」いるのに引き込まれ、独特の絵柄と背景の書き込みぶりに見入ってしまう。
協力としてクレジットされている作画の強力な布陣には恐れ入った。そりゃあれほどの躍動感ある画が生まれるわけである。
因みに、劇中劇・アニメでは本職声優(こちらも推し含む)も豪華さに彩り加えていた。
熱量ある青春劇として、昔観た「バクマン」を少し思い出しもした。
息を呑む1時間
涙が溢れて声が出そうなのを
抑えるのに必死でした。
原作未読です。
もう一つの世界線が真実であれば良いのに、と
心から思いました。
帰宅して入場者特典を読み、
また涙が溢れました。
もう一度見に行こうと思います。
描くしかないよね
それぞれの心理描写、子供時代に感じた事のある嫉妬や憧れの表現が本当に上手く、マンガを通して繋がり想い離れていく2人の人生に引き込まれました。
作中事件とその結果も不条理で理不尽極まりないが、残された人達は紡ぎ生きるしかないのかな、また描くことを選んだ藤野先生の背中がとてもたくましく見えた。
エンドロールで席を立てなくなる傑作!
魂が揺さぶられるくらいの傑作です!
最近は劇場版、テレビ版含めて日本のアニメ作品の中には世界に胸を張って自慢したくなる素晴らしいものが多々あります。
秀作、快作、時に傑作・・・目白押しで感覚がおかしくなってますけど、そういうの抜きにしても本作は一段も二段も高みにある大傑作でしょう。
幼い頃から漫画を描くのが上手で周囲から褒められてきた小学4年生の藤野。学級新聞に自身の4コマ漫画の連載枠があり周囲に自慢しつつ鼻高々な状況です。
ある日担任の先生から、同じく漫画好きで自身の作品の掲載を望んでいる京本という不登校の生徒が居り彼女の4コマ作品を同時掲載したいとの要望を受け、気軽にそれを許諾する藤野。
そして自身の4コマと並んで掲載された京本の4コマを見て藤野は衝撃を受けます。背景だけではありますが絵のうまさ、つまり画力の点で間違いなくその比ではないくらい京本は彼女の上をいっていたからです。
そこで挫けないのが藤野の負けん気の強いところで、独学ではありますが漫画の研鑽に努め、まだ見ぬ孤高のライバルに負けじと食い下がります。漫画制作に没頭し学生生活、勉学、小学生らしい交友さえ犠牲にしつつある藤野。
しかしその血の滲む努力も虚しく京本との実力差は埋まらず、6年の途中で漫画を描くこと自体、すっぱり諦める決断をした藤野。
卒業式終了後、担任に先生から結局、その後も不登校だった京本の家に卒業証書を届ける様に依頼されいやいやながらそれを受け・・・京本自宅で本人とばったり出会うことで運命の歯車は音をたてながら大きく動き出します。
まず、原作は精緻な筆致でかつダイナミックな動きで描かれているようなんですが、アニメではその行間を埋めるだけに留まらず、作品を深く理解した上で演出、音楽、脚本で適切で控えめなブーストをかけて映像化していると感じました。見方によってはまあまあ信じられないくらいのサクセスストーリーですが、それらの精緻な積み重ねにより、よりストーリーの信憑性、共感性が増していると思います。
しかし、心地よい幸福な期間の共有の後、物語終盤、状況は急転直下します。詳しくは書きませんが、心情的シンクロ率100パーセントからのこの仕打ちは本当に精神的にきつかったですね。
エンドロールはストーリーと地続きになっていて、いろんな複雑な感情があっちこちから湧き上がり、そしてなにより魂が救われていく感覚が強く胸がいっぱいになって涙がとめどなく流れました。
こんなシンプルな絵面で感情が大きく揺り動かされたのは初めての経験です。
鑑賞しないと一生の損レベルの作品です。
では。
藤野と共に振り返る~、もしも そこに彼女がまだ居てくれたらと!
本編58分、一律料金で公開と成った
「ルックバック」を早速見ました。
緑色の入場者付録本貰いましたよ。ヘ(^o^)/ ゲットゲット!
場内は 良い感じにお客様が埋まってましたね。
関心の高さは感じました。
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一番引込まれたのは、小学校の時、人間関係で引き籠もりになってしまった京本が、藤野の描く4コマ漫画でその殻を自ら打ち破った所でしょうか。
殻に籠もった部屋のドア前で 藤野の描いた4コマが、ドア下の隙間から向こうに入ってしまって。 これって お互いがメッチャ ドキドキしたと思うのよ。
コノ後どうなるのかって。そこは凄く表現良かった。そして 京本が玄関を後にする藤野を必死に それは何かに引き付けられる様に追いかけてきて。凄い東北弁訛りが 好感でしたね。”藤野先生” この言葉。 何て言うのかと思ったけど、彼女の人としての表れがここの場面全てにあったと感じました。
そんな 彼女(最初男の子かと思ってたけど)藤野と二人で一緒に漫画を書き始めて。京本の親から見たら これ程良かったと思える事は無かったことでしょう。
そして 山形の美大に行きたいと 自ら決めて。コンビ漫画は解消されるけど。
京本が部屋を出て、ここまで来れたのは藤野の存在が有ってこそ。高校の時 二人でお金握って豪遊(5千円)して楽しんだ思い出。
自分も絵の勉強がちゃんとしたいと、今よりも もっと前へ進もうとした彼女が居た訳で。 その思いは観ていて ”がんばれ~”って心の声がしたかな。
そして、・・・ 事件の訃報が。
京本が亡くなった事を訊いて 一瞬、藤野の脳裏に現れた
彼女との思い出。 その流れはリアルな表現だったと感じます。
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原作:藤本タツキ氏
----CV----
藤野:河合優実さん
京本:吉田美月喜さん
ココでも河合さんの活躍でちょいとビックリ。
広範囲を攻めてますね。
若い作家が必死に漫画描いて、時間も殆どそれに費やしていて。
編集部の人も売る為に必死だとは思うけど、
若い子達が本来獲ているべき自由な時間をやっぱり搾取している構図ってのが、透けて見えてくるね。
某大学の未解決学生殺人事件や、京アニ放火事件も絡んだ感じに思えました。
ラストの窓に京本の4コマをお札の様に貼って、
ずっと漫画描いてる藤野の後ろ姿が、とても淋しいものを感じます。
きっと、京本の姿はもう無いけど彼女はずっと背中を推していると思う。
興味ある方は
今の内に 劇場へ。
ありがちな話だけど面白い。
『チェンソーマン』は結構突飛な作品でしたが、あの作品は一部批判もありつつも、それなりに話題になりウケた作品です。そんな人気マンガ家の読み切り作品の劇場版アニメ作品とのこと、入場特典で配られた本がソレかな?
で、コレも『数分間のエールを』同様、劇場アニメとしては短尺です。コチラは小一時間なので更に短いワリに、全然物足りない感じも尺不足な感じもありません。チョッと時間が開いたので〜、的に見るには最適ではないでしょうか。
本作は序盤や各要所はストーリー展開しますが、雰囲気の描写も多く綴られて全体の調和を維持しています。その辺りは脚本や演出などのアニメ作品を創造する技量で勝負してきた感があり、そしてそれはかなり巧く行ってると思います。尺稼ぎとか間延びとかの印象(単語)とは全く無縁です。
ネタ自体は特に真新しい訳でもなく、お涙系に良くある変哲もない普通のお話ですが、ソレをこのビジュアルと表現でシッカリ掴んだ良作に仕上がったと思います。
そして後半の、降って湧いた様な突然の展開にはチョッと驚かされました。でも実際世の中って先の事は解りませんからあり得る話。2019年7月の事件を思い起こさせます。
そう言えば、あの4コマ漫画がドアの下をすり抜けるシーン。後の2回目の方ですが実はあの時、自分はあのドアを隔てて藤野と京本の並行世界が繋がっているんだと勘違いしました。あの展開は単なる “たられば” のイメージだったのでしょうか?
逆に、並行世界の扱いで、京本にとっての藤野と藤野にとっての京本の2つの世界の連結部分的な仕立てになってても面白そうかな‥‥
さて一方、中の人は正直 “並” の演技でしたが空気感は損なっていないので良しです。ただ電話の会話のシーンは巧かったですねw 日常体験を日常風に演じるのは女優さんには朝飯前でしょう。
持論ですが 『素』 の演技には長けても、アニメは『記号的(デフォルメ)』な演技が少なからず必要です。その辺を理解せずとも、本作は結果的に何となく仕上がったのではと思われます。
これまで人気タレントやアイドル、女優俳優に更にはお笑い芸人なども声優に起用され、結局どんよりと茶が濁る結果になるのは、この辺の理解がないからと考えています。舞台俳優や歌舞伎役者は、感覚が多少似てる様に思えますが‥‥
更に余談ですが、本作冒頭の藤野は、なんだか昔の自分を見てる様で複雑な気分でした。自分は当時の『勘違い』が今の『無様』に繋がっています。もっとも自分の場合は藤野&京本の様な成功に結びつくどころか、出鼻を折られた挙げ句の今に至りますw
中身がなく、作画を楽しむための映画
漫画に色をつけてそのまま映画にしたような、綺麗な作画でした。主人公と友達がとにかくかわいい。
特に主人公の声優さん、リアリティがあってすごく良かった。
ただ、肝心の内容はと言うと、こういうふたりがいました、おしまい、みたいな話でした。作中にオチがない四コマが出てきますが、それに合わせてるのかも?だいぶ物足りないです。
どうも最近の流行りは中身がなく考えないですむ映画かなと。
あと、服の影はわざと付けてないのか、ベッタベタに塗られているのがところどころ気になりました。
ジブリって超えられるんだ
と思ったらポノックが絡んでました。藤本タツキが動くのが凄い。藤野ちゃんのサインまでタツキスタイル。間違いなく今年一番です。見なければ後悔する一本です。
あと、河合優実ちゃんと、吉田美月喜ちゃんは、最大功労者です。奥行きを広げてくれました。キャスティングを含めてありがとうです
評価高過ぎ
絶賛レビューにつられました。まず漫画を読んで良さが理解できなかったので、映画ならわかるかもと期待MAXで行きましたが全く私にはささらず。学校での出来事は妙に細かい割に家庭の描写がなく、リアリティがない。卒業証書を届けさせたのは何か意図があったのか。勝手に家に上がって適当に書いた紙切れが偶然隙間に入る?偶然襲われただけなのにそんなに主人公は責任感じる?タラレバ妄想描写そんなに必要?とか不自然に感じる点が多々ありモヤモヤ。私の理解力のなさのためか流行りに乗れず残念でした。映像はきれいで好きでした。河合優実もよかったです。
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