ルックバックのレビュー・感想・評価
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普通に良作だが60分1700円の価値は越えられない
120分通常価格なら文句なしで良作だと思います。ストーリーはしっかりまとまっていて、絵も綺麗で個性もあります。60分のストーリーしかないので仕方がないですが、映画館で見る必要があるかは疑問です。
作者の都合で人を殺すな
作者の都合で登場人物が死ぬ話があんまり好きじゃないのね。
殺さなくても同じ内容を描けただろうと思っちゃうの。
人が死ぬと心が動くから、物語を描くのが簡単になるんだよね。
作者の技量が足りないが故に登場人物を酷い目に合わせるなよ。
物語的に京本が死ななきゃいけない理由も分かんないんだよね。これ本当に分からない。
京本を殺す通り魔の動機は京アニ事件のパクリなんだけど、あれは京アニだから起こる事件であって、地方の芸大の発表会程度では起きないでしょ。そこも安易だったな。
でもそこまでは良かったね。
『藤野先生!』って京本が飛び出すシーンは良かった。
藤野のキャラ設定もすごくいいね。
「これ原作はどんなだったんだろう」と思って原作読んだら、そのままだった。
そのまま、絵が動いただけだった。
絵が動いたから『藤野先生!』のシーンとか感動増してると思うけどね。
原作読んでたら、映像観なくていいね。
原作そのままの映像化は、今は多くの人が望んでることだね。
でも、原作のままなら、映像化する意味はないなとやっぱり思ったよ。
一緒に頑張ってきた親友が不幸な目にあって、それがひょっとすると自分のせいで、でも、そんなこともなくて、前を向いていくんだっていう小品だね。
マンガの短編で読むと、すこし余韻もあっていいけど、映画館で60分近くみたら「なんだこれ」と思ったな。
新感覚!
今まで沢山のアニメ映画を観てきたけどそのどれとも違う新感覚を味わった!何て言えばいいんだろうか、家の中で凄い楽しい漫画を読んだ感覚だろうか。外で映画を観た筈なのにとても不思議な感覚だ。58分という短さも相まって上質な短編集を読んだ気分だ。オススメです!
なんて言えばいいのだろうか。。。
私は映画をそこそこ見る方だと思いますが、本当に何年かに1度、衝撃のあまり上映中は泣くことも出来ずただ呆然としたまま見終わったあと映画館を出てから涙が溢れ、翌日以降もその気持ちを引き摺ってしまうような映画に出会うことがあります。ルックバックもそんな作品でした。
ルックバックは少年ジャンプ+に掲載された時も読みましたし、その後に発売された単行本も買いました。それぐらい大好きな作品だったので映画化が発表された時は嬉しかったのですが、同時にあの内容をアニメで見てしまえば恐らく精神的にはやられるなと思っていたので怖くて見れていませんでした。でも、こんな好きな作品を劇場で見なくてどうする?と思い、勢いで映画館へ。今は見てよかったと思っています。
この作品を「面白い」や「悲しい」などという言葉では表せないし、ハッピーエンドなのかバッドエンドなのかを区別することもできません。そもそも原作者の藤本タツキ先生が何を伝えたかったのか、アニメ会社の事件に対するメッセージがあるのかも分かりません。
ただ僕が言えるのは、是非見てください。この作品から感じる何かを、余韻を、ぜひ感じてください。誰かのレビューや感想で満足するのではなく、あなた自身の体でこの作品を味わってください。
頑張りと巡り合わせ
何かが好きで好きでのめり込む中に、売れる人、燻る人、諦める人、断ち切られる人がいて
いや、これはいい作品
原作好きの来場を見越してか、わずか58分という思い切り、案外何も知らずに行くのがいいかも
しっかし河合優実、それこそあらゆるチャンスを確実にモノにしつづけてる感がすごい
想い
ルックバックには、振り返る、思い返す。と言う直訳になる。この作品では、背中を見てともかけているのが天才すぎるる。
主人公は、自分のせいでと考えてしまう場面があるが、きっと京本はそんな事思ってるはずなのにそう思ってしまうのは相手が自分にとって大切な存在だったからなんだと思う。
京本の家であの日会ってなかったとしても、また再会してたし、漫画も書いていた。運命論的な側面もあるが、影響を与えた人間は、与えられた人間側からしたら一番幸せになって欲しいと思ってると自分は感じた。
この作品は、色んな感情の表現が最高に上手くて、この作品を作り上げたスタッフや関係者様々な想いを感じる事ができる素晴らしい映画だと感じた。
漫画の時から映画だったけど、営業だともっと映画だった。
上手く表現できないけど、そう思える良い映画だった。
振り返れば京本がいる
原作も知らずに観ましたが、メチャクチャ良かった!
60分あっという間!2人の人生が濃縮されていて深い感動に包まれた。
京本という恐ろしく絵の上手い存在を認知した時の延々と教室が増幅していく演出は井の中の蛙をうまく表現してるし、その京本から大ファンでベタ褒めされたあとの踊るように帰るシーンとか、観ているだけで楽しい!
初めて2人が描いた漫画が入賞してもらった賞金で街に繰り出すあたりなんかは、藤野は最高のパートナーを得たし京本は世界を広げてくれた人と出会えたし、本当にお互い補完し良さを引き出すバディとしての青春に満ち溢れていた。
そして自分のアイデアをパクられたと無差別に殺人を犯す事件からはどうしても京アニ事件を思い出す。
ニュースでは被害者の数だけが流れていくけれど、その1人ひとりにはこの作品のふたりと同じように絵や漫画に心血を注いできた人たちそれぞれの物語があって、痛いほど伝わるから胸が苦しくなる…。
藤野は、あの時私が京本を外に連れ出したから…私のせいで…と悔やむけれど、京本から「後ろを見て」というメッセージを読んだ時に後ろには自分がサインした京本の服が掛けてあって、いつも私が居るよと言ってくれているようで、死んでも京本は藤野の中にいて今も生きてるんだと思うし藤野も自宅へ帰って朝から晩までひたすら漫画を描き続けるし、それを後ろから映し続けるアングルがたまらなくて涙は止まらない…。
あんな事しなければという後悔ではなくて、振り返ればいつでも京本がいるという前向きな物語がたまらない!「ルックバック」というタイトルの意味と演出とがすべて繋がって胸が熱くなる!
何度も観たくなる名作!!
高評価なのもうなずける。(再鑑賞・追記)
印象に残った場面はたくさん有ったが1つだけ上げる
2人が初めて出会い、お互いを見つめ合う場面。僕は、才能を認めあった2人の運命の出会いの瞬間に立ち会ったような高揚感で、少しドキドキ、ワクワクしてしまった。
きっと2人は僕以上にもっとドギマギしたと思う。京本は藤本を先生と思って尊敬していたが、藤本にとって京本は、自分がいくら努力しても及ばない画力の持ち主で、常に自分の上を行く少しねたましい存在として見てたようだ。
しかし会ってみれば、お互いがお互いの才能を認め、リスペクトしあう仲間だったことが判明する。
こういった話は実際、プロ野球選手やJリーガーの中学、高校時代の経験としてたまに聞く。何かお互い試合で初めて対戦して、自分よりスゴいヤツがいるんで驚いたと両方で思ってたという話。
観賞後wikiを見て、作者の小3の妹ながやまはるこのエピソードが笑えた。
◎訂正
ながやま こはる
⭕ こはる
❌ はるこ
見たのは2024/7/3(水) イオン村山
【再鑑賞 ・追記】 2024/7/17(水) 日の出
今回印象に残った所
京本が亡くなったあと京本の部屋で、藤野は、二人が初めて会ったときに藤野がサインをしたハンテンに気付く。
あの日、藤野は京本に、藤野先生はスゴイ、わたしは先生の漫画が好きだと褒められて漫画を書くのを再会した。
その時のハンテンを見て藤野は、かつて京本と交わした会話を思い出し、自分が何で漫画を書き続けているのかを再認識する。
会話は正確ではないが、こんな感じ。
藤野 「満額を書くのって好きじゃない、時間かかるし、部屋の中で地味だし」
京本 「じゃあ、何で書くの?」
ぞの問いに藤野は答えない。だが、藤野が京本に喜んでほしくて、先生はスゴイと褒めてほしくて書いてるのは明らかだ。今では、それに読者がプラスする。
自分が何で書くのかを再確認した藤野は、休んでいた漫画を再会する。
それと、藤野はこれも絶対に口にしないが、おそらく、「もっと上手くなって少しでも京本に近付きたいから」 というのも藤野が書き続ける理由だと思う。
全然進まないのに、それでも描く理由
*
58分とは思えない濃厚さ
すべての感情を感じた作品だった
ちょっとレトロで、でも新しい画風
藤野と京本の瞳がきらきらしていて
すごく綺麗だったな
河合優実さんは声だけの演技もすごく上手くて
ますます応援したくなった
描いて描いて、これからも京本と生き続けて
*
後ろに築き上げたもの
自身も小学生の時に4コマ描いたりその後は同人活動もしていたこともあって原作未読でしたが鑑賞。
こう、色々と重なる部分も多々あり心がえぐられる映画でした。
周りにおだてられ天狗になったり虚栄癖から素直に引き留められなかったり。青春だねぇ…
自分も20代前半である日突然親友を亡くし自責の念にかられたこともあるので心が痛い痛い。
最後の4コマの刺さりっぱなしの斧は「たとえ後ろ(過去)に傷を負っても、それでも築いたもののためにそれを背負って前に進んで行かなくちゃならない」と解釈しているんですが、どうでしょう?
あと京本役の吉田氏の演技最高です。また聴くために再観に行くかも
音楽(サウンド)が惜しすぎる
映画の音楽、いわゆる劇伴は誰のものでもない、強いて言えば監督のものだと思う。
よほどのビッグネーム作曲家でも監督によっては「こんなんなっちゃうの?」なんてことはよくある。
ニーノ・ロータが「こんなのはどうだ?」とフェリーニに鍵盤を弾いて聴かせて曲を作り上げていったのは有名な話だが、ハンス・ジマーだってクリストファー・ノーランとドゥニ・ヴィルヌーヴじゃ全然違うでしょ。当方はヴィルヌーヴの方が音楽の使い方が上手いと感じている。それは同時に人使いが荒いということかもしれないが。
監督の音楽に対するイメージが薄いと「はい、感動映画ですよー」「はいここ泣くところですよー」というのが押し付けになって興醒めだ。またサウンドに対する知識がないと日本全国のスクリーンの後ろに陣取ってるスピーカーにまで意識の及ばない歪んだりうわずったりする耳に障る音になってしまう。
映画の内容については多くの人々が語るだろう。そんな皆が語りたくなる映画、と見受けはするが、安っぽい劇伴がせっかくの丁寧な作りを破壊する。
作曲家にしても演奏家にしても、スタジオの録音技師にしても、漫画を描くことに夢中になる少女たち同様、音楽に身を捧げてきた人々だろうに、そこに対する尊厳の意識がない。サウンドトラックは監督の美意識の集約でもある。自ら価値を下げているのは監督である。
よくある最初から最後まで音楽鳴りっぱなしの激安映画ならわざわざこんなことを書いたりしない。
思いがあるのなら、こんな3分で書ける感動音楽、みたいなのを発注してはいけない、作曲家を使い切ろう、スタジオマンを使い切ろう、と思うのだ。
それともプロデュース側に押し付けられましたか?
とても良いアニメ化でした
原作既読なので原作を読んだ時ほど感動はできなかったのですが、それでも文句なしの出来栄えでした。原作の骨格を少しも崩さずに、アニメだから出来る肉付けが素晴らしく、円盤不可避、また観たくなる作品でした。
原作未見
漫画を描く事でしか生きられない二人の友情物語。オチは予想ついていたけど演出が最高なのでぐいぐい引き込まれていくアニメだからと敬遠している人に是非見てもらいたい映画。割引き無しの1700円で上映時間も短いが入場者特典として漫画の単行本が貰えるので料金の元はとれました。アニメ侮れないな。
面白いアニメとは≠最新技術を駆使すること
えーっと、2時間映画を観ていたみたいな充実感。
この原作漫画の作者の藤本タツキさんの絵の独特感を監督の押本清高さんが引き出した傑作。
なんだろう?3GCGなんかで得られないキャラ独特な顔や手書きで描き込まれた漫画を観ているようなアニメが良かった。
藤野が自分の四コマ漫画のファンと京本から言われて躍りながら帰るシーンは自分の作品を見てくれる共感者がいると言う喜びを表現して素晴らしいと思った。
そして藤野の京本と繋いだ手が、先を行く藤野と追いつけない京本が手を離してしまうということで、京本が先を行く藤野に追いつく為に山形の美大へ勉強に行くという別々の道を選ぶ手が離れたことの京本の気持ちの描き方は秀逸です。
ルックバックは背景も見て!という意味も新たに込めていると原作漫画の藤本タツキさんのコメントもあり、アニメ監督の押本清高さんの力を感じさせられる傑作です。
追記。もったいないのは統一料金で、若い人に観てもらいたいと思ったのに小学生や中学生、高校生が大人と一緒の料金では避けられると感じた。
リズと青い鳥の漫画家版
おそらく山形県と思われる田舎の小学四年生藤野は学級新聞の四コマ漫画を描いてる中々の自信家でクラスの人気者。そんな時隣のクラスの不登校児童の京本と並べて四コマ漫画を連載することとなる。
そこで藤野の伸びきった鼻がポキリと折られることに。しかし負けず嫌いの藤野はこれをきっかけに真摯に絵に取組むようにになっていく、藤野と京本のバクマンストーリー。これはマンガという物で話が作られてますが、おそらく全てのクリエイターの人達が大なり小なり経験した事ある話じゃないかと思いますね。
キャラのほとんどが藤野と京本だけど2人の小中高の成長がとてもいい。若いながらも漫画家デビューを果たし、読切りを得て連載にまで進む姿はトントン拍子すぎる面もあるが、この作品の魅せたい所はそんなバクマンストーリーじゃない。「日本引きこもり大会決勝」というシュールな四コマ漫画から出会った2人の依存と決別という「リズと青い鳥」のような深い作品です。物語の後半はセリフが少なくなる一方で見せ方と間のとり方で見てるこちらも色々考えさせてくれます。見れば見るほど味のでてくる映画と感じます。
タイトルの「ルックバック」というのは過去を振り返る、思い返すといった意味でそういう想いもあると同時に最後の四コマ漫画そのものでもあるところが秀逸すぎる。そしてそこから繋がるラストは色々な想いがあるまさに「空気を読む」映画でした。
この話のターニングポイントとなる事件は、ホントにあった「あの事件」のオマージュですよね。
「あの事件」は本当に悲しく許せない事件だったので見てて涙が出てきました。
良い物語です
レビュータイトルにあえて「物語」と入れたのは、ともすればテーマ性優先で押し付けがましくなりかねないお話を、しっかり主人公二人の物語として描かれていたところが良かったから。
映画としては短い作品ですが、アニメーションとして、きれいな映像と日常系としてはメリハリのある動きで観ていて満足度も高く、音楽、キャラ、ストーリーとオススメできる良作です。
タイトルはルックバックですが、内容は前を向いて歩いて行くお話に感じられたが解釈ちがいか?この後、原作を読んで確かめたいと思う。
なお、今回思った。自分にとって星5の最後の一つは、たいてい「好き」ポイントなんだな、と。
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