「この映画は蓮田兵衛が率いる土一揆(徳政一揆)が成功するのかどうかが主題だと思われるが、 長尾謙杜演じる才蔵の物語でもあると思う。」室町無頼 ドンチャックさんの映画レビュー(感想・評価)
この映画は蓮田兵衛が率いる土一揆(徳政一揆)が成功するのかどうかが主題だと思われるが、 長尾謙杜演じる才蔵の物語でもあると思う。
動画配信で映画「室町無頼」を見た。
2025年製作/135分/PG12/日本
配給:東映
劇場公開日:2025年1月17日
入江悠監督といえば、「22年目の告白 私が殺人犯です」
「あんのこと」を見たことがある。
原作は垣根涼介。直木賞作家らしい。
この人のことは知らなかった。
直木賞をとったのは「室町無頼」。
1461年、応仁の乱前夜の京。
大飢饉と疫病によって路上には無数の死体が積み重なり、
人身売買や奴隷労働も横行していた。
冒頭からひどい描写が続く。
しかし時の権力者は無能で、享楽の日々を過ごすばかり。
そんな中、己の腕と才覚だけで混沌の世を生きる自由人・蓮田兵衛は
ひそかに倒幕と世直しを画策し、立ち上がる時を狙っていた。
これはある程度史実に基づいた話のようである。
応仁の乱は、室町時代中期の応仁元年(1467年)に発生し、文明9年(1477年)までの約11年に及んで継続した日本の内乱。発生時の元号から一般に「応仁の乱」と呼ばれるが、戦が続いたことにより、応仁は僅か3年で文明へと改元されたため、「応仁・文明の乱」と称されることもある[1][2]。
室町幕府管領家の畠山氏と斯波氏それぞれの家督争いに端を発し、8代将軍足利義政以降、足利将軍家の後継者問題も絡んで幕政の中心であった細川勝元と山名宗全の二大有力守護大名による権力闘争が激化し、幕府勢力が、細川氏率いる東軍と山名氏率いる西軍に分かれ、幕府の主導権をめぐって争った[3]。さらに各々の領国にも争いが拡散し、11年にわたる大乱となった。最終的には西軍が解体されたことで終息したが、主要な戦場となった京都全域は壊滅的な被害を受けて荒廃した[4]。
明応2年(1493年)の明応の政変とともに、室町幕府の権威が失墜して日本が戦国時代へ移行した原因とされる[注釈 1]。
この映画は蓮田兵衛が率いる土一揆(徳政一揆)が成功するのかどうかが主題だと思われるが、
長尾謙杜演じる才蔵の物語でもあると思う。
冒頭ではぼろ布のようにみすぼらしかった才蔵が一流の兵法者として成長していく姿が生き生きと描かれる。
ジャニーズ系の映画俳優と言えば、二宮和也、岡田准一が挙げられると思うが、
長尾謙杜も着実にキャリアを重ねていると感じる。
大泉洋にはいい脚本といい役が巡ってくる昨今の状況であるが、
この「室町無頼」はなかなか見ごたえのあるいい映画だったと思う。
満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。